コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。堂々の完結! 皆様ありがとう!
- 日時: 2015/01/24 21:51
- 名前: 桐生玲 ◆kp11j/nxPs (ID: zCMKRHtr)
拝啓、天国のお父さんとお母さん。
ついでに世界1周旅行へ行っている珊瑚叔母さん。
私は元気です。とても元気です。元気を分けてあげたいぐらいに元気です。
今日も私の前を、
パンツが飛んでー。
男の怒声が飛び交ってー。
何だか炎まで飛んできてー。
挙句の果てに今、恋人になるように強要されています。
……私、人生間違えましたでしょうか?
***** ***** *****
初めまして、というのもなんですが。一応。
桐生玲(きりゅう/あきら)という者です。まぁ、名前を変えただけですが。
私が誰だか当てられるでしょうk((殴
大変失礼しました。
ちょこっと上で話の内容を書いたつもりなのですが、分かりませんよねww
私もこれをパッと見て、何だこれって思いますもん。
では、これに関する注意点をいくつか。行きますよ。
☆この物語は逆ハーレム要素を含みます。苦手な方はお戻りください。
☆駄作に変わりはないです。
☆恋愛50%、バトル45%、シリアス0.05%、後のは勇気と愛。
☆少しドリームっぽいです(が、そんなに気にはなりません)
☆桐生玲誰? あ、お前知ってるでも嫌いな人は出口はあちらです→
☆また、荒らしやチェーンメール、パクリを行う人も出口はあちらです→
読みましたか? あの、いくつか多いんでゴメンなさい。
それでは。
お客様(桐生的目線でご紹介)
由羽様『最初のお客様です。逆ハー、ハーレムおkの方ww』
野宮詩織様『2番目のお客様です。リア友であり、神作を生み出しているお方です!』
ヴィオラ様『3番目のお客様です。キャラを送って下さりました! お互い頑張りましょう!』
蓮華様『4番目のお客様です。キャラを送ってくださいました。使いやすいキャラをありがとうございます!』
秋様『銀ちゃんの推しなお客様です! あざっす!!』
翠蓮草様『先生キャラを送ってくださったお客様です。登場はもう少々お待ち下さい!!』
メデューサ様『結構オリキャラでお世話になっている方です。今回もありがとうございます!!』
ジョーカー様『前作に限らず今作も送ってくださいました!! 感謝!!』
あんず様『翔推しのお客様です。翔君は俺の嫁!!』
北大路様『神様の名前を考えてくださった人です! コメもくださいました』
マリ様『ルールを守って読んで下さった人です。さすが!!』
梨花様『企画の祭りに参加してくれてありがとうございます。コメももらいました!』
愛河姫奈様『キャラクターの質問に答えたら、来てくださった人です! 感謝です!』
暁月様『一気読みをしてくださった人です。根気ある!』
闘神のアスラ様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部も見てくださっています』
抹茶猫様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部の愛読者様。あざっす!!』
藤田光規様『一気読みしてくださった人です。翔君のおし?』
在様『携帯で一気読みしてくださった人です。しにがみのデートがお気に入りだそうでw』
北斗七星様『最初は桐生玲誰と思っていらした方ですが、山下と気づいてくれて幸いです。大丈夫ですよ!』
リア様『下剋上の方も読んでくださりました。ありがとうございます!』
美桜様『この小説をお気に入りにしてくださりました。ありがとうございます!』
粉雪百合様『もう1つの小説「お前なんか大嫌い!!」から来ました方です。ありがとうございます』
miru様『空華推しの人です、ありがとうございます! 一気読みしちゃったんです!』
葵様『こちらは昴君推しですwぜひとも翔君と取り合ってくださいありがとうございます!』
kyon様『こちらも空華推しの方です。なんと、歴代小説を読んでくださった人です!』
凪紗様『黒影寮ではまったお客様です。なんとディレッサさん推しです!!』
結羽凛様『個人的に好きなキャラは翔様だそうで。少し前から見てくださっていたようですよ! Thanksです』
現在劇場版を展開中。
『劇場版。黒影量は今日もお祭り騒ぎです!〜空と海と未来の花嫁〜』
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『劇場版。駆け抜けろ! 地獄と天国と幽閉された死神〜複雑ファジー』>>290 NG>>296
目次
登場人物>>02 皆のオリキャラ大集合>>67 新キャラ>>175
プロローグ>>4
第1章『ウェルカム、黒影寮』
>>5 >>6 >>7 >>8 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15
第2話『とある彼女は銀の鈴』
>>16 >>17 >>18 >>23 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30
第3章『銀と白亜と黒影寮』
>>31 >>32 >>33 >>36
第4章『兄より吐き気』
>>39 >>42 >>45 >>47 >>50
第5章『しにがみのデート』
>>51 >>52 >>53 >>54 >>55 >>56 >>59 >>60
第6章『俺達の管理人がこんなに可愛い訳がない』
>>71 >>72 >>77 >>81 >>83 >>86
第7章『英学園の愉快な文化祭』
>>93 >>95 >>102 >>105 >>106 >>115 >>118 >>123 >>126 >>129
第8章『神威銀の誘惑』
>>134 >>135 >>136 >>139 >>140 >>146 >>147
第9章『本当にあった黒影寮の怖い話』
>>149 >>154 >>158 >>159 >>160 >>163 >>170 >>174
第10章『突撃☆隣の中国マフィアさん!』
>>176 >>182 >>185 >>189 >>196 >>199 >>204 >>207 >>215 >>220 >>226
第11章『王良家こんぷれっくす!』
>>278 >>281 >>282 >>284 >>285 >>286 >>287 >>288 >>289 >>300 >>303 >>306 >>309
第12章『君と僕〜オリジナルと亜種〜』
>>314 >>321 >>322 >>323 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>333
第13章『黒影寮の問題児が妖精を拾ったようです』
>>337 >>345 >>346 >>349 >>352 >>353 >>355 >>356 >>360 >>361 >>364 >>365 >>366
第14章『もし黒影寮の管理人代理が町の草野球大会の広告を見たら』
>>372 >>378 >>379 >>382 >>385 >>386 >>390 >>393 >>394 >>397 >>401 >>402 >>405
第15章『皇高校ホスト部!!』
>>416 >>417 >>418 >>419 >>423 >>424 >>427 >>430 >>433 >>434
第16章『カゲロウタイムスリップ』
>>437 >>444 >>445 >>448 >>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>459
第17章『家出少女の死にかけ人生』
>>460 >>461 >>464 >>465 >>466 >>467 >>470 >>474 >>478 >>481
第18章『今日、私は告白します』
>>490 >>494 >>497 >>500 >>503 >>506 >>521 >>524 >>527 >>528
第19章『進撃の巨人〜ヒーローと死神がやってきた〜』
>>532 >>535 >>536 >>537 >>538 >>541 >>542 >>543
第20章『噂の空華さん!』
>>544 >>546 >>549 >>552 >>553 >>554 >>557 >>560 >>561 >>562
第21章『明日は明日の風が——吹いたらいいなぁ』
>>565 >>568 >>569 >>570 >>575
エピローグ
>>576
あとがき
>>577
お知らせ☆
現在部門ごとにオリキャラ募集>>19→終了しました!!
企画開始!!
その1『もしも黒影寮の全員が○○だったら』>>82
その2『みんなで神様の名前を考えよう』>>125
その3『黒影寮フェスティバル! 参加者募集』>>263
期間限定小説
10月31日『ハロウィン』>>46
12月24日『クリスマス』>>94
12月31日『大晦日』>>109
1月1日『お正月』>>112
12月7日『寮長・翔の誕生日』>>130 >>132
2月14日『バレンタイン』>>225
2月23日『都立高校一般入試』>>238
4月1日『エイプリルフール』>>311
7月7日『七夕&銀ちゃんの誕生日』>>387
童話パロディ
『白雪姫』>>63>>68
『赤ずきん』>>87 >>92
『シンデレラ』>>274 >>277
『7匹の子ヤギ』>>409 >>412
黒影寮は今日は作者と質問日和!
神威銀>>124
東翔>>155
椎名昴>>188
王良空華>>241
二条蒼空>>261
堂本睦月>>354
月読怜悟>>357
祠堂悠紀>>400
企画小説『黒影寮主催☆やりたい事は何でもやっちゃうぜふぇすてぃばる!』開催中
・メデューサ様
もしも『黒影寮の住人とその他のキャラの能力』が『ごちゃまぜ』だったら>>85
バレンタイン『お相手:蒼空』>>219
・あんず様
もしも『東翔』が『スクール水着』を着たら>>89
翔が性転換して昴と付き合うことになったらどうなるか>>367
・蓮華様(現:夕遊様)
もしも『黒影寮の全員(つかさ除)と高梨羅』が『性転換』したら>>91
もしも『黒影寮の全員+高梨羅』が『性格ごちゃまぜ』になったら>>114
バレンタイン『お相手:鈴』>>224
・マリ様
『神威鈴が銀の体を乗っ取り東翔にいたずらを仕掛けよう!』>>273
・梨花様
『神威銀を怒らせたらどうなるか?!』>>317
・北斗七星様
『銀ちゃんが幼児化したらどうなるか!!』>>510
『もしも銀ちゃんが本物のビッチだったら(VS翔)』>>513
・kyon様
『銀ちゃんに彼氏がいたら』>>516
番外編
俺は今日、恋を始めます『羅(男)×銀』>>148
翔ちゃんなう!『翔×昴×大地』>>283
どうかこの手でもう1度『蒼空&睦月』>>449
断章『下剋上☆黒影寮!!』
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- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。連載1周年突破! ( No.542 )
- 日時: 2014/01/20 21:48
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: RXnnEm2G)
第19章 進撃の巨人〜ヒーローと死神がやってきた〜
〜基本視点なし〜
「そんじゃ、少しの間でしたがお世話になりました」
ペコリとヒーロー・昴が頭を下げる。隣に立っていた死神・翔はどうでもよさそうな顔をしていたが、ヒーロー・昴に無理やり頭を下げさせられた。
ゴキィ! という音と共に、死神・翔の頭が無理やり下げられる。これは痛い。
ギロリ、と死神・翔はヒーロー・昴を睨みつけ、そして流れるように胸倉を掴んだ。
「首の骨折れたぞ、どうしてくれる」
見れば、死神・翔の首は不自然な方向に曲がっていた。
ヒーロー・昴は「あー、悪かったな」と適当な事を言って、死神・翔の頭をがっしりと掴んだ。そしてゴキィ!! ともとあった位置に戻す。悲鳴が聞こえたのは言うまでもない。
「痛いぞクソ野郎!」
「治してやっただけ感謝しやがれ軟弱野郎!!」
「貴様の力は見境なく相手を傷つけるのだから気をつけろ馬鹿野郎!!!」
「喧嘩は止めろよな!! 何でこっちの翔と昴は仲が悪いんだよ!!」
蒼空がやれやれ、とでも言うかのように肩をすくめた。
何故こんなにもこの2人が仲が悪いのか、理解ができない黒影寮だった。何でだろうね? 詳しくは本編を見てね☆
フン、と鼻を鳴らした死神・翔は2人の喧嘩を止めてくれた蒼空へ向かって、
「貴様は見るからに馬鹿そうだな。ブチ切れて能力を暴走させないようにな。重力操作の能力などシャレにならん」
「うわぁぁぁ止めろよぉぉぉおお1度やってんだよそれぇぇぇぇぇ」
「————すでにやってたのか」
呆れたようにため息をついたのは、死神・翔の方だった。蒼空は頭を抱えて「わあぁぁぁぁあ」と叫んでいる。
そんな死神・翔の頭を引っ叩いたヒーロー・昴は、死神・翔の襟首を掴んで。
「じゃ、みなさん。ありがとうございましたー」
どうか元気でねー、と言って去って行った。
徐々に小さくなっていく2人の姿を見送り、黒影寮一同はひやひやする。
彼らが喧嘩をすると、多分世界が終わるんじゃないかと思った。だけど、今はそんな心配をしなくてもよさそうだ。
「よかったなー、銀ちゃん」
「……えぇ、そうですね」
フッと笑んだ銀の表情は、とても清々しいものだった。
何故なら、彼女は死神・翔に励まされたのだから。あの2人に出会えてよかったと、心の底から思っている。
「————あらあら。何か喧嘩している声が聞こえてきたと思ったら、もう帰っちゃったかー」
と、その時である。声が降ってきた。
バッと黒影寮は反射的に武器を構えた。銀も鏡の中にいる鈴に呼びかける準備をする。
声の主は木の枝に腰かけて、こちらを見て笑っていた。空を映したかのような青い髪と深海のような藍色の瞳が特徴の、不思議な少女である。
紺色のワンピースという少し寒そうな出で立ちをした彼女を見て、全員は一言。
「「「「「誰」」」」」
「ですよねー」
キャラキャラと楽しそうに笑った少女は、枝から飛び降りてくる。そしてヘラリ、と笑んだ。
「山本雫。さっきの奴らの——まぁ、喧嘩仲間っての? なかなか帰ってこないから迎えにきたんだけど、もう遅かったみたいだね」
「は、ハァ……えっと、彼らとはどういった?」
「言った通り。喧嘩仲間だよ。じゃ、お邪魔しました少女よ」
ヒラリと手を振って、山本雫という少女は去って行った。嵐のような少女だった。
何だったのだろう。
というか————
「「「「「————大丈夫か、白鷺市」」」」」
あんな世界をつぶしそうな2人と変な少女がいるんだから、きっと大丈夫じゃないだろう。
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。連載1周年突破! ( No.543 )
- 日時: 2014/02/03 15:09
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: fofSlf5T)
第19章裏書き!!
山下愁「見事に風邪を引いてしまいました、山下愁です。誰か助けて……ゴホガハッ」
神威銀「ちょ、汚いですね! マスクしてくださいよ、大丈夫ですか?」
山下愁「いやぁ、マスクって嫌いなんだよね……てな訳で。書く分には影響はないので、頑張らせてもらいます」
ヒーロー「表記がヒーローになってやがる……」
死神「おい、こっちは死神だぞ……本名を出せ」
神威銀「あ、ヒーローの昴さんと死神の翔さん。ご無沙汰です。白鷺市に帰れましたか?」
ヒーロー「おかげさまで。で? 銀ちゃんはあれから大丈夫? 寮長さんに手ひどく振られたけれど、立ち直ったんでしょ?」
神威銀「翔さんは私たちの事を見守ってくれる事にしてくれたようです。嬉しいです!」
死神「甘ったれた死神だな……チッ」
ヒーロー「この前ホームレスの男に喧嘩を売ってサシで勝負していたのはどこのどいつだ。寮長さんを見習え、よっぽど大人だぞ」
死神「それとこれでは話が違うだろう、馬鹿か」
神威銀「……なんかもう、喧嘩するのがデフォルトなんですか?」
山下愁「タイトルからお察しください。この人たちは、お互いの事を嫌悪していらっしゃいますよ」
神威銀「は、ハァ……」
死神「大体な、俺様の人類制服計画が台無しなのは100パーセントこいつのせいだ。とっとと消し去れ」
ヒーロー「人類を征服させるなんて、簡単にやらせると思うなよ?」
死神「こいつには俺様の炎が効かんし……一体どうすればいいんだ」
山下愁「知らんがな」
ヒーロー「いや、作者だろうが」
山下愁「調子が悪いんですよ。それは今後の展開にお任せあれあれー」
死神「おいヒーロー、この作者ブッ飛ばしてもいいだろうか。バチ当たらないよな?」
ヒーロー「奇遇だな死神さんよ。俺も同じ事を考えていたぜ」
山下愁「え、ちょ、やべ。どーしよやばい山下の命が危ぶまれている!?」
王良空華「どうしたの銀ちゃん。うわ、仲の悪い翔と昴だ」
二条蒼空「仲が悪いのが想像できないよなー。あの2人って結構一緒な事が多いからさ」
ヒーロー「あれ、何しにきたんだよ。銀ちゃんのお迎えって事ならご苦労様って言いたいね」
神威銀「は、ハァ……」
二条蒼空「あれ、銀ちゃんなんか引いてない? お迎えに上がりましたよお姫様って言ってほしかった?」
神威銀「いえ結構です」
王良空華「だよねー」
山下愁「銀ちゃんならそういうと思ったわ」
ヒーロー「安易に想像できたわ」
死神「上に同じ」
ヒーロー「真似するなよ」
死神「真似して何が悪い」
ヒーロー「パクリだー、こいつパクッてきやがったー」
死神「黙れ小僧」
ヒーロー「それもパクリだろ、鬱陶しい」
死神「表へ出ろ、殺す」
ヒーロー「やれるものなら!!」
ボコスカボコスカボコスカボコスカボコスカボコスカボコスカボコスカボコスカボコスカ
神威銀「け、喧嘩は止めてくださいよぉ!!」
王良空華「銀ちゃん、放っておきなさい。ああいうタイプの喧嘩はどちらかが燃料切れになるまで続けるから」
二条蒼空「いや、そうじゃなくてだな空華。見ろ、あれ」
王良空華「あ(察し)」
東翔「テメェら、一体何をしてやがる……」
椎名昴「ちょっとー、喧嘩は止めなよ。危ないでしょー?」
山下愁「なるほどそうくるか」
ヒーロー「ちょ、やばい。副寮長さーん!! さすがに四の字固めはきついっす!!」
死神「な、何をするこの洟垂れ小僧!! 腕ひしぎなど卑怯だ!!」
東翔「静かにしろ。消し飛ばすぞ」
椎名昴「静かにしなさい。ぶっ飛ばすぞ」
王良空華「脅し文句が同じような感じだ」
二条蒼空「そうだねー、さすがだねー」
山下愁「さて。次回予告をしますかな。次回予告は空華と銀ちゃんのデートなお話! こうご期待!!」
二条蒼空「な、んですと……」
椎名昴「何だと……」
王良空華「俺様もびっくりしているんだが……」
ヒーロー&死神「「次回もお楽しみに!!」」
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。連載1周年突破! ( No.544 )
- 日時: 2014/02/10 17:45
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: fofSlf5T)
『そういう訳で、それを送らせてもらった訳ですよ兄さん』
「…………」
何でもない土曜日。王良空華の携帯電話が、何の前触れもなく鳴る。
電話相手は自分の弟。何だと思って電話に出てみたら、唐突に画面からチケットが2枚。さすが王良家の次男坊。呪術でこんなことができるとは思えないが、どうせ日華か月華辺りが魔法陣でやったのだろう。
チケットをひらひらと揺らしながら、「で?」と我が弟の天華へと申し開きを伺う。
『だから、綺華がいらないって渡されたので兄さんにどうかなって思って。どうぞ銀さんと使ってください』
「いらん世話だ、クソ野郎」
ブチッと電話を切って、チケットを睨みつける空華。
これ一体どうすればいいの。銀ちゃん誘えばいいの。え、マジで? なんてそんな事を考えてしまうのは男の子だからのお約束。
だって、このチケット。————カップル用ですよ?
「あんの……クッソ弟共がぁぁ……!!」
胸中でありがとうございますッ!! なんてお礼を言ったのは言うまでもない。うん。
第20章 噂の空華さん!
〜空華視点〜
やあ、読者のみなさんこんにちわ。
黒影寮の我流忍術使い、王良空華でございます。
突然だけど今、俺様は窮地に立たされております。何かって、そりゃもちろん上の行を読み返してきて。
デートですよ。銀ちゃんをよりにもよってデートに誘えっての。待てお前。デートって早すぎませんか。早すぎやしませんか。いや、銀ちゃんが立ち直るのも早いんだけど。
でもね!! どこか銀ちゃんの翔に注がれる熱視線がぬぐえない! え、何これ「俺様色に染め上げろよベイビー(イケボ」という思し召し? ふざけんないらねえよ。
「……なるほどなぁ」
結局は当て馬なんだろうねーそうでしょうねー。俺様はきっと報われない三枚目のキャラクターで終わる訳ですよ。
綺華(キラ)も案外デートに誘われるのね。あの子を落とすのは難攻不落よー、俺様が許しません。でも、本家は京都にあるから何とも言えないんだけど。
さて、まあ。このチケットをどうするかって話なんだけど。
「……1番はやっぱり銀ちゃんと翔か……」
不本意——超不本意だけど、渡すしかない。あの子だってそんな思いをしてもいいでしょ? 手ひどく振られたって。
ちなみにこのカップル用のチケットは水族館。うん、いいんじゃないの? ほら、ね。癒されてくればいいさ。
大体、前回は死神の東翔が「死神はどーたらこーたら」なんてほざいていたから翔も吹っ切れた様子だけど、どうしたもんか。もういいけど。
ハイハイ、渡してきますよ渡します。当て馬的役割なんてそんなもんですよ。
そんなことを思っていたら、控えめなノックが聞こえてきた。あらー、誰かしらこんな時間に。
携帯の時計で時間を確かめてみれば、夜の10時。うーん、もう少し夜更かしをしていてもいいかな。明日は日曜だし。あ、もしかして鈴がきたかな。
実は俺様、鈴と結構仲よしだったりするのである。野郎ならではの下ネタで盛り上がったり、たまに蒼空や蓮が参加したりする。
「ハイハーイ、どちらさーん?」
それでもいきなり襲いかかられちゃったらたまったものじゃないから、密かに印を結んでおく。左腕を背に回して、人差し指と中指をそっと立てた。
ドアの向こうから気配は分かっている。女人——となると銀ちゃん・つかさ・リネの3人になる。あ、つかさはないな。「眠いので寝ます」ってすっげー機嫌悪く言われた。何でだろって思ったら女の子の日だって。
リネが襲いかかってきたら対応できるかな。なんてそんな事を考えていたんだけど、杞憂で終わった。
「あの、空華さん。少しいいですか?」
「あら、銀ちゃん?」
印を解いて、ドアを開ける。
フリフリとした可愛らしい夜着を身につけた銀ちゃんが、ノートを抱え込んで俺様を見上げていた。ノートの教科は数学。ハハーン、なるほど。俺様に数学を聞きにきたかな。
俺様はこれでも理数系なのである! 自慢する事ではないか。勉強に関したら、翔に負ける自信があるからな。特に国語。
「数学が分からなくて……つかささんは女の子の日で早めに休まれましたし、翔さんに訊こうにも今日は死神の仕事でいらっしゃらないみたいで……」
空華さんって数学得意でしたよね? と上目遣いで頼まれたら断れない男なんていないと思う。つか襲いかかりそうになる。
止めなさい王良空華。男を見せろ、根性で本能をねじ伏せろ。うわ、石鹸のいい匂いがする。そして上目遣いはいい加減止めてほしい——と思っても無駄か。俺様ってば180センチ以上も身長があるもんね☆
どの問題? と問いかければ、「あ、これなんですけど……」とノートを広げて俺様に見せてきた。
等間隔に書かれた文字は、とてもきれいだった。なんというか、本当に女の子らしくて可愛らしい丸っこい文字。俺様の字って案外癖が強いからなー、なんて思ってしまう。いや、達筆じゃないから。普通だから。
「あー、このグラフの問題ね。引っかかっちゃうよねー。あ、じゃあ、何だから中に入ってよ」
部屋に入るように促して、俺様は頭でグラフの問題を整理する。これは二次方程式を解いて行かないと解けない問題だ。二次関数って難しいよね。
銀ちゃんを椅子に座らせて、俺様は傍らに立つ。それからノートにある問題を指で示しながら、解き方を教えた。
「あ、なるほど。つまりこれがこうなる訳なんですね!」
「銀ちゃんは慌てて問題を解こうとする節が見られるから、慌てずゆっくり問題をやって行こう。睦月とか結構慌てるタイプで、躓くんだぜ?」
「そうなんですか? むしろ器用そうに見えますけど」
「逆にケアレスミスが少ないのは蒼空の方。根本的な事が分かっていないから。1から教えてやると、すぐ忘れるけどミスらないよ」
「あはは。皆さんの特徴聞いちゃいました————あれ、このチケット」
あ、机に放置してたチケット忘れてた。
水族館のチケットを拾って、銀ちゃんは首を傾げる。うん、誰かと行くとか思われてんのかね。
「あー、天(テン。2番目の弟のあだ名)から送られてきてさ。行く相手いないっつーの。銀ちゃん、誰かと行ってきたら? ほらえっと……羅ちゃんとか、それこそ翔でも誘いなよ」
「え、でも……悪いですよ」
「いいって。悪いけど、あっても期限がきちゃうからもったいないし」
ケラケラと何でもない風を装って、銀ちゃんに言う。いや、本当は銀ちゃんと行けたらいいなと思ってはいるんだが。
うーん、と少し考えてから、銀ちゃんは何か思いついたように言った。
「じゃあ、私と行きませんか? 空華さんが迷惑でなければ、ご一緒に」
「ふぁ!?」
これは驚いた、まさかの逆で銀ちゃんからのお誘いとは。
……え、マジで?
「俺様で、いいの?」
「空華さんにはお世話になっていますし……これ2人ですし。明日にでもどうですか?」
「えっと……じゃあ、よろしくお願いします?」
「女の子に慣れているはずなのに顔真っ赤ですよー? じゃあ、明日。えっとお昼ぐらいから行きましょうね!」
チケット1枚持って、銀ちゃんは「おやすみなさい」なんて言って出て行った。
え、マジで? これ夢じゃないの? ドッキリとか?
「……うそーん」
マジですかい。銀ちゃん、嘘なら嘘って言ってくんなきゃ俺様——勘違いしちゃうよ? だって、銀ちゃんが好きだもんよ。
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。連載1周年突破! ( No.546 )
- 日時: 2014/02/17 22:32
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: fofSlf5T)
第20章 噂の空華さん!
〜空華視点〜
噂の日曜日がやってまいりました。
ハイ、どうも。王良空華です。2度目? 気にしないでよ。
今日は問題の銀ちゃんとデートの日。何を着て行こうか悩んだけれど、俺様って持っている洋服結構少なかった。忍び装束と兼ねているから、派手な服って持ってないんだった。
とりあえず派手じゃない奴がいいよねー。なんて考えながら、洋服ダンスの前で俺様は首を傾げた。……何を着ていけばいいんだか。
その時、俺様の部屋を誰かがノックした。気配で察知——昴か? 一体何の用だろう。
「よっす、おはよー。空華ってワックス持ってなかったー?」
「おお、はよ。何、何に使うの」
「いや、髪の毛がすげー爆発した。これシャワー浴びてもどうにもならないから、空華にワックス借りようと」
見れば、昴の髪の毛はものすごいことになっていた。爆心地か?
俺様愛用のワックスを貸してやると、昴はカクリと首を傾げてきた。
「タンスの前で何悩んでんの? まさか誰かとデート?」
「銀ちゃんとな」
「……ほう、詳しく聞かせろや」
やっぱり食いついてきますかー、ハイハイ。
そんな訳で、俺様は昨夜起こったことを話した。なるべく分かりやすく、丁寧に。
全て話を聞き終えた昴は、「なるほど」と頷いた。
「まー、銀ちゃんの服の趣味はあんまり分からんな。黒影寮で着ているものも、大体がTシャツとジーパンだし」
「だろ? そう思うだろ?」
銀ちゃんナイスバディのくせに、おしゃれに疎いからな。普段着はシャツとジーパンという地味な格好だし。
女の子の服の趣味に合わせておしゃれをするもんだけど、どうなんだろう? 完璧な女の子の服をあまり見たことがない……。
かといって、おしゃれするほど俺様も服を持っていない。黒や灰色などのモノトーン系の服しか持っていないんだこれが。派手な服を着るのは蒼空とか睦月とかだ。昴は暖色系が多い。
うーん、と悩んでいると、昴が俺様のタンスの中からポイポイポーイと洋服を放りだしてきた。おい、何をしやがる。
「これと……あとは、これでどうだ。秋だし、このぐらいがいいでしょ。あとは白いジャケットを翔ちゃんが持っていたからそれを借りて……そんなもんかな?」
出してきたのは黒いカットソーと暗い色のスキニージーンズだった。なるほど、確かにこの上から白いジャケットを羽織ればいいかもしれないな。
っておい。
「羨ましいとか思わない訳? ねたんだりとか」
「そんなことする訳ないじゃん」
あはは、と笑いながら昴は否定してきた。
「確かに羨ましいけど、翔ちゃんよりは空華の方が銀ちゃんを幸せにできると思わない? ま、俺も負けないけど」
「阻止するかと思ったけど、案外いい奴じゃん」
「協力はするよ。でも、俺がどうでるかは俺の勝手ですからぁ?」
侮れんな、この副寮長。
とりあえず翔ちゃんからジャケット強奪してくるわー、なんて言って昴が出て行った。案外黒影寮の奴らっていい奴らなのかもしれない?
つか、強奪って表現はやめたげて。何か可哀想だから。
数秒経過して、昴が白いジャケットを片手に戻ってきた。ついでに翔もなんかきた。何でお前もくるんだよ。
「銀とデートだと聞いたから」
「昴、言いやがったな」
「理由を訊かれたから」
だからって正直に話さんでもいいだろうが!! と言いたかったが、別にいいや。ばれても気にしない。大丈夫です。
仕方ねぇ、と俺様は着替えた。忍びって自分の肌をさらしちゃいけないんだけどなぁなんて考えながらであるが、もう気にしない。野郎同士で風呂とか行ったことあるし。
黒いカットソーの上から翔から借りた白いジャケットを羽織って、スキニージーンズに足を通す。すると、翔からズイと何かを突き出された。見れば、十字架のシルバーアクセサリーだった。こんな格好いいもの持っていたんだ。
「その格好だとそれが合うかもしれない。それとも、忍びは首元に何かつけたりしないか?」
「いや、そんなことはないけど」
俺様はあまりアクセサリーの類はつけないんだ。つけたとしてもピアスぐらい。ネックレスはあんまりつけないって、任務とかで壊れたりすると困るから。
翔から借りたものだと、壊れたら弁償しなきゃいけねえか……?
「やる。同じものをいくつも持っているからな」
「気前がいいな……気持ち悪いぞ、お前」
「まあ、テメェには何度か助けられているしな。体育祭でも助けられたと言えば助けられたし」
そうだっけー? 覚えてないからなー。
じゃあ、遠慮なく貰いましょう。貰えるものは貰っちゃう男の子です、空華さんは。
***** ***** *****
さて、おしゃれは準備万端。財布の中の金も、忍びの任務で色々稼いでいるから残っているし。
銀ちゃんは玄関で待っていてくれているみたいだけど、一体どんな格好してくるんだろう。まさかTシャツジーパンなんていう格好じゃないよな、よな?
夜着はあんなフリフリなものを着ているのになー、なんて考えながら玄関に向かえば、銀色の頭が見えた。
「あ、銀ちゃん待たせた?」
「あ、いえ。大丈夫です。鈴にこの格好で大丈夫か聞いていたんですけど……」
『自信持てよ! 空華はこの格好が好みだってば!』
銀ちゃんの今の格好は、何か、とてもかわいかった。
白いワンピースはふわふわとしていて、今すぐ抱きしめたい衝動に駆られる。上からはピンク色のカーディガンを着ていて、黒いオーバーニーソックスがすらりとした銀ちゃんの足元を覆う。手には花のついた革の鞄だ。
俺様の好みどストライクである。こういうふわふわした格好が好きなのだ、俺様ね。女の子らしい服。
胸元で揺れる銀ちゃんの誕生日に上げた小さな鏡から、鈴が顔を出して親指を立てる。お前とは話が合うな、本当に。
「それじゃ、行こうか」
「ハイ。その、空華さんも今日はカッコいいですね。その十字架のネックレス、おしゃれです」
「あー、今朝翔から貰った。太っ腹だよなー」
そんな訳で、俺様と銀ちゃんのデート開始である。開始ったら開始です!
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。連載1周年突破! ( No.547 )
- 日時: 2014/02/18 17:28
- 名前: ドロボウにゃんにゃん (ID: hVaFVRO5)
また来ました。
下剋上ひと通り読み終えたのでこちらに来ました。
やっぱり面白いです!
翔さん(ここはさんで良いのかな?)気に入りました!
山下さんは小説の才能か何かを持っていると思います!
では、また会う日までさらば!(別れの意味ではないです)
↑年上になんてことを言っているのでしょう。
私、何様のつもりなんだろう、、、
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