コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。堂々の完結! 皆様ありがとう!
日時: 2015/01/24 21:51
名前: 桐生玲 ◆kp11j/nxPs (ID: zCMKRHtr)

 拝啓、天国のお父さんとお母さん。
 ついでに世界1周旅行へ行っている珊瑚叔母さん。
 私は元気です。とても元気です。元気を分けてあげたいぐらいに元気です。
 今日も私の前を、

 パンツが飛んでー。

 男の怒声が飛び交ってー。

 何だか炎まで飛んできてー。

 挙句の果てに今、恋人になるように強要されています。
 ……私、人生間違えましたでしょうか?

***** ***** *****

 初めまして、というのもなんですが。一応。
 桐生玲(きりゅう/あきら)という者です。まぁ、名前を変えただけですが。
 私が誰だか当てられるでしょうk((殴
 大変失礼しました。

 ちょこっと上で話の内容を書いたつもりなのですが、分かりませんよねww
 私もこれをパッと見て、何だこれって思いますもん。
 では、これに関する注意点をいくつか。行きますよ。

☆この物語は逆ハーレム要素を含みます。苦手な方はお戻りください。
☆駄作に変わりはないです。
☆恋愛50%、バトル45%、シリアス0.05%、後のは勇気と愛。
☆少しドリームっぽいです(が、そんなに気にはなりません)
☆桐生玲誰? あ、お前知ってるでも嫌いな人は出口はあちらです→
☆また、荒らしやチェーンメール、パクリを行う人も出口はあちらです→

 読みましたか? あの、いくつか多いんでゴメンなさい。
 それでは。


お客様(桐生的目線でご紹介)
由羽様『最初のお客様です。逆ハー、ハーレムおkの方ww』
野宮詩織様『2番目のお客様です。リア友であり、神作を生み出しているお方です!』
ヴィオラ様『3番目のお客様です。キャラを送って下さりました! お互い頑張りましょう!』
蓮華様『4番目のお客様です。キャラを送ってくださいました。使いやすいキャラをありがとうございます!』
秋様『銀ちゃんの推しなお客様です! あざっす!!』
翠蓮草様『先生キャラを送ってくださったお客様です。登場はもう少々お待ち下さい!!』
メデューサ様『結構オリキャラでお世話になっている方です。今回もありがとうございます!!』
ジョーカー様『前作に限らず今作も送ってくださいました!! 感謝!!』
あんず様『翔推しのお客様です。翔君は俺の嫁!!』
北大路様『神様の名前を考えてくださった人です! コメもくださいました』
マリ様『ルールを守って読んで下さった人です。さすが!!』
梨花様『企画の祭りに参加してくれてありがとうございます。コメももらいました!』
愛河姫奈様『キャラクターの質問に答えたら、来てくださった人です! 感謝です!』
暁月様『一気読みをしてくださった人です。根気ある!』
闘神のアスラ様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部も見てくださっています』
抹茶猫様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部の愛読者様。あざっす!!』
藤田光規様『一気読みしてくださった人です。翔君のおし?』
在様『携帯で一気読みしてくださった人です。しにがみのデートがお気に入りだそうでw』
北斗七星様『最初は桐生玲誰と思っていらした方ですが、山下と気づいてくれて幸いです。大丈夫ですよ!』
リア様『下剋上の方も読んでくださりました。ありがとうございます!』
美桜様『この小説をお気に入りにしてくださりました。ありがとうございます!』
粉雪百合様『もう1つの小説「お前なんか大嫌い!!」から来ました方です。ありがとうございます』
miru様『空華推しの人です、ありがとうございます! 一気読みしちゃったんです!』
葵様『こちらは昴君推しですwぜひとも翔君と取り合ってくださいありがとうございます!』
kyon様『こちらも空華推しの方です。なんと、歴代小説を読んでくださった人です!』
凪紗様『黒影寮ではまったお客様です。なんとディレッサさん推しです!!』
結羽凛様『個人的に好きなキャラは翔様だそうで。少し前から見てくださっていたようですよ! Thanksです』

現在劇場版を展開中。
『劇場版。黒影量は今日もお祭り騒ぎです!〜空と海と未来の花嫁〜』
>>229 >>232 >>234 >>237 >>239 >>240 >>242 >>245 >>248 >>249 >>250 >>253 >>254 >>255 >>258 >>262 >>264 >>265 >>266 >>271 >>272

『劇場版。駆け抜けろ! 地獄と天国と幽閉された死神〜複雑ファジー』>>290 NG>>296


目次
登場人物>>02 皆のオリキャラ大集合>>67 新キャラ>>175
プロローグ>>4
第1章『ウェルカム、黒影寮』
>>5 >>6 >>7 >>8 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15
第2話『とある彼女は銀の鈴』
>>16 >>17 >>18 >>23 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30
第3章『銀と白亜と黒影寮』
>>31 >>32 >>33 >>36
第4章『兄より吐き気』
>>39 >>42 >>45 >>47 >>50
第5章『しにがみのデート』
>>51 >>52 >>53 >>54 >>55 >>56 >>59 >>60
第6章『俺達の管理人がこんなに可愛い訳がない』
>>71 >>72 >>77 >>81 >>83 >>86
第7章『英学園の愉快な文化祭』
>>93 >>95 >>102 >>105 >>106 >>115 >>118 >>123 >>126 >>129
第8章『神威銀の誘惑』
>>134 >>135 >>136 >>139 >>140 >>146 >>147
第9章『本当にあった黒影寮の怖い話』
>>149 >>154 >>158 >>159 >>160 >>163 >>170 >>174
第10章『突撃☆隣の中国マフィアさん!』
>>176 >>182 >>185 >>189 >>196 >>199 >>204 >>207 >>215 >>220 >>226
第11章『王良家こんぷれっくす!』
>>278 >>281 >>282 >>284 >>285 >>286 >>287 >>288 >>289 >>300 >>303 >>306 >>309
第12章『君と僕〜オリジナルと亜種〜』
>>314 >>321 >>322 >>323 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>333
第13章『黒影寮の問題児が妖精を拾ったようです』
>>337 >>345 >>346 >>349 >>352 >>353 >>355 >>356 >>360 >>361 >>364 >>365 >>366
第14章『もし黒影寮の管理人代理が町の草野球大会の広告を見たら』
>>372 >>378 >>379 >>382 >>385 >>386 >>390 >>393 >>394 >>397 >>401 >>402 >>405
第15章『皇高校ホスト部!!』
>>416 >>417 >>418 >>419 >>423 >>424 >>427 >>430 >>433 >>434
第16章『カゲロウタイムスリップ』
>>437 >>444 >>445 >>448 >>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>459
第17章『家出少女の死にかけ人生』
>>460 >>461 >>464 >>465 >>466 >>467 >>470 >>474 >>478 >>481
第18章『今日、私は告白します』
>>490 >>494 >>497 >>500 >>503 >>506 >>521 >>524 >>527 >>528
第19章『進撃の巨人〜ヒーローと死神がやってきた〜』
>>532 >>535 >>536 >>537 >>538 >>541 >>542 >>543
第20章『噂の空華さん!』
>>544 >>546 >>549 >>552 >>553 >>554 >>557 >>560 >>561 >>562
第21章『明日は明日の風が——吹いたらいいなぁ』
>>565 >>568 >>569 >>570 >>575

エピローグ
>>576

あとがき
>>577

お知らせ☆

現在部門ごとにオリキャラ募集>>19→終了しました!!
企画開始!!
その1『もしも黒影寮の全員が○○だったら』>>82
その2『みんなで神様の名前を考えよう』>>125
その3『黒影寮フェスティバル! 参加者募集』>>263

期間限定小説
10月31日『ハロウィン』>>46
12月24日『クリスマス』>>94
12月31日『大晦日』>>109
1月1日『お正月』>>112
12月7日『寮長・翔の誕生日』>>130 >>132
2月14日『バレンタイン』>>225
2月23日『都立高校一般入試』>>238
4月1日『エイプリルフール』>>311
7月7日『七夕&銀ちゃんの誕生日』>>387

童話パロディ
『白雪姫』>>63>>68
『赤ずきん』>>87 >>92
『シンデレラ』>>274 >>277
『7匹の子ヤギ』>>409 >>412

黒影寮は今日は作者と質問日和!
神威銀>>124
東翔>>155
椎名昴>>188
王良空華>>241
二条蒼空>>261
堂本睦月>>354
月読怜悟>>357
祠堂悠紀>>400

企画小説『黒影寮主催☆やりたい事は何でもやっちゃうぜふぇすてぃばる!』開催中

・メデューサ様
もしも『黒影寮の住人とその他のキャラの能力』が『ごちゃまぜ』だったら>>85
バレンタイン『お相手:蒼空』>>219
・あんず様
もしも『東翔』が『スクール水着』を着たら>>89
翔が性転換して昴と付き合うことになったらどうなるか>>367
・蓮華様(現:夕遊様)
もしも『黒影寮の全員(つかさ除)と高梨羅』が『性転換』したら>>91
もしも『黒影寮の全員+高梨羅』が『性格ごちゃまぜ』になったら>>114
バレンタイン『お相手:鈴』>>224
・マリ様
『神威鈴が銀の体を乗っ取り東翔にいたずらを仕掛けよう!』>>273
・梨花様
『神威銀を怒らせたらどうなるか?!』>>317
・北斗七星様
『銀ちゃんが幼児化したらどうなるか!!』>>510
『もしも銀ちゃんが本物のビッチだったら(VS翔)』>>513
・kyon様
『銀ちゃんに彼氏がいたら』>>516

番外編
俺は今日、恋を始めます『羅(男)×銀』>>148
翔ちゃんなう!『翔×昴×大地』>>283
どうかこの手でもう1度『蒼空&睦月』>>449
断章『下剋上☆黒影寮!!』
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Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.112 )
日時: 2012/01/01 22:04
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 今年も終わりですからパーッと盛り上がろうぜ! バイ盛り下がり隊長。

1月1日 黒影寮、お正月スペシャル!!


 〜視点なし〜


「あー、くそ。あのビッチがいねぇから寮内がさびしいな」

 この変人——ゲフンゲフン、能力者が集まった寮『黒影寮』の寮長、東翔が舌打ちをかました。
 その隣で副寮長の椎名昴が苦笑いを浮かべる。

「ほら。銀ちゃんがちゃんとご飯を作ってくれてたみたいだし。これ食べようよ?」

「伊達巻をよこせ!」

「自分で取れよ」

 おせち料理を口に運ぶ銀髪の猫耳少年、篠崎蓮は言葉を吐き捨てる。相手が寮長で、しかも死神だと言うのにもかかわらず——だ。
 だが翔はそんな小さな事ではキレないので、自分で料理を皿の上に移して口に入れる。もさもさとリスみたいに咀嚼を始めた。

「銀ちゃんはあとで来るで。未来予想で見えた」

「本当、睦月の未来予想は便利だなー。それで俺の今年の運勢を占ってよ」

「占星術なら空華に言えや」

「俺様かよ?!」

 黒豆を口に入れた時、自分に責任転嫁された事に憤慨する我流忍術『王良家』筆頭、王良空華。
 向かいで煮物をもさもさと食べている超能力者、堂本睦月は行儀悪く箸で空華を指す。

「せやて、お前さんは呪術とか詳しいんやろ? それやったら蒼空の将来を占ってやれや」

「お前がやりゃいいじゃん。呪術と占いは紙一重です。それに俺様は未来は見えません。見てもらうんなら銀ちゃんのお兄さんにでもやってもらったらー?」

 空華は嫌みのように睦月へ言う。
 対する睦月は、何も言えなくなってしまいムスッとした表情で黙り込んだ。
 今までほったらかしにされていた重力を操る能力者、二条蒼空が不機嫌そうに口を開く。

「なぁ、俺は無視?」

「蒼空。ワシは近い未来は見える。だけど将来は見えんのや。堪忍な」

「じゃー、これから俺に何か不幸な事が起こる?」

「それはあらへん。大丈夫や、見えへんから——ん?」

 睦月は蒼空の顔を見て怪しそうに眉をひそめた。まさか?

「蒼空。上空に注意しとけ」

「へ? じょーくー。ジョーク?」

「アホ。上の空って書いて上空だよ」

 箸をくわえながらパソコンのキーを叩く言葉使い、祠堂悠紀は天井を指した。
 蒼空は言われた通りに上を向く。
 上についている電球が、いきなり落ちてきた。

「うっそぉ?! 重力操作、無空!!」

 自分の力を使った蒼空は、電球に当たって大怪我という新年早々嫌な事を免れた。
 その一連の動作を見ていた全員は、大きなため息をつく。

「さすが蒼空。トラブルメーカー」

「トラブルメーカーじゃないやい! ただちょっと運が悪いんだい!」

「それをトラブルメーカーと言う。覚えておけ、馬鹿。ついでに『あれ? そうじゃねぇの?』と言っている空華も」

「うぐっ!」

 空華は翔に指摘されて苦々しげに顔を歪める。

「とりあえず、電球は直した方がいいんじゃない? 確か、替えの電球があったはずだよ?」

「そうだな。俺は空を飛べねぇから睦月」

「何でワシやねん。ワシかて遠隔念動力は辛いんねん。蒼空」

「無理無理! 俺がやったらふわふわ浮いてるだけだって!!」

 なすりつけ合いが起こる。
 とりあえず、と狂戦者である男装少女、国枝つかさが言葉を遮った。

「空が飛べる奴の方がいいんじゃないかな?」

「空が飛べる——って言ったら」

「昴しかいねぇよな」

 全員でじーっと昴を見つめる。
 お雑煮を食べている途中だった昴は、全員の視線に首を傾げた。

「俺?」

「お前しかいねぇし」

「やっとけよ、昴」

「えー。今やるのは面倒だよ!」

 昴は自分に命令した翔にバシッと平手打ちを入れる。こういう事は寮の中で昴しかできない。
 すると、今まで黙りこんでいた怜悟が口を開いた。

「とりあえず、あとで替える」

「じゃあ少し暗い中で食べろって?」

「違う」

 怜悟は上へ指を向けた。みんなの目もそっちの方へ向けられる。
 今まで電球があったところは、青い火の玉になっていた。

「火の玉で我慢」

「「「「「出来るかぁ?!!」」」」」

 この後、黒影寮は急いでおせち料理を食べ、電球を替えた。

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.113 )
日時: 2012/01/03 20:22
名前: 夕遊 ◆SgLh/8wWnQ (ID: 9hpsnfBu)
参照: 2012も常連と無駄に長いコメで頑張るよ!!


「ぎ、銀ちゃんも怖いの無理?え、じゃ、じゃあイケメン共に縋るしか・・・いやでもそれじゃあたしのプライドが・・・。」

いいじゃん銀ちゃんと抱き合ってなよ。
あぁでもその“イケメン共”が黙っていないか。
あはは、パニックになって色んな所分解しちゃいそうだよね!!

「笑い事じゃねぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!(泣)」

そうだね、銀ちゃんにみっともない所見られたくないし何より“イケメン共”に弱み握られちゃうしね?

「銀ちゃんと駆け落ち銀ちゃんと駆け落ち銀ちゃんと駆け落ち駆け落ち駆け落ち駆け落ち駆け落ち駆け落ち!!!!」

もう既に否定されてるから諦めて奪還だけにしとこう←

キャラ作りの才能?いえいえそんなのありませんよただ趣味を固めた謂わば趣味の塊((

「・・・そうだ、追いはぎしてこよう。」

すいませぇぇぇぇぇんん、誰か止めてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!?
あ、そういえば企画にもう一個リクがあったよ。
もしも、皆の中身が入れ替わったら!!
イケメン嫌いな銀ちゃんも見てみたいよね。

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.114 )
日時: 2012/01/03 21:51
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 今年も終わりですからパーッと盛り上がろうぜ! バイ盛り下がり隊長。

夕遊様>>


リクの受付ー☆あぁ、あれか。魂そのものではなく、みんなの性格が入れ替わったらだねww
それはそれで面白そうだけどww
銀ちゃんがイケメン嫌いだったらどうなるんだー?!

と言う訳で、書いてみようと思います。
銀ちゃん、タイトルコールよろしく!!

銀「了解しました! それでは、もしもみんなの性格が入れ替わったら!!」


 〜山下愁視点(つまり作者視点)〜

 それは、ある日の黒影寮でのお話。
 主人公・神威銀はいつも通りに目覚めた。いつも通りに制服に着替え、朝ごはんを用意していた。
 そして、いつも通りに黒影寮のみんなが起きてくるのだが——。

 ここで異変が起きた。

「…………」

 銀が菜箸を持ったまま、黒影寮のみんなを見てピタリと動きを止めた。
 どうしたのだろう、とみんなが顔を見合わせた瞬間に、銀が悲鳴を上げる。

「ぃぃいいいいやぁぁぁぁぁああああああああああ!!」

 菜箸を放り捨て、熱々のフライパンを投げるという大暴走。
 瞬時にして睦月が遠隔念動力でフライパンとその中身を受け止め、元に戻して机の上に置いた。よくそんな繊細な動きが出来る事で。
 銀は半狂乱になりながら、叫び続ける。

「銀! 銀!! 大丈夫か!」

「きゃぁぁあ! 近づかないでください、イケメンンンンンン!!」

 そんな銀に近づいたのが、なんとシャーマンであまり喋らない事で有名な怜悟だった。
 怜悟は必死な様子で何とか銀をなだめようとしているが、それは逆効果に終わる。何故なら、彼もイケメンだからである。
 そんな状況を傍観していた黒影寮の寮長・翔が口を開く。

「おい、怜悟。そんな事をしても逆効果だろうが。つーかテメェ、喋れたんだな。俺はてっきりテメェの事をロボットかサイボーグだと……あれ?」

 ここで、翔も自らの言動に気がついた。

「ロボットとサイボーグって一緒じゃね?」

「まぁ、大同小異って感じがするけど大体は同じだよ」

 翔の質問に答えを返したのは、なんと頭の悪い事で有名な重力使い・蒼空である。
 そうか、と翔が頷いた時に、気付いた。

「テメェ、何で大同小異って言葉を知ってるんだ?」

「え? 知らないの?」

「いや、それ何だ? 食えるのか?」

「「「「「翔が頭悪くなったぁぁぁぁぁああああああ?!!」」」」」

 一大事である。英学園1の秀才である翔が一夜にして馬鹿になったら、それはもう一大事である。
 小説家を志望する言葉使い・悠紀がすさまじい慌てっぷりで言う。

「ど、どないしよ! 翔が頭悪うなったら大変やん——って、僕の口調、おかしくなってへん? 睦月っぽくなってへん?! おい、睦月! 喋ってみい!!」

 悠紀が大阪弁でがくがくと近くにいた長身金髪青年で超能力者・睦月を揺らす。
 睦月は彼の手を払うと、訳が分からないように首を傾げた。

「ワシ。分からない」

「ちょ、睦月? その喋り方はおかしなってへん?」

「おかしくない」

 明らかに言葉遣いが淡々となってるって言うか睦月みたいになってるって言うか——。
 そこで今度は別の叫び声が上がった。叫び声と言うよりかは、怒鳴り声に程近い。
 見れば、食堂の真ん中で昴と空華が喧嘩をしていた。

「だから、これは一体どういう事かって訊いてるんだよ!! 何とか答えろよ!!」

「知らないって言ってるじゃん。あー、もう。説明するのも面倒くさ。誰かこいつをビビらせちゃいなよー。俺様、もう喋りたくないよー。あー、もういっか。ほら昴、落ち着け」

「ひぎゃぁぁあ!! 苦無、苦無が飛んで——!!」

 昴が涙目で飛び上がる。それを見た空華は楽しそうにケタケタと笑っていた。
 これは、まさか。つまり、あれだ。
 全員の性格が入れ替わったという事になる——?

「「「「「えぇぇぇぇぇえええ?!!」」」」」

***** ***** *****

「状況を確認するぞ」

 いくら馬鹿になったとはいえ、寮長は寮長。翔は全員を椅子に座らせて状況の解析をする。

「おい、銀。テメェの性格は——」

「いやぁぁ!! それ以上私に近づかないでください! 吐きますよ?!」

「……高梨羅の性格だな」

 で、次は——と翔が目を向けた先は幼馴染の昴である。
 ためしに怒らせてみた。

「馬鹿」

「ンだとコラァァ!!」

 普段なら『馬鹿じゃないもん少しだけだもん!』みたいな言葉を返してくるのに。だが、今の昴は翔に向けて反閇を放った。
 翔は造作もなく死神の力を使って技を吹っ飛ばす。

「で、空華が——悠紀だな」

「説明が面倒くさい」

「蒼空が俺か」

「そうなるね」

「睦月が怜悟」

「ん」

「怜悟が昴か?」

「そうか?」

「悠紀が睦月」

「そうやそうや!!」

「蓮は?」

「ん? なんか言った?」

「つかさっぽいな。最後、つかさが——」

「銀ちゃん。僕と一緒にデートしない? 美味しいカフェがあるんだ」

「空華、と」

「翔が蒼空だろ?」

「あぁ、そうだ」

 ギィ、と椅子を揺らす。
 この状況、どう打開したらいいか。とにかく早くしないと学校に遅刻してしまう——。

「あのさ、ちょっと思ったんだけどー」

「どうした悠紀空華」

「何、その紛らわしい呼び名。止めてくれない?」

 携帯をカチカチといじりながら、空華(性格:悠紀)が言う。

「銀の性格はどこ行ったの?」

 全員の目線が銀へ集中する。
 銀(性格:羅)は、びくりと肩を震わせると悲鳴を上げて机に突っ伏してしまった。どれぐらいイケメンが嫌いなんだ。
 その時だ。
 黒影寮のインターフォンが鳴る。

「誰か出て来いよ」

 蒼空があろう事か命令してきた。

「お前が行けよ」

 昴が蒼空に向かって言葉を吐き捨てる。そこで剣呑な空気が流れ始めたので、銀を行かせる事に。
 銀はゲーゲー言いながら玄関へ向かって行った。

「はぁい、どなた——羅さん?」

「よっす」

 羅は片腕を上げて挨拶をする。そしてズカズカと中へ入って行った。
 え、え?! と銀が戸惑っていると、羅の怒鳴り声が聞こえた。

「ほら! ポカ—ンとしてんなよ!! 顔を洗ってこい顔を! あたしが飯を作っておいてやるから!! それまでに身なりをきちんとしておけ!!」

「何で羅が命令するの? 反論するのも面倒だけどさー」

「飯を抜かれたいなら面倒くさがれ。ほら、とっとと行動しろ!!」

 羅に怒鳴られ、身の危険を感じた全員は洗面所へとそそくさと移動して行った。
 その際に全員はこそこそと言いあう。

「「「「「高梨羅は、銀になったな」」」」」——と。


 オチなし! いえい!

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.115 )
日時: 2012/01/04 11:47
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 2012年もよろしくお願いします。バイ山下

第7章 英学園の愉快な文化祭


 〜空華視点〜

 あー、邪魔だなこの女。
 さっきからまとわりついてくるこの女。記憶を探ると、どうやら先輩の彼女らしい。
 言っちゃうと、この女は俺様の苦手なタイプだ。好きなタイプはスタイルがよくて、大人しめで落ち着きがある子。または色気がある年上でも可。

「あのさぁ。お前、先輩のところに行かなくていいの?」

「いいのよん。だって君、カッコいいんだもん。1目ぼれって奴?」

「そうかい。そりゃ嬉しいねー」(限りなく棒読み)

 メチャクチャ嬉しくないけど、とりあえず笑顔を作っておく。
 が、事もあろうかこの女、俺様が着ているTシャツの上に手を這わせてきた。気持ち悪い。
 一体何が目的なんだ。逆ナンか。

「空華さん!!」

 と、そこで最悪のタイミングで銀ちゃんが屋上へ入ってくる。
 神様。そんなに俺様が嫌いかい?

「どうして、空華さん……」

「テメェイケメンンンンンンン!! 銀ちゃんという存在がありながら他の女に手を出すとは……! 銀ちゃんはあたしがもらうぞ、いいのか!」

「私は空華さんのものではありませんし、羅さんのものでもありませんよ?」

 銀ちゃんがジロリ、と言った様子で羅ちゃんを睨みつける。
 ハハ〜ン。大体は予想できた。大方、友達に誘われて断れなかったんだな。それで来た結果、黒影寮の誰かしらに俺様を探せって言う命令を受けた。
 でも、何でこんなに慌てているのかは不思議だけど。多分、先輩の話を聞いたんだろうな。
 俺様はため息をつき、しつこいこの女に笑顔を向けた。

「ねぇ、邪魔だからどっか行ってくれない?」

「え——」

 答える前に気絶させてしまう。手刀を首筋に叩きこめばすぐに気絶してしまった。
 女を羅ちゃんへ、無理矢理押し付ける。

「この子、3年フロアに置いて来てくれない? 落しものっぽく」

「ハァ? 何であたしがイケメンの言う事——」

「羅さん、私からもお願いします」

「おっけー、銀ちゃんが言うならそうしてくるわ!」

 銀ちゃんの言う事なら聞くんだ。あとで見返りを求めてきそうだけど。
 で、羅ちゃんが去ったあとの屋上は、俺様と銀ちゃんの2人だけ。気まずい。

「どうして、空華さん……」

「どうしてって?」

「あの女の人、ナンパしたんですか?」

 あぁ、あれ?

「あの女は勝手についてきたの。適当にまこうって思ったらべったりくっつかれて。だから銀ちゃん達が来てくれて正直助かったんだよ?」

 そう答えると、銀ちゃんはホッとしたような表情を作る。
 何で、俺様にそんな表情を見せるの? 期待しちゃうでしょ。

「ねぇ、銀ちゃん。何で俺様を探してたの?」

「翔さんに頼まれたんです。もう休憩時間は終わりですから、早くお店に戻ってくださいって」

「ふーん。やっぱり」

 翔の差し金か。面倒な事を。

「ねぇ、銀ちゃん。やっぱり、翔の事が好きなんだよね」

「ま、またその話題ですか。答えませんよ! 別にいいじゃないですか、誰が好きでも!」

「確かにそうだけど、さ」

 顔を真っ赤にして目をそらす銀ちゃん。
 ばーか。それだけで分かっちゃうんだよ、俺様。何年も女の子を見続けてるんだから、何年も女の子に恋をしてるんだから。
 その反応を見せるって事は、当たりだ。

「ねぇ、俺様じゃダメなの?」

「……え?」

「翔を好きにならないでよ。俺様を好きになってよ」

 離れた銀ちゃんと少し距離を詰める。
 だけど、銀ちゃんは俺様から距離を取った。そんなに嫌か。

「ねぇ、知ってる? 俺様は忍びだよ。忍びっていうのは、主は誰でもいいって言う考えを持ってるからね。もちろん、俺様の家もそう。主は誰でもいいんだ」

「ど、どういう——」

 俺様は銀ちゃんの下に跪き、手の甲に軽いキスを落とした。
 ねぇ、銀ちゃん。

「俺様は、違う。銀ちゃんの事が好きだから守る。ラブ・ポーションの時だって、最初の時だって。重いと思うけど、俺様は銀ちゃんの為なら死んでもいいって思ってるよ。それだけ本気だって事、覚えておいて」

 ニッコリと銀ちゃんに笑いかけ、俺様は屋上のフェンスを飛び越えた。そして空を舞う。
 最後に見たのは、混乱している銀ちゃんの顔だった。

 〜銀視点〜

 羅さん、どこ行っちゃったんでしょう。
 それより、あの時の空華さんの言葉が頭から離れません。

『翔を好きにならないでよ。俺様を好きになってよ』

『俺様は銀ちゃんの為なら死んでもいいって思ってるよ』

 いつもの空華さんじゃないみたいです。
 全てを見透かすようなエメラルドグリーンの瞳。キスされた手の甲が焼けるように熱いです。

「きゃぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああ!!」

 すると、どこか遠くで悲鳴が聞こえました。
 何でしょう。行ってみましょう。
 ぼんやりとする頭で考えつつ、私の足は自然とそちらの方へ向いていました。

「あれ、銀ちゃん?」

Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.116 )
日時: 2012/01/04 20:38
名前: 夕遊 ◆SgLh/8wWnQ (ID: Fu5EIcBi)
参照: 一女多妻制の国とかないかなぁ・・・(独り言)


「てっめぇぇぇぇぇ!!!あたしが居ない間に何あたしの命より大事な
愛妻銀ちゃんとフラグ立ててんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!」

・・・何かもう突っ込むのも面倒になってきたなぁ・・・。
突っ込み放棄(どんな放棄だよ)しようココは、うん。
可愛いって罪だよ銀ちゃんキミ。

「おいイケメン!!今すぐ分子レベルまで分解して風に乗せてやるからそこになおれぇぇぇぇぇ!!」

ちょ、殺人(なのか?)は駄目だよ!!

「大丈夫、死体や証拠は残らないから。」

何が大丈夫だ問題大アリだ馬鹿が。
結局突っ込んじゃったよ動かされたよもう!!


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