マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆12話 お客様
「成功は……したの?」
「ヒャクパーさんみてください!
立派な木が育ちましたよ!成功です!!」
なんと、目の前に大きな木が!
成功したんだ!!
「や、やったあー!!!」
「すいませーん……」
2人で喜んでいると、どこからかか細い声が……
「え?」
「あの、盛り上がってるところ申し訳ないですが……」
その子は黒い猫の女の子。
突然の声に、アタイは大慌て。
「え、ええ?!な、なに?!」
「ヒャクパーさん、おちついて!!
すいません、なんの御用でしょうか?」
メリヤスちゃんはおちついて、
その女の子に言った。
「はい……あの、このお店、悩みを解決するって本当ですか?
話を聞いてもらいたいんですけど……」
その女の子はなぜか、すごく悲しそうだった。
見つめていると、こっちまで悲しくなってくるような……
「はい。わかりました。じゃあ、どうぞ中に入ってください!」
メリヤスちゃんは店のなかに招き入れた。
そして、アタイにこそっといった。
「ヒャクパーさん、お客様第1号です。
しっかりやってあげてくださいね。」
「うん……わかった。さっきの勢いでがんばるよ!」
「じゃあ、まず自己紹介です。わたしはメリヤス、店員です。」
「アタイはヒャクパー。えっと……」
とまどったアタイに、コソコソとメリヤスちゃんが言った。
「ヒャクパーさんは店長!!話を聞くんだから!」
「あ、て、店長です。」
店長。やった!うれしいかも。
「あ、わたし、キャビアです……」
キャビアちゃん……やっぱりかなしそうだなあ……
「じゃあ、話を聞かせてもらえますか?」
「あ、はい、実はわたし―」

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