マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆28話 異常事態?!
「な、なにここー!!」
アタイたちは今、どこにでもあるような地面の上にたっている。
「なんで……?!マイナス30℃のはずじゃ……」
メリヤスちゃんも、首をかしげる。
それもそうだ。おかしい。
本には、『マイナス30℃、雪の世界』って書いてあったのに!
「なんで、こんなにあったかいのお?!」
そう。アタイたちは無事『雪祭村』についたのだ。
なのに、『雪祭村』は雪どころか、カキ氷が食べたくなるような暑さ。
それにおどろいて、アタイたちは店の前で呆然とつったっているのだ。
「ぎゃっぎゃああー!!」
?!この声は……!
「ももこちゃん?!」
「変な人があー!!」
みればももこちゃんの足元に、トリの男の子がたおれていた!
「た、たすけ……て……」
「た、たいへんですヒャクパーさん!
店に運びましょう!」
メリヤスちゃんの言葉に、アタイもうなずく。
「うん!はやくはこぼう!
キャビアちゃんたち、店の中を『魔法能力』で涼しくしといて!!」
「はい!
わかりました!!」
そういうと、キャビアちゃんたちは店の中に入っていった。
「じゃ、アタイたちも『魔法能力』で運びますか!」
ももこちゃん、妙にはりきってんなー。
「じゃ、はやくしないと!」
――――そして1時間後――――
「はっ!」
「あっ、目覚めた……
気分どお?」
アタイがきくと、その男の子はうなずいた。
「うん……結構よくなったよ。
おいら、たおれたのか?」
そこに、メリヤスちゃんが水を持ってやってきた。
「極度の脱水症状をおこしていました。
はい、水です。飲んでください」
「おっ、サンキュー。」
その男の子は、コップにたっぷり入った水を一気飲み。
そんなにのど渇いてたんだなあ……
「ところで、なんでたおれるまで水分とらなかったんですか?
脱水症も、最悪の場合……」
キャビアちゃんも、顔をくもらせ言った。
確かに、なんで?
「……突然だったんだ。
あいつがあらわれてから、この村は変になったんだ。」
「あいつ?」

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