マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆35話  過去



「とうとう現れたなあ!早く村を元に戻せ!」

アタイは大声で叫んだけど、あっさりと答えられた。

「やだね。それが依頼者の望みだもん」

「えっ……?!」

それって……

「恨みの根源を持っている人が、この村が壊れることをのぞんでいる……」

ぼそっと、キャビアちゃんがつぶやく。

クローバーのかけらに映っているハッケミィさんも、うなずいた。

「そうよ。あいつらは、恨みの根源を貰う代わりに、その人の望みを叶えるの」

「そんなあ!じゃあ、そんなこと一体だれが……」

セバスチャンが言うと、闇の能力者はニヤリと笑い、

「……みてみる?」

「な……」

言葉を返すヒマもなく、辺りが光に飲み込まれた。


『なんで!なんでおいらだけが!』

『たいへいた、あなたは勉強に集中しなさい』

はっと気が付くと、どこかの村の関所の前にいた。

『おいらだって行きたいよ!

みんな行くのに、なんで!!』

「あれは……」

「あっ、セバスチャン?!」

いきなり、隣にセバスチャンが現れた。

「あれは……たいへいた!!」