【ホラー系おい森】絶海の孤島で       ピクミン ◆xr/5N93ZIY /作



第二十一話 新しい種



「うううぅ……良い天気!」

毎度のように午前五時。もう寒くは無く、暖かい日差しがこの村に降り注ぐ。春から夏へと変わりつつある証拠だ。僕は落とし穴の種を収穫していた。そして、少し海へと歩いた。海が太陽で静かに光る。結界によって入ることは不可能だが、それでも見ているだけで癒される。この景色とさざ波の音。なんだか僕だけがこれを見ていると思うと、少し贅沢な気分になった。……その時、海の中で何かがきらりと鋭く光った。
――ザザ……ザ……。これは……メッセージボトル。今日は心地よい風が吹いているせいか、すぐに砂浜に上がってきた。なになに。僕はボトルを拾い上げた。手紙と……小さなボトルが多数ある。

【(^ω^)ノやっほー。うちの村で作られている野菜と果物の種をあげるよー! お礼はいらないぜっ(`・ω・´)キリッ】

……と書いてある。ボトルには黒や茶色の種が入っている。「スイカ」「柿」「イチゴ」「キュウリ」と書かれた紙が貼られている。どうやら
そちらの村では柿やキュウリが作られているらしい。キュウリは僕の大好物だ。スイカも僕の大好物な野菜の一つだ。落とし穴の種の畑をもう少し拡張してみるか。僕は黄金で作られた金のスコップで地面を耕した。

「さて……寝るか」