二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- DM エクストリーム
- 日時: 2015/10/03 05:53
- 名前: 彩都 (ID: ???)
初めまして、そうでない人も初めまして、彩都(サイト)と申します。
DMはデュエルマスターズの略です。
オリジナルカードも出るかもしれません。
複雑・ファジー小説にて、『セカイ戦記』を執筆中ですので、こちらも宜しくお願いします。
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- Re: DM エクストリーム ( No.239 )
- 日時: 2017/10/20 21:38
- 名前: 彩都 (ID: bUOIFFcu)
「次に向かう場所、光は俺と行動、水姫はアシュラと共に行動、連勝は結花と……」
「はい、異ー議!」
「異議は聞きませーん」
「俺だけ絶対襲われる!怖いです!」
「じゃあ『マナ』を消費して自身の身を守って下さーい」
一勝の発言に異議を唱えるレン、だがその異議は却下される。
「はい、それじゃあ場所を伝える、水姫は何時もの海で『マナ』を吸収、連勝は山に登って『マナ』を吸収だ」
「はぁい」
「分かりましたぁ」
一勝の発言に水姫、光は返答するが、レンは返答しなかった。
「…………」
「んん?どうしたぁ?何か不満でも?」
「ふ、不満なのは不満だが……何で『この場に結花さんが居ない』んだ?」
不思議に思った一勝がレンに言う、するとレンは静かに自分の前を指差し、結花がいない事を伝える、すると一勝が言う。
「えっ?あぁ、そういや呼んでいなかった、連勝、洞窟に行って呼んで来い」
「出来れば一人で行きたいけどなぁ!?」
レンは大声で怒鳴って、溜息を吐いてから洞窟へと向かう。
「おぅい?結花さぁん?居るー?」
レンが大声で結花の名前を叫んでも結花は現れない、首を傾げながらレンが洞窟の奥へと進む、すると布団の上で寝転がって、イヤホンを挿して、スマホで音楽か動画を見ている結花の姿があった。
結花の格好はスカートだったので、後少し足が横にずれてしまえば、スカートの中が見えそうだった。
「…………」
レンは無言で肩を落とし、溜息を吐く、はぁ……面倒な大人だなぁ、こういう大人にはなりたくないなぁ、と思う。
すると急に動き出したので、レンは岩の木陰へと隠れる、そろぅり、と木陰から結花を覗くと、結花のスカートからパンツが見えてしまっていた。
「…………」
…………何だろう?何やらいけないモノを見ている気分だ……レンはそう思いながら目を隠しながら結花の前に現れる。
「あ、あの!もう『マナ』を集める時間なんですけどぉ!?」
「うぉぉ!?吃驚したぁ!」
結花はいきなり現れ、大声を出したレンに驚き、その場で座る、レンは目線を元に戻し、結花に言う。
「もう『マナ』を集める時間です!俺と結花さんがペアとなって行動するようです!」
「あぁ、もう!煩いなぁ!此処は洞窟なんだ!音が反響するから普通の声で言えって!」
結花はレンに怒鳴り返す、ほっ、これで聞こえたか、と思うと、レンはふと、結花の足元を見た、すると結花のスカートの中からまだパンツが見えていた、レンは二回も見てしまったので、あまりの恥ずかしさで顔を赤らめ、洞窟を出る。
「そ、それでは!洞窟の外で待ってます!」
「……急に大声を出したり、顔を赤らめたり、急に走ったり……感情の起伏が激しい子だなぁ……」
結花はそう言って、スマホの電源を切り、スリープモードにして、洞窟の外に出る準備をする──
「ふぅー……色々見ちゃったなぁ、あぁ、もう……恥ずかしいなぁ」
レンはそう言って顔を隠す、するとレンの前に龍華が現れる。
「ん?どうしたの?」
「うわぁ!?お、驚いたぁ……」
レンはその場で尻餅をついて、心臓をバクバクと加速させる、そして何とか心臓の動きを元に戻してレンが言う。
「え、えーと、確か龍華、だっけ?アンタこそ何をしているんだ?」
「えっ?あぁ、私は此処で待機しているの、どうせやる事が無いしねぇ?」
「ふぅん……成程なぁ」
レンはそう言って立ち上がってから、溜息を吐く。
「アンタは良いよなぁ、大人だから……勉強もないし、しなきゃいけないのは仕事だしさぁ?」
「へぇ?ガキンチョの癖に肝が据わっている、というか、目が肥えているというか……」
龍華はそう言って目を細め、口の端を歪ませる。
「別に?俺の場合、セクハラ魔人と一緒に居るのが苦痛なだけで……」
「……い、言いたい事は分かるわ……でも、そのセクハラ魔人との戦いにも勝たないと前に進めないわよ?」
「そ、そうなんだよなぁ……あぁ、面倒だなぁ……」
レンがそう言うと、背後の洞窟からゆっくりと結花が現れる、その結花を見て龍華がレンに言う。
「ほら?当人であるセクハラ魔人が洞窟から出てきましたよぉ?」
「え゛っ?……あぁ、そうだな、それじゃあ俺は叔父さんの所に向かって、話を聞かないと……」
レンはそう言って奥に見える一勝の方へと走って向かう、その姿を見て、龍華は言う。
「……はぁ、アンタも大変だねぇ、ガキの癖に……」
龍華はそう言って肩を落とす、すると一勝の集まりにレン、結花が合流するのを確認する──
「おぉっ!来たか、それじゃあ説明するぞ?連勝と結花は前に行った山に移動してくれ……場所?そうだな、近くの山が良いな……んで、水姫だが、水姫、前に行った海があるよな?あの場所だ」
「はい、分かりました」
水姫はそう言って頭を下げる、するとレンが言う。
「ん?案外近い場所で良いの?」
「あぁ、別に遠くなくても良い、それでは解散、さっさと『マナ』を回収しよう」
一勝はそう言って、周りのメンバーをバラバラに散らせる、そして光、一勝メンバー、水姫、アシュラペア、レン、結花ペアの三ペアが分かれる。
三ペアは一勝に言われた場所へと向かう──誰が一番『マナ』を溜める事が出来るだろうか?それは三人には分からない──
- Re: DM エクストリーム ( No.240 )
- 日時: 2017/10/24 21:10
- 名前: 彩都 (ID: 62e0Birk)
「……一勝さん、確か天空に行くんでしたよね?ど、どうやって向かう気ですか……?」
光の声を聞いて、一勝が返答する、
「ん?簡単だよ、もう一回『飛べるクリーチャーを召喚すれば良い』ってだけ」
「は、はぁ……」
一勝の言葉を聞いて、光は少し呆れる、そして一勝が火文明のクリーチャーを召喚し、二人はそのクリーチャーに乗り込んで、天へと目指す──
天に到着し、光は深呼吸をし始める、その間一勝は本を読んで時間を潰す。
「すぅぅ……はぁぁ……すぅぅ……はぁぁ……」
「…………」
「すぅぅ……はぁぁ……すぅぅ……はぁぁ……」
「…………」
二人は無言のまま『マナ吸収』、読書をし、時間を潰した──そして一勝の時計から音が鳴る。
「おっ、もう終わりだぁ、さっさと晩御飯を作らないとなぁ」
「えっ?もう終わりですか?でもまだ明るいですよ?」
呑気な事を言う光に対し、一勝が言う。
「ばぁか、そりゃ明るいさ、『光』文明なんだしさぁ?」
「ま、まぁ、そうでしょうね……」
「というか、何時も天空は明るいぜ?だから『時間の感覚が分からなくなる』んだ、だからそれを起こさない為に早めに切り上げるんだ」
「成程……分かりました、それでは地上に戻りましょう」
「あぁ、そうだ、その意気だ」
一勝はそう言って、すぐに地上へと降り立つ──だが、地上に降り立つ、と言っても、時間は掛かる──
「…………」
「…………」
レンと結花は近くの山で火文明の『マナ』を吸収していた、レンは息を吸って、『マナ』を集め、結花は腕を組んでそんなレンを見ている。
「…………」
「…………」
結花がふと時計を見ると、もうすぐ夕飯の時間だった、ふむ、もうそんなに時間が経ったのか……と思い、結花は深い深い溜息を吐く。
「はぁ……中々に面倒だこと……」
「ん?何か言ったか?」
結花の言葉に反応したレンが言う、結花は静かに言い返す。
「違うわよ……何も言っていないわ、さぁ、さっさと『マナ』を吸収して?私だって時間がある、とは言っていないわ?」
「へいへーい……こっちだって時間が無い、としか言えないんだぜ?なのに……」
「あぁ?何か言った?私はアンタと違って、仕事をしている大人なの、アンタみたいに遊んで生きている訳じゃない」
「何だと!?遊んでいる!?何を!俺はデュエマでアシュラを倒そうとしているんだぞ!?それの何が遊び!?」
「遊びじゃない、だって、『私達五人に任せれば終わる』のに、何で『貴方達がアシュラを倒そうとしている』のかしら?」
「……!」
結花の発言に反論出来なくなるレン、確かに『一度倒した事がある五人に任せれば良い』が……だが、果たして『今、集まってアシュラとデュエルする事が出来る』のだろうか?逆に『今、集まれない場所に居る』という可能性もあるのだ、だからそう簡単に集まる事が出来るのか?それが問題である、だが小学生のレンにはそんな事は思い付かない。
「……ッ!」
「はい、もう時間ね、早く何時もの場所に戻りましょう?」
「……分かった」
少しむすっとした表情で結花の言葉を聞き入れるレン、そして二人は山を降り、何時もの場所へと戻る──
「ひゃっはー!やっぱり海は気持ちが良いなぁ!おぅい!お前も泳げよぉ?」
パンツ一丁でアシュラは海を泳いでいた、そして海水浴を水姫にも押し付けてた。
「…………出来ません」
「えぇっ?何でぇ?」
「何でって……下が下着だからですよ!水着は今、乾かしている途中ですし!」
「えっ?いや、そのまま入れば良いじゃん、お前の下着を見る奴なんていねぇだろ?」
「それはそうかもしれませんが、私には『恥じらい』があります!」
「えぇっ……」
アシュラは呆れて、髪を掻く、全く、女という生き物は面倒だ……アシュラはそう思いながら、海から上陸する。
「ふむ、勿体無いなぁ、海で遊ぶなんてあんまり出来ないぞ?お前等人間の年齢では?」
「それでもいいですよ、そもそも泳ぐ事ってあまり好きじゃないんですよね」
「ふぅん?それは何でだ?」
「簡単じゃないですか、『体が濡れる』からですよ、同様に雨も嫌いです」
「えっ?何で?雨が降るって言うの、楽しいじゃん?水溜りで遊べる」
「あのねぇ……私はそんなガキじゃないんですよ?」
「大人でも、『雨が好き』っていう奴は居るぜ?じゃあそんな大人もガキなのか?」
「それは……」
「個人個人の好きがあるんだ、それを否定してはいけないぜ?」
アシュラはそう言って、また泳ぎに向かう、そこで水姫は思う、『何故アシュラはそんな人間を滅ぼそうとしたのか』を……こんなに良い性格なら何故そんな事を起こしたのだろうか?それはアシュラ本人にしか分からない、だが、色々と可笑しいのだ、『こんな良い性格なのに何故日本を、世界を滅ぼそうとした』のかを……水姫は一片の不思議を身に宿しながら、水文明の『マナ』を吸収すべく、息を吸ったり、吐いたりする──何故、アシュラは世界を滅ぼそうとしたのか?それは本人に聞かなければ分からないだろう──
- Re: DM エクストリーム ( No.241 )
- 日時: 2017/10/27 21:44
- 名前: 彩都 (ID: gZQUfduA)
此処でふと、水姫は思った事を口に出した、何故なら、自分とアシュラは『二人っきり』だからである、二人っきりなら、色々と話してくれるだろう、と思ったからだ。
「あ、アシュラさん!少し話があるので、上がってくれませんか!?」
「えっ?話?何なんだろ……?」
アシュラは水姫の言葉で陸に上がる、そしてアシュラは水姫の隣に座って、言葉を発す。
「ん?一体何なんだ話って……?」
「え、えっとですね……」
水姫は言葉に少しどもりながら、発言する。
「え、えっと……『アシュラさんは何で世界を崩壊させようとした』んですか?今は二人っきりですし、教えてくれても……」
「…………」
無言のまま目を閉じるアシュラ、やっぱり無理なのかな?と思っていると、アシュラはゆっくりと硬く閉ざした口を開ける。
「そうだな……どうしてだろうな?自分でも気付かない内に地球を攻撃していたんだ、その理由が分からないんだ、どうしてか『地球を攻撃しないと自分の身が危ない』って思ってな……数年前は凄かったぜ?自分の能力で辺り一面がボロボロだったんだぜ?その時は光悦感で興奮していた、だが、『一部分』だけぶっ壊れていない場所があった、それが『一勝達五人』のデュエルスペースだった、皆凄かったぜ?ガキの癖に私の行動に歯向かうんだ、いやぁ、凄かったなぁ……あの時のデュエルは『地球崩壊VS少年少女五人』っぽかったし……」
アシュラの話を聞いて、真顔になる水姫、話だけは聞いている、数年前、一人の存在によって、地球が消滅する可能性があった、だが、たった五人の少年少女が救った、という話……これは後々、一勝さん達が五人の少年少女の一員だったとは知らなかったが。
「あのデュエルは凄かった、一撃一撃で地面とかが抉れていくんだ、それなのに、恐怖もせずにアイツ等は私に攻撃を……あぁ、あの時代に戻りたいな、そしたら、もっともっと熱いデュエマが出来たのかもしれないな……」
「成程……」
アシュラの話を聞いて、ある程度は理解する、無意識の内に操られたんですか、可哀想に……水姫はそう思いながら立ち上がる。
「それではもう元の場所に戻りましょうか、時間も時間ですし?」
「えっ?もうそんな時間か……?あれま、本当だ、さっさと服を着ないとな、少し待ってろ」
アシュラはすぐさま立ち上がり、服を着る、そして体を伸ばす。
「うーん……やっぱり服を着ていると暖かいな」
「いや、何時も上半身裸じゃないですか?ズボンだけ着て、暖かいって……」
そう言う水姫に対し、アシュラは返答する。
「フッフッフッ、甘いぞ水姫よ!ズボンを着るだけでも暖かいのだぞ!スカートはスカートで寒いかもしれんがな!」
アシュラはそう言って笑い出す、いや、女性だってズボン履くし、逆に男性でもスカートを履くよ……どっかの国の兵隊が着ていたけれど……水姫はそう思いながら、アシュラと共に元の場所へと戻る──
「……なぁ、光君」
「はっ、はい!何でしょうか!?」
いきなりの出来事に光は畏まる、そして一勝が言う。
「光文明の『マナ』は結構溜まったか?」
「えっ?あぁ、溜まりましたけど……」
「そうか、それじゃあ、下に着いた時、『マナ』を消費してもらう、召喚バトルで」
「えっ?あぁ、分かりました……」
いきなりの発言で光は静かに頷く、すると一勝が続けて言う。
「では、逆に聞くが、『何故『マナ』を消費しないといけないか』、分かるか?」
「えっ……?『マナ』を消費しないといけない理由ですか……?そうですねぇ、使っていないと錆びれる──刀みたいに──ですかね?」
「……近いようで遠いな」
光の言葉を一勝は軽く否定する、そして一勝は続けて言う。
「そうだな……乾電池って知ってる?」
「えぇ、一応は……」
「それを君はどうやって使う?」
「……そりゃ懐中電灯とかに使いますよ」
「で、切れたらどうする?」
「切れたら?そんなの捨てるでしょう?」
「だよなぁ、では『充電池』は?」
一勝のいきなりの発言に息を呑む光。
「そりゃ……充電して使用するでしょうよ?」
「そうだな、で、充電し終わった後、また使うよな?『どれだけ』使うんだ?」
「そりゃあ……電池が切れる迄……あっ」
一勝の言葉を聞いて、一勝の言いたい事を理解した光、そして光が言う。
「まさか……『溜まったモノは一度、全て吐き出さないと溜める事が出来ない』、と……?」
「ふぅん?良いとこ付くなぁ、そういうこった、でも、それは『今の内』だけだぜ?今のお前達三人は『マナ』を集めて、まだまだ初心者だ、だから溜めたモノは一度吐き出して、そして溜めて、の繰り返しをしないといけないんだ、そう言う事をしないと、肉体の『マナ』が暴走するからな……でも、俺みたいに『マナ』を何回も溜めると、体に耐性がついて、暴走しなくなるんだ、だから今の内だけ何回も吐き出して慣れないといけないんだ」
一勝の説明を受けて、成程、と思う、そういう意味があったのか……光はある程度納得する。
「そうなんですか……良く分かりました、でも、それにしてもお腹が減りましたねぇ」
「確かにな、カレーの他に何が良いだろう?」
「……さぁ?どうしましょうかねぇ?」
光はそう言って首を傾げる──そして二人は元の場所へ戻るべく、何を食べたいか?を議論する──果たして何を食べる事が出来るだろうか?それは二人には分からない──
- Re: DM エクストリーム ( No.242 )
- 日時: 2017/10/31 21:48
- 名前: 彩都 (ID: 1CRawldg)
レンと結花が元の場所に戻る道中、レンはふと、不思議に思った事を結花に聞く。
「……なぁ、結花さん」
「ん?なぁにぃ?」
「何で結花さんは『俺や光、水姫を襲う』んだ?」
「…………その質問、『中々に面白い』わね?では、ちょっとだけ、無礼を働くわ……『連勝君は何でデュエマをしている』の?」
「えっ?し、質問を質問で返さないでよ……」
レンがそう言うと、結花は静かに返答する。
「この質問を答えたら、ある程度は分かるかもしれないわ、だから答えて?」
「え、えぇ……えーと、そうだなぁ……『楽しい』からかな?他にも、『自分の知らないカードを知る事が出来る』とか、『ワクワクしたい』から、だとか……」
「ふぅん?成程ねぇ……では、二つ目──」
「ちょちょちょ!待って待って!何で二つ目なの!?まだ俺の質問は終わっていない!」
「いいからいいから、少しは大人の言う事を聞いておいた方が良いわよ?」
「……分かりましたよ、それでは二つ目、どうぞ」
結花の言葉を聞いて、渋々承諾するレン、そして二つ目の質問を急かす。
「んー、偉い偉い……それでは二つ目、では、何で『楽しい』とか、『自分の知らないカードを知る事が出来る』っていう『回答が出来る』のかしら?」
「えっ?そ、それは……心から思った事、本心から来るからだろ……?」
レンがそう言うと、振り向いて結花が言う。
「そう、それが答え、『心から思った事、本心』なの、君の『俺や光、水姫を襲う』という質問の回答及び理由がね?」
「…………」
結花の台詞にいまいち理解が出来ないレン、すると結花が更に付け加える。
「そうね、では、その質問を変更してみますか、では三つ目、『連勝君は何でデュエマをしている』の?」
結花からの質問に目をキラキラさせながら笑顔でレンは答える。
「ん?あぁ、それは『楽しい』からに決まっているじゃん!シールドを攻撃し、ブレイクしたシールドから『シールド・トリガー』が!その大逆転にドキドキワクワクするんだ!そして溜まったマナからどんなクリーチャー、呪文、カードが出るか!?一ターン一ターンがドキドキするんだ!そして自分のシールドの中の『シールド・トリガー』はあるのか?ないのか?あったら、どんなカードか?なかったら負ける、とか、次に引くカードは何なんだろうとか?色々なワクワクとドキドキがある!だから一回一回が『楽しく』て、『楽しい』んだ!だから『楽しい』って回答をしたんだけど……」
「ふぅん?中々に元気がある回答ねぇ──昔の自分もそうだったけれど……一勝君はその気持ち、あるかしらねぇ?それは分からないけれど──うん、素晴らしい、だからこそ……私も言うわ、『分からない』わよ、何で君を襲ったり、光君、水姫ちゃんを襲うのか?そうね、これは『本能』かもしれないわ、人間誰しも『本能』には逃れられないわ……そうでしょ連勝君?『小便をしたい』という行動はどれだけ耐えても、膀胱が痛くなって、最終的にはトイレに向かう……それと一緒、『我慢出来ない行動』とも、言えるわね」
「…………」
結花の発言を受け、レンは少し後退する、すると一歩、結花はレンの方に進み、発言する。
「あら?どうして逃げているのかしら?私はただ『近付いた』だけよ?」
「ほ、『本能』がそう言うのなら……俺だって、『本能』が告げている!『結花から逃げろ』と!お、お前……俺と自分しかいないからって……!」
レンがそう言うと、ふぅ、と溜息を吐いて結花が言う。
「流石に襲わないわよ、何回ボコボコにされた、と思っているの……?」
「ほ、本当に襲わない?」
「うん、襲わない」
「…………」
レンは目を細めながら結花に近づく、すると結花はレンの片手を掴んで、自分の方に引っ張り、いきなり抱き締める。
「『襲わない』とは言ったが、『抱き締めない』とは言っていない」
「やっぱりこうなるじゃん……」
レンは口をタコのように伸ばしながら呻く、その抱き締め方はあまり強くなく、優しい抱擁だった。
「で、何で俺の事を抱き締めたの?」
「君が幼いからよ」
「警察に連絡しなきゃ……いや、此処は携帯やスマホが繋がらない、だから此処は叔父さんか?いや、此処はクリーチャーか?」
「ハッハッハッ!悩んでも無駄!さぁ、さっさと戻らないとねぇ?まぁた、殴られるかもね?」
結花はレンを抱き締めながら山を降りようとするが、レンが何とか暴れて、結花から離れる。
「流石に危ないって!全く……こけるかと思った……」
レンはそう言って、首を回しながら歩く、うん、抱き締められた衝撃で首が痛かったが、何とも無いな。
「こけないわよ?流石にアンタをお姫様抱っこする筋肉はあるし」
「筋肉があっても、持久力がなぁ……?」
レンはそう言って、結花から離れて、歩き始める、すると結花が言う。
「流石にもう何もしないって……」
「しそうな雰囲気がする、だから離れる」
「いや、しないっ──」
「前科がある、だから厭だ」
レンは横目で結花を見、そう言ってから、結花より前に進む、結花は無言のまま頬を掻いて、レンの後ろを進む──全く……『信用』を無くすのは怖いねぇ、そう思いながら、結花は息を漏らす──
- Re: DM エクストリーム ( No.243 )
- 日時: 2017/11/03 21:41
- 名前: 彩都 (ID: De6Mh.A2)
「…………」
龍華は椅子に座りながら静かに溜息を吐く、や、やる事がない……龍華はそんな事を思いながら、持ってきたスマホを取り出す。
「えっ?電波ないじゃん?ちっ、仕方無い、音楽でも聞くか……って、イヤホンが無いや」
龍華はスマホを鞄に直し、二度目の溜息を吐く、さぁ、どうすれば良いのだろうか?一人二人帰ってきて欲しいが……そう思っていると、レンと結花が見えた。
「げっ、あの二人か……一人はガキで、イライラするし、もう一人はよく分からないんだよなぁ……」
結花はそう呟いて、静かに頬杖を掻きながら待機する、そしてやっと、その二人が戻って来る。
「うーい」
「たっだいまぁ」
「お帰りです」
「ん?まだ誰も帰って来ていないの?」
「えぇ、一応は……貴方達二人が一着ですよ」
「へぇ、それは嬉しいわね……んで、アンタ、腹減ってる?」
「えっ?まぁ、減ってますよ、今日は何も食べていないので」
「それじゃあ料理を作るから、アンタも手伝って?」
「えっ?私ですか?」
突然の結花の発言に龍華は少し躊躇う、すると結花が笑顔で言う。
「そりゃそうじゃない?だって、人手は多い方が良いし?」
「そ、それなら、昨日この子達が作っていたので、お互いでやれば……」
「それが出来ないのよ、今さっき連勝君と仲違いしたし」
「…………」
何やってんだこの人?と思う龍華、そして呆れながらレンに話を聞く。
「え、えーと、君?何でこの女性と仲違いを?」
「セクハラしてきたから」
「…………」
流石にそれはダメだろ……ロリコンは幼女、では少年は何だったかな?えーと、何とかコンだった気がする、龍華はそう思いながら横目で結花を見る。
「あ、アンタは仲違いする『何』をしたんだよ……」
「んー?そんなの簡単よ、連勝君に自分の胸を押し付けただけですが?」
「あ、アンタなぁ……彼だってもう小学生の後半だ、この時期から思春期になる可能性があるんだぞ?そりゃつんけんするわ!特にアンタみたいな事されたら、誰だって仲違いするわ!アンタは常識が欠如しているのか!?」
「馬鹿言わないで!非常識位は詰め合わせてるわ!」
「一番最悪の詰め合わせ!」
な、何なんだこの人……ただの変態、いや、ただの気が狂った人か?龍華はそう思いながら結花に言う。
「全く……常識も普通の考えの欠如もされているのか……少年よ、君は中々に大変だなぁ……まっ、いい加減ご飯を作らないとね、こんな言い合いをしている場合では無い」
「おっ?やっと話が纏まったなぁ、それじゃあ昨日はカレーでしたし、肉じゃがにでもしてみましょうか」
「はぁっ?お前は何を言っているんだ、普通カレーなら、そのままカレーにすれば良いじゃん?」
「馬鹿言わないで?なぁに、同じ料理を二日連続で出そうとしているのよ?少しは創意工夫をして料理を作らないといけないでしょ?」
「えっ?そういうもんか?別に料理ぐらい、食えるもんさえ出しておけば、男共は食うだろ?」
「まぁ、確かにそうだけど……でも!此処は女の意地です!カレー以外の料理にしないと男の胃袋を満足させる事は出来ない!」
そう言う結花を見ながら龍華は呆れる、まぁ、頑固な人って考えで良いか、龍華はそう思いながら、包丁を持って、右手で持ちながら手の周りを回転させる。
「ふっふーん?私は切る工程が好きだ、だから切る作業をしようか」
「いや、それはあまりないから安心して?」
「えっ……?」
龍華は右手で回していた包丁の柄を握って、落胆する、まさか包丁を使わないとは……そう思っていると、龍華に網付きのお玉を渡す結花。
「はい、これでカレーの中の具材を取って?」
「えっ?あっ、はい」
龍華はお皿を取り出し、仕方なくお玉でカレーの中の具材を取り分ける、そして取り分けた具材入りのお皿を結花に渡す。
「あいよ、これでいいだろう?」
「えぇ、有難う、それじゃあ醤油を取り出してっと……」
結花はカレーよりも深い鍋を用意し、水を鍋に入れ、醤油、砂糖等を投入して行く。
ふぅむ、そうやって作るのか……と、思っていると、遠くから、アシュラの大声が聞こえる。
「おぉーい!」
「あっ、アシュラ様!?」
「えっ?もう帰ってきたの?それじゃあ水姫も入れて、三人の女子で料理を作りましょうか?」
「えっ?女子?」
龍華が聞き返すと、顔を赤くして結花が言う。
「ま、まだ私は二十代前半よ!?」
「嘘だろ?高校生じゃないのか?」
「立派な成人よ!」
「そうには見えない……」
呆れた顔をして言う龍華に結花はイライラする、そして、水姫とアシュラのペアが戻って来る。
「ふむ、遠くから大声で変な会話が聞こえたぞ?女子がどうとかって……」
「あ、アシュラ様!これは女性の会話ですので、男性のアシュラ様には関係が無い事です!」
「ふむ?そうか?それなら、私達は呑気に料理を待つとするか……」
「そうだなぁ……」
「えぇっ……矢張り男共は動かない……私もお手伝いしましょうか?」
「それはそれは有難い」
水姫の言葉に龍華は安心する、そして、水姫、龍華、結花の女性三人で料理を作り始める──だが、水姫は何の料理を作るかは二人には聞いていない──
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