マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆49話  他の村へ!



「よしっ、荷造り、みんなオッケー?」

「はい!みんな完了してます!」

アタイの問いかけに、メリヤスちゃんが答える。

「よしっ、じゃあ、しゅっぱーつ!『異空間移動魔法能力』!!」

アタイは魔法能力をかけ終わると、イスにすわった。

あれから3日後。アタイたちは『お菓子村』を後にした。

4人にかけられた『封印の闇魔術』は、なんとかハッケミィさんに相談して解いてもらったけど、

アタイたちだけの力じゃ、無理だった。

『闇能力使い』たちの力は、アタイたちに勝っている……!

このままじゃ勝つのはゼッタイに無理。

がんばらなくちゃ……!

「ひゃっ?!」

アタイが意気込んだそのとき、なにかあったかいものがおでこにあたった。

「ヒャクパーさん、レモネード。

飲みませんか?」

「メ、メープルちゃんか……びっくりした」

レモネードをアタイにわたし、メープルちゃんは向かいのイスに座る。

「闇能力使いのこと、考えてましたね?」

うっ、ドンピシャ!

「そう……アタイ、なんか自信なくって。

本当に、アタイなんかの力で闇能力使いに勝てるのかなあ……」

アタイはうつむく。

アタイは、あんなヤツに勝てるの……?

「ヒャクパーさん、負けないで!」

「ふえっ?!」

いきなり、思い切ったような声をだしたメープルちゃん。

「弱気になることは、負けることです。

大丈夫、ヒャクパーさんは強いはず。

人の痛みが分かる人は、とっても強い。

自分の不安に押しつぶされないでください!」

メープルちゃん……!

そうだ……うん!

「ありがとう、アタイ、がんばるよ!」

そうして、2人でうなずきあったとき。

「うわっ?!」

突然、ガタッとゆれた。

何?!

「ヒャクパーさん!大変です!

『闇のホール』に吸い込まれてます!」

『闇のホール』?!

「大変だ!どうにか、回避できないの?!」

「もう間に合いません!!」

「うわーっ!」

――そして――

「ん……ど、どこについた……の?」

目を覚ましたアタイは、まわりを見渡す。

「い、いたたた……」

「あっ、メリヤスちゃんも目、覚めた?

どこかについたみたいだよ……!」

そして、二人で店のドアをあけた。

外は……

「うわーっ!」