【ホラー系おい森】絶海の孤島で ピクミン ◆xr/5N93ZIY /作

第二話 初めまして
「初めまして。おいらっちは役場で働いてるペリオ!」
「初めまして。おいらっちは役場で働いてるペリスケ!」
……二人ともペリカンの身体だ。黄色い口は赤子を飲み込めそうな
大きさだ。口の中に手紙を入れて運ぶのだそうだ。気持ち悪い。
僕は、一応あいさつをしておいた。いきなり肩をバンバンと
叩かれて、「これからよろしくな!!」とペリ……スケ? オ? に
励まされた。何でペリカンが喋ってるんだ。最初あったときには
腰を抜かした。
「村長~」
「……ワシがこの箱庭村の村長じゃ。聞くが、おまえさんが尊敬する人物を述べよ」
何だこの生物は!! 頭にくるくるとまかれた貝殻をつけてある!
ピンク色の身体に、首もとには紅白の円盤型の何がある。きもっ……
「えっ……え、……え……」
(村長のヤドキングさんですって言えヨ)
翼の先が青色のペリ……オが助け船を出してくれた。
「村長のヤドキングさんです!!」
「よろしい!! さっそくじゃが、皆にあいさつしてきなさい」
そう貝殻頭は言うと、ニコニコしながら僕に地図を渡した。
そんな事はどうでも良かった。今重要なのは、どうやったら帰れるか
又はどうすれば此処から出られるか、を確かめたいのだ。
僕は村を駆け回った。村の真ん中の一番上には滝がドドドドと音を
立てて落ちていく。左上には小さな茶色と黒色のジグザグした店と、
これまた小さな店があった。「たぬき商店」「空の花束」……?
南には海があった。貝殻がいくつか落ちてある。
村の右上には古い宮殿のような博物館らしき建物、その上には……
「役所!?」
役所があった。入ってみると、大きな門がある。その隣には、茶色が
かかった白色と赤色の大きな犬がいた。ウィンディと言うらしい。
さっそく、少しお出かけしたいと頼んでみた。だが、ある事に
気が付いた。……機嫌をそこねて喰われたらどうしよう!!
「ん? 別にいいらしい」
「……良いんですか!?」
「うん。じゃぁどの村へ行くらしい?」
どうやらこの犬の口癖は「らしい」というらしい。あっ! ……
それはともかく、本を渡された。村の名前が書いてるらしいっと
ウィンディが言ってきた。見ると、何も書いていない。
「あっ! お前、メッセージボトルを流してないらしい。それを
流して、相手先と連絡をとって村のコードを流すらしい。ちなみに
お前のコードは「オイデヨ@ハコニワムラ」らしい」
「……そうですか」
僕は落胆しながら、役場から出た。ウィンディの話によると、
メッセージボトルを流して、相手先のコードと交換すると出来る。
つまり、メッセージボトルを買うために、お金を貯める必要がある。
取りあえず、挨拶をして回った。
中には腹に穴が開いている者もいて驚いた。だが何とか乗り切った。
そう言えば、家って何処にあるんだ? 僕は地図を見た。海の近く。
一番右下だ。僕は走った。見つけた家は小さな家だ。
中にはいると、そっけない木の床とボロボロの壁だった。
「まぁ、いいや」
仕方がないと諦め、家を出た。すると……
「あっ、ちょっとそこの人~」

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