【ホラー系おい森】絶海の孤島で       ピクミン ◆xr/5N93ZIY /作



第十四話 伝承、そして試作品



「うまい!」

鮮やかな鮮紅色に染まったタコを食べ、僕は笑顔になった。
タコの旨みと歯ごたえを楽しみながら、桃にも手を伸ばす。
大きな種を取り、皮を剥いて潰す。出来たのは桃のピューレ。
それに砂糖を少し加え、くつくつと煮る。
その間、残りの蛸の足を食べる。やはり蛸は美味い。
串に刺し、焼き鳥のようにしながら僕は桃を箸でかき混ぜる。
そして、出来たのは桃のジャム。これを冷蔵庫で冷やす。

「さて、もう一度釣るか!」


蛸の刺さった串を片手に、僕はルアーを投げる。十分後、再び
蛸が釣れた。この蛸は食べないでおこう。さっそく家の
部屋に置く。どうやら家で葉っぱにする力を使うと魚介類は
水槽の中で育てる事になるようだ。僕はさっそくボウルを置き、
蛸を刺激した。蛸は怒ってタコスミをボールに放つ。僕はそれを
狙い、何度か刺激した。タコスミがボール一杯になると、
水槽の中に入れてやった。さて、後にしておこう。
僕は少し調査に出かけた。村長……ヤドキングがいる。
僕は悟らせずに軽く聞いてみた。

「村長さん、おはようございます」
「お、マロン君。おはよう」
「この村には伝説とかあったらいいのにね」


「 ん ?  あ る ぞ 」 


突然村長の顔が変わった気がした。僕はそれでも聞いてみた。

「昔、この箱庭村には龍神がいたそうじゃ。それは、今でもこの
箱庭村の滝で眠っている……との事じゃ」
「へぇ……」

僕はそれに興味がわいた。さっそく確かめる……と言いたいが、
まだそれは危険だ。まずは対策を練る必要がある。
まずは川に行き、ウナギを釣った。クーラーバッグに
入れるのが苦労だった。そして、すぐに家へと帰る。

「この分泌した粘液とタコスミを合わせて……」

ウナギの粘液とタコスミを合わせ、何度も泡立てる。それは、
だんだんクリームのようになり、さらに粘りをもってきた。
そして、こしあんくらいの堅さになった所でやめ、それを
丸い玉にする。

「新兵器、タコスミパチンコだ!」