戦闘の村 ~デビル村~ 作者/辰巳(元NARUMI ◆a0N.W/9D1.

(ブラウン894編)第72話・恋をすると何でもしたくなるものです いじるととことんいじりたくなるものです
総悟はスパミのトコに戻る。スパミは涙も鼻水も流していなかった。
雀「え?何でだしてねぇの?あそこまで・・・。ウエッ・・・」
と言った雀に同感した2人。私も同感だ。どうしたんだろう。
さっきの映像を見てみよう。雀はあるミスをしてしまったようだ。悪魔でもジェットコースターが帰ってくるまでだから、映像を見ると、ジェットコースターの途中でやったらしい。
雀「やられた・・・。完全にやられた・・・。」
スパーク「まずい。日が暮れてしまう。どうすんだよ!」
モモコ「次のアトラクションはおそらく、あそこだな。」
あそことは。観覧車だ。恋人達のアトラクションと言っていいほどだ。
スパミ「ブラウン894様。私、お菓子作ってきたんですけど・・・。よかったら食べませんか?」
総悟「じゃ、えんりょなく・・・え?」
それはお菓子と言えないほどのお菓子だった。焦げてる。焦げたクッキーだ。いや、腹黒いクッキーだ。
ヘリコプターから見ている雀達。
雀「何ですかアレは?泥まんじゅう?」
スパーク「あいつの得意料理・・・だ。」
モモコ「何だよ。あれ、もうあの世へ行かせる機械のようなもんじゃん。」
と話している。総悟は冷や汗をかいていた。
スパミ「あの・・・、クッキーは嫌いですか?」
総悟「そうじゃないんだけど・・・、これ、何なんですか?」
スパミ「クッキーです。」
総悟「そ、そう・・・。」
と言って食べてしまった。それはかなり不味くてもう総悟も口を押さえた。
スパミ「あの、大丈夫ですか?」
総悟「ちょ、スンマセン。大丈夫じゃねぇ!じゃあな。」
と言って観覧車のドアを開けて去っていった。下にはヘリがあったからよかったけど。
総悟「うぶっ!何これ?クッキーじゃねぇよ。」
スパーク「あんな態度したらさすがにふるだろ。」
スパミ「また観覧車で消えていった。カッコイイ・・・!」
みんな「ええええ!」
目的達成できず!
(恐埜家出編)第73話・由里阿の願い
雀「もうなんかすべてが面倒くさくなってきた・・・。」
ダルダルの雀。デビル村・・・、戦闘が終わらなく、恐ろしくて有名な村。通常50人以上村の人口はあるが、デビル村は約20人(きぬよなどの駄キャラをあわせると)。かなり少ない村だが結束は強い。ある意味。
村長「昼間からぐだぐだ言ってんじゃない!若造よ!そんな暇なら職業探してこいや!」
雀「うっさいよ!私はいろんな手口で集める自由派に変わったんだよ。あんただってほぼ無職のくせに給料もらってんじゃん?」
村長「儂は村をまとめ、他の村との流行関係、仕入れ量などやってるぞ!」
雀「いつも失敗に終わってるがな。」
確かに。村長みたいなタイプが仕事を選べるわけがない。選べた方がすごい。
村長「おめっ!手紙見とらんのか?」
雀「面倒くさい。」
村長「総悟・モモコ・スパーク・やよいはもう来てるぞ。」
と言ってポストにあった手紙をだした。見てみると。
『雀さんへ 忙しいのはわかってますがお願いがあるので1月23日1時に来てください 由里阿』
雀「あっ・・・。」
と言ってダッシュで家を出ていった。約束をすっぽかすのは雀のプライドが許さない・・・って約束してねぇし。
雀「ゴメン。遅くなって。」
由里阿「いいんです。忙しかったんでしょう?」
総悟「絶対違うね。あいつは絶対に面倒くさくてポストの中身を見てなかっただけだ。」
雀「うっ!何故わかった。」
流石総悟。雀のやりそうな行動はわかってるっぽい。
総悟「あと、そこにいるのはわかってんだよストーカー!」
と言って腰に差していた刀を取って後ろに投げた。そうしたらブーケの頭に刺さった。
ブーケ「痛ったい!でも何でもしていいよ。縛りなさいよ。叩きなさいよ。触りなさいよ。」
うん。この件に関して突っ込むのはやめるわ。
スパーク「話を戻すぞ。用ってのは何だ?」
由里阿「あの・・・、実は妹が行方不明なんです。」
モモコ「妹?それって写真とかある?」
由里阿「はい・・・、これです。」
と言って写真を見せた。由里阿にそっくりで可愛い子だ。歳は10歳くらいかな。
やよい「いつから居ないんですか?」
由里阿「20日から。警察にも言ってありますが見つからなくって。これはデビル村の皆さんに頼むしかと思ったんです。」
雀「よし、絶対見つけてやるからな!待ってろ!」
総悟「1人で勝手に決めてんじゃねぇ!」
(恐埜家出編)第74話・由里阿の妹『恐埜(きょうや)』を探せ
前回の続き
由里阿の妹が行方不明になったので、雀達に探して欲しいと頼みに来たのだった。由里阿とは、彰編を見ればわかります。
雀「で、どっからあたる?どっちにしろ2~3に分かれて行動した方がいいと思うけど。」
総悟「そうだな。あと、その妹の名前を教えてくれるか?」
今、いろいろ話し合っている。由里阿はとても不安そうにしている。
由里阿「えっと、恐埜です。恐埜ったらどこへ行ったのかしら?」
総悟「おい、恐埜って言った?男の名前だよな?どういうセンスしてんだあんたの母親。てか、あんたはちゃんとした女の名前だよな?」
総悟の突っ込みは長い。もうどうでもいいだろ。以外に母親を侮辱してるし。
雀「そういうのはどうでもいいからとにかく3つに分けるぞ。ブーケもいるから。」
ブーケ「あたい総悟と一緒がいい~。」
総悟「行って来いよ。あの世に。」
ブーケ「もう、あたいをいじめないでよ。」
何だかむかつく。もう突っ込まないよこの件は。そしてみんなは手をだした。
みんな「グーチョキパーでそ~ろ~い!」
そして決まった。ここは未来村。
総悟「そうですか・・・。オラ、他当たるぞ。てか何でいつもお前と一緒になるんだ?」
雀「そらこっちの台詞だよ。」
お前ら2人どれだけ縁があるんだよ~!やよいがかわいそうだろ!ブーケは抜いて。
総悟「ったく、ここまでくりゃ家出の可能性もあるぞ。」
雀「何でだよ。何でそういう可能性出てくんだよ。」
総悟「ば~か。お前、今近づいてるじゃねぇか。ライフ村に。」
雀「あ、確かに。」
まあ線が出てきたわけで、まだ誘拐か家出かわからない。
雀「くっそ~。お前何だかメンドーになってきた。」
総悟がイラっときて雀の背中に小太刀を向けた。
総悟「行く!いいか?」
雀「わかりました・・・。」
ここはライフ村にもっとも近い村、『カネクレ村』である。てかなんだよ。金くれって。
雀「なあオッサン。この可愛い娘知らない?」
オッサン「ああ、その子うちの店に来たよ。」
総悟「本当か?元気そうだったか?」
オッサン「ああ、元気だったよ。食料をたくさん買ってったんだ。おつかいって言ってた。偉いな~。」
総悟「オイ雀!」
雀「わかってる。これで家出の確率が高くなった。もうちょっとこの村で探してみるか。」
(恐埜家出編)第75話・女は女、男は男。差別する奴はオカマ以下
雀「一歩近づいたけど、なかなか進まないな。」
総悟「そうだな。この辺にいることは確かだが。」
なかなか手掛かりが見つからない。とりあえず目撃者がいるから間違えないとは思うがな。
雀「てか何で家出なんかを・・・。」
総悟「考えたところで価値もねぇ損も得もねぇよ。」
お~い。総悟、さらりととんでもないこと言ったよ。いろんな人に情報をあたっているが見かけただけでいたとかは知らなさそう。
総悟「最近の小娘はどうなってんだ?」
雀「小娘は小娘だって。」
総悟「いや、お前の頭がどうなってんだ?」
とぶらぶら歩いていた。探しているうちに日が暮れてきた。
雀「お~い。今日はどうするんだ~?どこに泊まる?」
総悟「野宿。」
雀「即答かよ。てか野宿やだ。どっかに泊まりたい。てか泊まる。」
総悟「俺はそんなに金持ってきてねぇぞ。」
と言ったら雀も同感して野宿に決定した。かなり寒いぞこれは。
そして翌日。
雀「ふぁ~。おはよう。」
総悟「起きるの遅ぇよ。早く行くぞ。」
はいはい、と言って雀も動いた。そしてようやく手掛かりが見つかった。
おねえさん「ああ、この子なら、うちの宿屋に泊まっていったわよ。うちの母、子供には弱いからタダで泊まっていったの。」
雀「私ら野宿・・・。」
総悟「黙ってろ!で、あんたの宿屋の場所は?」
そしてとうとう宿屋に着いた。本当にようやくだって。
総悟「お~い、何か見間違えですか?あそこに恐埜がいる気がするんですけど~?」
雀「安心しな総悟。お前だけじゃないよ。」
そう、屋根に恐埜がいたのだ。てか危な!
雀「そこのお嬢さ~ん。危ないから降りてこいやコノヤロー。」
恐埜「く、来るな!来たら飛び降りるからな!」
雀「なっ!」
恐埜は今宿屋で、飛び降りをしようとしていた。つまり、自分で永眠しようとしている。いや、2文字ですむけど、ここでは言わないとこう。
(恐埜家出編)第76話・人間は身勝手である
恐埜「こっちに来ないでくれ!もうつかれたんだ。楽になりたいんだ。」
今、飛び降りしようとしている女の子がいる。名前は恐埜。いろいろと訳ありみたいで。
総悟「お、俺帰るわ。あと頼む。」
雀「逃げんじゃねぇ!飛び降りてもお前も巻きぞいだ!」
恐埜「なんだか僕のことどうでも良さそうな顔してんな。」
総悟「僕?」
そう、これが理由らしい。女の子は僕とは言わない。
恐埜「僕・・・、男として育てられたんだ。だから・・・、女の子が着るような服も着れなくて、女の子とも遊べれなくて・・・。こんな人生もう嫌だ!女の子として生きたい!生き直したいよ!」
雀「こりゃ・・・、お前が説得しろ!」
総悟「嫌だね!失敗したくねぇ!お前言え!」
のんきだなあんたらは!飛び降りしようとする女の子を無視か!
総悟「事情はよくわかった。」
恐埜「嘘つけェェ!面倒くさいからさっさとすまそうとしてるだけだろ。」
総悟「チッ、バレたか。」
バレたかじゃねぇ!莫迦だろお前ら!お前らが飛び降りろ!
雀「とりあえず降りて来いや。姉ちゃんが心配してんぞ。」
恐埜「姉ゴが・・・?でも、ここまで来たんだ!」
総悟「どうしてここで飛び降りするんだよ。理由聞いとこっか?一応。」
恐埜「・・・。姉ゴとの思い出の場所。ここで眠れるなら本望だ!」
黙ったまんま時間がたっていく。何だかいつものおちゃらけバライティじゃねぇ!そして強い風がふいた。そして雀が口を開けた。
雀「じゃあ寝てこいよ。」
恐埜「え?」
雀「そっから飛び降りるんだろ?早く飛べよ。」
きつい言葉がびしっときた。何だかカッコイイ・・・やっぱ認めん!こいつがカッコイイなんて!
雀「そらみろ。お前は飛び降りる度胸なんてもってねぇ。そんな汚れた魂の奴なんて永眠しようが生きようが一緒の本望だよ。」
恐埜「・・・・・・。」
雀「お前は男と育てられても魂は女だ。いや、変えることなんてできやしない。」
雀、いいこと言った!
恐埜「僕は・・・。僕は・・・。」
総悟「隙あり!」
と言って肩を押さえた。なかなか考えたものだ。説教の間に取り押さえるなんて。
恐埜「ゴメンなさい・・・。」
そしてデビル村。恐埜はもう、立派な男の子の性格に戻っていた。てか戻んなくていい!
由里阿「恐埜・・・!無事でよかった。」
恐埜「ゴメン。姉ゴ。僕が悪かった。」
由里阿「みなさん・・・。ありがとうございます!」
と、由里阿は泣き出した。これで一件落着である。
スパーク「ま、これで飛び降りなんてやめろよな。」
と言って恐埜の肩をポンっと叩いた。
恐埜「うがああ!」
と言ってスパークを投げ出した。この細身で。
由里阿「ゴメンなさい。この子汚い男の人に触られると暴力してしまうの。」
総悟「じゃあ、俺が触ったとき・・・。」
恐埜「お前は清潔そうな顔をしている。」
スパーク「俺は不潔かよ。」

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