コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。堂々の完結! 皆様ありがとう!
日時: 2015/01/24 21:51
名前: 桐生玲 ◆kp11j/nxPs (ID: zCMKRHtr)

 拝啓、天国のお父さんとお母さん。
 ついでに世界1周旅行へ行っている珊瑚叔母さん。
 私は元気です。とても元気です。元気を分けてあげたいぐらいに元気です。
 今日も私の前を、

 パンツが飛んでー。

 男の怒声が飛び交ってー。

 何だか炎まで飛んできてー。

 挙句の果てに今、恋人になるように強要されています。
 ……私、人生間違えましたでしょうか?

***** ***** *****

 初めまして、というのもなんですが。一応。
 桐生玲(きりゅう/あきら)という者です。まぁ、名前を変えただけですが。
 私が誰だか当てられるでしょうk((殴
 大変失礼しました。

 ちょこっと上で話の内容を書いたつもりなのですが、分かりませんよねww
 私もこれをパッと見て、何だこれって思いますもん。
 では、これに関する注意点をいくつか。行きますよ。

☆この物語は逆ハーレム要素を含みます。苦手な方はお戻りください。
☆駄作に変わりはないです。
☆恋愛50%、バトル45%、シリアス0.05%、後のは勇気と愛。
☆少しドリームっぽいです(が、そんなに気にはなりません)
☆桐生玲誰? あ、お前知ってるでも嫌いな人は出口はあちらです→
☆また、荒らしやチェーンメール、パクリを行う人も出口はあちらです→

 読みましたか? あの、いくつか多いんでゴメンなさい。
 それでは。


お客様(桐生的目線でご紹介)
由羽様『最初のお客様です。逆ハー、ハーレムおkの方ww』
野宮詩織様『2番目のお客様です。リア友であり、神作を生み出しているお方です!』
ヴィオラ様『3番目のお客様です。キャラを送って下さりました! お互い頑張りましょう!』
蓮華様『4番目のお客様です。キャラを送ってくださいました。使いやすいキャラをありがとうございます!』
秋様『銀ちゃんの推しなお客様です! あざっす!!』
翠蓮草様『先生キャラを送ってくださったお客様です。登場はもう少々お待ち下さい!!』
メデューサ様『結構オリキャラでお世話になっている方です。今回もありがとうございます!!』
ジョーカー様『前作に限らず今作も送ってくださいました!! 感謝!!』
あんず様『翔推しのお客様です。翔君は俺の嫁!!』
北大路様『神様の名前を考えてくださった人です! コメもくださいました』
マリ様『ルールを守って読んで下さった人です。さすが!!』
梨花様『企画の祭りに参加してくれてありがとうございます。コメももらいました!』
愛河姫奈様『キャラクターの質問に答えたら、来てくださった人です! 感謝です!』
暁月様『一気読みをしてくださった人です。根気ある!』
闘神のアスラ様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部も見てくださっています』
抹茶猫様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部の愛読者様。あざっす!!』
藤田光規様『一気読みしてくださった人です。翔君のおし?』
在様『携帯で一気読みしてくださった人です。しにがみのデートがお気に入りだそうでw』
北斗七星様『最初は桐生玲誰と思っていらした方ですが、山下と気づいてくれて幸いです。大丈夫ですよ!』
リア様『下剋上の方も読んでくださりました。ありがとうございます!』
美桜様『この小説をお気に入りにしてくださりました。ありがとうございます!』
粉雪百合様『もう1つの小説「お前なんか大嫌い!!」から来ました方です。ありがとうございます』
miru様『空華推しの人です、ありがとうございます! 一気読みしちゃったんです!』
葵様『こちらは昴君推しですwぜひとも翔君と取り合ってくださいありがとうございます!』
kyon様『こちらも空華推しの方です。なんと、歴代小説を読んでくださった人です!』
凪紗様『黒影寮ではまったお客様です。なんとディレッサさん推しです!!』
結羽凛様『個人的に好きなキャラは翔様だそうで。少し前から見てくださっていたようですよ! Thanksです』

現在劇場版を展開中。
『劇場版。黒影量は今日もお祭り騒ぎです!〜空と海と未来の花嫁〜』
>>229 >>232 >>234 >>237 >>239 >>240 >>242 >>245 >>248 >>249 >>250 >>253 >>254 >>255 >>258 >>262 >>264 >>265 >>266 >>271 >>272

『劇場版。駆け抜けろ! 地獄と天国と幽閉された死神〜複雑ファジー』>>290 NG>>296


目次
登場人物>>02 皆のオリキャラ大集合>>67 新キャラ>>175
プロローグ>>4
第1章『ウェルカム、黒影寮』
>>5 >>6 >>7 >>8 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15
第2話『とある彼女は銀の鈴』
>>16 >>17 >>18 >>23 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30
第3章『銀と白亜と黒影寮』
>>31 >>32 >>33 >>36
第4章『兄より吐き気』
>>39 >>42 >>45 >>47 >>50
第5章『しにがみのデート』
>>51 >>52 >>53 >>54 >>55 >>56 >>59 >>60
第6章『俺達の管理人がこんなに可愛い訳がない』
>>71 >>72 >>77 >>81 >>83 >>86
第7章『英学園の愉快な文化祭』
>>93 >>95 >>102 >>105 >>106 >>115 >>118 >>123 >>126 >>129
第8章『神威銀の誘惑』
>>134 >>135 >>136 >>139 >>140 >>146 >>147
第9章『本当にあった黒影寮の怖い話』
>>149 >>154 >>158 >>159 >>160 >>163 >>170 >>174
第10章『突撃☆隣の中国マフィアさん!』
>>176 >>182 >>185 >>189 >>196 >>199 >>204 >>207 >>215 >>220 >>226
第11章『王良家こんぷれっくす!』
>>278 >>281 >>282 >>284 >>285 >>286 >>287 >>288 >>289 >>300 >>303 >>306 >>309
第12章『君と僕〜オリジナルと亜種〜』
>>314 >>321 >>322 >>323 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>333
第13章『黒影寮の問題児が妖精を拾ったようです』
>>337 >>345 >>346 >>349 >>352 >>353 >>355 >>356 >>360 >>361 >>364 >>365 >>366
第14章『もし黒影寮の管理人代理が町の草野球大会の広告を見たら』
>>372 >>378 >>379 >>382 >>385 >>386 >>390 >>393 >>394 >>397 >>401 >>402 >>405
第15章『皇高校ホスト部!!』
>>416 >>417 >>418 >>419 >>423 >>424 >>427 >>430 >>433 >>434
第16章『カゲロウタイムスリップ』
>>437 >>444 >>445 >>448 >>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>459
第17章『家出少女の死にかけ人生』
>>460 >>461 >>464 >>465 >>466 >>467 >>470 >>474 >>478 >>481
第18章『今日、私は告白します』
>>490 >>494 >>497 >>500 >>503 >>506 >>521 >>524 >>527 >>528
第19章『進撃の巨人〜ヒーローと死神がやってきた〜』
>>532 >>535 >>536 >>537 >>538 >>541 >>542 >>543
第20章『噂の空華さん!』
>>544 >>546 >>549 >>552 >>553 >>554 >>557 >>560 >>561 >>562
第21章『明日は明日の風が——吹いたらいいなぁ』
>>565 >>568 >>569 >>570 >>575

エピローグ
>>576

あとがき
>>577

お知らせ☆

現在部門ごとにオリキャラ募集>>19→終了しました!!
企画開始!!
その1『もしも黒影寮の全員が○○だったら』>>82
その2『みんなで神様の名前を考えよう』>>125
その3『黒影寮フェスティバル! 参加者募集』>>263

期間限定小説
10月31日『ハロウィン』>>46
12月24日『クリスマス』>>94
12月31日『大晦日』>>109
1月1日『お正月』>>112
12月7日『寮長・翔の誕生日』>>130 >>132
2月14日『バレンタイン』>>225
2月23日『都立高校一般入試』>>238
4月1日『エイプリルフール』>>311
7月7日『七夕&銀ちゃんの誕生日』>>387

童話パロディ
『白雪姫』>>63>>68
『赤ずきん』>>87 >>92
『シンデレラ』>>274 >>277
『7匹の子ヤギ』>>409 >>412

黒影寮は今日は作者と質問日和!
神威銀>>124
東翔>>155
椎名昴>>188
王良空華>>241
二条蒼空>>261
堂本睦月>>354
月読怜悟>>357
祠堂悠紀>>400

企画小説『黒影寮主催☆やりたい事は何でもやっちゃうぜふぇすてぃばる!』開催中

・メデューサ様
もしも『黒影寮の住人とその他のキャラの能力』が『ごちゃまぜ』だったら>>85
バレンタイン『お相手:蒼空』>>219
・あんず様
もしも『東翔』が『スクール水着』を着たら>>89
翔が性転換して昴と付き合うことになったらどうなるか>>367
・蓮華様(現:夕遊様)
もしも『黒影寮の全員(つかさ除)と高梨羅』が『性転換』したら>>91
もしも『黒影寮の全員+高梨羅』が『性格ごちゃまぜ』になったら>>114
バレンタイン『お相手:鈴』>>224
・マリ様
『神威鈴が銀の体を乗っ取り東翔にいたずらを仕掛けよう!』>>273
・梨花様
『神威銀を怒らせたらどうなるか?!』>>317
・北斗七星様
『銀ちゃんが幼児化したらどうなるか!!』>>510
『もしも銀ちゃんが本物のビッチだったら(VS翔)』>>513
・kyon様
『銀ちゃんに彼氏がいたら』>>516

番外編
俺は今日、恋を始めます『羅(男)×銀』>>148
翔ちゃんなう!『翔×昴×大地』>>283
どうかこの手でもう1度『蒼空&睦月』>>449
断章『下剋上☆黒影寮!!』
>>485 >>486 >>487 >>488 >>489

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Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。オリキャラ募集!詳しくは本文へ ( No.27 )
日時: 2011/10/19 21:15
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 行きます山下初のハーレム!!

第2章 とある彼女は銀の鈴。


 学校見学を皆さんでしてました。
 うーん。ですが、この人達。どこか黒影寮の人達に似てるんですよね。
 あ、いや翔さんとか蒼空さんとかは見ないんですけど、怜さんが怜悟さんに見えます。
 ついでに菜月さんは睦月さんに見えます。この2人が目立ちます!!

「えーと、次が授業なので、私はこれで……。後は先生にお任せ——」

「心配ありませんよ」

 翔子さんがにっこりとした笑顔を浮かべました。
 何が心配ないのでしょうか?

「先生達には公欠扱いするように言ってあります」

 何を勝手な事をしてくれてるんですか、先生ぃぃぃいい!!
 叫びたい衝動を堪え、私は音楽室まで来ました。音楽室は授業中ではありません。

「ここが音楽室ですね。えーと、次はどこを案内しましょうか」

「体育館とか行ってみたい。バスケしよーバスケ。なー、空ー」

「そだな。銀ちゃん、体育館ってどこなの?」

 体育館は確か、誰も使ってなかったような感じがします。
 私は音楽室のすぐそばにある階段を示しました。そこから1階まで降りるとすぐに廊下があり、体育館に続いています。
 そう教えると、皆さんは1階へ降りて行きました。

「怜さん」

「……何でしょう?」

 1番最後に歩いていた怜さんを呼びとめました。
 少し、確認したい事があるからです。それは、

「怜悟さん。分かってるんですよ?」

「……誰の事?」

「とぼけないでください。この辺りで紫色の瞳を持つ人なんてそんなにいません。少なくとも怜悟さんだけです」

 怜さん、改め怜悟さんはチッと舌打ちをして頭につけていたカツラを取りました。
 やっぱり。怜悟さんだったんですね。

「他には誰がいるんですか?」

「教えられない」

「何でですか!! 私だって黒影寮の管理人ですよ?!」

「銀」

 怜悟さんは大きな手で私の手を覆いました。そして自分の口に人差し指を当てて言います。

「今は授業中」

 あなたに言われたくないです。

「……とにかく、他の人もいるんですね。いいですよ。私は起こりませんから」

「ん。怒らないで。これは、銀の為」

 私の為? 何ででしょう?
 怜悟さんはポンポン、と私の頭を撫でました。まるでお兄ちゃんに撫でられているような手つきです。

「私の為に女装したんですか」

「え、いや、これは」

「どうなんですか?」

 怜悟さんは黙りました。何も言わなくなりました。
 まぁ、女装するなら理由があるのでしょう。そこまで追求する訳にはいかないです。
 すると、カツンと何かが歩いてくる音がしました。

「やぁ、銀ちゃん」

「矢崎さん。あれ、授業は?」

 授業中であるはずの矢崎さんが、何故か私達の前にいました。
 矢崎さんは優しそうな笑みを浮かべると、手を差し伸べました。

「行こうか」

 視界が暗くなりました。

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。オリキャラ募集!詳しくは本文へ ( No.28 )
日時: 2011/10/20 15:56
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 行きます山下初のハーレム!!

第2章 とある彼女は銀の鈴。


 ぼんやりと目を開けると、視界に広がっていたのは天井でした。
 廊下に大の字で寝ているとははしたないですね。私はすぐに飛び起きました。
 一体どれぐらいの間寝ていたのでしょうか。窓から差し込む赤い光を見て、どうやら私は夕方まで気絶していたようです。
 あれ。でもおかしいですね。
 私がいたのは朝ですよ?

「やぁ銀ちゃん。起きたんだね」

「矢崎さん。私は夕方まで気絶してたんですか?! もしそうなら帰らないと……!」

 廊下の奥から現れた矢崎さんに腕を掴まれました。
 笑顔が怖いです。何かを企んでいるような感じがします。

「あの、矢崎さん?」

「ここは俺の世界さ。この世界を作った。俺はね、創造者(クリエイター)っていう能力者なんだ。自由に世界を創造できるんだよ?」

「……でしたら、何故私だけをこんな世界に?」

 矢崎さんの腕に力が込められます。かすかに痛みを感じました。

「決まってるでしょ。銀の鈴」

「何ですか、その名前。確かに私は銀という名前ですが、そんなあだ名は聞いた事が——」

「ある訳ないよ。だって、君は俺らの力を増幅させる事が出来る術式、『銀の鈴』をその体に秘めているんだからね」

***** ***** *****

〜昴視点〜

 あれ。誰か足りないような気がする。
 そうだ。怜悟だ。怜悟が足りないんだ。それに銀ちゃんもいない。
 まさかはぐれた? な訳ないよな。
 怜悟がいれば大体の能力者が来ても撃退できそうだし。あ、でもばれたらまずいか。

「おや、君達は神威君に案内してもらってる——」

「あ、どうも」

 翔が笑顔で挨拶をする。本当に礼儀正しいよな、ONの時は。
 通りがかった初老の先生が、ポンと手を叩く。

「そうだ。神威君は知ってるかね? 少し言っておきたい事があるからね」

「ハァ。今はいませんが、何を伝えればいいのでしょう?」

 先に行く全員にストップを呼び掛け、翔は先生に対応する。
 すると、先生はニコニコとした笑みを浮かべながら答えた。

「実はね。神威君はサッカー部のマネージャーをしているのだが、マネージャーが今日から来れるというので大丈夫だと伝えたかったのだがね」

「ですが、銀さんは3日後に大切な試合を控えていると仰っていましたよ?」

「え、試合? 誰がそんな事を? 試合なんてないよ。マネージャーが怪我したから来週に持ち越してもらったけど?」

 それが? と言って先生は首を傾げる。
 ピタリと、みんなの動きが止まった。
 おそらく銀ちゃんは騙されてたんだ。あの矢崎春馬に。あのくそ野郎に。

「おい、怜悟の所在は?」

「翔!! 間違えた、翔子さん!!」

 ズダダダダダッと勢いよく怜悟が下りてきた。どこか焦ったような感じがする。
 先生はそそくさとどこかに行ってしまった。

「銀が、銀が……!」

「どうした。はっきり言え」

 息を切らせながらやってきた怜悟は、衝撃の事実を言う。

「銀が、矢崎につれて行かれた」

 時が止まるかと思った。
 みんなの動きが完全にストップしている。予測の事態だったからだ。
 くそ、何で銀ちゃんから離れたんだ!!

「ふん。面白いじゃねぇか、くそ創造者め」

 翔は面白そうににやりと笑うと、俺に命令を飛ばした。

「いいか。俺が戻ってくるまでに先生や生徒をここに通すなよ。力を使ってもいいが、ばれない程度にやれ。睦月、悠紀。お前らが中心となれ」

「「サーッ!!」」

 翔はそういうと、どこかに消えて行った。

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。オリキャラ募集!詳しくは本文へ ( No.29 )
日時: 2011/10/20 21:17
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 行きます山下初のハーレム!!

第2章 とある彼女は銀の鈴。


 私は逃げていました。
 矢崎さんが笑いながら追ってくるから怖くて、それで逃げていました。
 銀の鈴? 能力者の力を増幅させる?
 どうやって。ていうか、何で私なんですか!! 確かに銀ですけども、名前!!

「逃げても無駄だよ? この世界は俺の意のままに操れるんだから」

「きゃっ?!」

 いきなり壁が目の前に出現してゆく手を阻まれました。
 矢崎さんが私の体を壁に押しつけます。空いている手で私の顎を掴んで上へ向けました。
 何でしょう、この絵面。まるでキスでもされそうな予感です。

「あの、一体何を? 力を増幅させる為には呪文とかそういうのではなく?」

「違うよ。君からのキスで俺の力は増幅する。他の野郎もそうだ。だから俺は、銀ちゃんをオトすって決めたんだ。マネージャーっていう役名を使ってね?」

 矢崎さんの顔がどんどん近づいてきます。
 抵抗できません。力が強すぎて顎が痛いです。足を振り上げればいいのでしょうが、怖くて上げられません。
 どうしましょう。絶体絶命のピンチです。

「あのぉ」

 ピタリと、矢崎さんの動きが止まりました。
 声がした方を向いてみますと、夕暮れの廊下に女の人が立っていました。
 見覚えがあります。翔子さんです。

「チッ。誰だ。どうやってここに入った?」

 警戒した矢崎さんの声が聞こえてきます。
 翔子さんは矢崎さんから私に視線を向けると、盛大にため息をつきました。

「……おい、ビッチ。簡単に捕まってんじゃねぇよ。この馬鹿」

「な、ビッチって何ですか!! 翔子さ——」

 名前を言いかけたところで、翔子さんの周りに炎が生まれました。
 炎はだんだんと細くなり、まるで棒のような形になります。先端から曲線を描いた刃が生えてきました。
 翔子さんは炎で出来た身の丈を超える大鎌を背負いますと、炎に包まれました。って、何してるんですか?! 死んじゃいますよ!!

「死ぬ訳ねぇだろ、この俺が」

 心を読んだのか、炎の中から翔子さんが出てきました。
 黒い髪を左下に結び、身にまとうのは黒いコートみたいな装束衣装。格好は変わっていますが、翔さんです。

「お、お前は炎の死神!! 何故ここに……地球の半分を焼き焦がせられる力を持つお前が、どうして……!」

「テメェみたいな奴が気に入らねぇからその処分だ。俺をそこらの死神と一緒にしてもらっちゃ困る。テメェが作り出した世界に割り込む事なんざ、俺に取っちゃ魂を狩るぐらいに簡単なんだぜ?」

 それは多分、あなただけです。

「くっ……。だけど、ここで俺が銀ちゃんにキスをして力を増幅させれば……!」

「ほぉ。ビッチを使うか。でも無理だな。無理無理。絶対無理」

 翔さんはあっさり否定しました。何故そんなに無理を連呼します?!

「銀が『力を与えてやってもいい』と思った奴だけだぜ? その銀の鈴を使えるのは」

「なっ——!!」

 矢崎さんは絶句しました。そして静かにその場に膝をつきます。
 そのすきに翔さんに手招きされたので、私は翔さんの後ろの方へ隠れました。
 翔さんは赤い鎌を構えて、矢崎さんに言います。

「騙されてやんの。馬鹿野郎が」

 炎が鎌からあふれ出します。
 矢崎さんの顔が強張るのが見えました。こ、殺されてしまうのでしょうか?!
 すると、またも翔さんは私の心を読んだのか、こう答えました。

「少し頭をチリチリにしてやるだけだ。未遂だしな」

 あぁ、そうなんですか。大丈夫でしょうかね。
 矢崎さんは廊下を阻んでいた壁を取り払って逃げようと試みました。だけど、それは無駄に終わりました。
 何故なら、翔さんが鎌を振ったからです。

「地獄業火、獄炎乱舞!!」

 炎が空中を滑り、矢崎さんの頭を焦がします。
 矢崎さんはやられるとでも思ったのか、そのままショックで気絶して廊下に倒れました。
 翔さんは鎌を消しますと、私の頭にチョップを叩きこみました。地味に痛いです。

「この馬鹿!! 誰でも信用してんじゃねぇよビッチ!!」

「さっきからビッチって何ですか!! 私は神威銀という名前があるんですよ!!」

「ハッ。知るか。テメェなんかビッチで十分だこの野郎」

 翔さんは空中に指を滑らせました。
 空間が割れ、元の空が青い学校が現れます。誰もいないところを見ると、授業中でしょう。

「ほら、行け。ビッチ」

「だから、ビッチじゃないですって!」

「いいから行けっての」

 ドカッと翔さんは私の事を蹴りました。
 私は衝撃で廊下に顔面から着地し、額を廊下にぶつける羽目になりました。
 この人……嫌な人です!!

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。オリキャラ募集!詳しくは本文へ ( No.30 )
日時: 2011/10/21 22:04
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 行きます山下初のハーレム!!

第2章裏書き


山下愁「と言う訳で、今回は書き方を変えて第2章の裏書きと言う名の反省会を行います!! 準備はよろしいでしょうか。黒影寮諸君!!」

神威銀「いい訳ないです!! 私、襲われたんですよ?!」

山下愁「結果的に翔に助けてもらえたからいいじゃ——熱ぃ?! 熱っ、何してんの翔君んんんん?!」

東翔「テメェのせいで面倒な仕事を回されたからな。こんな事になるんだったら空華に行かせればいいんだよ。あいつ忍びだろ」

王良空華「聞き捨てならないね。確かに俺様は忍びだけども。雑用なんかやらないよ? やるなら昴に言って昴に」

椎名昴「何で俺なの? 俺は副寮長よ?」

篠崎蓮「別にいんじゃねぇの?」

祠堂悠紀「ハァ。まったくだるい事をやらせるね。何? 女装して銀の学校に潜入して何になったの? ていうか、あの制服は誰が作ったの誰が持ってきたの?」

山下愁「うん。秘密」

祠堂悠紀「うわー。すげぇぶち殺してぇ。頼むよ、誰かこいつを殺してくれないか?」

月読怜悟「俺は、ばれた」

堂本睦月「そらばれるはな。何せ、怜悟は身長が大きいねん。何センチあんのや?」

月読怜悟「185」

山下愁「10センチください」

月読怜悟「無理」

二条蒼空「なぁなぁ、次の話って一体何だ?」

神威銀「え、えと。次はですね」

山下愁「ヴィオラ様から送られてきた轟白亜ちゃんの出番ですよ!! 神威銀ちゃんのお友達部門に参加してくださいました。ありがとうございます」

神威銀「え、えぇ?! いつの間に!!」

山下愁「他にもいらっしゃいますよ? 蓮華様からは高梨羅ちゃん。野宮詩織様からは神威白刃君です!!」

神威銀「いつの間にー!! お兄ちゃんまでいますよ?!」

国枝つかさ「え、今銀ちゃん。お兄ちゃんって言わなかった?」

神威銀「ハイ。言いましたよ?」

王良空華「典型的な妹キャラ!! マジで萌える!!」

東翔「きも」

二条蒼空「え、じゃあ弟キャラには萌えない系? なぁ、銀ちゃん。そこはどうなの?」

神威銀「そうですね……。私はどちらかって言うと弟とか欲しかったんですよね。下に誰かいてくれればよかったのですけど。ですがお兄ちゃんも捨てがたいですよね!」

堂本睦月「お、じゃあワシなんてどうや?」

神威銀「え?!」

椎名昴「そう言えば、ここの奴って1人っ子いるの?」

東翔「上に姉と兄が1人ずつ」

椎名昴「姉だね」

二条蒼空「姉が2人」

堂本睦月「弟が1人や」

月読怜悟「いない」

祠堂悠紀「僕もいないよ」

国枝つかさ「僕もだね」

神威銀「あれ、空華さんは?」

王良空華「天と綺華と日華と月華と炎と姫と水で……7人?」

黒影寮1同「「「「「多ッ!!」」」」」

神威銀「そ、それでは次回予告です!! 今回の担当、空華さん!!」

王良空華「合点! 次回の黒影寮は休日に銀ちゃんの友人が来て大パニック! どうなる黒影寮! って事で!!」

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。オリキャラ募集!詳しくは本文へ ( No.31 )
日時: 2011/10/22 22:02
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 行きます山下初のハーレム!!

第3章 銀と白亜と黒影寮。


 今日は休みです。第1章ぶりの休みです。
 と言う訳で、たまった洗濯物を片づけてしまう事にしました。
 え、寮の皆さんですか? 今日は休日と言う事で自由な時間を過ごしてもらっていますよ?
 こんな時でも朝から修業をやっていました。皆さんは偉いです。

「おい、銀」

 突然名前を呼ばれたので、私は顔を上げました。
 立っていたのは蓮さんです。
 あれ、尻尾が見えません。服の下にしまったのでしょうか?

「客が来てる。何とかしろ」

「え、えぇ? それなら蓮さんがやってくださいよ!」

「ば、馬鹿野郎!! いきなりチャイムが鳴ったからびっくりして耳と尻尾が出ちまったんだよ!! しまうのに精神を落ち着かせねぇといけねぇんだ!! これから部屋にこもるから!!」

 あ、よく見れば背中の部分が膨らんでますね。
 仕方がないので持っていた洗濯物を洗濯機の中に放り込んで、私は玄関へ急ぎました。
 ドアを開けると——藍色の髪が、揺れました。

「え、」

 お客様は女の子のようです。左目に包帯を巻き、半袖を着ている右腕には同じように包帯、そして左手首にも包帯が巻かれています。
 その藍色の髪を持った女の子は、私を見るとにこりとほほ笑みました。

「よ。神威さん」

「は、は、白亜さん?!!」

 私の友人、轟白亜さんはケタケタと楽しそうに笑いました。

***** ***** *****

 とりあえず立ち話もなんですから、私は白亜さんを寮の食堂に連れてきました。
 白亜さんは私の友人でもあり、クラスメイトでもあります。大人しめな容姿とは裏腹に、さばさばした性格が特徴の人です。
 根はいい人なんですよ!!

「それにしても、今日はどうしたんですか?」

「え? いやぁ、神威さんの家に勉強教えてもらおうとしてさぁ。家庭科のエプロン作り? あーゆー細かいのダメなんだよね。つっても羅の奴はいねぇし。銀は家にいなかったし。で、情報を頼りにここまで来た」

 よく見ると、白亜さんの肩にはトートバッグがかかっています。
 白亜さんはお裁縫が苦手でしたね。思い出しました。

「えぇ、いいですよ。でもここじゃミシンとかがありませんから、私の家に——」

 黒影寮の皆さんの力がばれたらたまったものじゃありません。私の家に行こうとした時です。
 ちょうどそこに運悪く、睦月さんが来ました。物を浮かしながら。それは、睦月さんが毎日行っているリハビリみたいなものです。

「あ、銀ちゃんやないの。……げ」

 睦月さんは白亜さんを見ると、顔を歪めました。そして浮かせていた本を落とします。
 一般人である白亜さんにばれてしまいました。
 こ、これは私が悪いんじゃ——!!

「し、白亜さん! この事はひ、秘密——!!」

「何だ。この人、あたしと同じじゃん」

 白亜さんはそう言うと、睦月さんに近づきました。
 何をするかと思えば、白亜さんは睦月さんに手をかざしてそっとつぶやきます。

「ミシンをここに持って来てくれないかな?」

「ほぇ、ハイ……」

 睦月さんは催眠術にかかったように、ここにミシンを物質転送しました。

「あれ、ワシは何を——?!!」

「よし。神威さん、これで出来ねぇすか?」

 ミシンを叩きながら、白亜さんは笑いました。
 えっと、何をしたのでしょう?

「あたし、洗脳が得意なんですよ。だからあんたらと同じ感じだから余裕で力を使っててもいいよ?」

 初めて知りました。


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