神の使徒と希望のヒカリ 作者/乃亜 ◆uz.dYBj786

―――やめて

偽の笑顔を向けないで―――

ホラ、また―――

″ 誰 か が 傷 つ く か ら 〟



+2夜+【偽の笑顔】




ルンルンと鼻歌を歌いながら少女が歩いていくのは――


――――食堂――――。


「天ぷら蕎麦ッ♪お待ちどぉーんッ★」

「・・・・・」

神田は黙ってジェリーの手から天ぷら蕎麦を取るとテーブルに着いた。

神田・・・は教団の中で冷血人間と呼ばれている人物だ。(まぁ本人は本当だから気にしていないが。

席は夕方だからか、人が賑い(ニギワイ)、席は一つしか空いていなかった。

神田がふと横を見ると――――。


白髪の少年が居た。


彼の名はアレン・ウォーカー。
アレンはムシャムシャと大量の飯に食いついていた。

その横には沢山の食べ終えた食器がある。

神田はキッと眼光を放ち、アレンを見た。

「オイ、モヤシ。さっさとその食器を避けろ。邪魔だ。」

アレンはじろりと神田を睨むと、ゆっくりと食器を片付けた。

「・・・ちっ、こんな事も分かんねぇのかモヤシは。やっぱりモヤシだな。」

「モヤシじゃありません、アレンです。神田は心までパッツンですからそんな人に対して冷血な事を言えるんですよね~?」

「誰がパッツンだ!このモヤシ!」

ガタッ!と神田が怒り狂い、立ち上がった。
蕎麦の汁が少しテーブルへ飛び散る。

「だ~か~らッ!モヤシじゃありません、このパッツン男児ッ!」

―――――ブチッΣ(言▼)

何かが切れた音がした。

神田は無言で六幻を構えた。

アレンは黙って持っていたグラタンを置くと左手を高々を上げた。

「イノセンス!発ど「いや~今さっきのはユウちゃんが悪いv」

神田がテーブルに当たった。

そのままふるふるとその″重さ〟に耐えて立ち上がった。

上にはクロアが居た。

クロアは神田の天ぷら蕎麦の天ぷらを摘むと、パクリと口に銜えた。

「!!」

食堂に居た皆の空気が凍りついた。

皆、真っ青な顔でクロアから神田へ視線を恐る恐る移す。

神田はふるふると怒りを抑えている・・・ようだ。

「テメェ!俺の天ぷらを返せ!」えー・・・

神田は六幻を抜くと、クロアに襲い掛かった。

身軽なクロアはそのままタッと2m程飛ぶと、そのまま神田の頭へ着地した。

「ユウは恐いわぁーvv」

ブチッ

神田がどす黒いオーラを出した。

そのオーラに当たった者は顔を真っ青にして倒れている。

「ジョニーッ!!」

科学班のジョニーが倒れている。

ああははヴぁは・・と意味の分からない言葉を呟いている。


タッとクロアは食堂の外へ飛び出した。

神田はソレを追いかける。

神田とクロアの追いかけっこの始まり始まりvv


「待ちやがれ!天ぷら泥棒ッ!」


神田の叫び声が教団の廊下に響いた―――