マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆44話  誰?!



「大丈夫か?」

よく見てみると、カッコイイ……

って、アタイ!違うでしょ!

どうして封印を解く儀式もしてないのに魔法能力が使えるの?!

「また新しい仲間?

ジャマしてくれたね。もう少しだったのになあ」

闇能力使いが、ため息をつく。

「やっぱ、あんただったんだね!

花の状態をみて、おかしいと思ったよ!」

ももこも同じことを考えていたらしく、

叫んだ。

「そうだよ。そこのオリビアにニセの『金のジョウロ』……

もとい、闇の魔法をかけた『生気を吸い取るジョウロ』を売りつけたのはね」

生気を吸い取るジョウロ?!

「ど、どういうことよ!」

アタイが叫ぶと、闇能力者もニンマリ笑う。

「花の生気を吸い取ったボクは、もう君たちにも勝る強さをもっているだろうね……

しかも、仲間もできたしね……」

な、仲間?どういうこと?

「じゃ、次の村で会うことを楽しみにしてるよ……

瞬間移動コピー能力!」

「あっ!」

そういって、闇能力使いは消えてしまった。

どういうこと……?次の村で闇の仲間に会うの?

もう、わかんないことだらけ!!

「おい……いつまでもそんなとこにすわってっと汚れるぞ」

「へっ?!」

あ……そういえばさっき闇能力の攻撃を受けたとき、

しりもちついてそのまんまだったあ!

あわてて立つアタイ。

「……ブンジロウ」

「え?」

「名前。ブンジロウ」

顔をそらしながら、『ブンジロウ』はぶっきらぼうに言う。

「ヒャクパーさん!反応も出てます!」

メリヤスちゃんがクローバーのかけらをみせる。

やっぱり、『ブンジロウ』の顔が浮かんでいた。

よしっ!

「んじゃあ……

えっと、ブンジロウくん!

いっしょに旅に出てくれない?!

くわしいことはあとで話すから!」

「……知ってる」

「ええ?!」

魔法能力も使えて……しかもその訳までも知ってるなんて……

ホントに、何者?!