二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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DM エクストリーム
日時: 2015/10/03 05:53
名前: 彩都 (ID: ???)  

初めまして、そうでない人も初めまして、彩都(サイト)と申します。
DMはデュエルマスターズの略です。
オリジナルカードも出るかもしれません。
複雑・ファジー小説にて、『セカイ戦記』を執筆中ですので、こちらも宜しくお願いします。

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Re: DM エクストリーム ( No.244 )
日時: 2017/11/07 21:49
名前: 彩都 (ID: 6..SoyUU)  

「それにしても暇だなぁ」
「そうだな……」
レンとアシュラはそう言って、机に突っ伏しながら、溜息を吐く、すると水姫が提案する。
「それならデュエマをすれば良いじゃないですか?」
「えぇっ?アシュラと?」
「このガキと?」
「そうですよ、それなら、時間も潰せますし、料理が出来たと同時にデュエルも終わるかもしれませんし?」
水姫の提案を受けて、静かに頷くアシュラ、だがレンは反論する。
「それは厭だ!」
「ふむ、それは何故だ?」
「俺はお前と無知の状態でデュエマをしたいんだ!どんなカードを使うのか、どんなコンボ、戦術をするか、それを知らずにデュエマがしたい!だからアシュラ、お前とはデュエルをしたくない!」
「ふむ、そういう理由でしたか……中々に困った性分です」
「確かに……普通にデュエマをすれば良いのに?他のデッキを使ってね?」
龍華はジャガイモの皮を包丁でリンゴを剥く様に削って行く、その姿を見て、水姫が驚く。
「貴方……手先が器用ですね──ジャガイモは結構デコボコしているので、リンゴの皮の様には剥きにくいですが──感激します」
「別に感激するなって、だれでも特訓すりゃあ出来る」
「へぇ、そうなんですか……」
「あぁ、手順を教えようか?」
そう言う龍華に対し、水姫は首を横に振って返答する。
「い、いえ、別に大丈夫です……その技術を持っていても、ジャガイモ以外に通用し無さそうなので」
「まぁ、それは反論しない」
「そうですか」
水姫はそう言って、火加減を遠目で確認する、ふむ、これで大丈夫だろう、そう思っていると、光と一勝が戻って来る。
「おっ、俺達はビリっけつかぁ……」
「うーん、結構早く戻ってきた気がするんだけどなぁ」
「あっ!お帰り!」
「お帰りなさい」
「ふむ」
「あぁ、ただいま……それにしても暇だなぁ?なぁ、女子達、俺が手伝える事は無いか?」
帰ってきた一勝がそう言うと、結花が喜ぶ。
「ほぅら?アシュラも連勝君も、一勝君みたいに、行動しないと!」
「えっ?どうしたの二人?」
不思議そうに光が言うと、龍華が説明する。
「んー?そうだな、大まかに言えば、『男は女の料理を手伝わないよなぁ?』って話をしていた所だ……で、お前は手伝う男か、手伝わない男か?」
「お、俺は手伝うぜ?女だけには苦労させたくないからな?」
「ほう?そうか、中身が結構出来ている男だな、賞賛されるな、世界から」
そう言う龍華に少し戸惑う光、そして光はエプロンを装着し、両手を洗う。
「世界からって……それは少々買い被り過ぎでは……?まぁ、いいけれど……で、俺は何を手伝えば良い?」
「そうねぇ……光君は一勝君と共に盛り付けを手伝ってもらおうかしら?」
「ん?盛り付けか、でも、肝心の料理は?」
光の発言に結花は返答する、そして一勝が言う、すると結花が言う。
「えへへ、出来てない、まだ作り始めた途中だし」
「そうか……それなら椅子に座って待っている」
「そうだな、エプロンした俺が馬鹿だった」
「待て待て、少しは待ってくれ!女子三人では人手が足りない!素材のカットを手伝ってくれ!」
椅子に座ろうとする光、一勝に龍華が叫んで、引き止める、一勝と光は仕方なく、包丁を持って、龍華が渡した人参、ジャガイモ、玉葱の皮を剥いて行く。
「ふむ、それにしてもカレーのルーの中の素材が少ないから新たに素材を作るとは……おい、最初は『素材は切らなくて良いから、包丁を置いて?』とか何とか言った癖に……」
龍華が睨みながら包丁の切っ先を結花に向ける、すると結花が大声で怒鳴る。
「うるへーなぁ!最初に見た時は出来そうだったんだよ!でも、煮ていく内に『あれっ?これ、無理じゃね?』って思っただけだぁ!」
「何と無計画な?流石にそれは無計画過ぎるぞ?」
「いいじゃないか!無計画でも!」
「おいおい……」
龍華と結花の喧嘩を遠目で見るアシュラは呆れながら溜息を吐く、すると作業を終えた水姫が言う。
「ふむ……こうなったら、女は煩いですからねぇ……アシュラも連勝君もあんな女を捕まえない様にしましょう」
「はーい」
「女を捕まえる、とは……?」
不思議そうに言うアシュラに水姫が補足する。
「そうですね……大まかに言えば、『彼女にする』って意味です、分かりましたかね?」
「ふ、ふむ……いや、その前に私は人間と結婚する気は更々ないのだが──今言っても意味が無いか──あぁ、分かった」
何とか納得したアシュラは静かに頷く、そしてレンが言う。
「でも、俺はまだ小学四年生だし、恋愛とか、彼女とか良く分かんねぇなぁ」
「まぁ、それは仕方無いですよね、まだ小学四年生ですし……小学六年生、中学一年生になったら分かりますよ」
「へぇ……そうなのかぁ」
水姫の言葉に納得するレン、そしてレンは静かに返答する。
「まだまだ分からないってのが良く分かったぜ、それにしても早く進級したいぜ……」
「アハハ……まだ夏になったばっかりなので、まだまだ難しいでしょうねぇ?約半年ありますし……」
水姫はそう言って頬を掻いて、笑う事しか出来ない、レンは早く半年進まないかなぁ?と考える──たかが半年、されど半年、半年はまだまだ長い──

Re: DM エクストリーム ( No.245 )
日時: 2017/11/10 21:58
名前: 彩都 (ID: uJGVqhgC)  

「それにしても料理作るの遅いなぁ……結構な時間が経った気がする」
レンはそう言って溜息を吐く、するとアシュラも溜息を吐く。
「確かに、連勝の言う通りだな……さぁ、どうするか?」
そう言うと、光が言う。
「お前等……それじゃあ連勝、俺とデュエマをしないか?今の所、一勝さん、結花さんともう一人だけで手は埋まっているしさ?」
「ほう?そうだったのか、それなら水姫とやらも空いている、という言い方だな?」
アシュラがそう言うと、水姫は静かに頷く。
「ま、まぁ、そうですね……それじゃあ、アシュラさん、私とデュエマで戦いませんか?」
「デュエマだと?ふむ、面白いな、それじゃあデュエルをしよう!」
「えぇ、良いですよ!」
水姫はそう言って、エプロンを外し、デッキケースを掴む、そしてデュエル台迄移動する。
「よし、あっちもデュエルするなら、俺達もだ!」
「あぁ、いいぜ!」
光はそう言って、エプロンを脱ぎ、机の上に置いて、デッキを掴む、そして水姫とアシュラの隣のデュエル台にデッキを置く。
「よし、それじゃあ、俺達が先攻だ!アシュラと水姫は俺達のデュエルを見て、ワクワクしてろ!」
「うっ……先駆けはずるいですねぇ……!」
水姫はそう言って、唸るように光を見つめる、そしてデッキをシャッフル、シールド展開、手札をドローした光、レンが叫ぶ。
「デュエル、スタート!」
「デュエル、スタート!」
二人の叫び声で、デュエマが始まった──先攻はレンだ。
一ターン目──
「俺のターン、火のマナをチャージし、ターン終了!」
「ほう?何も召喚しないのか?」
そう言う光に対し、レンが反論する。
「うるへー!良いカードが出なかっただけだい!それじゃあ光のターンだ!」
「はいはい……分かりましたっと、それじゃあ俺のターン、ドロー!」
光はレンの言葉を聞いて、デッキからカードをドローする──連勝のターン、一ターン目の先攻なので、ドローはなし、そして火文明のマナをチャージし、ターン終了。
連勝
山札 30枚
手札 4枚
マナ 1枚
クリーチャー 0体
シールド 5枚
「ふむ、このカードは良いカードが来た、俺のターン、光のマナをチャージし、そのマナをタップ、1マナで『預言者クルト』を召喚、ターン終了!」
光はそう言って、ターン終了を宣告する──光のターン、ドローし、光文明のマナをチャージした後、すぐにマナをタップし、手札から1マナの『預言者クルト』を召喚し、ターン終了。

手札 29枚
手札 4枚
マナ 1枚
クリーチャー 1体
シールド 5枚
二ターン目──
「くっそ、もう相手にクリーチャーが……でも、俺も負けないぜ!ドロー!……ん?このカードは……」
レンはデッキからカードをドローして、少し驚いた表情をする、そして口の端を歪ませて、光を見つめる。
「よし、これで少しは勝利に近付いた!俺は火のマナをチャージ!そしてマナを2マナタップし、手札から『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』を召喚!これで俺の火文明のクリーチャーのコストは各ターンの一体目だけコストが1下がる!どうだ!?これで少しはクリーチャーを出しやすくなったぜ!そしてターン終了!」
「くっ……確かに火文明のカードはコストが高いのもいる、だからこその『トップギア』か……だが、俺にだって、『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』が入っているんだぜ!この手札にあるかもなぁ?」
「うぐぅ!?そ、それを言われると苦しいぜ……」
レンはそう言って、頭を垂れる──連勝のターン、ドローし、火文明のマナをチャージし、2マナタップ、『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』を召喚し、ターン終了。
連勝
山札 29枚
手札 3枚
マナ 2枚
クリーチャー 1体
シールド 5枚
「ふむ、俺のターンだな、マナをアンタップして、ドロー……ふむ、良いカードでは無いなぁ……俺は光のマナをチャージ、1マナタップして、もう一度『預言者クルト』を召喚、ターン終了」
「えっ?たったそんだけかよ?俺よりしょぼく感じるぜ?」
レンがそう言うと、光が静かに言う。
「だが、お前より場のクリーチャーは多いが?」
「…………」
光の言葉を聞いて、レンは無言になる、そして光のターン、マナをアンタップし、ドロー、そして光文明のマナをチャージして、もう一体『預言者クルト』を召喚し、ターン終了。

山札 28枚
手札 2枚
マナ 2枚
クリーチャー 2体
シールド 5枚
三ターン目──
「俺のターン、マナをアンタップして、ドロー……うっ、お前かよ……よし、俺は火のマナをチャージして、ターン終了」
「ほう?マナチャージだけして、逃げるのか……まぁ、仕方無いな」
「ハハハ、手札にクリーチャーがあまり居ないんでな……」
光の言葉に対し、レンはそう言って、頬を掻く──レンのターン、マナをアンタップしてドロー、火文明のマナをチャージし、ターン終了。
連勝
山札 28枚
手札 3枚
マナ 3枚
クリーチャー 1体
シールド 5枚
「ふむ、俺のターンか……」
ここ迄あまり目立った動きをしていないな、自分も連勝も……光はそう思いながらマナをアンタップし、デッキからカードをドローする──このデュエル、どちらが勝つか、分からない──

Re: DM エクストリーム ( No.246 )
日時: 2017/11/14 21:19
名前: 彩都 (ID: sE.KM5jw)  

「俺のターン、マナをアンタップして、ドロー」
光はそう言って、デッキからカードをドローする、そしてドローしたカードを確認する──そのカードは『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』だった、よし!良いカードが来た!光はそう考えて、光のマナをチャージする。
「俺は光のマナをチャージして、手札から2マナで『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』を召喚する!フフフ……連勝、少し出遅れたが、俺もその立場に立ったぜ?お前の気分はどうだ?」
そう言う光に対し、レンは静かに言う。
「フンッ!『早くもっと上がって来いよ』、かなぁ……?もっと熱く、ドキドキワクワクするデュエマをしようぜ!」
「……ハハッ、お前はそう言う奴だなぁ……だったら、次のターンから動き出してやるよ!」
「あぁ、そうでなくちゃな!」
光の言葉に強く返答するレン、そして光はターン終了を宣告する、光のターン、マナをアンタップし、ドロー、そのドローで『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』を手に入れ、光文明のマナをチャージして、2マナですぐさま召喚、そしてターン終了。

山札 27枚
手札 1枚
クリーチャー 3体
マナ 3枚
シールド 5枚
四ターン目──
「もう四ターン目……此処から中型クリーチャーが動き出すなぁ……だが、果たして『それ』は出来るだろうか?」
いきなりのレンの言葉に不思議がる光、コイツは何を言っているんだ?
「い、いきなりどうした?」
「いきなりどうしたって?そんなの簡単じゃないか、『手札』の話だよ、俺はまだ手札が3枚、それに対し光、お前は『手札が一枚』じゃないか!果たして中型クリーチャーを召喚出来るのかなぁって思ってさぁ?」
「フンッ!お前には関係が無いだろう!ドローによっては、ドロー加速するカードも現れるかもしれないぜ?」
「そうだろうかねぇ……?まぁ、お前がそう言うのなら、大丈夫なんだろうなぁ?それじゃあ俺のターン、マナをアンタップして、ドロー!」
レンはそう言って、デッキからカードをドローする、そしてドローしたカードに少しにやける。
「何だ、お前かぁ……中々良いカードが来たなぁ……!俺は火のマナをチャージ!そして『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』の効果でコストが1減って、2マナで『コッコ・ルピア』を召喚!フフフ、これでドラゴンのコストが2減る!更に『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』の効果を使用すれば最大3もコストが減る!どうだ!?これで、コスト8のクリーチャーも次のターンから召喚出来るぜ?」
「ぐっ……」
まさか『コッコ・ルピア』が出るとは……確かに最初に出すクリーチャーが『火のドラゴン』なら、コストは最大3減る……何気に恐ろしい事をしやがる……!光はそう思いながら冷や汗を拭う、そしてレンはターン終了を宣告した。
連勝のターン、マナをアンタップして、ドロー、次に火文明のマナをチャージし、『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』の効果を使い、コストを1減らして、2マナで『コッコ・ルピア』を召喚し、ターン終了する。
連勝
山札 27枚
手札 2枚
マナ 4枚
クリーチャー 2体
シールド 5枚
「…………」
この状況、どうすれば良い?一番の除去は何なのだろうか?『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』?もしくは『コッコ・ルピア』か?ドラゴンを召喚するのなら『コッコ・ルピア』だろう、だが、逆に二体目の『コッコ・ルピア』ならどうだろうか?コストが2マナで召喚され、更に、次のターン、最初に出すクリーチャーが『火のドラゴン』なら、コストが一気に5も減るのだ、5も減れば、コスト10のクリーチャーもいとも簡単に召喚する事が出来るのだ。
そしてコスト10のドラゴンは『鬼丸『覇』』や、『ボルメテウス・サファイア・ドラゴン』が上げられる、もしもこの二枚のカードを連勝の手札内に隠していたらどうだろうか?残り数ターンで自分の敗北は決まる──だからそれは阻止しなければならない!だが、どうやって阻止すれば良いのだろうか?そんな便利なカードがデッキに入っている、という訳でも無いので、少し難しいだろう。
では一体どうするか?いや、一体どうしたら良いのだろうか?光はそう思いながら、一つの結論に辿り着く、『その時はその時だ』、その結論に辿り着き、深呼吸して、光は身体を落ち着かせる。
「俺のターン、マナをアンタップ、ドロー!」
光はそう言って、デッキからカードをドローする、すると手札に来たのは『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』だった、よし!これで次のターンからコストが2も減る!これで少しは連勝のカードに対抗出来る!光はそう考えて、カードをマナゾーンに置く。
「俺は、光のマナをチャージし、『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』の効果でコストが1減って、1マナで二体目の『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』を召喚!そしてターン終了だ!」
光はそう言って、自信満々な顔でターン終了を宣告する、光のターン、マナをアンタップしてドロー、そしてドローしたカードは『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』だった、なので、光は二体目の『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』を召喚し、光は次のターン、クリーチャーのコストを2減らす事となった、そしてターン終了。

山札 26枚
手札 0枚
クリーチャー 4体
マナ 4枚
シールド 5枚
五ターン目──
ふむ、これで光は『各ターン最初の光のクリーチャーのコストが2減った』と言う事か……中々に良い手札してるじゃないか、レンはそう思いながら、ゴクリ、と唾を呑み込む──このデュエル、どちらが勝つか、誰にも分からない──

Re: DM エクストリーム ( No.247 )
日時: 2017/11/17 21:42
名前: 彩都 (ID: tDpHMXZT)  

「やっぱり……」
と、レンが言い、言葉を続ける。
「このデュエル、勝ちてぇなぁ……!」
レンがその言葉を言った瞬間、光は一瞬で寒気がした、背筋に冷たい『何か』が注がれるような、そんな雰囲気を感じた──そしてレンがマナゾーンのカードを全てアンタップして言う。
「俺のターン、マナをアンタップして、ドロー!!」
勢いよくレンはカードをデッキからカードする、そして横目でドローしたカードを確認、光は引いたカードによっては恐怖する事となる、だから光は固唾を飲み込む、そしてレンは静かに手札に迎え入れ、他のカードをマナゾーンに置く。
「俺は火のマナをチャージして、『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』の効果で1マナ減って、3コストで『マッハ・ルピア』を召喚!これで『NEX』の名の付いたクリーチャーはコストが合計で4減り、ドラゴンだった場合、コストが合計で3減る!」
レンの召喚、レンの召喚したクリーチャーに安堵と少しばかりの焦りを感じてしまう光、くそっ……『NEX』のコストが4も減る?馬鹿馬鹿しい、何て強運な引きだこと……光はそう思いながら静かに深呼吸する。
「これで俺はターン終了だ、次のターン、『ボルシャック・クロス・NEX』が出たら……俺の勝ちかもなぁ?」
レンがそう言うと、光は変な声を出して返答する。
「はぁ?何を言っているんだ?流石に難しいんじゃないか?シールドがマックス五枚あるってのに……」
「おいおい、『ボルシャック・クロス・NEX』の効果を忘れたのかぁ?『ボルシャック・クロス・NEX』は『スピードアタッカー』なんだぜ?更にブレイク数は『T(トリプル)・ブレイカー』だ、つまり三枚ブレイク出来る、更に『コッコ・ルピア』、『マッハ・ルピア』で一枚ずつ、計二枚、そして先述の『ボルシャック・クロス・NEX』のブレイク数を足すと……」
「ご、五枚……!そして『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』でトドメ、か……成程、中々に素晴らしいじゃないか?でも、『次のターン、絶対に来る、とは言っていない』もんな……仮にお前のデッキが『25枚』だとして──いや、シールドも含めると『30枚』か──計算しても、『25分の1』だ!更にシールドも含めると『30分の1』!そんなにも確率は低いんだぞ!?分かっているのか!?……俺の言いたい事はただ一つ、『お前は次のターン、『ボルシャック・クロス・NEX』を引く事はほぼほぼ不可能』と言う事だ!」
「…………」
光の言葉を聞いて、レンは静かになる、確かに最低でも『30分の1』になる事は確か、そして手札にも『ボルシャック・クロス・NEX』は入っていない……では次のターン、自分が『ボルシャック・クロス・NEX』を引く事は可能だろうか……?否、光の言う通り、『次のターン、『ボルシャック・クロス・NEX』を引く事はほぼほぼ不可能』なのだ!……だが、レンにだって、『それ』は光の説明で理解出来た──ん?ちょっと待てよ?『本当に絶対『特定のカード』を引く事は出来ない』のか?それは『カードの枚数』だけで話していないか……?い、いや、逆に考えて、『引かなきゃいけない時、そのカードを引いてしまう運』の事を計算していない話では無いか!そうだよ、『運』だ!『絶対に来る!』という自信、そして『そのカード』を引こうとする『運』!更に自分には何がある?光や水姫はあまり使いこなしていない『モノ』があるだろう!!レンはそう考えて、頭を垂れる、そして頭を垂れながら口の端を歪ませる、見る人によってはまるで口が『三日月』の様にも見えた、そしてレンが光に言う。
「あぁ、そうだ、確かに引けないと思う……でも、俺は信じる、このデッキを、次のドローを!」
「……あぁ、そうかい」
光は単調に言って、腰に手を置いて溜息を吐く、こう言う時に本当に『そのカード』を引いてしまう……何とも強運な奴がいる、もしかして今回のレンがそうかもしれねぇなぁ、と思う。
「それじゃあ……ターン終了だ!……光、次のターンのドローに怯えて、ドロー出来ない、なんて醜態、晒すなよぉ?」
「ばっ、ばっか言うんじゃねぇ!俺がそんな奴じゃねぇよ!俺だって、勝つ為に色々な糸を掴むさ!お前だけが『特別』じゃねぇ!俺だって『特別』になりてぇさ!」
光はそう言ってレンの言葉に少しにやついてしまう、あぁ、もう……コイツは変わりねぇなぁ……光はそう思いながらマナゾーンのカードをアンタップし、デッキからカードをドローする──
連勝のターン、マナをアンタップし、デッキからカードをドローする、そして火文明のマナをチャージし、『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』の効果でコスト1減らし、3マナで『マッハ・ルピア』を召喚する、そしてターン終了。
連勝
山札 26枚
手札 1枚
マナ 5枚
クリーチャー 3体
シールド 5枚
来いよ……俺にとっての『良いカード』って奴をよぉ!光はデッキからカードをドロー、ドローしたカードを確認する──ドローしたカードは光にとって勝利の一手となるか、ならないか、光には分からない──

Re: DM エクストリーム ( No.248 )
日時: 2017/11/21 21:53
名前: 彩都 (ID: SsbgW4eU)  

「俺のターン、マナをアンタップしてドロー!」
光はデッキからカードをドローする、そしてドローしたカードを確認する、ドローしたカードは『光陣の使徒ムルムル』だった。
「…………」
良いカードなのか、悪いカードなのか、あまり理解出来ないな……光はそう思いながら静かに息を飲み込み、宣言する。
「俺はマナをチャージせず、『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』二体の効果でコストを減らし、1マナで『光陣の使徒ムルムル』を召喚!ターン終了だ!」
「……へっ、それが光の最後の召喚したカードとなる!?」
「なる訳ねぇだろ!」
レンの言葉にツッコミを入れる光、そして光はターン終了したので、レンにターンが渡る──光のターン、マナをアンタップしてドロー、そしてマナをチャージせず『一撃奪取(スタートダッシュ) アクロアイト』二体の効果でコストが減って、1マナで『光陣の使徒ムルムル』を召喚、ターン終了。

山札 25枚
手札 0枚
クリーチャー 5体
マナ 4枚
シールド 5枚
六ターン目──
もう六ターン目……このターンのドローで『ボルシャック・クロス・NEX』をドローしなければ、俺の勝利は一向に見えてこない……だからこそ!『ボルシャック・クロス・NEX』を引かなければ、自分の優勢に傾かない!レンはそう思いながら、デッキに手を伸ばそうとする、だが、此処で光の声を聞いて、手を引っ込める。
「おいおいぃ?そんなにビビってちゃぁ、『ボルシャック・クロス・NEX』も来ねぇぞぉ?」
「!」
レンは手を引っ込めた後、息を荒くし、光に言う。
「おいおい……俺がそんな奴に見えるかぁ?全くもって、鼻で笑えるぜ!」
あぶねぇ、此処で引いていたら、『ボルシャック・クロス・NEX』は来なかったかもしれない、確かに光の言う通り、自分がビビってちゃぁ、ドローしても、デッキが応えず、『ボルシャック・クロス・NEX』以外のカードをドローしちまう……ありがとよ光、お前のお陰で少し目が醒めたぜ?レンはそう思いながら光に言う。
「あぁ、そうそう……何で俺が『30分の1』の確率のドローをするか分かるか?」
不意に言うレンに対し、光は少し不思議がる、そんなの自分は知る筈が無い。
「知るかよ、理由でもあるのか?あるなら話せよ?」
「あぁ、あるぜ?それは『お前に勝ちたい』からだよ」
「あぁっ?単純にそんだけかよ?それなら何時でも勝ったり負けたり出来──」
「『更に』、もう一つ、理由があるぜ?」
続けて言うレンの言葉に光は少し反応する、そして光がレンに言う。
「ん?もう一つ?一体何なんだよ?」
「ふっふーん!それはコイツだぜ!」
レンはそう言って、『Nの痣』がある左の額を突付く、光は『何だよ、そんだけかよ』と思っていたが、レンの言葉を聞いて、段々と顔を強張らせる。
「へっへっへっ……『Nの痣』を使用すると『欲しいカードが手に入りやすくなる』んだぜ?この能力を使えば、『ボルシャック・クロス・NEX』だって、引ける可能性が上がるんだぜ!」
「なっ……!?そ、そんなの迷信だろ!?それはお前が試しただけで、俺や水姫が試した訳じゃないぞ!?」
「へへっ、そりゃそうだろ、だって『光や水姫はそもそも『Nの痣』をあまり使用した事が無い』だろ?だから実感が湧かないんだと思うぜ?それじゃあドローするぜ?」
レンはそう言って、『Nの痣』の部分に力を込める、すると微かだが、『Nの痣』が光っているように感じた、光はその様子を見て、『本当に『ボルシャック・クロス・NEX』を引くのでは無いか……?』と疑心が過ぎった。
「うぉぉぉ……!」
一所懸命に『Nの痣』の部分に力を込める、そしてレンの『Nの痣』が強く光った、すると何だか体が軽くなる感覚をレンは感じた。
「お、おぉっ……!」
力が漲って来る、これならどんなカードでも、『ボルシャック・クロス・NEX』でも引けそうだった、するとその時、レン、光の前にお爺さんが現れる。
「なっ……何じゃと!?早速『Nの痣』使ってる!?どうして!?どうやって!?」
焦るお爺さんに対し、レンが言う。
「え、えーと……何かこう、『Nの痣』に力を溜めたら出来ちゃって……」
「……お、おぅ……」
レンの説明を受けて、お爺さんは驚愕していた、そしてレンはデッキを見つめ、光に言う。
「それじゃぁ……ドローするぜ!俺のターン、マナを全アンタップ!そしてドロー!!」
レンの豪快なドローに光は唖然とする、そしてレンはドローしたカードを確認する、ドローしたカードは『ボルシャック・クロス・NEX』だった。
「よしっ!やりぃ!俺は火のマナをチャージ!『コッコ・ルピア』の効果でコストが2減り、『マッハ・ルピア』の効果で『NEX』と名の付いたクリーチャーのコストは1減り、『一撃奪取(スタートダッシュ) トップギア』の効果で最初の火のクリーチャーのコストが1減って……最大コスト4減る!そしてマナは6枚あるので……コスト9の『ボルシャック・クロス・NEX』はコスト5となり、召喚可能!さぁ、現れよ!『ボルシャック・クロス・NEX』!!俺の場に顕現せよ!」
そう言って、レンの手札から『ボルシャック・クロス・NEX』が登場する、まさか本当に引くとは……!!光はそう思いながら『ボルシャック・クロス・NEX』の登場でドキドキする。
この『ボルシャック・クロス・NEX』の攻撃……もしも受けて『防ぐ事が出来た』ら……どれだけ愉快で痛快に感じるのだろうか?光はそう考えて、頭を机の下迄下げ、口の端を歪ませながら、心臓を押さえ、内に秘めたるドキドキ、ワクワクを隠す──このデュエル、どちらが勝つか、まだ誰にも分からない──


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