二次創作小説(紙ほか)

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【鬼滅×花子くん】短編集続編 六人の軌跡
日時: 2024/02/02 20:20
名前: むう (ID: F7nC67Td)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=18201

 
 
 ――これは俺達の、軌跡と奇跡の物語だ。

 ********

 どうも、むうです。
 鬼滅、花子くん、その他色んなものが好きです。

 六人の軌跡、通称『ろくきせ』にようこそ!
 隠語は「rkks」!よろしくお願いしますっ!

 このお話は【鬼滅の刃】全集中・会話文短編集の続編になります。
 前作は参照のURLから。
 この本編だけでも充分話は分かる(はずです)のでお楽しみくださいませ。

 新かまぼこ隊が旅をしながら成長する話。
 柱も登場しますので、是非楽しんで行ってください。
 第5章からは地縛少年花子くんとのコラボです♪

 [前編]【鬼滅】会話文短編集
 [公式スピンオフ]ろくきせ恋愛手帖
 
 
 
 〈キャラ紹介〉

 ・新かまぼこ隊>>136
 ・花子くんキャラ>>137 参照あり

 〈注意〉

 ●本編完結済み
 ●スマホだと読みにくいかも
 ●ネタバレ若干あり
 ●流血の表現あり
 ●オリキャラあり
 ●時々東方キャラ登場


 〈新たな設定{花子くんのみ}〉

 ●花子・つかさ めちゃ仲良し
 ●放送室メンバー→味方
 ●葵ちゃんや輝さんは外伝で登場!

 〈ルール〉

 ●つぶやきや拡散〇
 ●中傷行為や荒らし、作品に対してのネット上での暴言×
 ●キャラの貸し出し〇(その場合コメント)
 ●また、ネット上での自作発言×


 上を読んで、OKな方はゆっくりしていってね!


 
 ★Special thanks★

 応援コメントありがとうございます!

 蝶霞さん 優羽さん ベリーさん 蜂蜜林檎さん
 一緒に執筆した弟
 応援してくれた学校の先生、友達

 
 ★2021年冬⭐︎小説大会★
 「二次創作合同」金賞受賞作

 感謝 >>398
 
ーーーーーーーーーーーーーーーー
 【目次一覧】


 まとめ読み>>01-


 読者様の好きな話まとめ(蜂蜜さんthank you!)>>367
 作者的に好きな話まとめ>>368-369
(4年ぶりに帰ってきた)作者的にツッコミたい話まとめ>>399

 
 ◆大生コソコソ噂話・執筆裏話

 第1回「むうの執筆あるあるまとめ」>>27
 第2回「春になってきましたね」>>31
 第3回「オリキャラ登場のお知らせ」>>36
 第4回「遅いけど自己紹介」>>49
 第5回「コラボ決定のお知らせ」>>56
 第6回「コロナ怖い」>>84
 第7回「閲覧数1000突破!!ゴフッ(吐)」>>92
 第8回「花子くんキャラ追加のお知らせ」>>101
 第9回「放送室メンバーと作者の楽しい会話」>>107
 第10回「閲覧数3000突破コメント」>>245
 第11回「外伝の秘話&あとがき&ルールのお知らせ」>>256
 第12回「むう流表現方法」>>337
 第13回「花子くんに勉強教えてもらった」>>339
第14回「帰還者ムーマス ~4年ぶりに帰ってきた~」>>399

◆むうと弟の楽しい会話

 第1回>>371
 第2回>>380
 第3回>>381


 ◆閲覧数突破記念

「閲覧数2000突破記念 鬼滅ラジオ」>>166>>169
「閲覧数3000突破記念 キメツ学園」>>246>>247>>248>>250
「閲覧数4000突破記念 オリキャラに20の質問」>>313>>319>>326


 □第1章 蝶屋敷での三週間
 
 第1話「おはよう」>>01-02
 第2話「機能回復訓練・前編」>>03>>04>>06
 第3話「機能回復訓練・後編」>>08>>10>>11>>12
 第4話「伊之助ハッピーバースデー」>>15-19
 第5話「お久しぶりです」>>20
 第6話「いざ、出発!」>>21

 幕間 >>22

 □第2章 六人の初任務  

 第7話「聞き込み調査」>>23-24
 第8話「鏡ノ森」>>25
 第9話「かまぼこ隊、出動!」>>26>>28
 第10話「意外な助っ人との反撃開始」>>30>>32
 第11話「本当なら」>>33

□第3章 柱9人の格闘

 第12話「列車の中」>>34-35
 第13話「九人揃えば何とやら」>>38
 第14話「鬼の猛攻」>>40-41
 第15話「少年は目を撒き、糸は広がる」>>42
 第16話「瞳の数字」>>43
 

 □第4章 柱合会議へようこそ

 第17話「再会とちょっとした喧騒」>>44>>47
 第18話「ご教示願う」>>50-51
 第19話「六新鬼月と陰陽師の噂」>>53
 第20話「集められた鬼たち」>>55


 □第5章 陰陽師を探せ!

 第21話「宵宮家探索」>>59>>64
 第22話「地縛少年花子くん」>>66-67
 第23話「最悪の出会い」>>68-69
 第24話「陰陽師・宵宮有為」>>72>>73>>75
 第25話「地獄の手合わせ」>>76>>78-80
 
 幕間 >>81
 

◆番外編

 第壱話「お願い叶えてください」>>82>>83>>85>>86
 第弐話「寧々の男性観察」>>87>>88>>90
 第参話「チョコレート」>>93>>94>>96>>99
 
□第6章 お膳立ては計画的に

 第26話「臨時柱合会議」>>103>>105
 第27話「それぞれの対策」>>111>>113>>115>>116
 第28話「それぞれの対策・後編」>>118-119
 第29話「六新鬼月と無惨」>>121
 第30話「決戦の火ぶたを切る」>>122


□第7章 最終決戦

 第31話「燐月・銘祈戦:前編」>>124>>125>>129>>132
 第32話「燐月・銘祈戦:後編」>>135>>139>>142
 第33話「こんな噂知ってますか?」>>143
 第34話「七不思議旋風」>>145-147
 第35話「お魚になります!」>>150>>153
 第36話「求手名:新羅戦:前編」>>156>>160>>165
 第37話「求手名:新羅戦:後編」>>173>>174>>176>>178
 第38話「大好き」>>180
 第39話「刻羽睦彦」>>184>>186>>187>>189>>192>>193
 第40話「胡桃沢仁乃」>>194>>195 >>197-199
 第41話「骸と、最後の鬼:前編」>>200 >>203-205 >>207
 第42話「骸と、最後の鬼:後編」>>211-212
 第43話「重なる想い」>>213-216 >>219>>220

 最終話「キセキ」>>221
 あとがき>>222



 ◆本編外伝


 外伝1話「inかもめ学園」>>228>>230>>231
 外伝2話「柱とのパジャマパーティー」>>237-239 >>242>>244
 外伝3話「柱とのパジャマパーティー2」>>251-253
 外伝4話「キミの反応見てみたい」>>240-241
 外伝5話「恋ゴコロ」>>254>>255 >>257-258 >>260


 ◆キャラクター設定集


 〇オリキャラ設定集>>223-226

 〇六新鬼月 設定集>>232-236



 ◆あとがきSP

 ○あらすじについて>>261

 ○振り返り編

 [第一章]>>262-265
 [第二〜三章]>>267-271
 [第四〜五章]>>272
 


 〇企画コーナー
 
 [キャラの名言を再翻訳してみる!]>>270
 [キャラに○○してみる]>>278-343
 [演技力むうむう面接☆]>>287-298
 [想像でキャラの中の人にインタビュー」>>335>>338
 

 ◆特別編


 ☆遊園地編☆

 第壱の怪「現代パロ☆遊園地での肝試し」>>299>>300
 第弐の怪「遊園地での肝試し2」>>303-316 >>317-318
 第参の怪「遊園地での肝試し3」>>321 >>323-342


 ☆お泊り会編☆

 第肆の怪「現代パロ☆ワクワクのお泊り会」>>347>>349>>350
 第五の怪「お泊り会2」>>351>>354
 第陸の怪「お泊り会3」>>359



 □ろくきせ最終章 I'm on your side. 


 第45話「スレ違い、それぞれの葛藤」>>361>>363
 第46話「企みと変貌」>>364>>370
 第47話「掴むべきもの」>>373>>374>>377
 第48話「軌跡と奇跡の輝石」>>379 >>382-386
 第49話「ごめんねは、また今度」>>387>>390
 第50話「サヨナラは言わない」>>393>>394>>395


 あとがき>>396


2020年3.10 執筆開始
2020年6.11 本編完結
2020年6.12 外伝執筆開始
2020年6.27 外伝完結
2020年7.07 キャラクター紹介を一部加筆
2020年8.02 最終章執筆開始
2020年8.20 最終章含め本編完結
  
 
 

 
 
 

Re: 【鬼滅×花子くん】短編集続編 六人の軌跡 ( No.386 )
日時: 2020/08/18 14:56
名前: むう (ID: 9Yth0wr6)


 つい先ほど、有為推しのネッ友から
「ねぇ、有為ちゃん地味だけどめっちゃ頑張ってるよね! ねえ!」と言われて、
「そうだよ! 有為ちゃんファンいるよね? いなかったらなんかゴメン」
 というやりとりをしていたのであーる。

 *******************

〈東方キャラside〉

 【鏡の外】


 霊夢「いたたたたた。何がどうなって……ま、魔理沙っ? 大丈夫?」
 魔理沙「くぁ…ん。お、おうこっちは大丈夫なんだけど、無惨が中に…」
 華扇「…ど、どど、どうしましょう。直ぐに私たちも中に入るべきでしょうか」

 有為(その必要はありません)

 妖夢「有為! どういうことだみょん? そっちは平気なの?」
 有為(先ほど仁乃さんがシジマさんの命令をクリア。よって、エソラゴトの世界が消えます)
 ルーミア「そーなのかー。良かったなー。でも本当に大丈夫なのかー?」

 有為(こっちは今、無惨を対処してます。ここに皆さんが来られては、睦彦くんたちが)
 パチュリー「なるほど、了解したわ。私たちはここで見守る。何かあったら言ってね」
 有為(了解です。皆さんも、くれぐれもお気をつけて。絶対に、勝ちます。では)

 
  プツリ


 レミリア「良かった……あともう少しで戦闘が終わるのね」
 フラン「よし、みんな待とう。最後まで」
 一同「ええ」


 ・・・・・・・・・・・・・・



 〈花子side〉


 花子「!? 雑魚鬼が消えたっ? 燐月がこっちの世界に来たのか」
 善逸「ね、ねえなんかエソラゴトの世界が揺れてない? 俺の気のせいかもしれないけど」
 伊之助「確かにミシミシいってんな」


 メイ(七番様聞こえますか? 仁乃さんが命令をクリアしました)

 花子「ほんと!? でかした4番。じゃあ、この世界はいずれ…」
 メイ(はい、消滅します。有為さん頼んでカガミジゴクの部屋につなげてもらいますので)
 花子「分かった! 我妻、嘴平、俺についてきて! こっち!(駆け出して)」





 善逸「おい仁乃ちゃんはどうなったんだ? 記憶、戻ったのか?(だだだだだだ)」
 花子「うん!」
 善逸「ま、マジ? でかしたっ! やったぁぁぁ!」
 花子「急ぐよ!」
 善・伊「おう!」



 ・・・・・・・・・・・・・・・

 〈六新鬼月side〉

 【仁乃が支配に逃れようとしている時と同時期】



 有為「ここまでです無惨! ボクの兄たちを殺した罪も重ねて、お前を倒す!」
 ミツバ「あの子を元に戻せ!」


 無惨「致命傷を与えたはずだったのだがな」
 新羅「残念でした。さっきちょうど、みんなでお互いの体の一部分を食べたばかりだからねー」
 ミツバ「言い方が怖いよ!!」


 燐月「あ、あと陰陽師たちは何もしなくていいよ。一発で終わるから」
 求手名「みんなに、よろしくって伝えといてくれるか?」
 有為「? どういう意味ですか?」



 有為が首を傾げたその時。
 無惨が六新鬼月の話を遮って、真っ直ぐに彼らに向かって突進してきた。


 無惨「お前たち、これで終わりだ!(腕を振りかざして)」
 彼岸「………血鬼術・無灯籠」


 彼岸が右手を無惨の方に向けて、呟く。
 瞬間、掌の先から黒い煙が発生し、無惨の体を包んだ。
「!!?」と何が起こったのか把握が出来ない無惨は、目を細める。


 燐月「愚かだね。人の記憶から消える鬼の始祖。笑いものだね」
 求手名「はは、滑稽だ。何のために生まれて来たの?」
 

 頭上から自分を見つめる瞳が、怖い。
 そんな目で見られることが、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。

 なんだ、何が起こっている?
 頭がガンガンとうずき、立っていることもままならなくて、無惨は地面に崩れ落ちる。


 有為「なるほど、こう言うことですか。……少し、残念ですね」



 何がだ? お前は何を知っている?
 そんな目で私を見るな、やめろやめろやめろやめろ。

 殺意の籠った視線が刺さる。酷く冷たくて、まるで人間のモノとは思えないもので。
 あ、まあ、この場にいる7人は鬼なのだけど。


 ミツバ「地獄に落ちろ、クソダサ野郎」


 彼の言葉をきっかけに、無惨の意識は、中途途絶えた。




 【大正コソコソ噂話】
 今日の大正コソコソ噂話:睦彦×伊黒×亜門


 睦彦「祝! 胡桃沢の支配解除&閲覧数6000突破—————!!」
 伊黒「嬉しそうだな」
 睦彦「だって! だってだって!! す、好きなコが元に戻った……ん…ですよ……」
 伊黒「何で言葉がしりすぼみになるんだ。恥ずかしいのか」
 睦彦「当たり前でしょ!?」


 亜門「おい刻羽。何をニヤニヤしているんだ見苦しい」
 睦彦「………あ、あ、亜門っ!? え、ええええええええええ!?」


 ※亜門って誰?って思った人は>>363へGO!


 伊黒「知り合いなのか? というかお前透けてるんだが」
 亜門「うるさいな。ああそうですよ僕は去年病死した鬼殺隊員でコイツの同期です」
 睦彦「……おいおいおいおい、むう、こいつだけはやめろ、俺コイツの事が嫌いなんだ!!」


 むう)この機会に親睦を深めて下さーい


 睦・亜「嘘だろぉおおおおおおおお!??」


 睦彦「……まあ亜門のことはいいとして、何で今日は伊黒さんが?」
 伊黒「甘露寺と仲良くなるにはどうしたらいいのか聞きに来ただけだ」
 亜門「聞くってコイツに? こんな奴に聞くのが間違ってる」
 睦彦「うるせえよ!! あっちいってろバーカ!!」


 伊黒「お前は何でそんなに胡桃沢と仲良くできるんだ」
 睦彦「え、その、何でって言われても……す、好き……だ、からです…」
 亜門「は、はあああああああ? お、お前、胡桃沢さんとどんな関係なんだよ!!」
 睦彦「………つまりその、好き同士だよ…分かんだろ」

 亜門「お前の分際で胡桃沢さんと吊り合うのか!? そっちの方が怖いけど!!」
 睦彦「お前はちょっと黙ってろボケナスッッ」


 伊黒「犬猿の仲か…。うるさいのでそろそろ帰りたいが意見だけ聞かせてほしい」
 睦彦「好きならとにかくアプローチ…って俺に言わせないでくださいよ恥ずかしい」
 伊黒「お前はどんなアプローチをしたんだ?」


 睦彦「えーっと、胡桃沢にヘアピンあげたけど自分で壊して」
 亜門「お前……」
 睦彦「告白しようと思ったらチョコにかく文字間違えて」
 亜門「お前ぇぇぇぇ………」


 睦彦「そ、それでは次回もお楽しみに。さ、さよならッ」
 亜門「逃げたあの馬鹿」
 伊黒「なるほど参考になった。礼を言おうとは死んでも言わないが」



Re: 【鬼滅×花子くん】短編集続編 六人の軌跡 ( No.387 )
日時: 2020/08/18 15:46
名前: むう (ID: 9Yth0wr6)


 はい。ついに、物語がフィナーレにさしかかっています。
 このまま良かったねちゃんちゃん、になるのか。
 はたまた作者の天邪鬼気質のせいでまさかの展開につながるのか。
 頑張って執筆するのでよろしくお願いしますm(__)m

 *******************


 〈寧々side〉

【カガミジゴクの部屋】


 光「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
 寧々「きゃあぁぁぁぁぁ!」
 葵「あわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 有為「皆さん無事でしたか」
 ミツバ「だ、大根センパイ!」
 禰豆子「ムー———!」


 〜ドスンッと鏡から三人が部屋に落ちてきて〜


 光「いてててて。でも、無事こっちに戻って来れてよかったすね」
 寧々「そうね。仁乃ちゃんの記憶も元に戻ったって聞いたし」
 

 メイ「お疲れ様です、皆さん」
 葵「シジマさんも、色々と頑張ってくれたんですよね。ありがとうございます〜」
 メイ「これっきりですよ。あの大っ嫌いな七番様の言うことを聞くだなんて」

 花子「……大っ嫌いな七番様って、4番あのねぇ…」
 メイ「でも、上手くやれて良かったですね」


 善逸「良かった、みんな無事にカガミジゴクの部屋について。つ、疲れたぁ」
 伊之助「ホントに紋逸は弱っちいな。俺様に比べたらこんなもん何ともねえ!」
 禰豆子「ムームー!」


 しのぶ「あとは、放送室メンバーたちと睦彦くんたちだけですね」
 花子「ああうん、つかさたちはさっきすれ違ったから、すぐに来ると思—」



 〜ドスンッ〜


 つかさ「たっだいまぁぁぁぁぁぁぁ! 普—会いたかったよぉ!(ギュ—ッ)」
 花子「ぐぇッ。苦しい……」

 悲鳴嶼「皆の声がきけて誠に嬉しく思う……南無阿弥陀仏…」
 桜「そうね。睦彦くんも、そろそろこっちに着くと思うわ」

 蜜璃「無惨も倒すことが出来たし、これでようやく平和な時が戻ってくるわね」
 煉獄「うむ! みんなで力を合わせた成果だ!」

 有為「……………そう、ですね」
 無一郎「? 宵宮さん、浮かない顔だけどお腹でも痛いの?」
 炭治郎「有為ちゃん、元気がないようだけど大丈夫なのか?」

 有為「あ、はい。ごめんなさいちょっと考えごとしてて…」
 炭治郎「(? なんだろう、このモヤモヤした感じ)」


 〜ドスンッ〜
 

 睦彦「お、っとっと。遅くなって悪い!」
 仁乃「……………」

 宇髄「地味に遅かったがうまくやれたようで嬉しいぜ。なぁ不死川」
 実弥「あァん?  まあ上々の出来じゃねェか。褒めてやるぜェ」
 

 寧々「仁乃ちゃんっ。良かった……良かった、無事で………っ」
 花子「ヤシロったら涙もろいんだから」
 寧々「花子くんだって泣いてるじゃないの!」
 花子「そ、そそ、そん゛なわけないじゃん゛っ!」


 仁乃「……………みんな……ごめん私…心配かけて……っ」
 炭治郎「そんなことないよ」
 仁乃「……………ごめん。ごぉめんっ。ごめ゛ん゛なざい゛………っ」

 一同「……………」


 睦彦「ごめんなさい、より、ありがとうの方が嬉しいよ。ごめんは、また後でだ」
 仁乃「む、むっぐぅぅんんんんんん——————!! うわ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ」
 睦彦「お、ちょ、だから泣くなって……」

 善逸「そそそ、そうだよ、まだやること残ってるもん。注射打たなきゃ」
 しのぶ「ここでは無理ですから、向こうに戻ってからですね」


 有為「では、繋げていた学園との境界を閉じます。転移術起動。揺れにご注意ください」



 〜ひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅん〜



 義勇「本当に、色々あったな…。かまぼこ隊と、」
 伊黒「柱と、花子隊と、東方の面々で戦ったな」

 炭治郎「本当に、疲れたし苦しかったけど、でも……」
 寧々「大切なものにもう一度気づけたわね」


 夏彦「………あれ?」
 桜「どうしたのナッツン。ここまで来て忘れものをしたとか言ったらぶっ飛ばすわよ」
 つかさ「どうしたの?」


 夏彦「本当に、これで全員だっけ。柱と、かまぼこ隊と、東方キャラと、花子隊だけだっけ」
 有為「…………」
 善逸「何言ってんだ夏彦。これで全員だぞ。何がおかしいの?」

 しのぶ「大丈夫ですか? 夏彦さん」
 夏彦「あれ、なんか他にメンバーがいたような気がするんだけど……夢かなあ」


 有為「…………転移術起動。行きますよ!」



 〜ひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅんひゅん〜

 〜ドサッ〜




 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 〈炭治郎side〉

 【外】
 


 〜ドサ〜



 魔理沙「あ、戻ってきた! おーい大丈夫か?」
 華扇「良かったです、皆さん無事で」

 パチュリー「どうやらうまく行ったようね。無事で何よりだわ」
 霊夢「記憶も戻ったそうじゃない。良かったわ」


 花子「それじゃあ、最後の締めくくり、行こうか」
 炭治郎「本当にその方法で行けるのか睦彦くん。剣に薬をしみこませてたけど……」


 俺は少し離れたところで鞘から剣を抜いている睦彦くんに声をかける。
 彼はニヤリと笑って、「大丈夫だって」とおざなりに手を振った。

 睦彦くんの数メートル先には仁乃ちゃんが立っている。
 瞳や牙は鬼化のままだが、人格はしっかりと以前の仁乃ちゃんに戻っている。
 妹が鬼化したその瞬間を見ている俺は、睦彦くんのこれまでの気持ちが手に取るようにわかる。


 炭治郎「本当に……良かったなぁ………!」
 禰豆子「ムームー」


 善逸「終わったら絶対みんなでパーティーでしょ当然! 楽しみ!」
 伊之助「天ぷら天ぷら!!」


 善逸と伊之助が食べ物論議に花を咲かせる中、睦彦くんは抜いた剣を構える。
 キリッと仁乃ちゃんを睨むと、数メートル先の仁乃ちゃんも口元をきゅっと結んだ。


 睦彦「行くぞ胡桃沢!! ちゃんと見とけ!!」
 仁乃「な、何をっ?」



 瞬間、ビュウウウウウウウンという突風が吹き荒れる。
 雷の呼吸特有の、足の筋肉に空気を沢山いれて一気に加速する走術だ。
 加速する速度。睦彦くんはあっという間に仁乃ちゃんとの距離を詰めると、地を蹴った。



 ふわっと、彼の体が宙を舞う。
 その姿勢は流石、バランス神経がいいだけあって、不安定な場所でもピクともしない。
 身体を操って仁乃ちゃんの頭上に移動した睦彦くんは、よく透る大きな声で叫ぶ。



 睦彦「今から、お前の……恋B…いや、英雄がいい! 英雄が、お前を救う所だよ!!」
 仁乃「………っ」



 睦彦「光の呼吸・拾ノ型—————」


 一瞬「恋人」と言う恥ずかしい単語を言いかけた睦彦くんの顔に赤みがさす。
 彼は顔を左右に振って雑念を追い払うと、剣をまっすぐに仁乃ちゃんへと振り下ろした。


 睦彦「円・旋・虹・光————————————!!!」



 剣が大きな円を描き、仁乃ちゃんの頬の皮膚を数センチ切った。
 もちろん彼が威力を最小限にまで抑えて剣を振るったのだ。
 不意をつかれた仁乃ちゃんの体が後ろへ傾く。







 その身体を、睦彦くんは剣を地面に投げ捨てると、ギュッと抱きしめた。




 背中から伝わる体温のぬくもりに触れて、睦彦くんの肩が震える。
 そしてそれは、抱き着かれた仁乃ちゃんも同じだった。
 何かを我慢するように、今まできゅっと結ばれていた口が開く。
 その口から漏れたのは、嗚咽と、ただただ『ごめんなさい』の言葉だった。



 仁乃「ごめんなざい……ごめ゛んなざい……っ。わ、私、みんな゛がいでくれで、本当に……っ」
 睦彦「お前……っ。馬鹿だろ、そんな一人で……敵を相手したりとか……っ」
 仁乃「ごめ゛ん……ごぉめんっ。み゛んながいだから゛ッ……私は……私はまたっ」


 涙で前が見えない。
 嗚咽はやむことなく、彼女の頬を流れ顎へとつたっていく。
 

 睦彦「大丈夫だ。大丈夫だから。ちゃんと、全部分かってるから」
 仁乃「ごめ゛んなざい………! 本当に、ごめ゛んなざい………っ」
 睦彦「言ったろ、ごめんねは後でいいんだって。生きててくれて、ありがとうが先なんだって」



 仁乃ちゃんは一瞬キョトンとして、睦彦くんを見る。
 そして、一瞬俯いて視線をそらし、そしてすぐに顔を上げ、ゆっくりとほほ笑む。
 その両目には沢山の雫がついていて、それはゆっくりと流れ落ちた。



 彼女の涙は、ゆっくりと地面を揺らしていった。



 

 

Re: 【鬼滅×花子くん】短編集続編 六人の軌跡 ( No.388 )
日時: 2020/08/18 16:06
名前: 優羽 (ID: f7aWX8AY)

むっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!

「ごめんなさい、より、ありがとうの方が嬉しいよ。ごめんは、また後でだ」

…は…ね?

かっこよかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
彼氏になって下さいお願いします…

Re: 【鬼滅×花子くん】短編集続編 六人の軌跡 ( No.389 )
日時: 2020/08/18 16:49
名前: むう (ID: 9Yth0wr6)


 >>388


 むっくうううううううううううううん!!
 フタマタは許さんぞぉ!

 炭治郎にはカナヲ! 善逸には禰豆子! 伊之助にはアオイさん!
 睦彦には仁乃!! 花子くんには寧々! 光くんにも寧々! 
 茜くんにはアオちゃん! 桜ちゃんには夏彦! つかさくんにも桜ちゃん!


 この盤面で睦彦を彼氏にしてほしいなんて言ったら…。
 寧々ちゃん桜ちゃんにならぶフタマタになってしまうぅぅ。
 でも責任はこんな性格にしちゃった作者のせいだ。
 だからいつでも貰ってくださいな(理不尽)


 有為ちゃんは………ま、頑張れ(理不尽)。

Re: 【鬼滅×花子くん】短編集続編 六人の軌跡 ( No.390 )
日時: 2020/08/18 20:51
名前: むう (ID: 9Yth0wr6)

 
 よし分かった。今日は皆さんの期待に応えてもう一話更新だ!
 頼むから泣かないでね?
 うちのマッマはこの話見て泣いちゃったけど頼むから泣かないでね?
 とか言って感動してほしいむうです。

 *******************


 〈有為side〉

 【外】


 わんわんと、子供みたいに泣きじゃくっていた仁乃さんがやっと泣き止んだ。
 すすんと鼻をすすって、恥ずかしそうに笑っている。
 反対に、睦彦くんの自慢の小袖は、よれよれになってしまっていた。


 睦彦「………ま、いっか」
 仁乃「あ、ごめん……」
 睦彦「いいっていいって。薬が効いて、ちゃんと人間に戻れるなら、それでいいって」
 仁乃「うん、ありがとう」


 夏彦「……みんな、無事で良かったね」


 咲夜「何回同じこと言ってるんですか?」
 美鈴「さ、咲夜さんだってずっと頭の中で考えてたくせに!」
 咲夜「そんなこと、これっぽちも思ってないわよ!」
 美鈴「顔に書いてあります!!」


 有為「みんなで………」 
 炭治郎「どうしたの、有為ちゃん。さっきから何か変だぞ?」

 

 みんな無事だった……。
 みんな、怪我もなく、無事だった。
 ううん、違う……。本当は、本当は……。



 『みんなに、よろしくって、伝えといてくれるか?』



 これを、みんなに見せるべきだろうか。
 事実を知って、みんなはどんな反応をするだろう。
 悲しむかな。泣いてしまうかな。それとも、怒るだろうか。


 でも、これを見せなかったら絶対後悔する。
 やっぱり、見せよう。
 そう、彼らが望んだのならば、ボクは任された役目を全うしなくてはいけない。


 
 有為「皆さん、大事な話があるんです」
 一同「大事な話?」


 ミツバ「っ……」
 有為「ミツバくん。いうしかないんです。あれ、見せて下さい」
 ミツバ「わ、分かったよ……。みんな、これ見て……」



 ボクの横に立っていたミツバくんが、観念したように肩をすくめた。
 そしていつも持ち歩いているデジタルカメラを操作し、画面をみんなに向ける。
 一同はその画面を、一緒に覗き込んだ。


 ミツバ「頼まれたんだ。これを見せてほしいって。頼まれたからさ……」


 カメラの画面には、彼がとった写真が映し出されていた。
 土の固い地面に、棒か何かで書いた、ある文章の写真だった。
 それはところどころ筆跡が違っている。




 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 親愛なる戦友たちへ


 君たちがこれを見ているということは、もう戦いが終わったころだと思う。
 お前らの戦いはうまくいったか?
 その様子だと、きっとうまく行ったんだろうね。
 ボクたちの出る幕もなかったってところかな。

 俺らは考えた。
 今まで300年間ずっと悪事を働いてきたアタシたちが、勝手に人助けをしていいのかって。
 みんなが「一緒にやろう」って言ってくれても、私たちはまだ怖かった。
 そんなに優しくされたことが今までなかったから。


 だから僕たち俺たち私たちは、ここで終わりにするよ。
 無惨様の、俺たちや今日の戦闘に関する記憶は彼岸が消した。
 これでもう何かしてきたりはしないだろう。そしてアタシらの出番はここまでだ。
 彼岸の血鬼術で俺たちの記憶を消す。そしてそのまま天国に行くことにする。


 本当はこんな手紙なんて書かなくても良かったんだけど、やっぱり未練が残ったわね。
 俺たち鬼にこんな思いをさせるなんて、やっぱりキミたちは罪作りだよ。

 
 ごめんねと書くのはやめる。代わりに、今までありがとう。
 色々と迷惑かけた、いやこれも書かない方がいいな。色々と沢山ありがとう。
 今度会うときはまた、よろしく頼むよ。

 ま〇←今度は泣かない


 今までありがとう。キミたちお前たち貴方たちに、不滅の幸あれ。


 燐月 銘祈 求手名 新羅 骸 彼岸



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 

 有為「皆さんの記憶のなかでは、彼らの存在はいないんです。ボクらは知ってたので」
 ミツバ「……………っ」


 夏彦「……引っかかったのは、これだったのか…」
 炭治郎「人の存在を消す能力を使って、無惨の記憶もろとも自分たちの記憶も消した…」
 


 睦彦「…………っ。ふっざけんな!!!」
 善逸「む、睦彦……」
 睦彦「何だよっ。こんなことをして、俺たちが喜ぶと思ったか! なあ!」


 善逸「……っ。クソ!! せっかくみんなでまた会えると思ったのに!」
 禰豆子「ムー……」
 伊之助「アイツらッ。今度あ…今度なんてねえじゃねえかクソッ!」



 寧々「……ふっ。うっ。うあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!」
 花子「ヤシロ……(寧々の背中をさすって)」
 寧々「うあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ………」



 炭治郎「……俺たちは馬鹿だった。本当に、最後まで…感謝も伝えられないまま……」
 桜「悲しいわね。こういう終わりもあるってこと、分かってたのに目をそらして」


 仁乃「う゛ああああ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!」





 *******************


 【白い空間】



 新羅「……ハァ。大丈夫、燐月さん。目が赤いよ?」
 燐月「そういう新羅だって、らしくないじゃん」
 新羅「まあね。涙なんて久しぶりに流したよ」


 銘祈「……これで、良かったのか?」
 求手名「いいんだよ。アタシらはそろそろ罪を浄化しなきゃいけねーだろ」
 銘祈「心残りとかは」
 求手名「ばっか! あるわけ……ねぇ……」


 求手名「あるよ! ありまくりだよ! 言わせんなよなあ!!」
 銘祈「………すまない」
 求手名「少しの間だけど楽しかったし! 楽しかったんだよ!」


 彼岸「分かるわ。本当にいい時間を過ごしたもの」
 求手名「仕方ないんだよ!! 仕方ないけど、もう少し、もう少しだけ……っ」


 骸「それは、もう無理なようね。仕方のないことだけど、そろそろ」
 燐月「そうだね。あの手紙もいずれ、消えちゃうのかな。寂しいね」
 求手名「それでもいつか、思い出してくれたらいいなぁ」
 燐月「そうだね」



 六新鬼月一同「またね、鬼狩りさん」





 ネクスト→ありがとう、六新鬼月。ありがとう、みんな。次回もお楽しみに。
 
 


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