二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- DM エクストリーム
- 日時: 2015/10/03 05:53
- 名前: 彩都 (ID: ???)
初めまして、そうでない人も初めまして、彩都(サイト)と申します。
DMはデュエルマスターズの略です。
オリジナルカードも出るかもしれません。
複雑・ファジー小説にて、『セカイ戦記』を執筆中ですので、こちらも宜しくお願いします。
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- Re: DM エクストリーム ( No.169 )
- 日時: 2017/02/24 21:36
- 名前: 彩都 (ID: FLOPlHzm)
「結構進んだなぁ、こんなに活火山って最初の草原から離れているっけ?」
レンがそう言いながら一勝から貰ったデッキを見つめる、レンの言葉に対し、お爺さんは静かに答える。
「うむ、確かに最初来た時は少し離れていたかな?でも軽いじゃろ?」
「確かに軽いんだけどさぁ?もう少し近かったらなぁって思ってさ?少し移動するのが億劫になってきたぜ……」
お爺さんの言葉にレンは面倒臭そうに返答する、お爺さんはレンの愚痴を華麗に受け流す。
「まぁ、活火山は遠いから仕方無いけどさぁ?あーあ、面倒だなぁ」
「…………」
「もう体動かしたくないなぁ、体の中の『マナ』がもっと溜まっていたらなぁ?お爺さんは相当溜まってそうだねぇ?お爺さんよ、自分の『JET』のデッキからクリーチャーを召喚して移動しなぁい?」
「…………」
「人の話は聞きましょう、お爺さん?」
「…………」
「おい、お爺さんや!?」
「…………」
「分かったよ!頑張って歩けば良いんだろ!?そうだろ!?」
「そうじゃ」
「それだけ返答するなんて酷い!鬼!悪魔!」
「儂はただのお爺さんじゃ、鬼でも悪魔でもない、人間だ」
「は、はぁ……」
レンはお爺さんに何度も何度も言葉を投げかけるが反応しない、レンが仕方なく折れて諦めた言葉を言うとお爺さんはその言葉だけ返答し、レンが少しキレる。
そして二人はゆっくりと歩いていた足を速めに動かし、最初の草原に向かう──
「はぁ、相当歩いたぜ、もう草原に着いている筈なんだけど、草原って何気に広いんだなぁ……」
「それもそうじゃなぁ……ていうかこれって迷っているんじゃぁ……?」
「ないです、それは無いです、だって真っ直ぐ来たんだぜ?つまり『真っ直ぐ来た道が長い』ってだけなんだもん……ていうか本当に長くね?」
「そ、そうじゃなぁ……儂らはこんなに遠く迄歩いていた、と言う事か……?」
「そ、そのようだなぁ……」
お爺さんとレンが最初の草原迄の道が長いと項垂れる、するとお爺さんが『あっ!』と大声を出し、レンは驚く。
「うわぁっ!?な、何なんだよ……!?」
「あ、アレを見ろ!」
レンがそう言うとお爺さんは静かに指を遠方へと向ける、レンは指先を眉毛に近付けながら眉を顰(ひそ)める、まさかお爺さんの目が疲れて狂ったのか?と思ったが、よくよく見ると一勝と光が遠方から見えた、おおっ!遂に到着か!?と思いながらレンは言う。
「もうすぐ到着のようだなぁ!急ごう、お爺さん!」
「おう!そうじゃな!」
二人はそう言って早足で一勝と光の方へと向かう、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、と靴と砂が擦れる音から、段々と音が消え、足にふわふわとした感覚を覚える、おおっ、もう雑草が濃くなっている、レンはそう思いながら歩く、すると光がレンとお爺さんに気付き、手をレン達に振る、だが一勝だけ他の方を向いて手を振っている、何で叔父さんは向こうの方に手を振っているのだろう?レンはそう思いながら光と一勝の座っている場所に近付く、すると光と一勝の場所の奥に二人の影が見えた、その二人は水姫と結花だった、何だ、叔父さんは奥の二人に手を振っていたのか、とレンは理解した。
「おぉーい!早く来いよぉ!」
「おう!」
「お前らも早く来いよぉ!」
「分かってるわよぉ!」
光の声にレンは大声で返答する、一勝の言葉に結花は大声で怒鳴る、一勝と結花のやり取りに水姫は冷や汗を掻いていた。
そして水姫と結花、レンとお爺さんは光と一勝のチームに合流する。
「よし、集まったなぁ?それじゃあお前らはどうして此処に集まってきたんだ?」
一勝が周りの五人に言うと、レンはいち早く答える。
「飯を食う為!」
「私もです」
「俺もだぜ」
「……そうか、その為だけにお前等二人は帰ってきたのか……結花、お爺さんもか?」
レン達の言葉を聞いて、一勝は少し呆れる、一勝は残りの結花、お爺さんに話を聞く事にした。
「私もお腹が空いて……」
「儂もじゃ」
「…………」
結花、お爺さんの言葉を聞いて一勝は大きな溜息を吐く、矢張り食は大事なのか、と一勝はそう思いながらその場に座る。
「はぁ……それじゃあご飯を食べようか、そしてご飯食べた後、『マナ』を使用して、クリーチャーを召喚しようか、一体どのチームが『マナ』を蓄えたか、勝負だぜ!」
一勝がそう言うと一勝以外の五人は喜んだ、そして光、水姫、結花が鞄の中に入っている材料を使用して料理を作り始める──
「あれぇ?光君料理出来るの?」
結花が包丁を持ちながらじゃが芋の芽を抉る、結花の問いに人参の皮を削いでいた光は返答する。
「えぇ、一応は──今時自分位の年齢で料理が出来ないと色々と不便ですしね──」
「へぇぇ……私と結婚すればそんなの解消されるけどねぇ?」
「アンタと結婚だけは死んでも厭だ!」
結花の言葉に怒鳴る光、そんな二人のやり取りを見て水姫は『アハハ……』と苦笑しながら豚肉を一口大に切る。
三人が今から作るのはカレーだ、レンはウキウキしながらカレーの完成を待つ、野菜や肉は持ってきたが、水は持ってきていないので現地調達だった、その水を一勝が取りに行っているが……早く帰ってこないかなぁ?レンは顎に両手を置きながら水姫、光、結花を見つめる──何時カレーが完成するかは分からない──
- Re: DM エクストリーム ( No.170 )
- 日時: 2017/02/28 20:35
- 名前: 彩都 (ID: 3KWbYKzL)
「…………」
アシュラは無言のまま静かに自分のカードを見ていた、何やら戦略でも考えているのだろうか?と龍華はそう考えた、すると急にアシュラが立ち上がって周りを確認した。
「何だ、奴等の気を感じないと思ったら『クリーチャー・ワールド』に居るのか……人間がデュエマのクリーチャーの世界に行く等もってのほか!私も『クリーチャー・ワールド』に向かい、奴等を駆逐してくるか!」
そう言ってアシュラが前に進む、突然の行動で龍華は理解出来なかった。
「は、はい!?アシュラ様、どういう事ですか?『クリーチャー・ワールド』とは?一体何なんでしょう?」
龍華がアシュラに問うと、アシュラは溜息を吐きながら椅子に座って説明する。
「『クリーチャー・ワールド』、そこは『デュエマのクリーチャー達が自由に住む世界』、と説明した方が良いか──奴等はその『クリーチャー・ワールド』に逃げ込んだ、と言う事だ──多分だが特訓をしているのだろう、もしもその特訓をしているのならば、私が邪魔をしなくてはならない、私の知らない内に強くなる等もってのほかだからな!だから私は今から『クリーチャー・ワールド』に向かう、龍華も向かうか?」
アシュラが龍華に説明した後に『クリーチャー・ワールド』に行くかを問う、龍華は力強く『行きます!』と言う、アシュラは『そうか、それでは一緒に行くか』と呟いて、一枚のカードを取り出し、カード名を叫びながらカードを前に出した。
「よし、行くか……『CREATURE WORLD』発動!」
アシュラがそう言うと、アシュラの目の前が一気に明るくなった、その光はアシュラを包み込んだ、その光景を見た龍華は急いでアシュラの隣に移動し、光に包まれる──そして二人は『クリーチャー・ワールド』に向かった──
「よし、これで十分かな、有難う、『アクア・サーファー』、こんな綺麗な真水がある場所を教えてくれて」
一勝が目の前に居る『アクア・サーファー』に感謝する、『アクア・サーファー』は頭を掻いて、一勝の目の前から離れ、サーフィンを再開する、その姿を見て一勝は少し体を伸ばして、ポリタンクに入った真水を見る。
「うーん、どうして運ぼうか……火のクリーチャーでも召喚するかな……?」
そう思った時だ、一勝は良い手が浮かんだ。
「うん?この場合はこのクリーチャーでも良いか……出でよ!真っ赤に燃える真紅の炎!目の前に現れよ!『ボルシャック・NEX』!!」
一勝がそう言うと目の前に『ボルシャック・NEX』が現れる、一勝はポリタンクを持って『ボルシャック・NEX』に命令する。
「『NEX』!真っ直ぐに進んでくれ!そして連勝や光君達を驚かせるぞぉ!」
一勝が『ボルシャック・NEX』に叫んで言うと『ボルシャック・NEX』は『うぉぉぉぉぉ!!』と唸り声を上げながら翼で飛んで、レンや光のいる場所迄高速で向かう──そして数秒でレンや光のいる場所が見えてくる、一勝は少し手前で立ち止まらせ、『ボルシャック・NEX』から降りて、ポリタンクを持って、レンや光のいる場所に向かう──そして一勝は『ボルシャック・NEX』をカードに戻す、何故なら『星龍パーフェクト・アース』からの『ボルシャック・NEX』で、相当火の『マナ』を使用していたからだ、このまま出し続けていたら火の『マナ』が尽きて、『ボルシャック・NEX』が消えてしまうからだ。
それにしても『星龍パーフェクト・アース』のお陰で五文明の『マナ』がほぼほぼ尽きてしまった、また『マナ』を溜めないとなぁ……こんなんで『マナ』が尽きるなんて、俺もまだまだ未熟だな、と考える。
そして一勝はゆっくりと前に進み、最初の草原の場所に辿り着く、するとレン、光、水姫、結花、お爺さん達が見えてきて、手を振られたので、振り返す。
「おぉー!綺麗な水だぁ!」
「本当だ、綺麗だな」
「うっわ、こんな綺麗な水、初めて見ました……」
「そ、その前に『クリーチャー・ワールド』の水って飲めるのか……?」
「ポリタンクマックスじゃなくても良かったのに……」
レン、光、水姫、お爺さん、結花が言う、一勝はポリタンクを置いて、溜息を吐く。
「ふぅ、結構重かったんだぜ?少しは他に言葉は無いのかよ……」
一勝がそう言うと五人は『アハハ』と苦笑する。
「それにしても水を用意出来たんだから、後少しで完成するわよ?」
「マジか!?」
結花の言葉にレンは反応する、レンのお腹は『ぐーぐー』と鳴っていた。
「お前は何にもしてねぇだろ!?」
「してるわ!呼吸を!」
「それは俺だってしとるわ!」
光がお腹が鳴ったレンに言う、するとレンは言い返す、だがレンの言葉を光はツッコむ。
「はぁ、ツッコむのも面倒だ……水姫、結花さん、急いで作りますか」
「そうですねぇ、私も相当お腹が減ってきましたし」
「ふむ、少しは急ぎますか……」
光が呆れながら二人に言う、二人は少し苦笑しながら料理を作る手を早める──後少しでカレーが完成する、レンはお腹を鳴らしながらカレーの完成を待つ──早く完成しないかなぁ?そう思いながら──
- Re: DM エクストリーム ( No.171 )
- 日時: 2017/03/03 20:23
- 名前: 彩都 (ID: OSKsdtHY)
「……うん、美味い、もう完成したかな?片栗粉で結構とろとろだし……」
光がそう言って、小皿にカレールーを入れて味見する、するとレンが現れて、カレールーが入った鍋を見つめる。
「どうしたんだよ?まだお預けだぞ?」
「マジかよ、もう完成したんじゃないのかよ?」
鍋を見つめるレンに対し、光が咎める、光の言葉に言い返すレン、光は仕方なく説明する。
「おいおい、このまま食べると熱いぞ?ていうかまだご飯が完成しているかが問題だよ、一勝さんが手に入れた水を使用して飯盒(はんごう)に水と米を入れて、炊き立てご飯を作っているが……何時完成するか分からん、だって俺は飯盒を初めて見たからな、あの豆みたいな楕円形の飯盒が何分掛かるか分からないしな」
「そ、そうか……って飯盒見た事無いの?」
光の話を聞いて不思議がるレン、光はお玉でカレールーを掻き混ぜながら言う。
「うーん、その前に皆と一緒に屋外で料理した事がないからな……外に出ると大体レストランや近場での外食かな、飯盒ってのも一勝さんが持ってきて、初めて知ったからなぁ」
「ふーん……俺の場合は最低でも年に一回はキャンプとかするぜ?今年の春とか行ったけど、叔父さんは一から火を起こしたりとか面白かったぜ?」
「へぇ、年に一回ねぇ──俺は家族と一緒に外に出たら別荘で過ごして、腹が減ったら、インスタントラーメンとか親が作るからなぁ、そう言うのも憧れるぜ」
光がそう言うとレンが、『光、お前、大変だなぁ』と言う、いや、世界大会連続優勝している叔父が居るのに、それで『世界最強の人からデュエマを教えてもらっている』とか言われて、虐められないお前の方が凄いよ……と光は心の中で静かに呟く。
すると一勝が光に近付いて一勝が言う。
「もう飯盒は完成したぜ?後はそっちの完成次第、と言う事かな?」
「そうなんですか、実はこっちももう完成したんですよ、それじゃあもうご飯が出来ますね」
「そうだな、それにしても腹が減ったな、早く栄養を補給しないと倒れてしまいそうだ……光君少しルーを味あわせてくれないか?どんな味か気になるんでね?」
一勝がそう言うと光は小皿に少しだけカレールーを入れて、カレールーを入れた小皿を一勝に渡す。
「はい、一勝さん、結構美味しく出来たと思いますが、どうでしょう?」
光から貰い、一勝は口を窄(すぼ)めてふーふーと冷やしてからカレールーを飲む、一勝は片手の親指を立てて、グッドする。
「いやぁ、嬉しいですねぇ、片栗粉入れると案外美味しくなるんですよ」
「成程、自分の場合は野菜とルーの素と水しか用意していないからな……今度から片栗粉を用意しよう」
「えっ?そこ迄美味いのかよ?案外叔父さんは味に煩いのに……すげぇな、片栗粉と光の手料理は」
光と一勝の間にレンは割り込んで言う、一勝は『あぁ、とても美味いぜ?』と言う、光は照れながら頭を掻く。
「えへへ……俺はまだまだ下手糞だよ、俺は実際美味い料理は作れていないからなぁ、もっと研究中ですよ、アハハ……」
光がそう言うと一勝は光の頭を強く撫でる。
「いいや、お前、実際料理美味いよ、料理人になったらどうだぁ?お前が料理人になって、店を建てたら毎日食べに行ってやるよ!」
爽やかな笑顔を見せる一勝に対し、光はお辞儀をして叫ぶ。
「は、はいっ!が、頑張って料理人になります!」
光がそう言うとレンが二人を見ながら呟く。
「あのー、早くご飯にしないかぁ?お爺さんや水姫だって腹が減っている筈だからなぁ……」
レンはそう言って頬を人差し指で掻く……
「はぁ、やっとご飯かぁ……それにしても光君の手料理かぁ、光君、私にだけホワイトソース掛けても良いのよ?」
「ほ、ホワイトソース?そんなん作っていないですよ?」
舌なめずりをする結花が独り言の様にそう言うと、光は反応して言い返す、すると結花は手を組みながらきゃぴきゃぴした声で言う。
「あるわよぉ?男の子の……」
「アウトに決まってんだろ変態ショタコン野郎?」
一勝がそう言って結花の左手を掴む、結花を掴んだ手は完全に本気で握っている、とレンは察する事が出来た。
「何よぉ?まだ彼には手を出していないじゃない」
「言葉では完全に手を出しているけどな……全く呼ぶんじゃなかった、それなら青空やアリスの方が良かったぜ……」
一勝がそう言って結花から手を離す、すると結花が不思議がる。
「あら?アリスちゃんは日本に居るの?」
「ん?あぁ、青空情報によると今は北海道に居るぞ?暑いから北海道に逃げているんだと……まぁ、ハワイとかに居るからな、少しは涼しい場所に向かって涼んでいるんだろう」
一勝がそう言うと結花は懐かしむ。
「へぇ……ハワイねぇ、私も今年行くんだよなぁ、アリスちゃんに少しハワイの事を案内してもらおうかしら?」
結花の言葉と一勝の言葉を聞いて、光は不思議がり、一勝と結花に聞く事にした。
「あの……アリスさんって何者なんですか?『アシュラを倒した五人』の内の一人、とは分かりますが……後、姫実さんも気になります……」
光がそう言うと一勝は言う。
「何時か話すよ、何時かは……今はご飯でも食べて栄養を摂ろうぜ!なっ!?」
一勝はそう言って、『頂きます!』と叫んでカレーを食べ始める、光は『分かりました……』と元気が無い声を出して、カレーを食べ始める──カレーの味に対し、まだまだだな、と心の中で呟く光、もっと特訓が必要か、と光は思う──
- Re: DM エクストリーム ( No.172 )
- 日時: 2017/03/07 21:07
- 名前: 彩都 (ID: b92MFW9H)
「それにしてもカレーは美味しいなぁ、水が原因か?」
レンがカレーを食べながらそう言うと、光は返答する。
「うーん、どうだろう?隠し味にチョコを入れていないから、かもしれないな」
「へぇ、光君はカレーにチョコを入れる派、ですか……私はカレーに磨り潰したリンゴを入れるんですよね」
光の言葉を聞いて、水姫はカレーの隠し味を話す、すると結花も乗ってきた。
「チョコにリンゴねぇ、色々な食べ方があるんだこと」
「えっ?アンタは何も入れないのか?」
レンが結花に言う、すると結花はレンのこめかみを両手の拳で掴みながら回転させる。
「いだだだだだだだだだだ!!」
「私はアンタじゃないわ、『結花さん』よ、ゆ・う・か・さ・ん?」
「ひゃ、ひゃい、結花さん……」
結花がレンに言い直させると、『うんっ!』と綺麗な笑顔に戻る、レンは結花に恐怖する。(今後から、この人と関わらない方が良いかもしれない……)
レンはそう思いながらカレーを食べ続ける。
「さて、連勝君に答を出さないとね、私は基本的にスパイスからカレーを作るの、だから香辛料ぐらいしかカレーに入れないわ、あぁ、野菜とかも無いわ、完全に汁のみのスープカレーよ」
結花がレンの言葉に返答する、結花の言葉に対し、水姫が言う。
「えっ?香辛料からですか!?結構手間が掛かりません?」
「うん、結構手間が掛かるよ、だけど完成した時の達成感が気持ち良いのよぉ!おねショタの同人誌買うレベルで楽しくて気持ち良いのよぉ!もぅ、本当に最高よぉ!」
「……はぁ、そうですか」
水姫が、溜息を吐きながら話を止める、光も『これは助け舟を出す事は出来ないな』、と判断する。
「同人誌かぁ……そういや最近読んでねぇなぁ」
急にレンが『同人誌』という単語を使い、水姫と結花、光は驚く。
「は、はぁ!?お前何読んでんだよ!?十八歳未満は読んじゃいけねぇんだよ!分かってんのか!?」
「そ、そうですよ!私達ならともかく、小学生の君が読んでは良い物では無いです!没収します!」
「待ちなさい、二人共!まず連勝君がどんなシチュ、どんなカテゴリの同人誌を読んでいる事が問題よ!ショタ系なら私と会話して熱い夜にしましょう!」
「てめぇは黙ってろ!ショタコン!」
最後の結花の言葉に対し一勝がツッコミを入れる、やっぱコイツ、連れてこなきゃ良かった、とまた後悔してしまう。
「同人誌ごときで煩いなぁ、三人共……流石に全年齢対象の同人誌だよ、俺の知り合いだって読んでいるんだし……同人誌はお前等高学年、中学生の物だけじゃないんだぜ?最近の同人誌のギャグ漫画は最高だぜ?『良くこんなネタを思いつくな!』と思えるからな、とまぁ、読んでいるのは叔父さんが買ってきたギャグ同人誌だけどな!」
レンがそう言うと結花は無言の顔面パンチと無言の腹パンをする、その二回の攻撃に対し、一勝はその場で蹲ってしまう。
「悪の根源が此処に!」
「悪はお前だショタコン犯罪者!」
結花の罵詈雑言に対し、一勝は華麗に反論する。
「あのなぁ!俺だって同人誌は読むわぁ!そして連勝に読ませているのは全年齢対象の本なの!エロいのとか読ませてない!」
「何でショタ系のを読ませない!私が襲えるのに!」
「何て最低な知り合いだコイツ!」
結花の言葉に対し、一勝がキレる、読ませなくて良かった、本当に良かった、と安心する一勝だった。
「それにしても同人誌ってすげぇな、色々な絵柄を持つ人達の作品が読めるからな、特にギャグ本は最高だ」
一勝と結花が言い合っている中、レンは静かにギャグ同人誌の事を話す。
「成程、それじゃあ最近読んで『面白い!』と感じた作品は何だ?」
レンの言葉に光が面白い同人誌の話を聞く、レンは腕を組んで悩みながら言う。
「そうだなぁ……最近読んでいないから分からねぇなぁ」
「そうなんですか……思い出したら私達に紹介して下さいよ?」
水姫がレンに言うと『おう!分かったぜ!』とレンは返答する、そしてレンは光にカレーのお代わりを要求する。
「よく食うなぁ、まぁ、まだまだ在庫はあるから良いんだけど……」
光はそう呟いて、お皿にご飯を乗せ、ご飯の端にカレールーをかける、そしてレンに渡す。
「話は戻すけど、人間界の水じゃなくて、『クリーチャー・ワールド』の水だからじゃないか?デュエマのクリーチャーが飲む水だし……人間が飲んだ事がない水なんだろう、だから美味しく感じるんじゃないか?」
レンのカレーの味の話に光は今になって返答する、次に水姫が言う。
「それもそうですよね、此処は『クリーチャー・ワールド』、だから味が違うのも納得です、ですがチョコや磨り潰したリンゴを持ってきていたら入れてたんですが……無いのは少し残念ですね」
「確かに……カレーを作る、と聞いていたら、材料は少しは用意出来たのにな」
水姫の言葉に光は反論する、水姫は『確かにそうですね』と言い返す。
「それでも美味しく食べれるんだから良いんじゃねぇか?」
光と水姫の会話にレンが首を突っ込む、すると二人は『そうだな』、と言う。
そして結花と一勝は机に戻ってご飯を食べ終える、水姫と光は食べ終わった皿を洗う、その間、一勝、結花、レンは椅子に座って無言のまま待機した──アシュラが『クリーチャー・ワールド』に来ている事は結花、一勝は知らなかった──
- Re: DM エクストリーム ( No.173 )
- 日時: 2017/03/10 21:04
- 名前: 彩都 (ID: 3edphfcO)
「フフフ……人間共の驚く姿が目に浮かぶぞ!」
アシュラはそう言って、仁王立ちで腕を組んで『クリーチャー・ワールド』の活火山を見つめる、急に暑い場所に来て、龍華は汗を掻きながらハンカチで汗を拭う。
「あの……アシュラ様?」
龍華がアシュラに呼びかけると、アシュラは『ん?何だ、龍華よ?』と言う、龍華はアシュラに少し文句を言う。
「あの……この世界に来る時、場所指定とかは出来ないんですか?」
「んー?どうだろうなぁ?今迄地面がある場所にしか来た事がないからなぁ……足場がある場所なら基本転送されるんじゃないか?」
アシュラが龍華に言い返すと、龍華は静かに一人ごちる。
「……流石に涼しい場所が良かった──」
龍華がそう言うと、何時の間にかアシュラは前に進んでいた、一体何処に一勝達が分からない、というのに何という自由行動なんだ、と龍華はそう思いながらアシュラを追いかける──
「それにしても満腹状態だぜ……」
レンが椅子に座りながらそう言うと、一勝がレンに言う。
「お前、ご飯食べた後、『マナ』を使用して、クリーチャーを召喚しようかって話、忘れてない?」
一勝の言葉を聞いて、レンは顔が青褪めて思い出す、確かにそうだった、完全に忘れていた、レンはそう思いながら一勝を睨む。
「流石に休憩したって良いじゃないか……?」
「ダメだダメだ、そんなの自堕落な奴が言う台詞だ、さっさと行動しよう、五分前行動とかも言うだろ?事前に行動すれば安心だ、と言う事で、皆集まってくれ、今から、溜めた『マナ』でクリーチャーを召喚し、三人の中で一番長くクリーチャーを出し続けた者の勝利だ、簡単な決着方法だろう?そして一番長くクリーチャーを出し続けた者、その者にはご褒美があるから期待していてくれ、それじゃあ光君、水姫君は手を拭いた後、集まってくれ」
一勝の言葉を聞いて、皿洗い中の光と水姫は頷く、遂にこの時が来たのか、とレンは少し意気込んでデッキの中を見る、どれを自分の目の前に出そうか?そう思いながらレンは大きな深呼吸をする──
「すいません、皿洗いに結構手間取っちゃいまして……」
「うぅっ、私もですぅ……」
手をタオルで拭き取る水姫と、手をブンブンと振って水を掃う光、その二人が一勝とレンの所に集まった、二人が集まって、一勝が三人に話し始める。
「集まったな、それじゃあ誰が一番クリーチャーを出し続けれるか、勝負!……と行きたい所なんだけど、一応ルール説明をしておこうか」
一勝がそう言うと、三人はゴクリ、と固唾を呑む。
「さて、それではルール説明を開始する、まず、一つ目だ、一つ目は『召喚するクリーチャーのコストは全て『1』のみを使用する事』、だ、逆にコスト2、コスト3のクリーチャーを召喚して、一気に『マナ』を失っては負けになるからな、公平な戦いにする為に召喚するクリーチャーは全てコスト『1』にしてくれ、二つ目は、『クリーチャーを使って相手のクリーチャーを攻撃しない事』だ、クリーチャーを動かすのでさえ、『マナ』を使用するからな、とりあえず、召喚したら動かさず、その場でクリーチャーを静止してくれ、分かったか?まぁ、これ位かな、大まかなルール説明は?それじゃあ各自、コスト1のクリーチャーのカードを持って?」
一勝の言葉を聞いて、静かに頷く三人、三人はデッキからカードを一枚抜き取った、三人共、カードのコストは『1』だった。
「よし、持ったな、それじゃあ……クリーチャーを召喚しろ!」
一勝がそう叫ぶと三人は一斉に召喚口上を上げて召喚する。
「俺の目の前に現れよ!最強で最速の存在よ!現れよ!『凶戦士ブレイズ・クロー』!」
「光の玉よ!今、俺の前に顕現せよ!『預言者クルト』!」
「出でよ!『アクア・ティーチャー』!」
三人の召喚口上が一勝に聞こえた後、一勝、レン、光、水姫の前に三体のコスト1のクリーチャーが現れる。
「よし!何とか召喚成功!」
「良かった、何とか出せた……」
「おぉっし!」
クリーチャーを召喚出来て、レン、光、水姫は静かに喜んだ、そして喜んだ後、三人は静かに自分が出したクリーチャーを睨み続ける。
「うぐぐぐぐぐぅー!」
「んんんー!」
「はぁぁぁぁぁぁ……!」
三人は自分が出したクリーチャーを睨み続けながら途中で唸り声を上げる、自分が出したクリーチャーを睨み続けながら途中で唸り声を出す三人を見て、一勝は少し不思議がる。
「おいおい、そんなに唸り声を上げても意味が無いぞ……?」
一勝の言葉を聞いても、三人は唸り声を止めない、そんな三人を見て、一勝は呆れてしまう。
そして一勝は三人の召喚開始と同時に右手でストップウォッチを起動している事を思い出す、一勝はストップウォッチを見て、召喚している時間を確認する。
ふむ、もうすぐ一分が経つな、それにしても案外三人の『マナ』は結構な量、溜まっているじゃないか、と一勝はそう思いながら三人のクリーチャーを見続ける、この勝負、どちらが勝つか分からない──
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