コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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マーメイドウィッチ
日時: 2016/06/21 11:41
名前: いろはうた (ID: FEOD1KUJ)

世界が止まった。



手が震える。



数拍のちに気付く。









私は大切な人に裏切られたのだと。

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Re: マーメイドウィッチ ( No.64 )
日時: 2016/06/25 10:13
名前: 立山桜 (ID: ???)  

おはつです!!さくらです!よく本名?っと聞かれますけどペンネームなのでw いろはうたさん!私は今までこういう話し言葉より表現がおおい小説を苦手としてきたんですが読んでみるとすごくはまってしまいました! もしよろしければ私と友達になっていただけませんか?えと…長文失礼しました。m(._.)m

Re: マーメイドウィッチ ( No.65 )
日時: 2016/06/25 19:15
名前: いろはうた (ID: b4ZHknAo)
参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi

あんずちゃん!!


おひさしぶりですーーーーーーーーっっ!!!!!
た、たしか、タメで話してもいいという許可を得ていた気がするので
タメで話すね!!
ぜひ、あんずちゃんもタメで話してくださいお願いします!


そして、すごくすごく丁寧な
やさしすぎるお言葉の数々に涙が止まらない……(´;ω;`)
ちゃんと私の小説を読んでくれて、
コメントまでこんなきちんとした内容をくださるなんて
あなたはただの女神なのか……!?
地道に更新を頑張ってきていてよかった……
と心から思いました……


お言葉のとおり、チノとフレヤの関係は少しずつ変化しています。
でもそれは本当に微々たるもので、
見ているほうはじれったくなるくらいだと思います(笑)
温かい目で見てあげてくれると嬉しいなぁ(*^^*)



コメント本当にありがとう!!
これからもよろしくね!!








立山桜様!!


久しぶりの新規のお客様に、
コメントを見てアワアワなっていましたいろはうたです。
はじめまして!!

おっしゃる通り、文章が多い小説です。
一度、ここで金賞をとらせていただいたときに、
ありがたいことに、ここの管理人さんから直接、
コメントをいただくという機会に恵まれまして、
その時に、

地の文はいいから、会話文をもう少し磨いたほうがいい

という風にご指摘を頂いたことがあり、
会話ばかりでなく、ぽつぽつと言葉がこぼれる感じを
表現できるようにした結果、こうなりました……


コメントありがとうございます!!

Re: マーメイドウィッチ ( No.66 )
日時: 2016/06/25 20:05
名前: 立山桜 (ID: ???)  

>>65 いろはうたさんお返事ありがとうございます(._.) 金賞獲られたのですか?!かっこいい☆ なんか金賞獲られたかたに失礼な感じで申し訳ありません。

Re: マーメイドウィッチ ( No.67 )
日時: 2016/06/25 21:26
名前: いろはうた (ID: b4ZHknAo)
参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi

ゴトン、と音を立てて、馬車が止まった。

チノがスッと表情を硬くする。

フレヤは馬の手綱を握っている御者に向かって叫んだ。


「どうしたの!?」

「い、いえ、馬車が突然、動かなくなって……!!」


御者もオロオロしている。

いやな予感がする。

まさか。

おびえたように馬がいなないた。

フレヤがさっと視線を外に走らせようとしたとき、

チノは素早い動作で、馬車から降り立ったところだった。

彼は、いつの間にやら抜いてた短剣を構えると、何かをはじき返した。

鈍い金属音を立てて、カランと矢が地面に落ちる。

ありえない。

とんできた矢を目でとらえることができるほどの

動体視力があるというのか。

その時、茂みが不自然に揺れて、

山賊のような恰好をした男たちが次々と出てきた。

フレヤは息をのんだ。


「我らがメノウ様のため、散っていただく!!」

「「「おおう!!」」」


野太い怒号が響き渡り、彼らは一斉にこちらに駆け出してきた。

対する、チノも人間とは思えぬ速度で駆け出すと、

俊敏な動きで短剣を振るいだした。

メノウ?

聞いたことのない名前だ。

彼らが、様、と敬称をつけて呼んでいることから、

彼らの上に立つ者の名前なのだろう、と推測できる。

フレヤがぐるぐると考えている間も、

チノは休みなく動き続けている。

しかし、キリがなかった。

チノは相手がプロの殺し屋ではなく、

殺しに関しては素人で、ただの一般人であることを瞬時に見抜いた。

ゆえに、本気で殺しにはかからず、

相手の攻撃を受けながし、気絶させるか、

軽傷を負わせることを優先している。

武術面においては圧倒的にチノが有利であったが、

相手はなぜか数が多かった。

いくらチノでも一人だけでは、多勢に無勢であった。

他の騎士たちでは、相手を殺しかねないので、

なかなか手を出せずにいた。

じわりじわりとチノが押されだす。

相手のやみくもに振り回されるナイフによって、

チノのシャツの袖が切り裂かれたのを見て、

フレヤはいてもたってもいられずに、馬車から出た。


「フレヤ様!!」


いけません!!と止めようとする、騎士を押し返し、

耳をふさぐように言う。

騎士がはっとした表情ですぐにほかの騎士たちや御者にも伝えた。

チノがすぐにこちらに気付き、一瞬目を見開いたが、

すぐに憤怒の表情を浮かべて、こちらにわき目もふらず駆け寄ってきた。

感情をあらわにしたチノはとても珍しいので

少し新鮮な気持ちで彼に声をかける。


「耳を、ふさいで」

「おまえ!!

 危険なことがわかって……!!」

「いいから、ふさぎなさい」


チノはみた。

己の主の瞳が鮮烈な紅に輝いているのを。

そして、彼女がいつもと変わらず無表情なのに

どこかひどく悲しそうなのを。


「チノ」


歩み寄るフレヤに、男たちが雄たけびをあげて駆け寄ってくる。

フレヤはちらりとチノを振り返った。


「どうか、私の歌を聴かないで」


無表情なくせに、今にも泣きそうな顔だった。

思わず手を彼女のほうに伸ばそうとしたが、遅かった。

彼女が歌いだした。

歌詞はない。

ただ、旋律が彼女の口から紡ぎだされる。

精神がかきみだされるようなメロディー。

感情が千々にちぎれてしまいそうな、そんな気持ちにさせられる。

やめてくれと叫びたいのに、もっと聴いていたくなる。

何故かはわからないが、己のすべてを投げ打って、

彼女の足元に伏して、もっと歌ってくれと、請いたくなる。

ああいっそ、そうしてしまおうかと思った時、

彼女の悲痛な表情が目に入ってきて、ぼやけた視界と意識が

一瞬で鮮明になるのがわかった。

男たちは、先ほどまでのチノと同じように、

一様に苦悶の表情を浮かべながらも、

どこか恍惚とした表情で手に持っていた武器を取り落とした。

その目は全てフレヤに向けられている。

そして、その視線を受けて、ひどく悲しそうにしながらも

フレヤは歌い続けた。

チノは歩き出す。

彼女に向かって、一歩一歩踏みしめて近づく。

ふっとフレヤが歌うのをやめた。

あたりに静寂が、落ちる。

男たちが、ひどく飢えたような表情でフレヤだけを見つめる。

もっと歌ってくれ、と誰かが叫んだ。

フレヤが静かに口を開いた。

男たちが歓喜の表情でそれを見つめる。


「あなたたちの、主を答えなさい」


それは命令だった。

男たちは失望した。

彼女は歌ってくれない。

しかし、なぜだかわからないが、

この娘のすべてに従ってしまいたい。


「メノウ様です」


気付けば、全員が同じ答えを返していた。

ああ、大事な情報を漏らしてしまった。

いや、そんなことよりも、はやく歌を。

歌が聴きたい。


「メノウとは何者ですか?」

「我らが革命軍の長である、尊い姫君です」


フレヤはしばしの間、言葉を発しなかった。

その様子を不安げに男たちが見つめる。

歌ってくれないのだろうか。

中には、歌を渇望するあまり、目の焦点が合わなくなっている者や

恋するように熱くフレヤを見つめている者もいる。

フレヤは、しばらくして、また歌いだした。

今度は調子がゆったりとした、穏やかな子守歌だった。

聴いていると、心がとろかされて、

それはもう天国にいるような、とんでもなくいい気分にされる歌だった。

つぎつぎと男たちがその場に倒れる。

やがて、全ての男がその場に倒れ伏し、静寂がその場を満たした。

ゆっくりとフレヤは振り返り、その視線がチノの姿をとらえた。

その顔からわずかにあった悲しみもすべて一切がそぎ落とされた。

震える声が落される。


「聴いて、いたのね」

Re: マーメイドウィッチ ( No.68 )
日時: 2016/06/25 21:45
名前: 立山桜 (ID: ???)  

わぁ…っ!聞いてみたい!歌声を!(笑)


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