コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。堂々の完結! 皆様ありがとう!
- 日時: 2015/01/24 21:51
- 名前: 桐生玲 ◆kp11j/nxPs (ID: zCMKRHtr)
拝啓、天国のお父さんとお母さん。
ついでに世界1周旅行へ行っている珊瑚叔母さん。
私は元気です。とても元気です。元気を分けてあげたいぐらいに元気です。
今日も私の前を、
パンツが飛んでー。
男の怒声が飛び交ってー。
何だか炎まで飛んできてー。
挙句の果てに今、恋人になるように強要されています。
……私、人生間違えましたでしょうか?
***** ***** *****
初めまして、というのもなんですが。一応。
桐生玲(きりゅう/あきら)という者です。まぁ、名前を変えただけですが。
私が誰だか当てられるでしょうk((殴
大変失礼しました。
ちょこっと上で話の内容を書いたつもりなのですが、分かりませんよねww
私もこれをパッと見て、何だこれって思いますもん。
では、これに関する注意点をいくつか。行きますよ。
☆この物語は逆ハーレム要素を含みます。苦手な方はお戻りください。
☆駄作に変わりはないです。
☆恋愛50%、バトル45%、シリアス0.05%、後のは勇気と愛。
☆少しドリームっぽいです(が、そんなに気にはなりません)
☆桐生玲誰? あ、お前知ってるでも嫌いな人は出口はあちらです→
☆また、荒らしやチェーンメール、パクリを行う人も出口はあちらです→
読みましたか? あの、いくつか多いんでゴメンなさい。
それでは。
お客様(桐生的目線でご紹介)
由羽様『最初のお客様です。逆ハー、ハーレムおkの方ww』
野宮詩織様『2番目のお客様です。リア友であり、神作を生み出しているお方です!』
ヴィオラ様『3番目のお客様です。キャラを送って下さりました! お互い頑張りましょう!』
蓮華様『4番目のお客様です。キャラを送ってくださいました。使いやすいキャラをありがとうございます!』
秋様『銀ちゃんの推しなお客様です! あざっす!!』
翠蓮草様『先生キャラを送ってくださったお客様です。登場はもう少々お待ち下さい!!』
メデューサ様『結構オリキャラでお世話になっている方です。今回もありがとうございます!!』
ジョーカー様『前作に限らず今作も送ってくださいました!! 感謝!!』
あんず様『翔推しのお客様です。翔君は俺の嫁!!』
北大路様『神様の名前を考えてくださった人です! コメもくださいました』
マリ様『ルールを守って読んで下さった人です。さすが!!』
梨花様『企画の祭りに参加してくれてありがとうございます。コメももらいました!』
愛河姫奈様『キャラクターの質問に答えたら、来てくださった人です! 感謝です!』
暁月様『一気読みをしてくださった人です。根気ある!』
闘神のアスラ様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部も見てくださっています』
抹茶猫様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部の愛読者様。あざっす!!』
藤田光規様『一気読みしてくださった人です。翔君のおし?』
在様『携帯で一気読みしてくださった人です。しにがみのデートがお気に入りだそうでw』
北斗七星様『最初は桐生玲誰と思っていらした方ですが、山下と気づいてくれて幸いです。大丈夫ですよ!』
リア様『下剋上の方も読んでくださりました。ありがとうございます!』
美桜様『この小説をお気に入りにしてくださりました。ありがとうございます!』
粉雪百合様『もう1つの小説「お前なんか大嫌い!!」から来ました方です。ありがとうございます』
miru様『空華推しの人です、ありがとうございます! 一気読みしちゃったんです!』
葵様『こちらは昴君推しですwぜひとも翔君と取り合ってくださいありがとうございます!』
kyon様『こちらも空華推しの方です。なんと、歴代小説を読んでくださった人です!』
凪紗様『黒影寮ではまったお客様です。なんとディレッサさん推しです!!』
結羽凛様『個人的に好きなキャラは翔様だそうで。少し前から見てくださっていたようですよ! Thanksです』
現在劇場版を展開中。
『劇場版。黒影量は今日もお祭り騒ぎです!〜空と海と未来の花嫁〜』
→>>229 >>232 >>234 >>237 >>239 >>240 >>242 >>245 >>248 >>249 >>250 >>253 >>254 >>255 >>258 >>262 >>264 >>265 >>266 >>271 >>272
『劇場版。駆け抜けろ! 地獄と天国と幽閉された死神〜複雑ファジー』>>290 NG>>296
目次
登場人物>>02 皆のオリキャラ大集合>>67 新キャラ>>175
プロローグ>>4
第1章『ウェルカム、黒影寮』
>>5 >>6 >>7 >>8 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15
第2話『とある彼女は銀の鈴』
>>16 >>17 >>18 >>23 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30
第3章『銀と白亜と黒影寮』
>>31 >>32 >>33 >>36
第4章『兄より吐き気』
>>39 >>42 >>45 >>47 >>50
第5章『しにがみのデート』
>>51 >>52 >>53 >>54 >>55 >>56 >>59 >>60
第6章『俺達の管理人がこんなに可愛い訳がない』
>>71 >>72 >>77 >>81 >>83 >>86
第7章『英学園の愉快な文化祭』
>>93 >>95 >>102 >>105 >>106 >>115 >>118 >>123 >>126 >>129
第8章『神威銀の誘惑』
>>134 >>135 >>136 >>139 >>140 >>146 >>147
第9章『本当にあった黒影寮の怖い話』
>>149 >>154 >>158 >>159 >>160 >>163 >>170 >>174
第10章『突撃☆隣の中国マフィアさん!』
>>176 >>182 >>185 >>189 >>196 >>199 >>204 >>207 >>215 >>220 >>226
第11章『王良家こんぷれっくす!』
>>278 >>281 >>282 >>284 >>285 >>286 >>287 >>288 >>289 >>300 >>303 >>306 >>309
第12章『君と僕〜オリジナルと亜種〜』
>>314 >>321 >>322 >>323 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>333
第13章『黒影寮の問題児が妖精を拾ったようです』
>>337 >>345 >>346 >>349 >>352 >>353 >>355 >>356 >>360 >>361 >>364 >>365 >>366
第14章『もし黒影寮の管理人代理が町の草野球大会の広告を見たら』
>>372 >>378 >>379 >>382 >>385 >>386 >>390 >>393 >>394 >>397 >>401 >>402 >>405
第15章『皇高校ホスト部!!』
>>416 >>417 >>418 >>419 >>423 >>424 >>427 >>430 >>433 >>434
第16章『カゲロウタイムスリップ』
>>437 >>444 >>445 >>448 >>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>459
第17章『家出少女の死にかけ人生』
>>460 >>461 >>464 >>465 >>466 >>467 >>470 >>474 >>478 >>481
第18章『今日、私は告白します』
>>490 >>494 >>497 >>500 >>503 >>506 >>521 >>524 >>527 >>528
第19章『進撃の巨人〜ヒーローと死神がやってきた〜』
>>532 >>535 >>536 >>537 >>538 >>541 >>542 >>543
第20章『噂の空華さん!』
>>544 >>546 >>549 >>552 >>553 >>554 >>557 >>560 >>561 >>562
第21章『明日は明日の風が——吹いたらいいなぁ』
>>565 >>568 >>569 >>570 >>575
エピローグ
>>576
あとがき
>>577
お知らせ☆
現在部門ごとにオリキャラ募集>>19→終了しました!!
企画開始!!
その1『もしも黒影寮の全員が○○だったら』>>82
その2『みんなで神様の名前を考えよう』>>125
その3『黒影寮フェスティバル! 参加者募集』>>263
期間限定小説
10月31日『ハロウィン』>>46
12月24日『クリスマス』>>94
12月31日『大晦日』>>109
1月1日『お正月』>>112
12月7日『寮長・翔の誕生日』>>130 >>132
2月14日『バレンタイン』>>225
2月23日『都立高校一般入試』>>238
4月1日『エイプリルフール』>>311
7月7日『七夕&銀ちゃんの誕生日』>>387
童話パロディ
『白雪姫』>>63>>68
『赤ずきん』>>87 >>92
『シンデレラ』>>274 >>277
『7匹の子ヤギ』>>409 >>412
黒影寮は今日は作者と質問日和!
神威銀>>124
東翔>>155
椎名昴>>188
王良空華>>241
二条蒼空>>261
堂本睦月>>354
月読怜悟>>357
祠堂悠紀>>400
企画小説『黒影寮主催☆やりたい事は何でもやっちゃうぜふぇすてぃばる!』開催中
・メデューサ様
もしも『黒影寮の住人とその他のキャラの能力』が『ごちゃまぜ』だったら>>85
バレンタイン『お相手:蒼空』>>219
・あんず様
もしも『東翔』が『スクール水着』を着たら>>89
翔が性転換して昴と付き合うことになったらどうなるか>>367
・蓮華様(現:夕遊様)
もしも『黒影寮の全員(つかさ除)と高梨羅』が『性転換』したら>>91
もしも『黒影寮の全員+高梨羅』が『性格ごちゃまぜ』になったら>>114
バレンタイン『お相手:鈴』>>224
・マリ様
『神威鈴が銀の体を乗っ取り東翔にいたずらを仕掛けよう!』>>273
・梨花様
『神威銀を怒らせたらどうなるか?!』>>317
・北斗七星様
『銀ちゃんが幼児化したらどうなるか!!』>>510
『もしも銀ちゃんが本物のビッチだったら(VS翔)』>>513
・kyon様
『銀ちゃんに彼氏がいたら』>>516
番外編
俺は今日、恋を始めます『羅(男)×銀』>>148
翔ちゃんなう!『翔×昴×大地』>>283
どうかこの手でもう1度『蒼空&睦月』>>449
断章『下剋上☆黒影寮!!』
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- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。ただいま祭り開催! ( No.322 )
- 日時: 2012/04/08 21:47
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第12章 君と僕〜オリジナルと亜種〜
うーうー、ばれるの怖いよー。怖いよー。
すると、あたしの携帯が鳴った。あ、相手は鈴だ。こっちに電話かけられるんだ。
「鈴! あたしを助けなさい!!」
『ごめん無理』
あっさり鈴に断られた。この裏切り者。
鈴が電話をかけてきたのは、あたしが無事か確かめる為だった。
『でも、無事でよかったよ。もう昴にばれて消えてるのかと思った』
「失礼な奴め。帰ったら真っ先にコロシテヤル……」
『ひ、ヒィ?! ここに凶暴な生物がいるよ!』
鈴は電話越しに飛び上がっただろう。にやにやと笑ってしまう。
ちなみに、あたしが今いる部屋は銀の部屋だ。これから銀の部屋に居候する事になる。
銀は今はいない。食堂で夕飯の支度をしている。
「と・に・か・く! あたしはオリジナルを崇拝する気なんてさらさらないの! あんなへらへらした奴が格好いいと思う?!」
『案外酷い事を言うんだな、すみれさん』
「あたし、こっちでは美鈴って名乗ったんだけど」
『そー呼ぼうか?』
「コロスヨ?」
『ごめん』
本当に殺してやろうか、銀ごめん。鈴を亡き者にしたらごめん。
あたしは鈴の電話を(一方的に)切り、床に転がった。明るい天井を見上げる。
あーぁ、どうしてこうなっちゃったんだろう。あたしがいけないんだろうな。オリジナルを崇拝していないし。
「っていうか、どうして崇拝しなきゃいけないんだろう。もう少し格好よく書けよ。技量不足作者」
失礼な事を言うんじゃねぇよ(By山下)
うぉ、神の声が聞こえてきた。ルテオ君の仕業かな?
「面倒だ。銀とお話してこよう」
えーと、確か部屋を出て左に曲がって真っ直ぐだったよね。
あたしは部屋を出て、左に曲がる。そして真っ直ぐ進んだ。
すると、とある1つの部屋の前から話し声がした。名札には『東翔』と達筆で書かれていた。なるほど、翔子ちゃんのオリジナルの部屋か。
少し興味の持ったあたしは、翔の部屋をノックした。
「ん? あ、美鈴ちゃんだっけ」
「あ、どうも……」
何でこんなとこにいるんだよ、オリジナル! テメェ部屋行けよ!
奥を見ると、どうやら翔が勉強を教えていたらしい。
「ほら、昴。問3をやってみろ、さっき教えた公式の類似問題だ」
「えー、それすごく難しい。もう1回やってよー」
「しゃーねーな。もう1回だけだぞ、よく聞いてろよ」
と、また勉強会が再開される。あたしはその間、部屋を観察していた。
必要最低限のものしか置かれていない。黒を基調とした部屋だ。本棚には洋書がぎっしり詰まっている。
ふーん。さすが翔子ちゃんのオリジナル。部屋もきれいだね。
「じゃ、お邪魔しましたー♪」
……他の人の部屋にも興味あるな!
よし、次は向かいにある部屋……『堂本睦月』の部屋だ。確か堂本美月ちゃんのオリジナルか。
ノックをする。
「誰やー?」
「どうも、突撃☆隣のお部屋です」
睦月は何の疑いもなくドアを開ける。おーおーおー、信じやすい事だ。
さすが男の部屋。翔よりは少し汚いけど、結構片付いている。おいおい、美月ちゃんは片付け下手だぞ?
全体が茶色でまとめられていて、ポスターとか貼ってある。アメリカの歌手……だよね。
「お邪魔しましたー」
「え、もうええの?」
「十分堪能させてもらいましたよ」
さてお次は……お、『月読怜悟』の部屋にしよう。月読怜奈ちゃんのオリジナルかぁ。
「突撃☆隣のお部屋!」
「?!!」
やっぱノックはした方がよかったか。
怜悟は結構驚いていたらしい。刀を構えている。
でも、殺風景な部屋だなぁ。ベッドと箪笥と机しかない。スチール製の。まさに侍の部屋だね。
「……何?」
「いや、タイトル通りですけど。お邪魔しました」
「?」
さてさて、お次は誰の部屋にしようかな。『二条蒼空』の部屋にしよう。
今度はちゃんとノックをした。
「どちら様ですかな?」
「突撃☆隣のお部屋です」
「OKいいよ」
ドアを開けると、うわ汚い。
お菓子の食べカスとかはないけど、本が散乱している。主に漫画。服も散乱しているし、汚ぇなこいつの部屋。
だけど、青系で統一された部屋は何だか落ち着いた。
「え、と。結構散らかってるけど?」
「見りゃ分かる。お邪魔しました」
おー、汚い。さてお次は……『篠崎蓮』の部屋か。
よしよし。あのヘタレでビビりな篠崎蘭ちゃんのお部屋は可愛らしかったぞ?
「誰だー?」
「お部屋をご訪問しに来ました」
しぶしぶ、と言った感じで蓮は開けてくれる。
わぁ、可愛いものだらけじゃん。主に猫のぬいぐるみがたくさんあるし! 可愛い! ベッドは肉球の柄をしている。
「可愛い部屋だね」
「好きでこんなになった訳じゃねぇ!」
尻尾を逆立てながら、蓮は吠えた。
おし、次じゃ。『祠堂悠紀』のお部屋へ。
「お部屋の訪問ですー」
「帰ってください」
「問答無用です」
ガチャリと開ける——すげぇ。何ここ、ジャンク屋?
あちこちにはステンレス製の棚があり、パソコンが置いてある。全て電源はついており、ディスプレイには動画サイトやホームページなどがあった。
「な、何?」
「小説家目指しているんだよね、頑張って」
おし、次は——『国枝つかさ』の部屋だね。
ノックをして開ける。
「どうしました?」
「……そう言えば、女の子だっけ」
赤で統一された部屋。あちこちには星形やらハート形やらが散りばめられている。ずいぶんとメルヘンな部屋だった。
そう言えば、つばめちゃんは男の子だったな。つかさは女の子だっけ。
「ちなみに女の子しか愛せません」
つかさはニッコリ笑顔で言った。怖いわ!
最後は『王良空華』の部屋。うーん、華奈ちゃんのオリジナルか。
「お部屋の訪問の時間です」
「ん? 冒険でもしに来たの?」
まぁいいよ、と空華は開けてくれた。
何だここ。本だらけじゃないか! 翔よりすごい持ってる。基本的に黒か灰色が多い部屋で、もう本だらけ。
「あ、呪術の本が多いからね」
「そ、そすか」
そう言えば……華奈ちゃんはそうだったよな。
よし、これでお部屋訪問は終わり——にしたいけど。
「オリジナルの訪問、忘れてた……」
忘れたい。でも見たい。好奇心が勝った。
オリジナルは翔の部屋から戻ってこない。そのすきにあたしはオリジナルの部屋を開けた。不法侵入。
「うわ……」
白とオレンジで統一された部屋。翔の部屋と反対で、明るい印象を見せる。
何だろう、ものすごい負けた感じがする。
「やっぱむかつくな。オリジナル」
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。ただいま祭り開催! ( No.323 )
- 日時: 2012/04/10 21:59
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第12章 君と僕〜オリジナルと亜種〜
やばい。マジで怖い。何が怖いって? もう全てが怖いに決まっているでしょ!
だってオリジナルに囲まれて食事ってどういう事よねぇ?!
「美鈴さんはどのくらい食べますか? 夕飯はカレーですけど」
「え、えぇと……少なめ? ごめん、自分で盛るわ」
銀には悪いけど、できる事はあたしがして行こう。じゃないと本当に、鈴みたいに頼りそう。
それにさっき、翔の事は「翔子ちゃん」と呼びそうになった。焦った。
あー、もう。やばいよ! どうしようねぇどうしよう?!
「カレーが余りましたねぇ」
「明日もカレーにするの?」
「お昼はカレーうどんにしましょうか。結構たくさん作ってしまいましたし」
銀は寸胴のふたを閉め、席についた。もちろん、あたしの隣。
うひょー、銀めちゃくちゃいい匂いなんだけど♪
「それではいただきます」
「「「「「いただきやーす」」」」」
「いただきますー」
男らしい号令の後に続き、あたしも合掌する。
うーん、すごい美味しい。確か市販のルーを使っていたと思うけど……はたして他にはどんなものを入れたんだ?
酸味もあるし、リンゴも入れたのかな。
「美鈴ちゃんはどこから来たの?」
「え、あたし?」
いきなり空華があたしの話題を振ってくる。
いやぁ、どこって言われても白影寮って答えたらあたしは即お陀仏だよねぇ……(泣
「と、遠く?」
「へぇ、どのぐらい?」
「すごく!」
アバウトな答えを返したけど、空華は信じてくれた。フゥ、女好きで助かった。
だがしかし、次にあたしの話題を振ってきたのは蒼空だ。
「特殊能力とかって持ってるの?」
「へ? い、一応?」
うん。一応昴の亜種だから。それなりに。
だから全然不思議な能力を見せてくれても構いませんよ、えぇ本当。
「じゃあじゃあ友達は何人いる?」
「んーと……結構いるかな。女友達も男友達も平等に。あ、1人美少女嫌いがいてさぁ。これが困ったもんだよね」
もちろん、美少女嫌いは高梨羅の亜種である高梨莱(タカナシ/ライ)だ。
え、翔子ちゃんは? 翔の亜種だからイケメン嫌いじゃないかって? 甘いよ、世の中そんなんじゃないのさ。翔子ちゃんはドSの女王様なんだよ!
「へぇ。それってまるで翔ちゃんみたいじゃん」
「馬鹿、お客の前で言うなよ」
オリジナルが翔を茶化すように言う。仲いいな。
ま、あたしも翔子ちゃんとは仲いいよ? こいつらにも負けないよ。
「……幽霊、見える?」
「ハァ。まぁ、見えるけど……。そんなにビビらないよ。友達にシャーマンいたし」
「?! 本当?」
怜悟とやらが期待の眼差しで見てきた。いや、そんな……。
月読怜奈ちゃんのオリジナルですからね。怜奈ちゃんもシャーマンだけど、こいつと違って饒舌。
「へぇ。面白いね」
悠紀はさして興味なさそうな口調で言う。
「おしゃべりしていないで、さっさと食べちゃってくださいよ」
「早ぁっ?! 銀、早ぁ?!」
銀、早くも2皿目突入。よく食べるなぁ。
***** ***** *****
「美鈴さんは謎めいた人ですね」
「え、いきなり何?」
寝る際に、銀にいきなり言われた。
言えないだけであって、言ったらきっとびっくりするよ。だって鈴と一緒に住んでるもん。それに昴の亜種だし?
「でも、美鈴さんが来てくれて少しよかったかもしれません」
「どうして?」
「私の友達に羅さんっていう人がいるんですけど」
はいはい、知っていますよ。莱のオリジナルね。
「その人は無理矢理実家に帰らされているって言ってました。メールが来ましたよ、早く帰りたいって」
「少なくとも帰ってくるのには時間かかりそうだね」
「あはは。そうかもしれません」
銀は軽く笑い飛ばす。
「それに白亜さんって言う人もいるんですけど。その人はバスケ部の合宿で長野に行っちゃってて」
あぁ、あの黒亜(クロア)の……。オリジナルか。確か黒亜もバスケ部の合宿だって言ってたよね。
そうか。銀はさみしんだ。友達が旅行に出かけちゃってるし、この小説に女の子ってあまり登場しないもんね。
天使とか悪魔とか神様とか鬼とかにも女の子はいるけど、それは鈴を介さないといけないし。
「だから、美鈴さんが来てくれてお姉さんみたいで嬉しいんです」
「そっか……」
お姉さん、か。
あたしは椎名昴の亜種で、設定では17歳。銀より年上って事になる。
「だったら、美鈴って呼んでもいいよ?」
「え? あの……」
「お姉ちゃんでも可ww」
冗談っぽく笑って見せる。
銀もニッコリと笑い、照れくさそうに、
「お、お姉ちゃん……?」
と、あたしを呼んだ。
可愛いなぁ。鈴にはもったいない。オリジナルにももったいないし、あげたくない。
「あはは。好きに呼ぶといいよ。でも、お姉ちゃんって呼んでもいいからね。お姉ちゃんみたいに銀を扱うから——あぁ、あたしが銀って言うのも厚かましい?」
「いえ、銀でいいですよ。その方が……何だか姉妹っぽくていいじゃありませんか」
超可愛い! 萌える!!
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。ただいま祭り開催! ( No.324 )
- 日時: 2012/04/13 19:35
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: vlinVEaO)
銀ちゃん萌えでs((((((
私の妹になって欲しいっ(ry
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。ただいま祭り開催! ( No.325 )
- 日時: 2012/04/13 22:24
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
北大路様>>
はーい、その発言で黒影寮全員を敵に回しましたーww
なんてね。そんなので敵に回ったらよほどの短気だよ。でも少なくとも白刃は敵に回るのではないでしょうか?
白刃「妹を取るなんて許さないよ?(黒笑」
銀「お兄ちゃん!!」
いや、あの、白刃さんはどうしてこんなになっちゃったんだろうね?
きっとリア友の野宮詩織さんのキャラに影響されたんだろうね。
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。ただいま祭り開催! ( No.326 )
- 日時: 2012/04/15 22:11
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第12章 君と僕〜オリジナルと亜種〜
あたしが黒影寮に来て、2日が経過した。
相も変わらずオリジナルを崇拝する気にはなれないあたし。どうしたらいいかな?
だってオリジナルは、翔と空華と一緒に今朝も馬鹿をやっていた。訓練、という名の遊びである。
「なー、翔ちゃん。スイカ割りとかしたいよねー」
「あー、してぇな。銀に言えばスイカを買って来てもらえるんじゃないのか?」
「俺様が実家に連絡しようか? 日華が確か魔法陣系の転送術を使えると思うから、それでスイカを送ってもらうとか。隅にある畑で生成しているんだよね」
なんて他愛もない会話をしながらバレーボールをする3人。何をしているんだ、こいつら。
ちなみにあたしは、こいつら全員を見張るように頼まれていた。誰から? 銀からだよ。
銀は白亜(黒亜のオリジナル)が長野から帰って来たので、寮の食堂にてお茶会中だ。ちなみに羅はまだ戻って来ていないらしい。
しかも今日は白刃さんも一緒にいると来た。白刃さんは緋色さんのオリジナルで、鈴の姉的ポジションである。ポジションなのは、亜種だからだ。
「……あ、美鈴ちゃんもいたのー?」
「さっきからずっとここにいたよ。ねぇ、3人でバレーボールしていて楽しい?」
ボールを手で受け止めたオリジナルは、首を傾げた。何が理解できない。
オリジナルは何を思ったのか、あたしにボールを投げてよこした。
ん?! 重い、重いよこれ?! 一体何?!
「あはは。蒼空の訓練に付き合っていたの。このボールをボウリングの玉のように重くするのが蒼空のメニューでね、それで俺らはバレーボールをしていた訳。腕の筋肉が鍛えられるし、一石二鳥だよ?」
そんな笑顔で言う事か?
見れば、オリジナルの腕は赤くはれ上がっていた。あんた、腕は普通の人間なんだからさぁ……。
「貸して! ここに座って、もう!」
「え、え?」
オリジナルを無理矢理座らせて、腕を冷やす。救急箱から湿布を取りだした。
あー、もう。鈴ならこういうのはすぐにやってくれると思うけど、あたしは違う。不器用なのだ。翔子ちゃんの方が上手い。
面倒なので、あたしは自分の不思議な力を使う事にした。
「純白の抱擁(ホワイト・ヒーリング)」
はれ上がった腕を軽くなぞる。すると、見る見るうちにはれが引いた。
オリジナルは何が何だか分からないと言ったような表情で、腕を見つめる。
「何をしたの?」
「別に。あたしはあんたらが不思議な力を使っていても、別に何とも思わない訳。あたしも同じような力を持っているし」
オリジナルからボールをひったくり、代わりにあたしがバレーボールへ参戦する。
キョトンとした様子で、空華が問いかけてきた。
「美鈴ちゃんがやるの?」
「やるよ。あたし、昴と違って腕は強いから」
まぁ、ある意味だけどね?
***** ***** *****
「あ、美鈴さん! 訓練を監督してくださり、ありがとうございます」
「いえいえ。結構楽しかったから大丈夫。メニューは全員にきちんとやらせたから」
しばらくして、銀が黒影寮の中庭に入って来た。
あたしは翔と空華でバレーボール(蒼空による重力操作つき)をしていたのを中断して、銀の方へ向き直る。
「全員に——って、昴さんはさぼっているじゃないですか?」
「あ、いや、これは」
あたしが治療して「あんたは大人しくしていろ!」って言ったけど……。
やっぱりさぼっているって見えるか。
「いやー、暑くてね。ちょっとさぼらせてもらいました。だけどちゃんとメニューはやったよ? ちゃんと地球は2周してきたよ」
さすが闇の踊り子とでも言うべきだろうか。
だがしかし、銀の疑いは晴れない。嘘ん。
「昴さん。自分のメニューが終わったら、他の人のメニューを手伝ってあげてくださいよ。もう1周追加します」
「へいへい」
「ちょ、銀……ッ!」
理由を言おうとしたあたしの口をふさいだのは、なんとオリジナル。
どうしてだよ、あんたは何も悪くないだろう?
「いいの。美鈴ちゃんに任せてボケーって見ていた俺がいけないんだし。大丈夫だよ、すぐにパパーッと終わらせてきちゃうから♪」
笑顔で言うと、オリジナルは青空へ飛び立った。
お人よし。あたしはあんたの亜種なんだよ? あんたが存在しているから、あたしが生きているのに。
どうせだから、もう少し厳しくしてもいいんだよ。
あぁ、でもあたしが「亜種だ」なんて言っていないからいけないのか。
「……オリジナルの馬鹿」
少しだけ、崇拝できたような気がした。
あんたのように、お人よしに生きていければいいと、そう思った。
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