【ホラー系おい森】絶海の孤島で ピクミン ◆xr/5N93ZIY /作

第七話 手紙
僕は朝、すぐに起きた。冬の朝は寒くて起きるのが辛かったが、
早朝に起きれば住人達にも会うこともない。夜は寒すぎるし
もし人目のつかないところで襲われてしまえば僕はすぐに
消えてしまうだろう……。日課のメッセージボトルを海へ
流した。もちろん内容は「助けて」や「情報を交換したい」だ。
全てに僕の村のコードを書いておいた。どうだろう……
だけど、実際にはメッセージボトルなんて届いてこない。そもそも
海には特殊な結界が貼ってあるようで、先に行くことが出来ない。
その時だった。僕は我が目を疑った。
――ザザ……ザ……。海の音と一緒に何かが流れてきた。
あれは……メッセージボトル!! 流れてきたのだ!!
なかなか砂の場所まで届かないじれったさを堪えた。来た!
僕はさっそく手にとって呼んでみた。
「あなたのおてがみありがとう! わたしもこのむらにはあやしい
ところがあるとおもいます。わたしのむらのコードは「0000ー
23-11」です。とどいていますように……」
僕は踊りたかった。ようやく人間とメッセージがとれた。
とにかく、ウィンディの役所へ駆けだした。途中で転んだ。
ウィンディに事情を話した。コードさえ知り合っていれば登録して
いつでも遊びに行けるらしい。
「んじゃ……行くらしい」
――門が開いた。

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