神の使徒と希望のヒカリ 作者/乃亜 ◆uz.dYBj786

私は今何をしているのだろう――――
誰のために戦っているのだろう―――
何時の間にか(イツノマニカ)私は―――
戦 う 事 が 普 通 に な っ て い た――――
+6夜+【任務?は?】
タッタッ・・・・
軽快な足音が自分に近づいていた―――
その場にいた皆は思っただろう。
ゆっくりと後ろを振り向くと――――
「アッ!クロちーんッ☆どしたの?そんなに慌ててぇー?」
足音の正体は、クロア。
「どうしたの?」
「どうしたんだ?クロア、急いでるのか?」
「そりゃ走ってくるんだから、急いでるんでしょ。」
「いや、お菓子が無いから持って来ようとして走ッ・・」
「いや、地球人類全員がアンタとは限らないからv」
とまたボ けと突っ込みな会話をしていると・・・
「ナイスツッコミ有難う更紗☆で、お菓子じゃなくて、任務だっての任務!コムイが呼んでんの!」
「あ、そうなのぉ?」
とコナルがきょとんとした目でクロアを見つめた。
「ちっ・・・・面倒臭ぇ・・・」
「そんな事言って嬉しいくせにv」
「五月蝿ぇ。」
そして五人は室長室へ走り行く――――――。
*
――――ここは室長室。
コムイの座っている机の前では、伏羲、更紗、神田、コナルが立っている。
「いやー、皆集まってくれて有難うvでは今回の任務は―――」
そうコムイが言いかけると・・・
バンッ!
コムイの帽子が吹っ飛んだ。
「な、何だ!?」
と、神田が叫ぶと
「すみません、遅れました。」
「ゴメンなさい。待たしちゃって。」
ドアを開けたのはアレンとリナリー。
二人は息を切らしている。
きっと走ったのだろうか。
「・・・・・・。(フゥ。 さて、今回の任務はね、潜入任務だ。」
「潜入任務ぅ!?」
コナルが叫んだ。
「五月蝿いから黙ってろ。」
と、神田が言う。
「・・・・(フゥ その潜入なんだけど。あるお屋敷にパーティーが開かれるらしいんだ。そのパーティーと言うのが、綺麗な宝石・・つまりイノセンスを見つけたからお祝いパーティーみたいな感じかな・・・まぁその人達は知らないんだけどさー・・・それで、ノアとアクマがイノセンスを奪いに来るらしい。だ・か・ら~」
長いな。
7人は感じた。
「そこで、君たちに潜入してもらう。」
「いや、普通に入った方が早いんじゃ・・?」
更紗が聞いた。
コムイは眼鏡をクイッと人差し指で押し上げると、
「でもね?更紗君。普通に入ってイノセンスを取れば、エクソシストだと言う事も分かるし、泥棒じゃないか?」
「いや、取る事自体泥棒でしょ。」
「・・・まぁ、ソレをしてきて欲しい・・・・以上。」
そう言うと、コムイはキッとクロアの方を向いた。
「・・・・・クロちゃんは任務に行かないでね。君はまだまだ練習が足りない。」
そう言い残すと、コムイは科学班の中へ入っていった。
「ちょっ・・・兄さん!・・・なんで・・・」
「クロア・・・・」
「クロア・・ッ」
「クロちん?」
「・・・・」
「クロアさん・・」
「クロア・・・ゴメンね・・・・」
皆がゆっくりとクロアに話しかけた。
クロアは項垂れていたがすぐに笑顔を取り戻すと
「なぁにッ!だいじょびだいじょび!練習してないからだって!任務頑張って!んじゃッ!」
そのままクロアは廊下へ走り出た。
「クロア・・・・ッ!」
伏羲が叫んだ。
もう伏羲の声は届かなかった。
クロアの瞳には
水色の涙が溜まっていた――――

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