コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- マーメイドウィッチ
- 日時: 2016/06/21 11:41
- 名前: いろはうた (ID: FEOD1KUJ)
世界が止まった。
手が震える。
数拍のちに気付く。
私は大切な人に裏切られたのだと。
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- Re: マーメイドウィッチ【☆番外編リクエスト募集中☆】 ( No.49 )
- 日時: 2016/06/10 10:37
- 名前: いろはうた (ID: FEOD1KUJ)
皆様こんにちは!
作者のいろはうたです!!
ついに!!
ついに、参照500を突破することができました!!
これはひとえに読んでくださった皆様のおかげです。
本当にありがとうございますm(ーー)m
参照500いったら番外編やってみようかな
とか思っていたのですが、
なんというか登場したてホヤホヤのがいて、
どう絡ませていくか、現在頭を悩ませております(ーー;;;)
もしもよかったら、読者様たちの
意見をきかせていただきたい、ということで
今からしばらく、番外編のお題のリクエスト募集しますー
このキャラの過去が見たい!!
こいつらの出会いが見たい!!
いやいや、あえての赤ずきんみたいな童話に扮して
各キャラたちの意外な一面を見てみたい!!
などなど。無理難題でなければ
頑張らせていただきます!!
参照が600超えてもリクエストが特にないようでしたら
いろはうたの独断と偏見によって
勝手に番外編のお題がきまってしまいます笑
よろしくお願いしまーす!!
- Re: マーメイドウィッチ【☆番外編リクエスト募集中☆】 ( No.50 )
- 日時: 2016/06/12 00:12
- 名前: いろはうた (ID: b4ZHknAo)
- 参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi
フレヤは、夜会が終わり、
真っ暗な廊下を歩いて、城の客室に戻ろうとしていた。
ステファンの城だが、ステファンの花嫁の姉ということで
部屋をもらえたのだ。
好きなだけ滞在してもらって構わない、などと言われたが、
フレヤにはそんな気はない。
こんなところ、一刻でも早く去ってしまいたい。
出立は明日にしてある。
「……っ!!」
フレヤは、自室の前に立つ人影を認識して、息をのんだ。
ステファンがそこに立っていた。
彼もこちらの気配に気づいて振り返る。
美しい水色の瞳がやわらかく細められる。
足が勝手に止まってしまって、それ以上動けなくなってしまった。
かわりに、ステファンがこちらに向かって歩いてくる。
愛しい。
憎い。
会いたかった。
会いたくなかった。
彼に触れたい。
彼に近づかれたくない。
声が聴きたい。
声を聴きたくない。
相反する様々な感情が渦巻いて、言葉が出ない。
「君と話がしたい。
こんな時間にぶしつけなのは許してほしい」
律儀なまでにこちらの名前を呼ばない。
彼はそういう人だ。
なかなか、こちらに触れすらしてくれなかった。
それを、ずっと、彼が紳士だからだと思っていた。
でもそれは違った。
彼がいっそ残酷なまでに優しいからだ。
「話、って、こんな時間にするほど大事な話なのかしら」
自分の口から、驚くほど冷たくて、突き放すような響きの言葉が出て
自分でも驚いてしまう。
ステファンは一瞬表情を曇らせたが、すぐに元の真面目な表情に戻った。
それを見て、ごめんなさい、と反射的に謝ってしまいそうになるが、
自分のちっぽけなプライドがそれすら許してくれない。
「ああ。
君の国に関する話だ」
泣きたくなる。
彼にとっては、自分はもはや、元恋人でも何でもない。
ただの義理の姉だ。
それを、彼が口を開くたびに感じて、つらくなる。
ステファンの視線がちらりと背後のチノに向けられた。
「安心して。
彼は、信頼できる、私の護衛よ」
「そうか。
なら、いい。
話というのは、君の国で少しずつ勢力を増している、
『革命軍』のことだ」
- Re: マーメイドウィッチ【☆番外編リクエスト募集中☆】 ( No.51 )
- 日時: 2016/06/13 00:21
- 名前: いろはうた (ID: b4ZHknAo)
- 参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi
「革命軍……?」
聞き覚えのない言葉に、フレヤは眉をひそめた。
そのフレヤの表情を見て、ステファンは言葉をつづけた。
「君のお父上による政治が上手くいっていないせいで
自分たちの生活が苦しいのだと思っている国民は少なからずいる。
その者たちの中でも血気盛んな若者たちが集まって集団を作り上げた。
彼らの目的は王のすげ替えだ」
言葉が出なかった。
国民の不満がたまっているのは、肌で感じていた。
しかし、それが王のすげ替えを望むほどのものだとは知らなかったのだ。
「王の娘である君にも、これから先、外出の際には
狙われることが増えるかもしれないから気を付けてほしい。
それを伝えに来た。
……その革命軍には新しい統治者には、別の新しい女王をすげ替えたいようだから」
「女、王……?」
次々と告げられる衝撃的な内容に、耳を疑ってしまう。
フレヤのつぶやきに、ステファンはうなづいてみせた。
「なにやら、自分も王族の血筋をひく正当な王位継承者なのだと
言っている若い娘らしい。
そんな彼女にとって君は邪魔な存在だろう。
どうか、気を付けてくれ」
フレヤは返答をすることができなかった。
ステファンは一礼をすると去っていく。
本当にそれを伝えるためだけに来たのだ。
視線で、食い入るように彼の背中を追う。
きっと、ヘレナのところに戻っていくんだろう。
闇の中に消えていく背に追いすがってしまいたい衝動に駆られる。
彼は優しいから、気を付けるように警告してくれたのだ。
それはわかっている。
わかっているけど、あと少しでいいから、その姿を、その声を
この心に焼き付けてから国に帰りたかった。
ふわりと背中に控えめに触れられて、フレヤはびくりと震えた。
「……怪我はまだ治っていないだろう。
明日、出立するのだから、もう休んだほうがいい」
心に染み入るようないたわりの言葉に、フレヤは声もなく涙を一粒こぼした。
チノはそれを見ないふりして、扉を開けて、フレヤの背をまた押して
部屋の中に入れると、静かに扉をしめた。
- Re: マーメイドウィッチ【☆番外編リクエスト募集中☆】 ( No.52 )
- 日時: 2016/06/17 11:11
- 名前: いろはうた (ID: FEOD1KUJ)
こんにちは皆様。
作者のいろはうたです!
宣言していたとおる、参照が600になりました!!
特にリクエストもなさそうだなと思って、
必死に番外編の案を練っていたのですが……
決めました。
まだ皆様、ヒロインですらどういう子なのか
おわかりになっていただけてないと思うので、
今回は、
フレヤ姫の一日
に密着取材したいと思います!!
彼女がどのような生活を送っているのか、
どんな意外な一面を持つのか、根掘り葉掘り……
じゃなかった、紹介していきたいと思います!!
こうご期待!!
ナレーターは、いろはうたの予定です!!
- Re: マーメイドウィッチ【☆番外編☆】 ( No.53 )
- 日時: 2016/06/19 12:39
- 名前: いろはうた (ID: b4ZHknAo)
- 参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi
おはようございます。
現在いろはうたは、本作のヒロイン、フレヤ姫のお部屋に潜伏中であります!!
朝五時。
フレヤさん、起きたようです。
学校に間に合う、ギリギリの時間まで寝ているいろはうたとは大違いですね……
いつもは、無表情なフレヤさんの顔が、
今は、目が半分しか開いていなくて、表情でくそねむい、と伝えてきますね。
あ、ぽてっと枕の上に倒れました。
二度寝のようです。
フレヤさん、朝には弱いみたいですねー
朝七時
自室でもぐもぐと朝ご飯を召し上がるフレヤさん。
本日のメニューは白パンに生ハムととろーりチーズをのせたものですね。
王族なのに思ったより簡素な朝ご飯。
どうやら、朝はそんなに食欲がないようです。
あ。
フレヤさんが無表情で一緒に食べるか、ときいていますが、
チノさん、これまた無表情で、別にいい、と。
どこまでも無表情な二人組だなぁ……
朝十時
フレヤさんが死んだ目で宝石選びに励んでいます。
今日は月に一度の、異国の宝石商が王宮にやってくる日で、
次の舞踏会のためのアクセサリーを選ばなければいけないんだとか。
フレヤさん、フレヤさん。
目で、心底どうでもいい、とか訴えないでください。
侍女の皆さんのはしゃぎようとは雲泥の差ですね。
しかし、死んだ目で宝石を見ながらも、
どこかそわそわしているのは一体……?
午後1時
昼食を一瞬で食べ終わったフレヤさん、
すぐさま駆け出しました。
もどかしそうにドレスを脱ぎ捨てると、
乗馬用のズボンとシャツ、髪をまとめ上げて頭巾をかぶると
今度は馬小屋に駆け出しました。
そのあとをチノが影のように追います。
なるほど。
今日はもともと、下町に下りる予定だったのですね。
道理でそわそわしていたわけだ。
って、はや!
フレヤさん、王女とは思えない勢いで馬走らせているんですけど!?
午後5時
ふう。
なんとか下町での慈善活動は終わったようです。
無表情のフレヤさんが馬に乗ってぽくぽくと進み、
そのあとをこれまた無表情なチノさんが馬に乗って後を追います。
しかし、突然フレヤさんが馬を止めてひらりと地面に下りました。
いぶかしげな表情を浮かべながらも、チノさんがその後に続いて
馬をおります。
フレヤさんが見つめているのは、一点。
子猫がニャーニャー鳴いているところです。
フレヤさん無表情ですが、握りしめたこぶしがぷるぷるしています。
フレヤさん、ここで振り返って、じーっとチノさんを見ます。
目が、連れて帰っちゃダメ?ときいています。
対するチノさん。
首を横に振ります。
フレヤさん、再びニャーニャー鳴いている子猫を見つめて
そして、そちらに歩み寄っていきます。
その子猫をおそるおそる抱き上げると、
チノさんのほうに持っていきます。
そして、無言でチノさんを見つめ続けています。
じーーーーー
じーーーーーーーーーーーー
じーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あっ
チノさんが無言で子猫をフレヤさんから奪うと
ひらりと馬に乗ってしまいました。
ぱっとフレヤさんの顔が明るくなり、
いそいそと馬のほうに向かいます。
フレヤさん、無表情なことが多いけど
感情が欠如しているわけではなくて、顔に出しにくいだけで
実は心の中で色々と考えている子なんですね。
ちゃんと、うれしい時はちゃんとこうやって笑えますしねー。
では、次からはまた、本編に戻ります!!
フレヤちゃんの存在を脅かす、新王女(?)の登場です!
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