マジック☆クローバー 作者/蜜◆4S1Ttn1X06

☆24話  魔法でつながっている絆



『いま、キャロラインさんは機械を使ってかろうじて生きていてね、

危険な状態なんだ。

いつまでこの状態が続くか分からない。

覚悟をしといてね。』

そんな……!

その瞬間、アタイは目の前が真っ暗になり、

その場に崩れ落ちた。

……それからなのよ『魔法』というものを信じたくなくなったのは!」

ももこちゃんが叫ぶ。

その目には、涙が溜まっていた。

それをみたとたん、アタイは罪悪感に襲われた。

言いたくないことを、言わせちゃったんだ。

「……ごめん」

その言葉しか、言えなかった。

しばらくすると、ももこちゃんは重い口を開いた。

「お姉ちゃんは、今も病院のベットで意識がないまま眠ってる……

魔法なんて研究したばっかりに!なんで!なんでお姉ちゃんがこんなことに!」

ももこちゃん……

アタイはハッとした。

ももこちゃんの言ってることは、完全に魔法のせいにしてる。

こんなこと、きっとまちがってる。アタイが言ってあげなくちゃ。

「ももこちゃん!こんなこと言わせちゃって、ごめん。でも、アタイ、思ってるの!

なんでももこちゃんとお姉ちゃんで信じた、2人で夢見た、

2人の魔法という名の絆を自分で消しちゃうの?

きっと、そんなこと言ったら、お姉ちゃんだって悲しむよ!

お願い!どうか、信じて!!」

その言葉に、アタイのありったけの思いをこめて叫んだ。

その言葉は、ももこちゃんに通じたのか、ももこちゃんは顔をあげ、つぶやいた。

「魔法……の……絆?」

ももこちゃんは、もう魔法でその悲劇を思い出したくないために、それを拒んでた。

でも、それじゃだめ。

もう一歩、前に進んで行かなくちゃ!

「……ありがと、なんか、お姉ちゃんに会いたくなってきちゃった。

病院、言って来る。

あ、そうだ、アンタも来てよ。

お姉ちゃんに、紹介したいし。」

にっこりと微笑んで、ももこちゃんは走り出した。

「うん!あ、まってよー!」

アタイもそれを、追いかける。