神の使徒と希望のヒカリ 作者/乃亜 ◆uz.dYBj786

綺麗な月に照らされて―――
二人の悪魔はやってきた―――
一人は薔薇。
一人は黒猫。
幸せな神の使徒達に―――
神は笑いかける―――?
+16夜+【ノアだよ―っ☆】
――――其処(ソコ)は
現実と
夢の狭間にある玩具箱―――
シルクハットを被った奇妙な姿をした者―――
″ 千 年 伯 爵 〟
ソレがその者の名前。
千年伯爵はこの世の終わりを願う者――
千年伯爵は黙って頬杖をついて寝ている。
「せぇ―んねぇ―んこぅッ☆」
後ろから浅黒い肌をした女の子が伯爵に飛びついた。
「ひゃっ!ロードッ!どうしたんですカ?」
彼女の名はロードキャメロット。
彼女はノアの仲間だ。
「どうしたですカ?じゃないよぉ・・・エクソシストがイノセンスを取りに来たんだよぉ~?」
「大丈夫でスvあそこにはレベル1や2のAKUMAがたくさン・・」
「・・・・エクソシストが6人だよぉ?」
それを聞くと千年公はハッとした。
だがすぐに不敵な笑みを見せると言った。
「・・・・・ではルルアとアリスに行って貰いましょウv」
「ふぅん・・・分かった。ルルぽんとあの莫.迦アリスに言っとくねぇ~・・・」
ロードはそう言うと走って別の部屋に向かった―――――
*
そして現在に至る。
ルルアこと、本名・ルルア・ロッカ。
ルルアは、超ナル.シストの美人ノア。
派手好きな我儘女。
【悲痛】を司る。
今日は真っ赤なひらひらでふんわりとした長いロングドレスを着ている。
「・・・・・ったく。折角、メイク直ししたのに・・・」
と持っていた薔薇のような傘を閉じるとポケットからまた薔薇のようなコンパクトを取り出した。
「・・・・・ソレはこっちも台詞だよ・・・アンタの所為で僕まで遅くなっちゃった・・・」
隣で呟くのは――――
アリスこと、本名・アリス・シルキー。
男の子なのに女子より可愛い顔を持ち小さいのが特徴。
飴やお菓子、お人形をいつも持っている。
いつも動物の耳がついたフードを被り、その下には短いズボンをはいている。
【苦しみ】を司る。
ゆっくりと二人は城の頂上で月を見た。
すると、ルルアがポケットから黒っぽい紫色の何かを取り出した。
「何、それ?」
「・・・・千年公が作った ノア製作用の魂・・ね。コレを人間に入れるとノアになるらしいわ。ま、練習用だけどね?」
それを聞くとアリスはまた飴を舐め始めた。
もうすぐ夜の12時―――――

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