二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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DM エクストリーム
日時: 2015/10/03 05:53
名前: 彩都 (ID: ???)  

初めまして、そうでない人も初めまして、彩都(サイト)と申します。
DMはデュエルマスターズの略です。
オリジナルカードも出るかもしれません。
複雑・ファジー小説にて、『セカイ戦記』を執筆中ですので、こちらも宜しくお願いします。

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Re: DM エクストリーム ( No.159 )
日時: 2017/01/20 21:30
名前: 彩都 (ID: ???)  

「あー……後少し、とりあえず、時間を確認したけど、少し遅れるレベルだな、うん大丈夫」
「何処がだ、何処が?」
レンがドムドム迄後少しの所でゆっくり歩く、そしてレンは独り言を呟く、すると後ろで聞き慣れた声がした、レンは後ろに振り向くと後ろには少し怒った顔をしている光が存在していた。
「えっ?まさか光も遅れたんじゃあ……?」
「バカ、それはねぇよ、俺は先に来ていたんだよ、そしてお前が遅いからこの近辺を回っていたんだよ、そしたらのんびり歩くお前を見つけて、こうやって叱っているんだよ……もう少し早く来いよ、時間を見ろ、流石に十分も遅刻しているぞ!?学校じゃねぇんだよ、少しは急いで欲しいぜ……」
呆れながらレンに言う光、光は溜息を吐いて、レンの手を繋いで、引っ張って行く。
「うわっ、急ぐなって……こけたらどうするんだ!?」
「だったらこけない様にもっと早く来い!」
レンの言葉に怒る光、すると光は急に止まって、『着いたぞ』と一言言う。
「おう……」
レンはそう言って目の前を見る、すると水姫、お爺さん、更に結花迄ドムドムに来ていた。
結花を見つけて光の手は震えていた、この人に何をされたんだろう?と考えるレンだが、そんなの関係無しに結花はレンに近付いて大声で叫んだ。
「キャー!一勝君によく似た可愛い少年を〜はっ・け・ん!うわー!何て可愛いのでしょう!まるで小さい頃の一勝君を見ている様!可愛い可愛い可愛いよぉ!何なのこの可愛さ!?まるでダイヤモンド!完全にブラックダイヤモンドよ!希少価値!無知なショタ程燃えない者は居ない!うーん!可愛いよぉ〜!!ねぇ、君ぃ、お姉さんといやらしい事しな゛っ!?」
涎を垂らしながら結花はレンに対して興奮している、ドン引きになりながら光はゆっくりとレンから手を離して、水姫とお爺さんの居る場所迄避難する、すまんレン、お前を見捨てさせて頂こう、と心の中で呟きながら頭を下げる光。
だが結花の台詞は途中で途切れてしまう、不思議そうにレンは思ってしまうが、上空から謎の影を感じて、レンは上に見上げる、すると一勝がアタッシュケースを持っていた、一勝が手に持っていたアタッシュケースで結花を攻撃したのだった。
「お、伯父さん……?どうして此処に……?」
レンが少し焦りながらそう言うと、一勝は溜息を吐いて、アタッシュケースを地面に置いて、レンに説明する。
「どうして此処にって……そんなの簡単だ、俺も『クリーチャー・ワールド』に行くんだよ、そしてお前等三人をアシュラに勝てるレベル迄強化するんだよ」
「ちょっ、ちょっと待って下さい、一勝さん!そ、それじゃあこの性犯罪者予備軍も『クリーチャー・ワールド』に……?」
光が内心焦りながら一勝に聞く、すると一勝は『うん、そうだけど?だって急に集められる人間なんか居なかったんだもん、居るとしても青空、結花ぐらいだし、そもそも青空は色々面倒だろ?お前らにとっては?俺的に言えば、お前らを厨二病にさせたくないから、呼ばなかった、て言うのが事実だけど……』と言う。
「でもいいじゃねぇか、まだ『性犯罪者』ってだけで、『厨二病』の方がもっと性質が悪いし、これからの人格形成に支障が掛かるだろ、連勝には」
「あぁ……それは御尤(もっと)もです、一勝さん……青空さんは少し大変です……」
一勝の言葉に対し、水姫は両手で顔を覆いながら言う水姫、相当青空に対して苦労したんだな、と一勝は感じる。
すると倒れていた結花が鼻血を出しながら一勝に近付いて抗議する。
「ちょっと、ちょっと!一勝君!どういう事!?人をアタッシュケースで攻撃するってどういう事よ!?完全に鼻血が出ているじゃない!痛かったわよ!責任取ってよね!」
「責任?責任ならこれで勘弁してくれ」
目の前で抗議する結花に対し、一勝は小学校の保健室にある『鼻ぽん』を上着のポケットから取り出して、結花に放る。
「これで良いだろ?」
「いや、確かに良いんだけどさ……ってそうじゃない!私は『まだ』何も手を出していない!口は出したかもしれないけど!単純に一勝君によく似た少年に話しかけて、『お姉さんといやらしい事しない?』って聞いただけじゃない!一勝君の早とちり!」
「早とちりで良いんだよ!何小学生に手を出そうとしているんだ!ていうか『まだ』ってどういう事だ!?『何れ手を出す』って言っているのか!?って言うか、『いやらしい事しない?』って小学生に言うな!その前に俺の甥だよ!」
結花の言葉を軽く往なし、一勝が結花に言う、すると結花はレンの事を一勝の甥とは知らなくて、驚いていた。
「えぇっ!?こんな可愛い少年が一勝君の甥っ子なの!?名前は?」
「えっ?名前……?名前は加導野連勝、皆から『レン』って言われてるよ」
「へぇ、連勝君ね、何て可愛い名前なんでしょう、さぁ、お姉さんといやら……いやー楽に『クリーチャー・ワールド』に行きたいなぁ……あはは」
レンと会話する結花、だが会話の途中で一勝のアタッシュケースが見えたので、話を逸らす事にした。
「とりあえず、『クリーチャー・ワールド』へ行こうぜ?」
「それもそうですね」
一勝の言葉に光が反応する、そしてお爺さんがカードを一枚、懐から取り出して、カード名を叫ぶ。
「それじゃあ……行くぞ!『ざ・デュエル・マスターズ・ワールド』!!」
お爺さんがそう言って、全員は目を閉じる、そしてレン、一勝、光、水姫、結花はカードの光に包まれる──次に目を開けるのは『クリーチャー・ワールド』に着いてからだ──

Re: DM エクストリーム ( No.160 )
日時: 2017/01/24 20:44
名前: 彩都 (ID: ???)  

…………何秒が経っただろうか、目の前は晴れない、明るい目の前と言うだけでもう『クリーチャー・ワールド』に着いているか、分からないし、もしかしてまだ転送中かもしれない、そう考えるレンだが、背中から、手を置かれて、触れた人物を自分の手で確認する。
「俺だよ、一勝だよ」
そう言って、一勝がレンに声を掛ける、レンは光かと思っていて、少し安心した。
「な、何だ、伯父さんか……で、急にどうしたの?」
「もう目を開けても良いぞって声を掛けようとしたんだがなぁ」
レンの言葉に一勝は反応する、もう目を開けてもいいのか、と判断して、レンは目を開けた、すると目の前には青天で芝生が出来ている場所に立っていた、まるで昔の地球──言うなれば恐竜が生きていた時代の風景だ、水は軽やかに流れ、雑草が綺麗に生い茂っていた、そんな場所にレン、一勝、伯父さん、光、水姫、結花が立っていた──の様だった。
「うわぁ……前に来た時よりも場所を変えましたね?お爺さん?」
そう言って、水姫が顎に手を当てて考える、水姫の言葉に対し、頷くお爺さん。
「やっぱり此処は綺麗だなぁ──何時来ても心が清清しくなれる、本当、この世界に住みたいぜ……だけどコンビニとか電気がないから住めないけど──久し振り、『クリーチャー・ワールド』……!!」
そう言う一勝に対し、レンは不思議がって一勝に聞く。
「えっ?伯父さんも『クリーチャー・ワールド』に来た事があるの?」
「あぁ、何度も何度も来ているさ……此処は地球との時間と少し違うからな、デュエマの修行をしたい時とかによく行ったさ」
「懐かしいわねぇ、アシュラの時とかによく使用したわよね?他にも日本大会、世界大会でもよく特訓する場所として重宝したわよねぇ?」
一勝はレンの言葉に返答する、すると結花が一勝とレンの輪の中に入ってきた。
「えっ?アンタも伯父さんと一緒に特訓した仲なのか?それなら此処で特訓した話とか教えてくれねぇか!?もっと強くなりたいんだ、俺の夢は伯父さんを圧勝する事だからな!」
「ウフフ、その夢は長くなりそうねぇ……軽く十年は掛かるんじゃないかしら」
レンの言葉を聞いて、結花は手を口に近付けて笑う、そんな結花に対し、レンは結花を指差して叫ぶ。
「ふんっ!よぉく見ておけ!俺が絶対に伯父さんに対し、ボッコボコのぎったぎたにしてやるんだからな!」
「はいはい、何れ出来るかもな」
「伯父さんも!?……ぶぅ」
レンの言葉に対し、苦笑いをする一勝、一勝に対し、口を尖らせてレンはいじける。
「と、とりあえず、洞窟とか探して、そこで休憩とかしません?流石にこんな原っぱで呑気に話していると俺達がクリーチャーに捕食されかねないですよ?」
光が急に発言する、光の言葉に対して、にやにやとにやける結花、何でにやけているのだろうか?と思う光だが、結花は自分のデッキを取り出して、デッキを中指でノックする、その行為に何の意味があるのだろうか?と思う光、すると一勝も結花と同じ真似をする、何でデッキをノックしているのか?それだけが不思議だった光は結花、一勝にデッキをノックする意味を聞く事にした。
「あの……デッキを中指でノックする事に何の意味が……?」
「ん?光君はまだ気付かないかしら?ほら、自分は何者?」
光の問いに対し、結花が答える、自分は何者?何だ、頓知か?それともただの質問か?一体何なんだ?と思う光、すると一勝がヒントを出した。
「ヒントを出そうか?そうだなぁ……その1、水姫君のデッキでは水辺に移動しないとダメだなぁ……んー、その2は自然文明の方が、此処では有利かな?だけど森林に移動した方がもっと強いかもなぁ……その3、光君の場合は場所が限られるなぁ……さぁ、これだけのヒントで理解出来るかなぁ?」
「えー、全然理解出来ねぇんだけど……」
一勝の言葉に対し、少しだらけるレン、一勝の言葉を聞いて、水姫は考える、一つ目、自分のデッキでは水辺に移動しないとダメ、二つ目、自然文明の方が此処では有利、だが森林に移動した方がもっと強い、三つ目、光君の場合は場所が限られる、と考え、少し不思議な点を思いつく、何で『有利、とか、場所という単語が出た』んだ……?他にも『水辺に移動する』、とか、『場所が限られている』、とか、色々と可笑しな点がある、とりあえず、もっと考えろ、考えてから発言しろ、そう思いながら水姫は一気に考えて、ある『一つの結論』に辿り着いた、この結論は間違っているかもしれない、だけど『これ』しか思い付かない!水姫はそう思い、一勝と結花に結論をぶつけた。
「もしかして……『デッキのカードで自分の身を守れ』、という意味ですか……?」
水姫の言葉に対し、結花が頷いて言葉を紡ぐ。
「そう、水姫ちゃんの言う通りね、自分の身は自分で守りなさい、自分達は決闘者(デュエリスト)、自分の手には何がある?簡単よ、カードよ!自分が手にしているカードでクリーチャーを召喚し、自分の身を守りなさい!」
「!?自分のカードで!?」
結花の言葉を聞いて、レン、光は驚く、そして水姫は自分の結論が当たってほっとするが、実際この原っぱでは自分のカードは無力だと考え、少し落胆する。
そしてレンは思う、この『クリーチャー・ワールド』で自分は生きる事が出来るのだろうか、と──

Re: DM エクストリーム ( No.161 )
日時: 2017/01/27 20:41
名前: 彩都 (ID: ???)  

「さて、特訓を開始しようか──と言っても、今のお前等三人には何も出来ないけどな──とりあえず、自分のデッキを用意してくれ」
一勝の言葉に対し、レン、光、水姫は自分の愛用しているデッキを取り出す、そして一勝が大きく深呼吸をして、自分のデッキから一枚のカードを取り出した。
「出でよ!『星龍パーフェクト・アース』!」
一勝がそう言って、カードの名前を名乗り上げる、名乗り上げたのは『星龍パーフェクト・アース』だ、すると『星龍パーフェクト・アース』のカードから、『星龍パーフェクト・アース』が現れる、クリーチャーを目の前に出して、レン、光、水姫は驚いている。
「えぇー!?どうやってクリーチャーが出たんだぁ!?どういう原理でぇ!?」
「な、何なんだよそれ……?どうやって出したんですか、一勝さん!?」
「え……えぇっ!?何ですかその召喚は!?実在しているクリーチャーなんですか!?それともビジョンですか!?」
三人が三人、違う表情、行動をする、一勝は少し呆れて、片手を頭に当てる。
「お前等なぁ……」
「流石に一勝君が悪いわよ、何も言わずに召喚するんだから……」
「あぁ、そっか、見せる為だったけど、流石に俺が悪かったか」
結花の言葉に耳を傾け、少し非を感じる一勝、一勝は『星龍パーフェクト・アース』のカードを持ちながら説明する。
「さて、デュエマには何があるっけ?」
一勝の問いに対し、水姫が答える。
「えっと……カードにデッキにシールドにマナに手札……ですか?」
「あぁ、そうだな、だけどクリーチャーを召喚するには何が必要?」
「そんなの簡単ですよ、『マナ』じゃないですか、そのマナがどうかしたんですか?」
水姫の次に光が答えた、うんうん、と一勝は頷く。
「ではマナはどうやって溜める?」
「そ、そんなの簡単だぁ、一ターンに一度溜めるか、呪文の効果で溜めるか、クリーチャーの効果で溜める、そして『チャージャー』効果で溜める、とかしかないだろ?」
「正解──だけど『クリーチャー・ワールド』には、『ターンと言う物が存在しない』、つまり『一ターンに一度、溜める』と言う行為が出来ないんだ、ではどうするか?残り三つの方法しかない、だがその前に三つの方法でさえ『マナを溜めないと使用出来ない』だろう?ではどうやって溜める?」
光の次はレンが言った、レンの言葉に対し、一勝はもう一度三人に問いかける、だがその問いかけを結花が答える。
「溜める方法はただ一つ、『周りからマナを溜める』しかない」
「お、おいおい……折角三人に答を出させようとしたのに……」
結花に対し、一勝が溜息を吐く、だが一勝に対し、強気で発言する結花。
「一勝君のは少し回りくどい、つまり、一気に説明してあげて?……さて、話は私が続けるわ、とりあえず、『マナを溜めない事には何も出来ない』、と一勝君は言ったわね?まず、今の貴方達三人には『クリーチャーも呪文も使用する事が出来ない』わ、何故だか分かるかしら?答えは簡単、『この世界の住人じゃないから』よ、私達は人間、しかも普通の地球人、そんな人間が『超能力に目覚めた』ぁ?有り得る訳無いよね?だって普通の人間よ?普通の人間から『超能力者が生まれる』訳?違うわよねぇ、普通の人間は普通の人間しか産まれない、異常な存在が生まれたら他の普通の人間は拒絶し、その存在から離れるでしょう?さて、普通の人間と異常な存在の説明が終わったわね、それでは何故『普通の人間である一勝君はクリーチャーを召喚出来た』のかしら?答えは簡単よ、『この世界に居るから』なの、地球ではデュエマでいう『マナ』は存在しない、だけどこの世界には『マナ』が存在しているわ、呼吸──呼吸って意味が分かるわよね?『息を吸って、息を吐く』事を呼吸と言うわね?今、貴方達は『この世界で呼吸をしている』よね?更に人間は口、鼻以外での呼吸をしているのよね、何処で呼吸しているか?それは『肌』よ、いや、正確に言えば『皮膚呼吸』ね、微量ながらも人間は皮膚で呼吸したりするの、さて話は戻しましょうか──一勝君の様な普通の人間でも『マナを使役し、クリーチャーを出す』方法、それは……」
結花がそう言うと、一勝が結花の頭を叩く。
「結構どうでもいい話じゃねぇか!閑話休題がおっせぇ!」
一勝がそう言って咳払いをする、そして一勝が説明しなおす。
「あーうん……大まかに言えば、コップがあるだろ?そしてジュースがある、コップにジュースを入れたのが、地球でのお前等、そしてジュースを飲み干す、それがこの世界だ、つまり今のお前らには『マナがない』状態なんだ、だから俺みたいにクリーチャーを召喚するには『自分の体の中にマナを溜める』修行──と言っても特訓に近いけど──をしなくちゃならないんだ、なので、今から行うのは『マナを体に溜める』修行だ、分かったか?」
「…………」
「…………」
「はぁ……少しだけは」
光、レンが無言の中、水姫だけが言葉を上げる。
「つまり、『私達の中にマナが無いからマナを溜める』修行、特訓が必要なんですよね……?」
水姫がそう言うと、一勝は泣きながら水姫を抱き締める、どうやら正解の様だ。
「良かった、何とか理解してくれて!」
「そんな!分かりやすい解説でしたよ!?」
泣いた一勝に対し、水姫は驚きながらも返答をする、次に光が言う。
「つまり、俺達の体の中に『マナを溜める』修行をしたら良いんですか?」
「そ、そうだ、そう言う事だ、それでは移動をしよう、此処は自然文明のマナがある場所だ、三人が三人、一緒の場所でマナを溜める事は出来ない、その文明ごとに溜めれる場所が違うからな、連勝は活火山、水姫君は水がある場所──海とかだな──光君は遥か上空の場所だな、よし、それじゃあ移動してマナを溜めよう──精々一時間でどれだけ溜まる事やら……」
一勝はそう言って、光を『星龍パーフェクト・アース』の上に乗せて移動した、レンと水姫は光が移動する姿をただただ見つめていた──俺も体の中に『マナ』を溜めに行かないとな、と思い、お爺さんと一緒に活火山の方へと向かう──水姫は残った結花と共に水がある場所の海へと向かった──三人共、マナが溜まるかはまだ分からない──

Re: DM エクストリーム ( No.162 )
日時: 2017/01/31 20:58
名前: 彩都 (ID: CvekxzGv)  

活火山、頂上──
「…………」
レンは活火山の上、頂上付近で大きく深呼吸をしていた、近くにはお爺さんが腕を組んで見つめている。
本当にこんなんで良いのか?とレンは考えながら深呼吸をする、深呼吸をする行為、その物が体の中に『マナ』を溜める方法だと言う、本当に溜まっているのか?とレンは思う、だが溜まっている感覚が分からないので、今は従っておくしかない──

数分前──
「連勝よ、体に『マナ』を溜める方法を教えよう、それは『呼吸をして、体の中にこの世界の空気を取り込む』事だ、取り込む事で体がこの世界と同調しやすくなる、そして体と空気が同調した時、体の中に『マナ』が溜まりやすくなるのじゃ」
「……何だそれ?結構難しい言い方だけど、単純に言っちゃえば、『とりあえず呼吸しろ』って言っているじゃん?そんなんで体の中に『マナ』が溜まるのかよ……」
レンがそう言うと、お爺さんはもう一つ付け加える。
「おまけにお前みたいな多色文明使いは他の文明の『マナ』も溜めないといけないから、火の『マナ』が溜まった後、最初に到着した場所に向かうぞ?」
お爺さんの言葉を聞いてレンは驚いた、何でそんな二度手間みたいな事をしなくちゃいけないんだ!?そう思いながらレンはお爺さんに言う。
「はぁ!?何でそんな事をしなくちゃいけないんだよ!?だったら最初の場所で少し呼吸してから火の『マナ』を溜めた方が良いじゃん!」
レンがそう言うと、お爺さんは溜息を吐いてレンに答える。
「お前、実際火文明のデッキを使用しているじゃろ?あまり自然文明は入っていない、お前が襲われた時、自分の体の中の『マナ』が自然文明だけだったら簡単に逝くぞ?」
「……あ、そうか、何時でも体を守れる様に火文明の『マナ』は体の中に無いといけないのか」
お爺さんの言葉に納得するレン、お爺さんはレンの言葉に頷く。
「そう言う事じゃ、だからとりあえずは火文明の『マナ』を溜める為に呼吸をするんじゃ」
「おう、分かった、呼吸だな……すーはーすーはー……」

本当に火の『マナ』が溜まっているのか……?そう思いながらレンは何度も何度も深呼吸をする、そして自分の『JET』のデッキを確認する。
「なぁ、俺って結構な時間呼吸した気がするんだが?何かクリーチャーが出せるんじゃないだろうか?」
レンはそう言って、『赤竜神』のカードを『JET』のデッキから抜き出した、そしてレンは『赤龍神』の名前を叫んで、カードを前に突き出した。
「現れよ!『JET:赤竜神 竜神:レッド・キング・ドラゴン』よ!俺の前に姿を現せ!」
…………叫んでも『JET:赤竜神 竜神:レッド・キング・ドラゴン』は現れなかった、それもその筈だ、『赤竜神』は『竜神開放』で現れるのだ、それ以外ではマナを支払っても、墓地から場に出す効果のカードでも場に出す事は出来ないのだ。
「あれっ?流石に『竜神開放』使わないと出せないの?」
レンが空虚にそう言うと、お爺さんは弱々しく頷く、マジかよ、と小声で呟くレン。
レンは仕方なく、デッキから『竜神開放』を手に取り、大空に向かって大声で叫んだ。
「それならぁ……!現れよ!無限の強さを誇る最強の竜!『竜神開放』、発動!」
…………叫んでも『竜神開放』は発動しなかった、あっれぇ?何で発動しないんだ?可笑しいなぁ、マナは溜まっている(感覚はしないが)筈なのに……?そう思いながらレンは『竜神開放』のカードを見続ける、そんなレンに対し、お爺さんは少し溜息を吐きながらレンに説明する。
「あのなぁ、そう簡単に体の中に『マナ』は溜まらないんだよ、もっと呼吸して呼吸して、深呼吸して深呼吸して『マナ』と言う物はやっと溜まるんだよ、ほら、今のお前なら……『凶戦士ブレイズ・クロー』を出せるか出せないか位だな、案外『マナ』って言うのは溜まり難いんだよ、だから時間を掛けて呼吸して『マナ』を溜めるんだよ」
お爺さんの言葉を聞いて、少し溜息を吐く、中々面倒だなぁ、『マナ』を溜めるって言うのは……そう思いながら一勝から貰ったデッキを取り出し、『凶戦士ブレイズ・クロー』を一勝から貰ったデッキから一枚抜く。
「よしぃ!行くぜ!俺の目の前に現れよ!最強で最速の存在よ!現れよ!『凶戦士ブレイズ・クロー』!」
レンがそう言って『凶戦士ブレイズ・クロー』のカードを前に突き出す、するとカードから『凶戦士ブレイズ・クロー』が現れた、レンはカードから『凶戦士ブレイズ・クロー』が出てきて驚き、その場で尻餅をついてしまう、そしてカードから出てきた、と言う事は?と考え、自分の手に持っている『凶戦士ブレイズ・クロー』のカードを見てみる、すると手に持っている『凶戦士ブレイズ・クロー』のカードから『凶戦士ブレイズ・クロー』のキャラクターが消え、空白状態になっていた。
「うおっ!」
レンがカードを見て驚いたその瞬間だった、『凶戦士ブレイズ・クロー』はレンの目の前から消え、カードの中に戻った、一体何だったんだ……?
「召喚したんじゃよ、お前は『凶戦士ブレイズ・クロー』を──召喚をした所で、動かさないと意味が無い、動かすのにも『マナ』が必要なのじゃ、だから体の中に『マナ』を溜め続けないといけない──もっと体の中に『マナ』を溜める事で自由にクリーチャーを操る事が出来るぞ」
「成程なぁ……つまりずっと体の中に『マナ』が無いといけないのか……」
お爺さんの言葉に対し、レンは尻餅の姿勢から立ち上がって呼吸を再開した、もっとクリーチャーを操る為、もっと『マナ』を溜める為、レンは呼吸し続けた──

Re: DM エクストリーム ( No.163 )
日時: 2017/02/03 22:19
名前: 彩都 (ID: sFi8OMZI)  

天空の彼方、光がとても入る場所に『星龍パーフェクト・アース』に乗った光、一勝は胡坐を掻いて座っていた、そしてのんびり二人は『マナ』を吸収していた。
「本当に呼吸するだけで『マナ』が溜まるんですか?少し半信半疑なんですけど?」
無言を貫いていた二人だが、不意に光が沈黙と言う壁を破壊する、そんな光の言葉に対し、目を閉じ、腕を後ろに回して寝る姿勢を取っていた一勝は光に返答する。
「本当に呼吸するだけで溜まる、俺も半信半疑だったしな、まぁ、のんびり行こうや、溜まっているなんて何時でも確認出来る──だってクリーチャーを召喚すれば良いしな──さぁ、連勝、水姫君よりも『マナ』を溜めて二人を驚かせようぜ?」
「は、はぁ……分かりました」
光は一勝の言葉を聞いて、渋々目を閉じ呼吸する、こんな呼吸で本当に溜まるのかなぁ?と思いながら光は呼吸する──そして十分が経った、急に目を閉じていた一勝が起き上がって、光に言う。
「おい、光君、もう時間が経った、とりあえず、クリーチャーを召喚しようか?」
一勝はそう言って、大きく溜息を吐いた、そして一勝は自分のデッキからカードを一枚抜いて、空虚にカード名を叫ぶ。
「現れよ!最強の光を齎(もたら)すクリーチャーよ!『天海の精霊シリウス』よ、我が目の前に登場せよ!」
一勝がそう言うと、突然空虚から『天海の精霊シリウス』が現れる、確か『天海の精霊シリウス』ってコストが11じゃなかったか!?何時の間にそんだけの『マナ』が溜まったんだ!?光はそう思いながら腰を抜かした。
「あわわ……」
「お、驚いているな、流石に高コストクリーチャー過ぎたかな?」
一勝はそう呟いて、『天海の精霊シリウス』をカードに戻す、そして一勝は光に言う。
「とまぁ、『天海の精霊シリウス』みたいに頑張れば高コストクリーチャーも出せるから、頑張って呼吸して体に『マナ』を溜めようぜ!今の光君も低コストクリーチャーなら出せる筈だぜ?」
一勝の言葉を聞いて、光はその場で立ち上がって、自分の作ったデッキからカードを一枚抜き出して、カード名を叫ぶ。
「現れよ!『時空の守護者ジル・ワーカ』!俺の目の前に出て来い!」
光がそう言うと、光と一勝の目の前に『時空の守護者ジル・ワーカ』が現れる、『時空の守護者ジル・ワーカ』が現れた瞬間、光はその場で尻餅をついてしまう、何故なら自分でもクリーチャーを場に出す事が出来たからだ。
「うわぁ!?出せたぁ!?」
「へぇ、光君はコスト3のブロッカーの『時空の守護者ジル・ワーカ』を召喚した、という訳か……成程、破壊されても相手のクリーチャーを二体迄タップし、動きを止める事が出来るからな、だけどコスト3を支払った、と言う事は……」
一勝がそう言うと、急に『時空の守護者ジル・ワーカ』は消える、えっ?何でだ?光がそう思っていると一勝が光に言う。
「うーん、まだ説明していない部分もあったっけ……クリーチャーを召喚するには『マナ』が必要、と言ったなぁ?だけどクリーチャーを維持するのにも『マナ』が必要なんだよ、実際、『星龍パーフェクト・アース』だって維持するのにも他の四色のマナが失われているんだ──と言っても相当な量の四色のマナがあるから大丈夫だけど──とりあえず、『出したクリーチャーの維持にも気をつけよう』!と言う事だ!」
一勝の言葉に成程、と思う光、つまり『マナ』は常時使用する物なのか、と考える光、そして光はカードをデッキの中に戻して、呼吸をし始める──

「…………」
「…………」
二人は無言のまま呼吸をする、光は座禅をしながら呼吸を、一勝は腕を後ろに回して眠る様に呼吸をしている、すると急に一勝のお腹が鳴った、次に光のお腹も鳴る。
「…………」
「……お腹、減りましたねぇ」
「言うな、言うともっとお腹が減る」
無言を貫いていた二人の内、光が口を開いた、すると一勝が光を黙らせる、だが二人共お腹が鳴っているのは事実である、一勝は仕方なく、大きな溜息を吐いて、光に言う。
「仕方無いなぁ、これ以上自分の肉体に嘘は吐けないし……一回集合場所に向かうか」
一勝の言葉を聞いて、光は『はい!』と笑顔になる、全く、自分もこんなガキだった時代があるのか、と思い出し、溜息を吐いて落胆する一勝、一勝は『星龍・パーフェクト・アース』を操り、最初に『クリーチャー・ワールド』に来た時の場所に向かった──
「それにしても結構な時間浮いていたのに『マナ』が切れてないって事は相当一勝さんは『マナ』を溜めていたんですね……」
光が移動中にそう言うと、一勝は『確かに』と思う。
「まぁ、あんまりクリーチャー召喚せずに溜めていたからな、よく洞穴とかで身を隠していたし」
「へぇ、そうやって『マナ』を溜める方法もあるんですか、成程」
「うん、他には『マナ』の割れ目の部分とかな、その割れ目の上に立つと二文明分の『マナ』が溜めたりとお得な場所もあったもんだ」
「何それ、凄い場所ですね!」
「あぁ、その場所で色々と『マナ』を溜めたもんだ……」
一勝の話を聞いて、光は驚く、そんな場所があるのか、と感心する、そして二人は最初に『クリーチャー・ワールド』に来た時の場所に段々と近付いていた──


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