コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 小説カイコ【完結】
- 日時： 2015/03/14 20:11
- 名前： ryuka ◆wtjNtxaTX2 （ID: RQnYSNUe）
- 参照： http://mb1.net4u.org/bbs/kakiko01/image/188png.html
◇
そうやって何も考えずにこの先も生きていくんですか。
◇
そのあと俺は、上野駅で柚木くんと杏ちゃんと別れた後に、京王高尾線、とかいう聞きなれない電車に乗り換えた。ガタンガタン、と電車は心地好いリズムを奏でながら都会の風景を颯爽と次から次へと車窓に映してゆく。澄み渡るようなどこまでも青色の空が、やけに新鮮だった。
ちょっと寄るところがある……、わざわざそんな言い方をしたのは、なんとなく遠回しにして二人には知られたくなかったからだ。考え過ぎだと笑われるかもしれないけれど、楽しい雰囲気に水を差すようなことは言いたくなかった。
単刀直入に言うと、これからお墓参りなのだ。拓哉の。
拓哉の葬式が終わってから、今日でちょうど、三ヶ月めだった。そろそろ行くべき時期だと思ったし、今行かないと、たぶん一生行けないような気がした。三ヶ月も放って置いたのだ、きっと怒っているかもしれない。そう考えると、あいつの頬を膨らませて怒った顔が、ありありと思い描けて何だか笑えた。
ガタン、
電車が、また一際大きく揺れる。
なんとなく窓の外をふり仰ぐと、太陽の光が眩しかった。車窓から差し込む昼の日差しに照らされて、これから自分にとって一大事というのに、不思議ととても落ち着いた気分だった。
平成23年、高橋任史、十六歳の秋。
■
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変な題名の小説書いて運営様マジすんません。
四年間お世話になりました。小説カキコがあったから、とても楽しい時間をすごせました。
□登場人物および世界観 >>115□
◆幽霊からのテガミ編
☆扉絵 >>368
>>1 >>15 >>21 >>24-25 >>35 >>41 >>43 >>46-48
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>>75 >>77 >>80
◆左廻り走路編
☆挿絵 >>117（びたみん様作）
>>82 >>86 >>90 >>97 >>102 >>106-107 >>111-112
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>>140 >>144 >>146 >>149-150 >>152 >>154
>>157 >>161-162 >>165-166
◆ふりだし編
☆挿絵 >>178
☆挿絵 >>215
☆挿絵 >>253
>>170 >>175 >>178 >>181-182 >>186-191 >>194
>>196 >>198 >>201-203 >>213 >>216-217 >>219-221
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>>252 >>254-256
◆昨日の消しゴム編
★扉絵 >>349
☆挿絵 >>278 >>289
☆挿絵 >>295
☆挿絵 >>319
☆挿絵 >>391
>>260-262 >>265 >>269-273 >>276-277 >>283 >>287-288
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>>415-423
>>424-427 >>444-452
◆番外編
>>431-442 鈴木編『たまには帰ってきなさいよ』
◆作者あとがき >>453
◆コメントしてくださった皆様
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誠にありがとうございました！
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- Re: 小説カイコ ( No.173 )
- 日時： 2011/11/03 21:35
- 名前： 月読愛 ◆YUGvIhJsVY （ID: F/CIbMuI）
お久しぶりですわ＾＾
しばらく読んでいなかったので、まとめて読んでしまいましたわ！
あきませんわね。
あなた様の発想力が欲しい今日この頃…
これからも更新頑張って下さいですの！
応援してますわ。
たいへん遅れましたが…小説大会、管理人賞おめでとうございますわ。
次の更新も楽しみにしてますわねｗ★
でわノシ
- Re: 小説カイコ ( No.174 )
- 日時： 2011/11/05 03:49
- 名前： ryuka ◆wtjNtxaTX2 （ID: /AwggsBu）
- 参照： シャベッタァァァアア(*゜Д゜))))
うわああっ、お久しぶりです！
見て下さったんすか、ありがとうございます。更新頑張っていきたいっす( ^^)
- Re: 小説カイコ ( No.175 )
- 日時： 2011/11/06 00:39
- 名前： ryuka ◆wtjNtxaTX2 （ID: hTgX0rwQ）
- 参照： 粘菌飼いたい。
「あのー、もしもーし」
神蟲村に着いたはいいものの、名主の家には誰も居ないようだった。どうしよう、こりゃ困ったな。
チリン、
ふと、背後で鈴の鳴る音がした。振り返れば、家の入口のところで僕と同じくらいの背丈の人影が立っていた。
その子の後ろから差す夕焼けでよく顔が見えないけれど、髪が長いところを見ると女の子なんだろう。
「どうしたの？ うちに何か御用？」女の子が、口を開いた。
「え、あ、はい。今は大人の人は居ないの？」
すると女の子は手に持った鈴を再度ちりん、と鳴らした。「今日はお祭り。だからみんな御神輿に行ったよ。」
「へぇ、そうだったんだ。じゃあ蚕のことはまた今度でいいや。」前に、風の噂で聞いたことがある。神蟲村では一年に一度、村はずれの蟲神社まで御神輿を担ぐという。
「…じゃあ、君は？どうしてここに居ん？」すると、女の子は残念そうに笑った。
「私はすぐ風邪を引くからお祭りには行っちゃ行けないんだって。それまで家ん中んて機折るの。」
「すごい、もう機折れるんだ。」
「うん。七つの時から折れるよ。私の折るのはね、すごく上手だって褒めてもらえるんだ。」誇らしげに、うふふと笑う。
「七つから!? すごいすごい。僕はきっといくつになっても無理だろうなぁ。」
「そんなこと無いよ。誰でも練習すればできるようになるって、母様が言ってた。そうだ、名前は何て言うの？」首を少しだけ、傾けて聞く。耳にかかった長い髪が、サラサラと揺れた。
「僕？ 僕は太一。瓜谷村の太一。君は？」
「カイ。カイって言うの。昔ね、偉いお坊さんが付けてくれた名前でね、織物が上手になるように“衣”って言う漢字から取ったんだって。カイって化ける衣って言う意味なんだって。」
「化ける衣、か。だからカイはもう機が折れるんだね。すごいなぁ。」
するとカイは、ゴソゴソと桃色のきんちゃくを取り出した。きんちゃくを逆さまにすると、カイの白い手に金色の鈴がちりんちりん、と楽しげな音を立てていくつか落ちた。
「これ、あげる」言いながら、カイは僕の手のひらに鈴を三つ落とした。「悪いもんが逃げる鈴なんだって。みんなはお守りにしてるよ。」
「あ、ありがとう。こんなに貰っていいの？」
「うん。いいよ。私は一つ持ってるから。三つあげたら太一が他の人にも配れるでしょ？」
「そうだね、じゃあ妹と弥助にあげようかな。」
すると、カイは嬉しそうに笑った。「私から貰ったってちゃんと言ってね！ちゃんとだよ！」
「うん、わかった。約束するよ。」金色の鈴は、夕日に照らされて綺麗な橙色に変わっていた。キラキラと光って、本当に綺麗だった。
- Re: 小説カイコ ( No.176 )
- 日時： 2011/11/06 00:48
- 名前： びたみん （ID: KJrPtGNF）
- 参照： http://loda.jp/kakiko/?id
わざわざみてみんまでご足労くださって光栄のいた((五月蠅い
管理人様宛てに自分の名前をそっと差し出してきましたｗ
本当にわざわざありがとうございました ( ´艸｀)★。、
実は私カキコを利用して３年程になるのですが、その間にこのような浮かれた事態になることもなかったので
全く予想していませんで、私自身も友人に言われて気がつきました(´・ω・｀)
みてみんに暫く足を運んでいなかったので、発見が遅れてしまいましたが
ryuka様がご足労くださったのが、友人よりも早かったです( ゜Д゜)))
御作品の方ですが、読ませていただきました ( ´艸｀)★。、
元よりご依頼下さった方の作品は拝読させて頂くことにしておりまして、以前もう既に読了していたにも関わらず「ああ、なんか邪魔じゃないかな貴重なスペースだろうし」とうだうだ禿げそうなぐらい悩んだ挙句、いつも諦めておりました((おい
とても面白いです。
伏線がいろんな所に散りばめられてらっしゃるようで、これからそれがどう変化し、そのフラグを回収されていくのかとても楽しみです。もうわっくわくですきゃいんきゃいんしながら待っておりますｗ
改めまして小説大会、【管理人＆副管理人賞】受賞おめでとう御座います ( ´艸｀)★。、
きちんと更新をすると言うところが素晴らしいと思います(´Д｀★)
澄んだ小説だな、という印象を持っております。
未だご依頼くださったイラストを完了していないという罪悪感で吐きそうな今日この頃ですが、なんとか頑張ってどうにかしたいと思います……はい、滝修行よりも苦しいです精神的に( ゜Д゜)
物語の完結と登場人物たちの幸せ、なによりryuka様のご健勝をお祈り申し上げます(ｏ・ω・ｏ）
長々と貴重なスペースを申し訳ありませんでした+。・(Pд`。q)゜。+
- Re: 小説カイコ ( No.177 )
- 日時： 2011/11/08 19:46
- 名前： ryuka ◆wtjNtxaTX2 （ID: hTgX0rwQ）
- 参照： ジャガリコ旨し。
びびびびびびたみん様やー（゜∀゜*）！
あ、あの絵はやはりびたみんサソのやったんですね、おめでとうございます！
小説読んで下さったんですか、ありがとうございます。嬉しいっす。
自分、びたみんサソの画風大好きです。
描いていただけるなんて本当に自分は幸せ者でございます（´∀｀*）
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