神の使徒と希望のヒカリ 作者/乃亜 ◆uz.dYBj786

白い部屋に

たった一人で居た。

何も覚えてなくて

心の中の記憶は

全て真っ黒な世界。



+28夜+【記憶―コナルの時の記憶―】




――――――バンッ!

いきなり、硬いドアが開いた。

「コナル!」

目の前には

漆黒の髪の綺麗に一つに束ねた美形の少年。

「―・・誰?」

覚えてない。

記憶を探ろうとしても

すぐに闇に染まってしまう。


「・・・コナル・・」


カタ・・・・・

ゆっくりと目の前の人は、私を抱きしめる。

後ろには赤毛の少年と

短めの髪の少女。


「あ―・・」

思わず口から言葉が漏れた。


―・・この温かさ―・・


   私は、この温かさを


     いつか、感じたことがある。



      『暗い闇に


       光が灯ったね―・・』


ゆっくりと眩しい光が呟く。


『    思い出して―・・

     僕はいつも君の傍に居たんだ―・・




     さぁ―・・・

      思い出して・・・』