神の使徒と希望のヒカリ 作者/乃亜 ◆uz.dYBj786

"さよなら〟

君にこの言葉は届いただろうか

届かないのなら

私は声が枯れるまで

貴方に叫ぶよ

 ″ さ よ な ら 〟 



+18夜+【さよなら】




――――パーティ会場。

会場では沢山の人が賑っている。

伏羲が隣のアレンをチラリとアクマを見て呟いた。

「・・・・・アレン。」

「・・・・はい。」

「アクマはこの中に何匹いる?」

会場にはざっと見て300人は居た。

「・・・・200人ですね。」

「ほとんど・・か。」

伏羲はサッといつも嵌めている(ハメテイル)手袋を高く挙げた。

手袋が熱い炎に包まれる・・・・・

「イノセンスはつど・・・!」

「・・・・やめろ。」

ソダードが伏羲の挙げた手を下げた。

「??何で??」

「よく考えろ・・・こんな所で戦いをしたら、人間が犠牲になる――――しかも・・・勝手ながら調べたが・・・この城、何かおかしい。」

「何が?」

と、コナルが聞いた。

「―――この城には、私達が入った時には何にも無かったが・・・・・今は外にはアクマが数十体と茨(イバラ)が絡まっている・・・・それに、この城の構造は、一つが崩れると全てが壊れる構造になっている―・・」

ソダードはそう言うと窓から外へ飛び降りた。

「・・・・・そうか。」

神田が腕組みをしている。

『え~・・・では、コレから宝石大公開パーティを始めます。ではまず○○・○○○様から・・・』


「パーティが・・始まりましたね・・」

イノセンスが布の下から顔を出した。

キラキラと光に当たる。

その途端、いきなり人間の皮を被ったアクマが姿を露にした。

そして、いきなり薔薇の花弁が城の中に渦巻いた。

イノセンスが薔薇の花弁に乗せられて、誰かがソレを取った。

「・・・・・・イノセンス、獲った♪」

「・・・ったく・・アンタは荒っぽいのよ・・・」

女性と子供の声がした。

アレンが後ろを見ると

猫耳がついたフードを着た男の子と

薔薇の様に赤いドレスを着た女性が

立っていた。

男の子は飴を舐めながら笑っていた――――

「き・・・君等は・・・」



「アリス・シルキー。ノア一族だよvよろしくね?エクソシスト・・・・」

「・・ルルア・ロッカって言うのよ♪よろしくね?モヤシの坊やv」


その時だった。


「ノア様ダ!アハハハハッ」

「ノア様バンザ―イ!」

アクマが

正体を現した。

「「「「「イノセンス!発動!」」」」

と、皆が発動をした。

皆はアクマに囲まれている。

コナルも発動しようと、ラケットを構えた。


「・・・貴方に決めたわ♪おチビちゃんv」

ルルアがコナルの後ろに立っていた。

ルルアがパチンと指を鳴らすと、地面から薔薇が生えた。

真っ赤な薔薇は蕾(ツボミ)を開くと、コナルを飲み込んだ。

ルルアはその体に思い切り、紫色の魂を入れた。

すると、コナルの目が虚ろになり、薔薇に飲み込まれた。

「コナル・・・!!」

神田が叫んだ。

コナルの服の裾が薔薇から見えた。

だがソレも飲み込まれた。


「コナルゥゥゥゥ!!!!!」



――――神田の叫び声が


城に響いた――――