マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆45話 ブンジロウの事情?
い、一体、何者なの?!
驚いて口が開いたまんま。
まさに、『開いた口がふさがらない』状態。
「石に頭ぶつけたら……
なんか使えるようになってたんだよ。
魔法能力については、家に伝わる『魔法歴史書』から……」
ボソリというブンジロウくん。
そ、そんなことが……
「石に頭ぶつけて、魔法能力使えるようになるなんて……」
メリヤスちゃんも、アタイの思ったとおりのことを考えていたらしい。
「じゃあ、ハッケミィさんに聞いてみましょう!
最近連絡とってないですし!」
ユキちゃんがそういいながら、クローバーのかけらを取り出す。
「うん、そうだね!
じゃあ!『通信魔法能力』!!」
呪文を唱えると同時に、ハッケミィさんの顔が浮かぶ。
「お久しぶり、ヒャクパー。
仲間もずいぶん増えたんじゃない?」
本当に久しぶりに見るハッケミィさん。
なんか、さらにオーラが倍増した気が……
「はい!実はハッケミィさん――」
アタイはブンジロウくんのこと、そして闇能力使いの放った言葉についても、
ハッケミィさんに話した。
「なるほど。
たぶんそれは『衝撃能力』ね」
「しょ、衝撃?」
「そう。頭をぶつけたことで、
肉体にショックをあたえ、封印が少し解けてしまうことがあるの。
それでちょっとした魔法なら使えるようになったのよ」
へえ……そんなことってあるんだ……
するとハッケミィさんは、とたんに真剣な表情になる。
「でも、はやく儀式をしてクローバーのブレスレットを身につけないと、
力が暴走してしまうわ。
だからなるべくはやくしなさいね」
「ありがとうごさいました!
じゃあ、また」
最後ににっこりハッケミィさんは笑い、消えた。
「よし、じゃあ、儀式をさせてくれる?
ブンジロウくん」
「わかった」
アタイの目の前に立つブンジロウくん。
「ちょっとまって……!
あたしもいいかしら?」
!オリビアさん!!
「い、いいんですか?
まだ『金のバラ』咲かせてないのに……」
アタイがいうと……
「いいのよ。
魔法……楽しそうじゃない。
それになによりもね……
花をめちゃくちゃにしたアイツが許せないの!
ゼッタイつかまえてやるんだからー!!」
も、ものすごい気迫……
まるで周りに炎が燃えてるよう。
でも!
「じゃあ、いきますよ。
2人とも!
ブンジロウ・オリビアに、
神からの贈り物をあたえよ!
『マジック☆クローバー』!!!」

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