【ホラー系おい森】絶海の孤島で       ピクミン ◆xr/5N93ZIY /作



【オレンジ編】    プロローグ



ここは、結界村と言う小さな村。此処では、緑が豊かでそこに住む「どうぶつ」は皆元気だ。そこに住む唯一の「人間」の少年、オレンジは夜中の浜辺を散歩していた。どうも昼寝したせいで眠れないのだ。オレンジ色の髪の毛が夜の風でゆらめく。さざ波を聞きながら、彼は村の特産物であるオレンジを一つ取った。

「ん……おいしっ」

オレンジを一つ口に入れ、彼は空を見上げた。無数の星がきらきらと輝いている。彼はしばらくこの美しい夜空を見ていた。

「おっ……流れ星だ」

きらっ、と鋭く光り、流れ星は尾を引きながら流れていく。オレンジは流れ星に願いを込めた。……その時だった。

――カッ! 流れ星が目映い光りを放つ! 

「うわあぁ――」

気が付くと、彼は家の前へ居た。