コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。堂々の完結! 皆様ありがとう!
- 日時: 2015/01/24 21:51
- 名前: 桐生玲 ◆kp11j/nxPs (ID: zCMKRHtr)
拝啓、天国のお父さんとお母さん。
ついでに世界1周旅行へ行っている珊瑚叔母さん。
私は元気です。とても元気です。元気を分けてあげたいぐらいに元気です。
今日も私の前を、
パンツが飛んでー。
男の怒声が飛び交ってー。
何だか炎まで飛んできてー。
挙句の果てに今、恋人になるように強要されています。
……私、人生間違えましたでしょうか?
***** ***** *****
初めまして、というのもなんですが。一応。
桐生玲(きりゅう/あきら)という者です。まぁ、名前を変えただけですが。
私が誰だか当てられるでしょうk((殴
大変失礼しました。
ちょこっと上で話の内容を書いたつもりなのですが、分かりませんよねww
私もこれをパッと見て、何だこれって思いますもん。
では、これに関する注意点をいくつか。行きますよ。
☆この物語は逆ハーレム要素を含みます。苦手な方はお戻りください。
☆駄作に変わりはないです。
☆恋愛50%、バトル45%、シリアス0.05%、後のは勇気と愛。
☆少しドリームっぽいです(が、そんなに気にはなりません)
☆桐生玲誰? あ、お前知ってるでも嫌いな人は出口はあちらです→
☆また、荒らしやチェーンメール、パクリを行う人も出口はあちらです→
読みましたか? あの、いくつか多いんでゴメンなさい。
それでは。
お客様(桐生的目線でご紹介)
由羽様『最初のお客様です。逆ハー、ハーレムおkの方ww』
野宮詩織様『2番目のお客様です。リア友であり、神作を生み出しているお方です!』
ヴィオラ様『3番目のお客様です。キャラを送って下さりました! お互い頑張りましょう!』
蓮華様『4番目のお客様です。キャラを送ってくださいました。使いやすいキャラをありがとうございます!』
秋様『銀ちゃんの推しなお客様です! あざっす!!』
翠蓮草様『先生キャラを送ってくださったお客様です。登場はもう少々お待ち下さい!!』
メデューサ様『結構オリキャラでお世話になっている方です。今回もありがとうございます!!』
ジョーカー様『前作に限らず今作も送ってくださいました!! 感謝!!』
あんず様『翔推しのお客様です。翔君は俺の嫁!!』
北大路様『神様の名前を考えてくださった人です! コメもくださいました』
マリ様『ルールを守って読んで下さった人です。さすが!!』
梨花様『企画の祭りに参加してくれてありがとうございます。コメももらいました!』
愛河姫奈様『キャラクターの質問に答えたら、来てくださった人です! 感謝です!』
暁月様『一気読みをしてくださった人です。根気ある!』
闘神のアスラ様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部も見てくださっています』
抹茶猫様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部の愛読者様。あざっす!!』
藤田光規様『一気読みしてくださった人です。翔君のおし?』
在様『携帯で一気読みしてくださった人です。しにがみのデートがお気に入りだそうでw』
北斗七星様『最初は桐生玲誰と思っていらした方ですが、山下と気づいてくれて幸いです。大丈夫ですよ!』
リア様『下剋上の方も読んでくださりました。ありがとうございます!』
美桜様『この小説をお気に入りにしてくださりました。ありがとうございます!』
粉雪百合様『もう1つの小説「お前なんか大嫌い!!」から来ました方です。ありがとうございます』
miru様『空華推しの人です、ありがとうございます! 一気読みしちゃったんです!』
葵様『こちらは昴君推しですwぜひとも翔君と取り合ってくださいありがとうございます!』
kyon様『こちらも空華推しの方です。なんと、歴代小説を読んでくださった人です!』
凪紗様『黒影寮ではまったお客様です。なんとディレッサさん推しです!!』
結羽凛様『個人的に好きなキャラは翔様だそうで。少し前から見てくださっていたようですよ! Thanksです』
現在劇場版を展開中。
『劇場版。黒影量は今日もお祭り騒ぎです!〜空と海と未来の花嫁〜』
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『劇場版。駆け抜けろ! 地獄と天国と幽閉された死神〜複雑ファジー』>>290 NG>>296
目次
登場人物>>02 皆のオリキャラ大集合>>67 新キャラ>>175
プロローグ>>4
第1章『ウェルカム、黒影寮』
>>5 >>6 >>7 >>8 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15
第2話『とある彼女は銀の鈴』
>>16 >>17 >>18 >>23 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30
第3章『銀と白亜と黒影寮』
>>31 >>32 >>33 >>36
第4章『兄より吐き気』
>>39 >>42 >>45 >>47 >>50
第5章『しにがみのデート』
>>51 >>52 >>53 >>54 >>55 >>56 >>59 >>60
第6章『俺達の管理人がこんなに可愛い訳がない』
>>71 >>72 >>77 >>81 >>83 >>86
第7章『英学園の愉快な文化祭』
>>93 >>95 >>102 >>105 >>106 >>115 >>118 >>123 >>126 >>129
第8章『神威銀の誘惑』
>>134 >>135 >>136 >>139 >>140 >>146 >>147
第9章『本当にあった黒影寮の怖い話』
>>149 >>154 >>158 >>159 >>160 >>163 >>170 >>174
第10章『突撃☆隣の中国マフィアさん!』
>>176 >>182 >>185 >>189 >>196 >>199 >>204 >>207 >>215 >>220 >>226
第11章『王良家こんぷれっくす!』
>>278 >>281 >>282 >>284 >>285 >>286 >>287 >>288 >>289 >>300 >>303 >>306 >>309
第12章『君と僕〜オリジナルと亜種〜』
>>314 >>321 >>322 >>323 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>333
第13章『黒影寮の問題児が妖精を拾ったようです』
>>337 >>345 >>346 >>349 >>352 >>353 >>355 >>356 >>360 >>361 >>364 >>365 >>366
第14章『もし黒影寮の管理人代理が町の草野球大会の広告を見たら』
>>372 >>378 >>379 >>382 >>385 >>386 >>390 >>393 >>394 >>397 >>401 >>402 >>405
第15章『皇高校ホスト部!!』
>>416 >>417 >>418 >>419 >>423 >>424 >>427 >>430 >>433 >>434
第16章『カゲロウタイムスリップ』
>>437 >>444 >>445 >>448 >>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>459
第17章『家出少女の死にかけ人生』
>>460 >>461 >>464 >>465 >>466 >>467 >>470 >>474 >>478 >>481
第18章『今日、私は告白します』
>>490 >>494 >>497 >>500 >>503 >>506 >>521 >>524 >>527 >>528
第19章『進撃の巨人〜ヒーローと死神がやってきた〜』
>>532 >>535 >>536 >>537 >>538 >>541 >>542 >>543
第20章『噂の空華さん!』
>>544 >>546 >>549 >>552 >>553 >>554 >>557 >>560 >>561 >>562
第21章『明日は明日の風が——吹いたらいいなぁ』
>>565 >>568 >>569 >>570 >>575
エピローグ
>>576
あとがき
>>577
お知らせ☆
現在部門ごとにオリキャラ募集>>19→終了しました!!
企画開始!!
その1『もしも黒影寮の全員が○○だったら』>>82
その2『みんなで神様の名前を考えよう』>>125
その3『黒影寮フェスティバル! 参加者募集』>>263
期間限定小説
10月31日『ハロウィン』>>46
12月24日『クリスマス』>>94
12月31日『大晦日』>>109
1月1日『お正月』>>112
12月7日『寮長・翔の誕生日』>>130 >>132
2月14日『バレンタイン』>>225
2月23日『都立高校一般入試』>>238
4月1日『エイプリルフール』>>311
7月7日『七夕&銀ちゃんの誕生日』>>387
童話パロディ
『白雪姫』>>63>>68
『赤ずきん』>>87 >>92
『シンデレラ』>>274 >>277
『7匹の子ヤギ』>>409 >>412
黒影寮は今日は作者と質問日和!
神威銀>>124
東翔>>155
椎名昴>>188
王良空華>>241
二条蒼空>>261
堂本睦月>>354
月読怜悟>>357
祠堂悠紀>>400
企画小説『黒影寮主催☆やりたい事は何でもやっちゃうぜふぇすてぃばる!』開催中
・メデューサ様
もしも『黒影寮の住人とその他のキャラの能力』が『ごちゃまぜ』だったら>>85
バレンタイン『お相手:蒼空』>>219
・あんず様
もしも『東翔』が『スクール水着』を着たら>>89
翔が性転換して昴と付き合うことになったらどうなるか>>367
・蓮華様(現:夕遊様)
もしも『黒影寮の全員(つかさ除)と高梨羅』が『性転換』したら>>91
もしも『黒影寮の全員+高梨羅』が『性格ごちゃまぜ』になったら>>114
バレンタイン『お相手:鈴』>>224
・マリ様
『神威鈴が銀の体を乗っ取り東翔にいたずらを仕掛けよう!』>>273
・梨花様
『神威銀を怒らせたらどうなるか?!』>>317
・北斗七星様
『銀ちゃんが幼児化したらどうなるか!!』>>510
『もしも銀ちゃんが本物のビッチだったら(VS翔)』>>513
・kyon様
『銀ちゃんに彼氏がいたら』>>516
番外編
俺は今日、恋を始めます『羅(男)×銀』>>148
翔ちゃんなう!『翔×昴×大地』>>283
どうかこの手でもう1度『蒼空&睦月』>>449
断章『下剋上☆黒影寮!!』
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- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.157 )
- 日時: 2012/01/21 21:21
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
夕遊様>>
パッツンですねー。もう翔にそんな役をやらせたらはまり役ですねーww
やべぇちょっと鼻血が出そうw
銀ちゃんを取られた恨みは深いか……。恨まれてるな、翔。
「恨みを買ったつもりはないが? だったらテメェも全力で——俺から銀を奪い去れ」
どこにそんな自信があって言えるのでしょうかこの子は?
23巻が待ち遠しいねw早く出てほしいなぁww
「ごめんね羅ちゃん今連れて帰るからー」
「止めろ僕は羅と一緒にいたいんだ羅ゥゥゥウウウウ!!」
鈴君がキャス君を連れて帰ったから安心して☆
こんな乱暴な扱いでいいのか、私よ。提供されたキャラにも程があるぞ、扱いのほどが。
さぁて、次は何のパロディといこうかなー(黒笑
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.158 )
- 日時: 2012/01/26 22:09
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第9章 本当にあった黒影寮の怖い話
「と言う訳で。次は怜悟だな」
「……6歳の時の話」
赤い月の時に〜怜悟視点〜
俺は昔から幽霊が見えたし、話せた。だから基本的に1人でいる事が多かった。
でも友達なんかいなくても平気だった。いじめも幽霊から情報を引き出し、そいつをボコせば何とかなったから。
ある時、俺はベランダを見てみた。
「……月が」
赤かった。まぎれもなく赤い。
まるで血のように毒々しい程の赤——。
「……寝よう」
さすがに見間違いだと思ったが、次の日学校へ行くと赤い月で話題が持ちきりだった。
どうやらこれは、見間違いではないと思った。
サチコから情報を聞こうと思ったが、彼女も知らないらしい。赤い月については誰も知らない。
嫌な予感がした。俺は、親父が当時使っていた刀を持ちだして、夜まで待った。
「……赤い」
深夜、南の空に浮かんでいた月は赤かった。見事なほどに赤い。
その時、俺の後ろで足音がした。
キュッとかいう靴の音じゃない。ペタッていう音だ。不気味な音だった。
後ろを振り向くと、女の子がいた。頭から血を流した。
「誰だ」
刀を構え、問いかける。
女の子は耳元まで裂けているんじゃないかと思うぐらいの笑みを浮かべる。目を見開き、頭から血を噴出させている。
怖い。今まで感じた事ない恐怖が感じ取れた。
「……って」
「ハァ?」
「私を斬ってぇぇぇえ!」
何がなんだかさっぱりだった。理由を聞くと、そいつはどうやらいじめられて死んだらしい。だから成仏したいのに出来ないから斬ってくれと頼んだのだ。
いや、別に構わないがな。その苛められた理由ってのが。
「……いじめてほしかったから?」
「そうなの」
変人さんだった。つかドMだった。
そいつは成仏させたが、なんかもう月を見るのも嫌になった。
「睦月が怖い」
「何でや!! 何でワシが怖いねん! ドMをなめんな!」
「自分でドM言ってどうするの。次は僕の話ね。これは僕が12歳の時なんだけど」
LOST TIME〜悠紀視点〜
最初に小説を書き始めたのが小学校6年生の時。国語の授業で物語を書こうっていう馬鹿げた勉強をしていた。
それで僕は、とある1本の小説を書いたんだ。
自分を主人公に見立て、小説を書く。その小説は、自分の知らぬ間に更新されているっていう話。
ただの馬鹿げたホラー小説だった。それをパソコンに打ち込んでいたんだ。
気がつくといつの間にか12時過ぎ。もう寝なくちゃ、と思いベッドに入った。
翌日。僕はパソコンを開いて小説の内容を確認する。そこで「あれ」と思った。
更新を止めたのが12時過ぎ。だけど、最終更新時間は12時半になっている。
おかしいな。
更新は確かに止めたはずなのに。
「気のせい?」
だけど、それは気のせいじゃなかった。
話の途中——ノートに書いた文章と照らし合わせる。続きを書いていたのだ。
内容が全く同じなのだ。一字一句違わない。
「ちょっと、これってどういう意味なのさ」
僕はさすがにおかしいって思った。だから少しだけ力を使う事にしたんだ。
この時から、僕は言葉使いの力を持っていた。コントロールもそれなりに出来ていたし、力を入れようとしなければ大丈夫だから。
息を吸い込み、虚空へ問う。
「【姿を現せ】!」
幽霊に命令するつもりで言霊を放つ。
すると、バツンと電気が消えて、辺りが真っ暗になった。パソコンだけが不気味に輝く。
僕の後ろにあるパソコンのキーが、突然音を立て始めた。カタカタと勝手にタイプされて行く。
「?!」
何を呼び寄せたのかと思ったね。
じっと見ていると、そこには男の子が座っていたのさ。髪の短い、華奢な体躯をした男の子。まるで病気で死んだようだ。
その男の子は僕の事に気づくと、振り向いた。
「ねぇ、この小説。君の?」
「……そうだけどさ。何? めんどいから成仏を手伝ってくれなんて言わないでね」
「言わないよ」
その男の子は力なさげに笑うと、パソコンのディスプレイをなでた。愛おしそうに。
「これね、昔は僕が使ってたの」
「だから?」
「少し未練があってね。これについてきちゃってた」
「迷惑な奴だ」
ていうか帰れ。さっさと光の速さで成仏してくれないか。
「お願いがあるんだ」
「どんな? 面倒な話だったら聞かないよ」
「確かに面倒だと思うけど、君にならきっと出来る。だってこんなすばらしい作品を見せてくれたから」
男の子は笑うと、用件だけを告げた。そして消える。
「小説家になって。僕は、小説家になるのが夢だったんだ——」
パソコンには話の続きが打ちこまれていた。僕が打ったんじゃない、オリジナルだ。
主人公はこのパソコンに気づき、幽霊の男の子を成仏させる話。
その幽霊の男の子は、まさしく俺に小説家になるように言ってきた野郎そのものだった。
「……面倒くせー」
だけど、悪くない夢だった。
いいだろう。頑張ってやりますか、その小説家とやらに。
「これが、僕が小説家を志望したきっかけです」
「きっかけかい!!」
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.159 )
- 日時: 2012/01/26 22:10
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第9章 本当にあった黒影寮の怖い話
「思い出したんスけど、私もそう言えば怖い話を体験したんスよね」
「え、白亜さんも?」
「そうッス。これは私が14歳の時、中2の時に」
皇学校2年F組4番目〜白亜視点〜
その日はバスケ部が遅くまであった。私はスタメンに選ばれていて、遅くまで居残って練習していた。
先輩に声をかけられて、私は制服に着替えていた。
「あ、忘れた」
そう言えば、今日は宿題が出てたっけ? そんな事を思い出した。
忘れたら廊下に立たされる。そんなのはごめんなので、私は教室まで取りに行った。
辺りは暗い。廊下は非常灯しか電気が点いていない。
「うー、暗い」
何とかして教室にたどり着いた時に気づいた。
隣のクラスの電気が点いている。誰かが教室に残っているのだろうか。
「誰かいるんスか?」
教室の中を覗くと、誰もいなかった。消し忘れか。
私は教室の電気を消すと、ドアを閉めようとした。
「閉めないでください」
声が教室の中から聞こえた。誰かが残っていたのだ。
私は急いで電気をつけて、教室の中を確認した。だけど誰もいない。
聞き間違いか、と思って電気を消した。教室のドアは閉めないでおこうと思い、そのままにしていた。
パチン
何かが弾かれる音がした。明らかにそれは電気をつける音だ。
私は教室の中を覗くと、誰かが椅子に座っていた。
壁際前から4番目。うつむいてじっと座っている。さすがに怖い。
「あの、誰ッスか」
「……」
その人は答えなかった。
私はもう限界が来て、さっさと宿題を取って帰ろうとした。
「行かないで」
「?!」
4番目に座っていた子が、いつの間にか前にいた。
私は鞄で攻撃して、その場から逃げだしたんス。怖かった。
あとで調べたら、その教室はすでに立ち入り禁止になっていた。元々、そのクラスは身体障害者を集めたクラスだったらしく、その4番目の子が自殺したらしい。
「怖い! マジで怖いんだけど!!」
「羅さんビビりすぎッスよ」
「だって怖いです白亜さん何でそんな怖い体験を——!!」
「じゃ、次は俺! これは俺が体験した話なんだけどさぁ」
黒の少年〜蒼空視点〜
俺は当時、仲の良かった奴らがいた。織川理央、木崎音緒、浅比奈奏人っていう奴らな。
その4人で色々馬鹿やったりしたな。
で、これは14歳の時なんだけど。その日は遅くまで学校に残って怒られてたんだ。
「蒼空、テメェのせいだ」
「何で俺なの?!」
いたずらに失敗して、俺はその3人と怒られてた。主に俺のせいにされてたけどな。
教室に帰り、さっさと家に帰ろうとした。その時、
「教室に誰かいないか?」
理央がそんな変な事を言いだした。
いや、誰もいないだろうよ。いたとしてもそいつは部活の野郎だ。まぁ6時だけど。
教室を覗くと、全身黒ずくめの奴が黒板の方を向いていた。
「……誰?」
「俺が知るか」
「知らない」
「知る訳ねぇ」
いや、この野郎。俺も知らないけど。
とにかく全身黒ずくめは嫌だな。気味悪いし。早く荷物持って帰ろう。
「……ねぇ」
「ハイ!」
呼ばれて思わず返事した。そんで奏人に殴られた。メッチャ痛い。
黒ずくめの奴が、こっちを振り向く。のっぺらぼうだった。顔がない。
「遊ぼうよ」
「…………」
俺は静かに理央達へヘルプの視線を送った。だけどあいつらも奴を見て固まっている。
役に立たねぇぇぇえ! 何だこいつら、固まってんじゃねぇよ!!
「じゅ、重力操作——減少!」
近くにあった机を軽くし、持ち上げる。そして奴に向かって投げつけた。
「重量操作、増加!!」
ガァンと盛大な音を立てて、奴へ当たる。
そのすきに理央達を起こして、俺らは教室を飛び出した。
「あいつ誰だ?」
「さぁ?」
「知らない」
「知る訳がねぇ」
「ですよねー」
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.160 )
- 日時: 2012/01/26 22:10
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第9章 本当にあった黒影寮の怖い話
すると、突然ドアが開いて誰かが入ってきました。同時に羅さんが飛び上がります。
「ぐぅえ?! 苦しい羅ちゃん……それ、俺様の首ぃ……!」
「助けて助けて助けて助けて助けて……」
いつもはイケメンにだけは近づかない羅さんですが、この時ばかりは空華さんにヘッドロックをかまして怖さを紛らわそうとしています。
空華さんが旅立ちそうですけどね。
入ってきたのは、零さんとお兄ちゃんでした。
「お兄ちゃん! それに零さんも、どうしたんですか?」
「何か面白そうな事をやってるなーって思ってね? 来てみた所存でございます!」
お兄ちゃんはテヘペロみたいな事をやりました。
零さんは蓮さんから軽く離れた距離に腰をおろします。
「怖い話大会だってね。俺らも怖い話ぐらいあるよ。聞く?」
「ぜひとも」
「何を言ってるんですか悠紀さん?!」
零さんは「そうかそうか」と頷いて語り始めました。
お兄ちゃんも一緒に。
「俺と白刃は後輩同士でな。英学園の卒業生なんだ。その時に起きた出来事なんだけど」
英学園の旧校舎〜零視点〜
俺は3年生で白刃が1年生の時だ。当時は特別クラスなんて言うのはなかったから、俺と零は校庭でのんびりしていた。
「白刃、知ってるか?」
「旧校舎なら行かねぇぞ」
「即答かよ!」
さすがは鏡の来歴探知。鏡さえあれば何でも出来るんだな、すごいすごい。
だけど俺だって空気使いだ。誰でも窒息させる事は出来るんだぜー?
「旧校舎を1周すると願いが叶うらしいんだよな。行ってみてぇんだよ」
「1人で行け」
「冷たい事を言うなよ。ツンデレか?」
プニプニと頬を人差し指でつつくと、白刃はため息をついた。
「呪われたらどうするんだ。死んでも知らねぇぞ?」
「大丈夫大丈夫。妹ちゃんがいるじゃない」
「銀を使う気かお前?! 確かに呪いを解けるかもしれないけど、妹はまだ13歳だぞ?!」
確か、この近くにある皇学校に通ってるんだっけ? 妹っていうか従妹って聞いたけど。
白刃は頑として行かないと言う。
そこまで言うなら仕方ない。俺も諦めようかな。
「おい、渋谷。神威」
「どうしたんスか、先生」
俺の担任が声をかけてきた。これからどこかに向かうらしい。
2人で首を傾げていると、先生は要件を言ってきた。
「これから旧校舎の取り壊しをする為に校舎内を歩くから、お前らも来い」
「面倒くさい」
白刃が即答で答えたが、相手は俺の担任。担当教科は保健体育。マッチョな先生だ。
哀れ、反論した白刃は問答無用で連れて行かれた。俺は興味あったからちょうどよかったが。
旧校舎は木造の3階建てで、いつも薄気味悪い。烏は鳴いてるし、雑草も生えまくりだ。
白刃はゲーゲー言いながら旧校舎の中に入って行った。俺はそのあとに続く。
廊下がギシギシと音を立てた。怖い。
「……やっぱ帰っていいかな」
何だか帰りたくなった俺はそう言った。
だけど、白刃は何も言わない。それより、さっきゲーゲー言っていたのに、もう大人しくなってやがる。
「白刃、どうしたんだよ。静かになるなよ」
「……」
それでも答えない。何かおかしいと思った俺は、白刃の肩を掴んだ。
すると、白刃は俺の腕を振り払った。そして面倒くさそうにこちらへ顔を向ける。その目はやけに冷たかった。
「何?」
「……いや、何でもない」
機嫌が悪いのだろう。俺はそう思い込んでいた。
しばらく校舎の中をうろうろと歩き回ってると、前で歩いていた先生と白刃がピタリと動きを止めた。目の前には鏡があった。
「鏡じゃねぇか。古いなー」
「おい、零」
白刃が俺の腕を掴む。やけに力が強い。
「その鏡に興味本位で近づくな。俺が行く」
白刃が俺を押しのけて、古い鏡に近づいた。
そこで、俺はハッと気づく。白刃の様子がおかしい事に。
「おい、白刃。お前の1人称って——僕じゃなかったか? いつの間に俺に替えたの? それに、いつもつけてる黒いバングル、右腕じゃなかったか?」
そう。まるで鏡のようになってるし。
白刃はニッコリと笑って、俺の腕を掴んだ。先生もだ。
「イッショニイコウヨォ……」
「うぎょぉぉおお!」
手を振り払い、俺は逃げ出す。もう耐えられない。
来た道を逆走していると、誰かにぶつかった。
「痛……。零、お前……向こうに走って行ったんじゃ——!」
「ハァ?! つか白刃?!」
お前、鏡の前にいなかったか、と言いかけたところで白刃にヘッドバッドをかまされた。痛い。
何をする、と反論すると白刃はこう言った。
「零がいないから旧校舎の前で待っていたら、いきなり戻ってきて『ごめんごめん』とか言うから。それで元の校舎に帰ろうとしたら途端に逃げ出すし。お前何? 僕らを困らせたいの?」
「違う! 俺はずっとお前らと旧校舎にいたぞ! 鏡の前に!」
「何言ってるの? 僕も旧校舎にいたけど、鏡なんか1枚もなかったよ」
白刃はきょとんとした様子で首を傾げる。
嘘だ。だって白刃と先生が、鏡の前で、あれ?
「鏡、ない?」
廊下の奥を見たが、そこにあった鏡はプツリと姿を消していた。
「怖くね? なぁ?」
「「「「「いきなりグレードアップするなよ馬鹿ぁぁぁあ!!」」」」」
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.161 )
- 日時: 2012/01/22 18:43
- 名前: 夕遊 ◆SgLh/8wWnQ (ID: j5WpSu7v)
- 参照: 一女多妻制の国とかないかなぁ・・・(独り言)
「よし奪う、奪ってみせる!!愁さん味方につければ作者の権限でイケメン死神は消える!!!」
なんという裏技出そうとしてるんですか貴女。
・・・でも、ライアの能力でも良さそうだよね。
なんだかんだであの子も羅ラブだし。
「ら、ライアちゃん・・・?あの子話がズレるよ、“死神”消してっていったら
いつの間にか杏仁豆腐美味しいって話になってた。や、そんな所も可愛いけど。」
是非話の経緯を聞きたいな。
ちなみに杏仁豆腐美味しいって言ったら“死神”消してにいつの間にか戻るらしいよ。
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