マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆2話 テントのなかへ……
「ヒャクパーさん!開きました!」
とうとう開いたみたい。
「いこう!メリヤスちゃん!」
シュルシュルっと開いたカーテンはうすピンク。
中はまっくら……?
「ヒャクパーさん……前、見てください……」
「え?」
おびえるような、かすかなメリヤスちゃんの声に前をみると……
「は、ハッケミィさん……ですか?」
ボウッと黒いかげが、奥のイスにすわっている。
「……いかにも。なにを占いますか?」
アタイたち、顔をみあわせていった。
「相性占い、お願いします!」
するとハッケミィさんはニヤッとわらった。
それはもう、怪しげに。
「よろしいでしょう。占ってさしあげます。目をつぶって……」
いわれるままに、アタイたちは目をつぶる。
「ケッハモルタァ……ケッハモヌラタァ……」
ハッケミィさんの呪文だ。間近で聞けるなんて超幸せ!
「……ごめんなさい」
「え?ど、どういうことですか?!」
アタイは身を乗り出して聞いた。ごめんなさいって……?
「あなた達には話したいことがあります。あとで来て下さい。」
占いをしてるときとはちがう、はっきりとした口調でいったハッケミィさんにアタイ、すこしびっくりしちゃった。
「は、はい……」

PR
小説大会受賞作品
スポンサード リンク