コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。堂々の完結! 皆様ありがとう!
- 日時: 2015/01/24 21:51
- 名前: 桐生玲 ◆kp11j/nxPs (ID: zCMKRHtr)
拝啓、天国のお父さんとお母さん。
ついでに世界1周旅行へ行っている珊瑚叔母さん。
私は元気です。とても元気です。元気を分けてあげたいぐらいに元気です。
今日も私の前を、
パンツが飛んでー。
男の怒声が飛び交ってー。
何だか炎まで飛んできてー。
挙句の果てに今、恋人になるように強要されています。
……私、人生間違えましたでしょうか?
***** ***** *****
初めまして、というのもなんですが。一応。
桐生玲(きりゅう/あきら)という者です。まぁ、名前を変えただけですが。
私が誰だか当てられるでしょうk((殴
大変失礼しました。
ちょこっと上で話の内容を書いたつもりなのですが、分かりませんよねww
私もこれをパッと見て、何だこれって思いますもん。
では、これに関する注意点をいくつか。行きますよ。
☆この物語は逆ハーレム要素を含みます。苦手な方はお戻りください。
☆駄作に変わりはないです。
☆恋愛50%、バトル45%、シリアス0.05%、後のは勇気と愛。
☆少しドリームっぽいです(が、そんなに気にはなりません)
☆桐生玲誰? あ、お前知ってるでも嫌いな人は出口はあちらです→
☆また、荒らしやチェーンメール、パクリを行う人も出口はあちらです→
読みましたか? あの、いくつか多いんでゴメンなさい。
それでは。
お客様(桐生的目線でご紹介)
由羽様『最初のお客様です。逆ハー、ハーレムおkの方ww』
野宮詩織様『2番目のお客様です。リア友であり、神作を生み出しているお方です!』
ヴィオラ様『3番目のお客様です。キャラを送って下さりました! お互い頑張りましょう!』
蓮華様『4番目のお客様です。キャラを送ってくださいました。使いやすいキャラをありがとうございます!』
秋様『銀ちゃんの推しなお客様です! あざっす!!』
翠蓮草様『先生キャラを送ってくださったお客様です。登場はもう少々お待ち下さい!!』
メデューサ様『結構オリキャラでお世話になっている方です。今回もありがとうございます!!』
ジョーカー様『前作に限らず今作も送ってくださいました!! 感謝!!』
あんず様『翔推しのお客様です。翔君は俺の嫁!!』
北大路様『神様の名前を考えてくださった人です! コメもくださいました』
マリ様『ルールを守って読んで下さった人です。さすが!!』
梨花様『企画の祭りに参加してくれてありがとうございます。コメももらいました!』
愛河姫奈様『キャラクターの質問に答えたら、来てくださった人です! 感謝です!』
暁月様『一気読みをしてくださった人です。根気ある!』
闘神のアスラ様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部も見てくださっています』
抹茶猫様『兄弟小説・下剋上☆吹奏楽部の愛読者様。あざっす!!』
藤田光規様『一気読みしてくださった人です。翔君のおし?』
在様『携帯で一気読みしてくださった人です。しにがみのデートがお気に入りだそうでw』
北斗七星様『最初は桐生玲誰と思っていらした方ですが、山下と気づいてくれて幸いです。大丈夫ですよ!』
リア様『下剋上の方も読んでくださりました。ありがとうございます!』
美桜様『この小説をお気に入りにしてくださりました。ありがとうございます!』
粉雪百合様『もう1つの小説「お前なんか大嫌い!!」から来ました方です。ありがとうございます』
miru様『空華推しの人です、ありがとうございます! 一気読みしちゃったんです!』
葵様『こちらは昴君推しですwぜひとも翔君と取り合ってくださいありがとうございます!』
kyon様『こちらも空華推しの方です。なんと、歴代小説を読んでくださった人です!』
凪紗様『黒影寮ではまったお客様です。なんとディレッサさん推しです!!』
結羽凛様『個人的に好きなキャラは翔様だそうで。少し前から見てくださっていたようですよ! Thanksです』
現在劇場版を展開中。
『劇場版。黒影量は今日もお祭り騒ぎです!〜空と海と未来の花嫁〜』
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『劇場版。駆け抜けろ! 地獄と天国と幽閉された死神〜複雑ファジー』>>290 NG>>296
目次
登場人物>>02 皆のオリキャラ大集合>>67 新キャラ>>175
プロローグ>>4
第1章『ウェルカム、黒影寮』
>>5 >>6 >>7 >>8 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15
第2話『とある彼女は銀の鈴』
>>16 >>17 >>18 >>23 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30
第3章『銀と白亜と黒影寮』
>>31 >>32 >>33 >>36
第4章『兄より吐き気』
>>39 >>42 >>45 >>47 >>50
第5章『しにがみのデート』
>>51 >>52 >>53 >>54 >>55 >>56 >>59 >>60
第6章『俺達の管理人がこんなに可愛い訳がない』
>>71 >>72 >>77 >>81 >>83 >>86
第7章『英学園の愉快な文化祭』
>>93 >>95 >>102 >>105 >>106 >>115 >>118 >>123 >>126 >>129
第8章『神威銀の誘惑』
>>134 >>135 >>136 >>139 >>140 >>146 >>147
第9章『本当にあった黒影寮の怖い話』
>>149 >>154 >>158 >>159 >>160 >>163 >>170 >>174
第10章『突撃☆隣の中国マフィアさん!』
>>176 >>182 >>185 >>189 >>196 >>199 >>204 >>207 >>215 >>220 >>226
第11章『王良家こんぷれっくす!』
>>278 >>281 >>282 >>284 >>285 >>286 >>287 >>288 >>289 >>300 >>303 >>306 >>309
第12章『君と僕〜オリジナルと亜種〜』
>>314 >>321 >>322 >>323 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>333
第13章『黒影寮の問題児が妖精を拾ったようです』
>>337 >>345 >>346 >>349 >>352 >>353 >>355 >>356 >>360 >>361 >>364 >>365 >>366
第14章『もし黒影寮の管理人代理が町の草野球大会の広告を見たら』
>>372 >>378 >>379 >>382 >>385 >>386 >>390 >>393 >>394 >>397 >>401 >>402 >>405
第15章『皇高校ホスト部!!』
>>416 >>417 >>418 >>419 >>423 >>424 >>427 >>430 >>433 >>434
第16章『カゲロウタイムスリップ』
>>437 >>444 >>445 >>448 >>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>459
第17章『家出少女の死にかけ人生』
>>460 >>461 >>464 >>465 >>466 >>467 >>470 >>474 >>478 >>481
第18章『今日、私は告白します』
>>490 >>494 >>497 >>500 >>503 >>506 >>521 >>524 >>527 >>528
第19章『進撃の巨人〜ヒーローと死神がやってきた〜』
>>532 >>535 >>536 >>537 >>538 >>541 >>542 >>543
第20章『噂の空華さん!』
>>544 >>546 >>549 >>552 >>553 >>554 >>557 >>560 >>561 >>562
第21章『明日は明日の風が——吹いたらいいなぁ』
>>565 >>568 >>569 >>570 >>575
エピローグ
>>576
あとがき
>>577
お知らせ☆
現在部門ごとにオリキャラ募集>>19→終了しました!!
企画開始!!
その1『もしも黒影寮の全員が○○だったら』>>82
その2『みんなで神様の名前を考えよう』>>125
その3『黒影寮フェスティバル! 参加者募集』>>263
期間限定小説
10月31日『ハロウィン』>>46
12月24日『クリスマス』>>94
12月31日『大晦日』>>109
1月1日『お正月』>>112
12月7日『寮長・翔の誕生日』>>130 >>132
2月14日『バレンタイン』>>225
2月23日『都立高校一般入試』>>238
4月1日『エイプリルフール』>>311
7月7日『七夕&銀ちゃんの誕生日』>>387
童話パロディ
『白雪姫』>>63>>68
『赤ずきん』>>87 >>92
『シンデレラ』>>274 >>277
『7匹の子ヤギ』>>409 >>412
黒影寮は今日は作者と質問日和!
神威銀>>124
東翔>>155
椎名昴>>188
王良空華>>241
二条蒼空>>261
堂本睦月>>354
月読怜悟>>357
祠堂悠紀>>400
企画小説『黒影寮主催☆やりたい事は何でもやっちゃうぜふぇすてぃばる!』開催中
・メデューサ様
もしも『黒影寮の住人とその他のキャラの能力』が『ごちゃまぜ』だったら>>85
バレンタイン『お相手:蒼空』>>219
・あんず様
もしも『東翔』が『スクール水着』を着たら>>89
翔が性転換して昴と付き合うことになったらどうなるか>>367
・蓮華様(現:夕遊様)
もしも『黒影寮の全員(つかさ除)と高梨羅』が『性転換』したら>>91
もしも『黒影寮の全員+高梨羅』が『性格ごちゃまぜ』になったら>>114
バレンタイン『お相手:鈴』>>224
・マリ様
『神威鈴が銀の体を乗っ取り東翔にいたずらを仕掛けよう!』>>273
・梨花様
『神威銀を怒らせたらどうなるか?!』>>317
・北斗七星様
『銀ちゃんが幼児化したらどうなるか!!』>>510
『もしも銀ちゃんが本物のビッチだったら(VS翔)』>>513
・kyon様
『銀ちゃんに彼氏がいたら』>>516
番外編
俺は今日、恋を始めます『羅(男)×銀』>>148
翔ちゃんなう!『翔×昴×大地』>>283
どうかこの手でもう1度『蒼空&睦月』>>449
断章『下剋上☆黒影寮!!』
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- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。大ヒット御礼、劇場版展開! ( No.252 )
- 日時: 2012/03/05 21:19
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
- 参照: テスト爆発しろ!
北大路様>>
銀ちゃん本当にいい子。自分で書いていて思ったわww
テストが憂鬱すぎると言うね。あはははははテストオワタ(^q^)
鈴「誰の事を言っているのかな、及川さん?」
及川「誰の事でしょうね」
しれっとね。及川さんしれっとねww
及川さんはどこで使おうかな、旧・東京で使えるかな……w
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。大ヒット御礼、劇場版展開! ( No.253 )
- 日時: 2012/03/05 21:51
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
- 参照: テスト爆発しろ!
劇場版 第11章
落ちて行った先にあったのは、水だった。
「クロエル————ッ!!」
鈴は即座に水を操る天使、クロエルを召喚した。
面倒くさそうに自前の白い髪を掻きまわすクロエルは、主の鈴に問いかける。
「で、私を呼び出した理由は一体何?」
「今まさにこの状況をどうにかしてくれ死んじまう!」
死んでしまったらお前ら召喚できねぇ——とドップラー現象を残して、鈴は落ちていく。まとめてみんなも。
クロエルは再び白い髪を掻くと、パチンと指を弾いた。
水がゆらりと浮かび上がり、全員をクッションのように包んだ——が。
「あ、数人落ちた。ごめん」
「ごめんで済むかぁぁぁ?!」
翔は昴に命令し、拾って来させた。3秒で戻ってきた。
クロエルをひっこめた鈴は、今度は日出を呼び出す。
「この水を凍らせてくれ」
「別にいいけど、ここはトンネルの中だぜ? ホールみたいなところがあるんじゃねぇの? 話聞いてた?」
日出の話を聞いて、全員は顔を見合わせる。
優奈の話を思い出した。
『下に行ったら1部水が通っているトンネルがあんのよ。どんな技術を使ったのか分からないけど、水が浮いているんだって。結構深いから蒼空君の重力操作でみんな落ちて行ってね。そこ越えればホールがあるから、潜水艦に乗ってよ』
ハッとした。
「蒼空、重力操作」
「体が冷たすぎて頭が回らない……」
某顔があんパンでできているヒーローみたいな事を言い出した蒼空。仕方がないのでここは睦月の瞬間移動で全員移動する事に。
日出は、誰もいなくなった虚空に問いかけた。
「帰っていいか?」
***** ***** *****
スタタタッと音がして、瞬間移動される。中は広く白いホールになっていた。1部には水があり、そこから出入りすることが可能になっている。
「ここは一体どのへんだ?」
濡れたTシャツを絞りながら、リオンが全員に訊いた。帰ってきた答えは「さぁ?」だった。
ただ1人、未来の翔を除いては。
「ここはおそらく現代で言ったら池袋辺りか。有名な60階建てもあるビルが埋まるぐらいだ、相当深いだろう」
「じゃああの、634で有名なタワーも?」
「完全に埋まっているぞ」
平然と返すな、それを。
直人はひょこひょこと潜水艦に近づくと、首を傾げた。何やら薄っぺらいと言うか安っぽいと言うか。
その隣に翼が並ぶ。
「ワシが見てこようか?」
「いや、潜水艦に乗って行った方がいいだろ。優羽さんはいる?」
「ハイここに」
壁から優羽が出現した。お前、幽霊だから平気なのか。
優羽は怪訝そうに眉をひそめ、外の様子を説明する。
「水は澄んだ青い色をしているけど、魚が1匹もいない。どうしてだろう?」
「さぁな。生態系により、魚は滅んだか」
翔は死神ルックになり、水の中に赤い鎌を突っ込んだ。そしていつもの技を水の中に叩きこむ。
「地獄業火、獄炎乱舞!」
ボンッと音がした。水が蒸発するかと思われたが、案外しなかった。
翔はチッと舌打ちすると、鎌を抜く。
「ダメだったか」
「ダメだったかじゃないよ。何でむやみに獄炎乱舞なんかを水の中に叩きこむの? 馬鹿なの?」
「地獄の業火は水をも蒸発させる。その考えは悪くない。だが、もうすでに水の星と化している現在の地球では炎の死神は無意味だ」
未来の翔も同じように鎌を突っ込むと、翔を見やった。
「いいか? 同じタイミングでやれよ」
「あぁ」
「「地獄業火、獄炎乱舞!!」」
ボンボンッと爆発音がした。ここら辺の水が蒸発した。
——蒸発、した?
「相乗効果だ」
「こいつら何者なの?!」
翔汰はダブル翔を指差して叫んだ。いや、まぁ一瞬で地球を火の海にできるぐらいの死神だから、これぐらい当たり前なのか。
ちなみにもうこの状況に慣れた黒影寮は、さっさと地上へ降り立っていた。
水はなくなっていはいるが、また生まれるかもしれない。早く戻らないとやばい。
「俺様と昴で一応見てくるから、鈴は神様をフル活動させて。怜悟も幽霊をフル使用しておいて。蓮は一緒に来れる?」
「あぁ、行こう」
蓮も空華と昴の間に交わった。ついでに翔と未来の翔も。
残りのメンバーはどうするか話し合った結果、瀬野翔と崎守翔汰と水無月彩佳が同行する事になった。他はお留守番。
「では、お気をつけて」
「全員頼んだぞ」
通信機能を持ったトランシーバーを装備し、地上へ降り立った空華達。
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。大ヒット御礼、劇場版展開! ( No.254 )
- 日時: 2012/03/06 21:31
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
- 参照: 今度の規格は何にしようか考え中。
劇場版 第12章
ビルばかりが建つ、旧・東京の池袋。
空華達は有名なサンシャイン通りをてくてく歩いていた。別にこれと言って何かが見つかる訳でもない。
「俺様達の世界に池袋なんてなかったよね」
「なかった。1番のレジャー施設が神宮寺町だからね。もしかしたら異次元かもしれない」
来た道を見失わないように、昴は後ろを向きながら歩く。
蓮は狼に変化し、ビルの屋上と言う屋上を駆け回っていた。そして止まっては辺りを見回し、「何もない」と知らせるように遠吠えをする。
「瀬野さん、そっちはどうだ?」
「ダメですね。人影すらも見当たりません。この街にはいらっしゃらないのでは?」
メイド服をひらひら舞わせながら、瀬野翔は街を駆け回る。その後ろでは水無月彩佳がきょろきょろとしながら水色の銃を構えていた。
「おかしいですねー。人が1人もいないってどういう事ですかね」
「洪水でほとんどの奴らが死んだんだ。無理はない」
蓮は狼から姿を一転させ、普通の人に戻る。肩をぐるぐると回し、首を横に振った。
「こっちも何もない。人のにおいも感じられない」
「人物を追跡する術でも組み上げた方がいいのかな。それだったら、1度戻った方が得策だよな……」
空華はぼさぼさの黒い髪をさらにぼさぼさにして考える。
昴は地を蹴り、空へと舞う。空中を踏みつけて辺りをぐるりと見回して、そして集中する為なのか目を閉じた。
「何をしているのでしょうかね」
「さぁ?」
崎守翔汰は、あれに雷龍を撃ちこんだらどうなるだろうと考えていた。きっと跳ね返されるか周りの仲間に攻撃されるだろう。
昴はスッと瞳を開けると、
「音も何もない。死んでいるのかな、この世界は」
と、厨2病めいた台詞を吐いて降りてきた。習得なし。
その時だった。
「見つけましたですよ黒影寮————————ッッッッ!!!」
金色の影が突然彼らに降ってくる。
瀬野翔が素早く察知し、鎌を瞬時で組み立てると、降ってきた金色の影に突きつけた。金色の影は瀬野翔の攻撃を防ぐ。ギィンッという鋭い音が聞こえてきた。
ごろごろと床を転がったのは、なんとリネ・クラサ・アイリスだった。
「リネ?!」
「見つけました黒影寮……。私をこんなところに放り込んで、ただで済むと思っているのですか?! そこのメイド、あなた黒影寮の寮長に似ています。双子の姉か妹でもいたのですか?」
リネは鎌を突きつけてくる瀬野翔へ問いかける。
瀬野翔はニッコリとした笑みを浮かべると、さらりと。
「残念だが、俺は男だ」
————————ハァ?
「瀬野さん……、男?」
「ハイ。男ですよ? メイドの格好をしているのは、主が男嫌いゆえです。私は別に女が嫌いなわけではありませんよ。だからこういう格好をしているのです、男というプライドを捨て去り」
この局面で新事実が発覚し、瀬野翔を除く全員が立ち尽くす。
瀬野翔は鎌を突きつけたまま、リネに問いかけた。
「この辺りで神威涙という奴を探している。容姿的にはおそらく、神威銀と同じような姿だ。知らないか」
「知りません。それよりもその椎名昴と王良空華と篠崎蓮をお渡しください。『リヴァイアサン』の時間外労働は嫌なのです。無駄が嫌いですので」
空中から剣を生み出すと、リネは瀬野翔に襲いかかった。
だが、能力なしで強い瀬野翔。リネの剣を弾き返し、柄をうまく使ってリネを地面に叩き落とした。
体勢を立て直そうとするリネの首筋に、鎌の刃が押し当てられる。
「だったら知っている情報を吐いてもらうまでだ。お前はどこから来た?」
「……上からです。新・東京というところでしょうか。時間外労働は好きじゃないので少し暴れたら国外追放になりました。しばらくこの街を歩いていた訳ですが」
「歩いていた? そんな事が可能なのか」
「どうせ、この街を見立てた街を別の空間に作ったんだろ。自分のフィールドに」
空華が横から口をはさむ。リネはむっとした様子だった。
「じゃあ神威涙は知らないか」
「ハイ。そんな女は知りません。神威銀に似たような人だったら速攻狩っていますから」
物騒な事を言うロリッ娘だった。
瀬野翔は鎌を離し、肩に担ぐ。リネは立ち上がって、ポンと手を打った。
「そう言えば、こういう人がいるとは聞いた事がありますね」
「誰だ?」
「そこの眼帯忍びの子孫ですよ。えーと名前は……王良閃華だったと思いますけど?」
それを聞いた全員は、リネ・クラサ・アイリスを拉致る事を決定した。
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。大ヒット御礼、劇場版展開! ( No.255 )
- 日時: 2012/03/07 21:48
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
- 参照: 今度の規格は何にしようか考え中。
劇場版 第13章
リネを連れて帰った(拉致した)一行は、元のホールに戻る事にした。同時に膨大な量の水が襲いかかってくる。
彩佳の氷の力で体の1部を凍らせ、武器を出せないようにしたリネを全員の前に突き出す。
「で、どうしてこいつを連れてきたんや?」
睦月は首を傾げてリネを見やる。
「王良空華様の子孫を知っているとの事でしたので」
瀬野翔が全員を代表して答えた。
リネは唇を尖らせて、
「何で私は縛られているのですか? 訳が分からないんですけど!」
「だって暴れるじゃない。下手したらここの全員即刻お陀仏っていう事になりかねないからね。鈴、ディレッサを出してくれない?」
空華はそこでボーとしていた鈴に頼む。
鈴は「りょーかい」と適当な答えを返して緋色の扇を振った。ディレッサが欠伸をしながら姿を現す。
「で、何で俺が呼び出される訳?」
「この子の力を一時的に奪ってくれないかな。ほら、襲ってくると危ないじゃない?」
なるほどねー、とディレッサは頷くと、パチンと指を弾いた。
リネの体から白い玉みたいなのが出てくる。それはディレッサの口の中に吸い込まれていった。
「とりあえずガムみたいに噛んどくわ。話が終わったら言って」
「帰るつもりじゃないよな?」
パジャマの襟首をグイッと掴んで、鈴は笑顔でディレッサに問いかけた。
その2人を置いといて、白刃がリネに質問をする。
「その子孫について何か知っている事はない?」
「さぁ。上でちらっと聞いただけですし。でも確かに分かるのは、王良閃華という名前と女王に手を出した罪で国外追放されたっていう事ぐらいです」
国外追放って何をしたんだ。全員で思ったが口にしなかった。
リネの説明はまだ続く。
「まぁこの辺りは海ですし。もう少し遠くに行けば何かあるかもしれないですよ。噂では外からの来国者専門の入り口がかなり遠くにあるようですし」
「入り口?」
「あれ、上にいたのに知りませんか。女王の婚約者は外からの来国者ですよ。もちろん、あの優亜様って言う人もね。あの人も来国者なのでは?」
「あの人は俺と燐の主だ。勝手にここの世界の人にするんじゃねぇ」
瀬野翔がドスの利いた声で言った。
「確かに私は言いましたよ。では、能力を返してください」
「あ、ごめん。飲んじゃった」
ディレッサはてへぺろー、と笑って言った。リネの表情が固まる。
鈴はやれやれと首を振ると、ディレッサの腹部に拳を叩きこんだ。連続で。何度も。
「テメェェェェェェ! 吐きだせ、吐きださないと殺されるぞ!!」
「ぐぶっ?! 何を、俺は吐きだすと言うスキルなんぞ——おぼろろろろろろ」
「よぉし。この白い玉だ! リネ、返す! ややドロドロだけどまだ消化されてないから!」
「な、なんか嫌です気持ち悪いです!」
「つべこべ言わずに飲み込め馬鹿ぁぁぁぁあ!」
「ぐぶ————!!」
無理やりドロドロした自分の能力を飲みこまされ、リネは失神した。その近くでは、羅が「鈴かっけー」と言っていた。
空華は自分の子孫について思考をし始める。
王良閃華。どういう人物なのだろうか。自分と似ている人物なのだろうか?
だとしたら——自分と同じように黒い過去を抱えているのだろうか。
「もうじきに夜になる。今日のところは寝るぞ。簡易ベッドがある」
「交替とかは?」
「ここは襲撃されないぞ」
未来の翔は全員に指示を送り、寝る事にした。
だが、空華は他の事を考えていた。ていうか作戦を立てていた。みんなが寝静まったあと、1人で王良閃華を探しに行こうと。
一刻でも早く、銀を救う為に。
***** ***** *****
真夜中。空華は目を覚ました。
全員寝ている。よし、と空華は1人で頷くともそもそと簡易ベッドから這い出る。足音を立てないのは忍びの役目だ。
その時だ。
「行くッスか」
突然声がかかり、空華は肩を震わせる。
闇に輝く白い髪。白亜だった。
「白亜ちゃん……悪いけど、お前は連れて行けないかもよ?」
空華はみんなに聞こえないような小声で言う。
「分かっているス。私が皆さんみたいな能力を持っていない。だから王良閃華探しは私は協力できないッス。だけど、これだけは分かってほしいッス。死ぬ気ッスか?」
白亜は平坦な声で問いかけた。
空華は押し黙る。死なない保証はできないからだ。
「……神威さんが悲しむってわかっていても、あなたは死にに行くんスか?」
「死にには行かないよ。銀ちゃんを救うまで、俺様は意地でも死なないつもりでいる」
「こんな深い水の中、どうやって行くッスか。あなたの術でも使うんスか、その右目を」
空華は眼帯の上から右目を押さえる。この右目は全てを殺す力がある。水も殺せるかもしれない。
だけど——
「これは呪いだ。あまり乱用する訳にはいかないんだよ」
「……そうッスか。だったら何も言わないッス。ただこの人は連れて行ってくださいスよ」
ごそごそとベッドに潜り込む白亜。
この人って? と振り向いた空華の目線の先にいたのは、蓮だった。下半身が人魚になっている。
「おう、行くんだろ」
「蓮……。どうして」
「どうしてって。全員の考えで『空華はまた抜け出して行くだろうからお前行け』ってな。だから俺が人魚になって行く事になったんだよ」
ほら、と手を伸ばす蓮。
「俺だってな、黒影寮の人間なんだぜ? 肉体変化を舐めるなよ」
「……ハァ。1人で行くつもりだったけど、別にいいか。その力頼らせてもらうよ」
蓮の腕を掴み、空華は水の中に入る。
「行ってらっしゃい。生きて帰ってくるッスよ」
「もし他の奴ら起きたら言っといて」
「何を言っているスか。全員の考えはメイドさんも執事さんもルーキーさんも入っているッスよ」
あぁ、そうなんだ。
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。大ヒット御礼、劇場版展開! ( No.256 )
- 日時: 2012/03/08 20:17
- 名前: 夕遊 ◆SgLh/8wWnQ (ID: HDdiVM53)
- 参照: 私「羅って書いて「らう」なんだよ。」先輩「は?」
お、ひ、さっ!!
いやまさかそこに反応して貰えるとは思わなかったから、着色してないぜ☆←
「死神から銀ちゃん奪還のときが来た・・・。」
てか誰か助けてください最近友達に勧められたヒソカさんに惚れて抜け出せない。
いや着色は出来る精神状態なんだが思わず銀ちゃんと羅と翔君描いた裏にヒソカさん描いちまったんだ!!
思わず映画の途中で立ってるフラグに「もうくっついちまえ!!」って思ったんだ。
「いいから着色してこいよ馬鹿。」
ちょ、蹴るでない羅。
明日は卒業式と言う睡m、面d、素晴らしい行事があるからさ。
そんな早くも出来ないだろうしまだラフだし・・・まぁ頑張ってみるよってことさ!!
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