二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄 完結、そして……
- 日時: 2011/07/29 00:16
- 名前: 白黒 (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=22252
はじめまして、白黒です。
白黒にちなんでポケットモンスターブラック・ホワイトの小説を書こうと思いました。
内容はオリジナルの要素を含みながら、ゲームの通りに進行したいと思います。
何分まだ中学生で、文才もないですが、それでも読んでくれたらありがたいです。
コメントを貰えれば、幸いです。
無事完結致しました。そしてこの物語は、次回作の『混濁の使者』へと続いていきます。参照をクリックして頂ければ、そちらに飛びますので。
登場人物
>>28
プロローグ
>>2
カラクサタウン
>>4
サンヨウシティ
>>5 >>6 >>7 >>8 >>13
シッポウシティ
>>14 >>15 >>16 >>21 >>27
ヒウンシティ
>>29 >>32 >>33 >>42 >>44 >>45 >>47 >>50 >>51 >>54
ライモンシティ
>>55 >>59 >>61 >>62 >>63 >>64 >>65 >>69 >>70 >>71 >>72 >>73 >>74 >>76 >>79 >>80
ホドモエシティ
>>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>89 >>90 >>92 >>95 >>96 >>100 >>101 >>102 >>106 >>107 >>108 >>113 >>114 >>115
フキヨセシティ
>>119 >>122 >>123 >>125 >>126 >>127 >>128 >>129 >>130 >>131
セッカシティ
>>132 >>133 >>136 >>137 >>145 >>146 >>147 >>148 >>149 >>150 >>151 >>152 >>153 >>155 >>159 >>162 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167
バトルサブウェイ
>>196 >>199 >>200 >>205 >>207 >>208 >>209 >>210 >>211 >>213 >>217 >>218
ソウリュウシティ
>>227 >>235 >>238 >>239 >>242 >>243 >>246 >>249 >>250 >>253 >>254 >>256 >>259 >>260 >>261 >>262 >>263 >>268 >>269 >>271 >>272 >>275 >>279 >>280 >>281 >>284 >>285 >>287 >>288 >>289 >>290 >>291
ポケモンリーグ
>>292 >>293 >>294 >>295 >>296 >>297 >>298 >>299 >>300 >>301 >>302 >>305 >>306 >>307 >>308 >>309 >>310 >>311 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>320 >>321 >>322 >>323 >>324 >>325 >>326 >>327 >>328 >>329 >>330 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>340 >>343 >>344 >>347 >>348 >>349
エピローグ
>>350
番外編
ミキの特訓 前後編 >>52 >>53
トライアルハウスバトル 前後編 >>81 >>82
旧ライモン遊園地の夜 前後編>>111 >>>112
四季の川 前後編>>143 >>144
Heaven of battle 前後編 >>168 >>169
過去のプラズマ 前後編 >>282 >>283
マルチバトルサブウェイ 前中後編 >>317 >>318 >>319
夢のドリームマッチ 対戦表
リオVSメイル >>181 >>184 >>187 >>188
アカリVSキリハ >>189 >>190 >>191
ムントVSレンジ >>192 >>193 >>194 >>195
100章記念 イリスQ&A
>>231 >>232 >>233 >>234
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- Re: 番外編 過去のプラズマ 前編 ( No.282 )
- 日時: 2011/07/08 23:46
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
ここは、プラズマ団員以外は知らないであろう、プラズマ団の拠点。その一角に、2人の人間がいた。
1人は若く見えるもののどこか威厳と貫禄のある緑色の髪の男。もう1人は少女で、長い銀髪に死者のような眼、さらに目を引くのは失われた左腕。
男はプラズマ団を実質的に牛耳っている者、ゲーチス。少女はプラズマ団に加担している者、メイル。
「よく来てくれましたね、メイル。ですが、いつもはワタクシからの指令をことごとく無視するというのに、今回素直に来たというのはどういう風の吹き回しですかな?」
ゲーチスはやや棘のある言い方をするが、メイルはゲーチスから受ける指令を無視する事がしばしばなので、まあ仕方ないだろう。
「別に。ただ気が向いただけだ。言うなれば気分だな」
「まあ、なんにせよあなたが来てくれた事には感謝していますよ。今回の指令は危険なものですからね。他の団員——例えば7幹部では、失敗する可能性が高いですからね」
「だったらもっと強い奴を引き抜けば良いだろう。奴らはPDOとかいう組織の連中に負けている。もう用済みだろう」
「あなたにとってはそうでも、ワタクシからしたらまだ利用価値があるのですよ。少なくとも、今行っているプランπ(パイ)が失敗するまでは使いますよ。……まあ、このプランが破綻するなんて思いませんがね」
「プランなどどうでもいい。で、今回の指令とやらはなんだ?」
メイルは目付きも表情も変えないが、催促するように言う。
「今回の指令はこの男……PDOという組織のリーダー、ジルウェという男について調べてほしいのですよ」
ゲーチスの言葉に、メイルは反応する。しかし表情は変わらない。
「ジルウェ……あの男か?」
「ほう、あなたがあの男を知っているとは思いませんでした」
「資料で読んだだけだ、面識はない」
「まあ、今回の指令はあの男かどうかを調べてほしいのです。もしそうならば、大事です。いや、傑作……いっそ滑稽と言うべきですか」
「くだらん言葉遊びだ……しかし、あの男はプラズマ団ここまで発展させたとも言える重要人物。そんな奴がプラズマ団を壊滅する組織なんかに加入するとは思えないが」
「どうでしょうね。人間、結構簡単に感情や心境が変わりますからね」
「ふん、まあいい。とりあえず、そいつと直接会って情報を引き出せば良いんだな?」
「ええ、そうです。しかし気をつけてください。もしあの男なら、あなたでも勝てるかどうか。下手をすれば、命が危ないと思ってください」
ゲーチスのその言葉に、メイルは嘲笑うようでいて、しかし最も感情が感じられない声で言った。
「生きるとか死ぬとか、そんな事はどうでもいい。この世は生き地獄あの世も地獄。死ねば地獄、生きても地獄。どっちも変わらない地獄だ」
地下水脈の穴。
天然の洞穴に雨水が染み込み、湧き上がって地下に巨大な水溜りを作った。その規模は水溜りと言うより池——いや、地底湖と言うべきだろう。
その地下水脈の穴の最深部、一際大きな地底湖があるフロアに、2人の人間がいる。
その2人は巨大な地底湖を挟んで向かい合っている。
「えっと、聞くのが遅くなったけど君は誰かな?」
2人のうちの片方、赤を基調とした服を着て、眼鏡を掛けている若い男がそう訊ねる。
「私はメイルだ。お前はPDOのリーダー、ジルウェで間違いないな?」
2人のうちのもう片方、メイルはそう答えた。そしてジルウェと呼ばれた男は首を縦に振る。どうやら合っているようだ。
「で、僕なんかに何の用かな?」
「……私はプラズマ団に属してこそいないが、プラズマ団の加担者だ。そして今回、お前について調べに来た」
「僕について? それは随分と暇なんだね」
ジルウェは陽気に言うが、メイルの表情は変わらず無表情。
「……しらばっくれるという訳か。いいだろう。元より無理矢理吐かせるつもりだったからな」
言ってメイルはモンスターボールを取り出す。
「出て来い、アーケオス!」
メイルが繰り出したのは、始祖鳥のようなポケモン、アーケオスだ。
「アーケオスか……だったら僕は、出て来い、キリキザン」
ジルウェが繰り出したポケモンは、腕や体に刃が付いた怪人のようなポケモン、キリキザンだ。
「アーケオス、アクロバット」
先に動いたのはアーケオスだった。アーケオスは文字通り目にも止まらぬスピードでキリキザンを攻撃し、寸分違わぬ位置へと戻る。
「速いねぇ、そのアーケオス。でも、鋼タイプであるキリキザンに手傷を負わせるのは失敗だね」
「……?」
ジルウェの言葉に、メイルは無表情で疑問符を浮かべる。
と、その瞬間。キリキザンの体が銀色に光り、キリキザンはその光を光線にして放つ。
アーケオスは銀色の光線をまともに受け、吹っ飛ばされる。
「メタルバースト。鋼タイプのポケモンを相手にするなら、これくらいは警戒しないとね」
ジルウェは閉じているように見える眼を少し開け、臨戦態勢に入る。
「……成程。確かにこれは、命がけのバトルになるかもしれないな」
そしてメイルは戦闘不能となったアーケオスをボールに戻し、次のポケモンが入ったボールを手に取る。
「まあ、命なんて賭ける価値すらもないがな」
そして、そのボールを投げ、新たなポケモンを繰り出す。
クライマックスが近いですが、今回は番外です。今回の番外は1番最初にオリキャラを投稿してくださった、不思議のプレートさんのオリキャラ、メイルです。えっとですね、今回はかなり最初の会話が多くてつまらなかったでしょうし、何かの伏線みたいな事も喋っているので『意味分かんねえよ』みたいな感じしょうが、ご了承願います。次回はバトルメインですので、次回もお楽しみに。
- Re: 番外編 過去のプラズマ 後編 ( No.283 )
- 日時: 2011/07/09 01:06
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
メイルが次に繰り出すのは、胎児のような姿で緑色もゲル状の物質に包まれているポケモン。
「ランクルスか。いや……まあ、いいか。キリキザン、シザークロス」
キリキザンは跳躍し、両手の刃を交差させながらランクルスに斬り掛かる。
「避けろ」
メイルはそう指示し、ランクルス実際に避けようとするが
「逃がさないよ。ストーンエッジ」
突如地面から鋭い岩が飛び出し、その岩がランクルスを襲う。
「くっ……」
メイルは軽く呻く。ランクルスを見ると、その姿は歪に歪んでいた。
「やっぱりゾロアークか。特性イリュージョンなんて、僕には通用しないよ」
特性イリュージョン。ゾロアークは場に出る時、手持ちのポケモン1体に化ける特性を持っている。
「まさか、私のゾロアークのイリュージョンを見破れる奴がいるとはな」
メイルは無感情に言う。
「ま、これでもPDOのリーダーですから。キリキザン、辻斬りだ」
キリキザンは刃を構え、ゾロアークへと走り出す。
「ゾロアーク、バークアウト」
それに対しゾロアークはけたたましい叫び声をあげ、キリキザンの動きを止める。
「火炎放射」
そして口から高熱の火炎を放つ。火炎はキリキザンを包み込み、燃え盛る。
「やるね。キリキザン、メタルバースト」
火炎放射を受けてもまだ立っているキリキザンは、銀色の光線を放つ。
メタルバーストは受けた攻撃のダメージを1,5倍にして返す技。もしゾロアークがこれを喰らえば、ひとたまりもないだろう。
「ゾロアーク、ナイトバーストだ」
しかしゾロアークは全く動じず、黒いエネルギーがこもった腕を振り上げ、振り下ろす。それと同時に途轍もない闇の衝撃波が発生し、メタルバーストを打ち消してキリキザンを襲う。
「キリキザン!」
キリキザンはその衝撃波をまともに喰らい、戦闘不能となる。
「戻れ、キリキザン。……それじゃ、次はこのポケモンだ。頼んだよ、ヒヒダルマ」
ジルウェの2番手は、真っ赤なゴリラのようなポケモン、ヒヒダルマだ。
「ヒヒダルマ、気合玉だ」
ヒヒダルマは気合を込めた玉を作り出し、それをゾロアークに向けて発射する。
「バークアウトで掻き消せ」
ゾロアークは咆哮のように叫び、それによる衝撃波で気合玉を掻き消す。
「シャドークロー」
そしてそのまま影の爪を作り、ヒヒダルマを切り裂く。
「怯むなヒヒダルマ。火炎放射!」
ヒヒダルマはシャドークローを受けはしたものの、ゾロアークが接近したのをいいことに、至近距離から火炎放射を放つ。
「くっ、ゾロアーク、バークアウト」
ゾロアークは対応できずに火炎放射の直撃を喰らうが、すぐに身を退いてバークアウトを放つ。
「気合玉だ!」
だがヒヒダルマは待ってましたと言わんばかりに気合玉を発射する。崩れた姿勢で放ったバークアウトの威力は低く、気合玉は簡単にその衝撃波を突っ切ってゾロアークに直撃する。
「戻れ、ゾロアーク」
メイルは戦闘不能となったゾロアークをボールに戻す。
「出て来い、ランクルス」
そして今度こそ、正真正銘のランクルスを繰り出す。
「ランクルス、サイコキネシス」
ランクルスは無数の念波を放ち、ヒヒダルマを襲う。攻撃は高いが防御面が低いヒヒダルマは、その攻撃でかなりのダメージを受ける。
しかしその時、ヒヒダルマに異変が起こる。
「何だ……?」
ヒヒダルマの体は、炎のように真っ赤な色から、落ち着いた青色となり、体勢も瞑想をした時のようになる。
「ダルマモード。ヒヒダルマの特性だ。これは自分がピンチになると、防御力に特化したダルマモードという形態に変化する特性だよ」
ジルウェはそう説明する。
「さあ、ヒヒダルマ、サイコキネシスだ」
ヒヒダルマは無数の念波を発生させ、ランクルスを攻撃する。
「ランクルス、サイコキネシスで押し返せ」
だがランクルスもサイコキネシスを放ち、ヒヒダルマの念波を押し返す。
「雷だ」
さらに激しい雷撃をヒヒダルマに落とす。いくら防御に特化しているとは言っても、今のはかなり効いただろう。
「ヒヒダルマ、岩雪崩だ!」
ヒヒダルマは天井に何か念じると、突然岩が崩れ、雪崩のようにランクルスを襲う。
「サイコキネシス」
ランクルスはサイコキネシスで襲い掛かる岩を押し止めようとするが、如何せん数が多いため、全てを止めることは出来ずにいくらか喰らってしまう。
「ランクルス、エナジーボール」
岩を全て処理すると、ランクルスは緑色の球を2つ発射する。
「ヒヒダルマ、サイコキネシス」
ヒヒダルマは念動力でその球を止める。
しかし、そこに隙が生じてしまう。
「ランクルス、雷」
ランクルスはその隙を見逃さず、激しい雷撃をヒヒダルマに落とし、戦闘不能とする。
「……まさか、ダルマモードのヒヒダルマもこんなに早くやられるとわね……」
ジルウェは1つ溜息を吐く。その溜息は、どこか倦怠感があった。
「これでお前の手持ちは残り1体。まあ、他にポケモンがいるなら、いくら使おうが構わないがな」
メイルは余裕の言葉を発する。正直メイルも残りポケモン1体なのだが。
「いや、残りはこいつ1体だけなんだけど、正直あんまり使いたくないんだよねぇ……まあ、四の五の言ってられないか」
そう言ってジルウェは、目付きを鋭くする。
「気をつけてね、このポケモンはまだ幼いから、力の加減が効かないよ」
そう前置くと、ジルウェはモンスターボールを放る。
「さあ出て来てくれ、僕の勝利の星——」
その後、メイルは軽度の火傷を負って帰還した。ゲーチスに何があったのかを聞かれたが、「奴である可能性は高い」とだけ言って無視した。
ちなみに、地下水脈の穴は最深部が崩壊し、バトルの後は大規模な火災も発生した。まあ、場所柄すぐに収まったが。
「PDOリーダージルウェか……」
メイルはバトルを少し振り返ってみるが、止めた。ジルウェの事を思い出すと無性にイラつくからだ。
「……ふん」
メイルは最後に、『勝利の星』について思考を巡らせる。
「やはり、この世は地獄、あの世も地獄だ」
そして最後に、そう呟く。
番外終わったんですが……書く側としては、正直内容も締まりも微妙なような気がしてなりません。それに、話1回分で何体もポケモンを出すのはきついです、何か。まあ、それでは次回予告を。次回はチャンピオンロード……の一歩手前の重大イベントです、お楽しみに。
- Re: 125章 イリスVSチェレン ( No.284 )
- 日時: 2011/07/09 13:58
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
10番道路。
深い緑と川で囲まれた自然豊かな道路。そして、そこを抜けた先にはバッジチェックゲート、さらに先にはチャンピオンロード。そしてそこを抜ければ、トレーナーの終着点、ポケモンリーグがある。
ソウリュウシティを出発したイリスのミキは、その10番道路を進む。そしてバッジチェックゲートまでもうすぐという桟橋に差し掛かったところで、呼び止められた。
「ストップ、イリス!」
イリスは驚いて振り返ると、そこにはチェレンがいた。その後ろにはベルもいる。
「チェレン……」
「イリス、君はポケモンリーグに行くんだろう?」
チェレンは、いつもよりもさらに真剣な眼差しで、イリスに問う。
「……うん。行くよ。行ってNとバトルする」
「そうか……」
イリスはすぐに踵を返し、目的地へと向かおうとするが
「イリス、君の強さを確かめたい。だから、僕と6対6のフルバトルで勝負だ」
チェレンの言葉に、イリスは予想していたといわんばかりの声で答える。
「勿論」
「まず僕からポケモンを出すよ。出て来い、オーベム!」
チェレンが繰り出したポケモンは、茶色い体に3本の指は赤、黄、緑の3色に分かれており、点滅している。
「じゃあ僕はこいつだ。出て来い、ウォーグル!」
イリスが繰り出したのは、勇猛ポケモンウォーグルだ。
「先攻はもらうよ、イリス。オーベム、10万ボルト!」
オーベムは指に電撃を溜め、それをウォーグルに向けて放つ。
「避けろウォーグル、ビルドアップ!」
ウォーグルは電撃をかわし、自らの筋肉を増強し、攻撃と防御を高める。
「だったらこれどうだ。サイケ光線!」
オーベムは次に、指から光線状の念波を発射する。
「それもかわせ!」
ウォーグルは羽ばたき、念派の光線を避ける。
「ビルドアップ!」
そしてまたもビルドアップ。一撃で決めるつもりなのだろうか。
「連続でサイケ光線!」
だがオーベムは負けじとサイケ光線を連発する。
「全部かわせ!」
ウォーグルは旋回し、襲い掛かる無数の光線を避ける。
「ビルドアップからブレイククロー!」
全てかわしきった後、ウォーグルはビルドアップで能力を高め、すぐさまブレイククローに繋げる。
「オーベム、目覚めるパワー!」
オーベムは指先からいくつもの黒い小球を放ち、ウォーグルを攻撃する。全速力で突っ込んだため、ウォーグルはそれらの攻撃を避ける事が出来ずに、直撃を喰らう。
「10万ボルトだ!」
そしてオーベムはすかさず高電圧の電撃を放つ。ウォーグルはなんとかそれをかわし、飛び立つ。
「ウォーグル、エアスラッシュ!」
「オーベム、10万ボルトで打ち消せ!」
ウォーグルは翼を振って空気の刃を飛ばすが、オーベムの10万ボルトで相殺されてしまう。
「ブレイククロー!」
ウォーグルは思い切ってオーベムに突っ込む。しかし最初の時ほど速くはない。目覚めるパワーを警戒しているのだろう。
「オーベム、目覚めるパワーだ!」
オーベムは黒い小球をいくつも発射する。しかしウォーグルはそれらの小球を全てかわす。これは減速したのが功を奏したと思ったが
「速度を落として攻撃を回避する前後は、隙だらけだよ。オーベム、思念の頭突き!」
オーベムはウォーグルの隙を突いた思念の頭突きを喰らわせる。まともに当たったようで、今のはかなり効いた。
「もう一度思念の頭突き!」
さらにオーベムは思念の頭突きを放つ。ウォーグルはさっきの頭突きで怯んでいたため、また直撃を喰らった。
「ヤバイ……ウォーグル、一旦退け!」
そう指示され、ウォーグルはオーベムから距離を取る。
「ウォーグルの主体は近接戦闘。もしそのレンジでオーベムが戦えば、まず確実にやられる。だけど、それなら話は簡単だ。近寄らせなければ良い。ロングレンジ攻撃はオーベムの十八番だからね」
チェレンは何も言ってないのに説明を始める。悪いというより鬱陶しい癖だが、それはそれだけ余裕があると言う事だ。
「くっ、ウォーグル、エアスラッシュ!」
ウォーグルは再び空気の刃を飛ばすが
「10万ボルト」
オーベムの10万ボルトで相殺される。
「ブレイククロー!」
今度は大きく鋭い爪を構え、突撃するが
「目覚めるパワーだ」
今度も黒い小球をいくつも喰らい、止まってしまう。
「オーベム、サイケ光線」
そして近距離からのサイケ光線を喰らい吹っ飛ばされる。
「遠距離からの攻撃じゃ効かないし、接近しようにも止められる。それにこんなバトルを続けてたらジリ貧だ。どうするか……」
イリスは考えるも、良い作戦は思いつかない。
「……ごちゃごちゃ考えるのはやめよう。ウォーグルには似合わない。だから、力技の一発勝負で決めるとしよう」
イリスは清々しい顔で、ウォーグルに指示を出す。
「ウォーグル、ブレイブバード!」
ウォーグルは全身に膨大なエネルギーを纏い、物凄い勢いで、全速力でオーベムに突撃する。
「オーベム、サイケ光線!」
オーベムはサイケ光線でウォーグルの迎撃を試みるが、その程度ではウォーグルは止まらない。
「行っけぇ!」
ズガァン!という爆音とともに、盛大に砂煙が舞う。その砂煙が晴れると、そこには戦闘不能となった2体のポケモンがいた。
「両者共に戦闘不能。初っ端からこれか」
チェレンはぼやくようにそう言いつつ、オーベムをボールに戻す。
「別に良いだろ、始まりは突飛な方が面白い」
イリスもそう言って、ウォーグルをボールに戻す。
イリスVSチェレン。その始まりは、両者共に互角の力を持つという事を告げたのだった。
イリスVSチェレン、開戦です。第2回幼馴染対決です。まあ、だからなんだと言う感じでしょうが。とにかく、ベル、アイリス、シャガ、ミキと、ビッグイベントバトル5連戦(連戦と言うべきかどうか微妙)、そのファイナルです。では、次回のイリスVSチェレンもお楽しみに。
- Re: 126章 圧倒的攻撃力 ( No.285 )
- 日時: 2011/07/09 14:56
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
「頼むぞ、デスカーン!」
「出て来い、ガマゲロゲ!」
イリスの2番手は棺桶ポケモンデスカーン。
チェレンのポケモンは2足歩行する青色のカエルのような姿で、頭部につ、両腕に2つずつ、背中に4つコブがある。
「デスカーン、鬼火!」
デスカーンは青白い火の玉をいくつも放つ。火の玉はゆらゆらと不規則に揺れながらガマゲロゲに迫る。
「ガマゲロゲ、濁流だ」
突如、ガマゲロゲは大きく叫ぶ。すると、どこからともなく濁った波が発生し、鬼火を消してデスカーンを押し流す。
「くっ……デスカーン、シャドーボール!」
デスカーンは棺桶から伸びる4つの腕からそれぞれ1発ずつ、合計4発の影の球を発射する。
「ガマゲロゲ、ハイパーボイスで掻き消せ!」
ガマゲロゲはまた大きく叫ぶが、さっきのようにただ叫ぶのではなく、重低音による衝撃波を叫び放つ。
衝撃波は影の球を止め、2つほど消滅させたが、残り2つはやや威力は落ちた物ガマゲロゲにヒットする。
「怪しい風!」
そしてデスカーンはガマゲロゲが怯んでいる隙に怪しい風を放つ。いつものようにただ妖気を含んだ風を発生させるのではなく、横向きにした小さな竜巻のようなものをいくつも発射する。
「ガマゲロゲ、耐えろ!」
6発の怪しい風の弾をを喰らい、ガマゲロゲはかなりのダメージを受けたが、それでもまだまだ戦えそうだ。凄い体力である。
「ガマゲロゲ、濁流!」
ガマゲロゲは叫び、濁流を発生させ、デスカーンを流そうとするが
「デスカーン、守る」
デスカーンは自分の周囲に防御膜を張り、濁流を防ぐ。
「シャドーボール!」
そして4発の影の球を、ガマゲロゲに向けて発射する。
「ハイパーボイス!」
ガマゲロゲは最初よりもさらに大きな重低音の衝撃波を放ち、シャドーボールを掻き消す。だがやはり全ては消せず、威力が衰えた1発だけ喰らうが、大したダメージではない。
「ガマゲロゲ、マッドショット!」
ガマゲロゲは口から光線のように泥を発射する。
「デスカーン、守る」
だがデスカーンは守るを使い、マッドショットを防ぐ。
「連続でマッドショット!」
ガマゲロゲはマッドショットを連発する。その様子はいくつもの長い泥団子が投げられているようである。
「デスカーン、耐えろ!」
守るは連続使用厳禁なため、あえてマッドショットを受ける。ちなみにデスカーンには避けるという選択肢は無い。
「怪しい風!」
デスカーンは妖気を含む風を発生させる。竜巻状の弾を発射するのではなく、普通に風を発生させる。
「ハイパーボイス!」
ガマゲロゲは重低音の衝撃波でそれを掻き消す。怪しい風は攻撃範囲は広いがその分威力が低いので簡単に相殺できる。
「濁流だ!」
そしてガマゲロゲは濁流を発生させ、デスカーンを押し流す。怪しい風を使った直後だったため、守るを使う時間がなかった。
「まだだ。デスカーン、シャドーボール!」
デスカーンは黒い影の球を4発放つ。しかし、それらの球は全て明後日の方向へと飛んでいった。
「!?」
イリスは驚くが、チェレンは至極冷静に口を開く。
「濁流は命中率を下げる事のある技だ。シャドーボールが外れたのもそのせいだね」
そして淡々と説明をする。
「ガマゲロゲ、マッドショット連発」
ガマゲロゲは泥の塊を光線のように何発も発射する。
「デスカーン、守る!」
デスカーンは慌てて守るを使い、マッドショットを防御する。
しかしガマゲロゲはなかなか攻撃を止めず、ついには守るが解け、デスカーンはマッドショットの連撃を喰らう。
「濁流!」
そしてとどめの濁流を喰らい、デスカーンは戦闘不能となる。
「ぐ……戻れ、デスカーン」
イリスはデスカーンをボールに戻す。
「あのガマゲロゲは鈍い。ならこいつが適役だ。出て来い、チラチーノ!」
イリスの3番手はスカーフポケモンのチラチーノだ。
「チラチーノ、アイアンテール!」
チラチーノは大きく跳躍し、回転しながら落下のスピードも合わせたアイアンテールをガマゲロゲの脳天に叩き込む。
ガイィン!という鈍い音がして、2体のポケモンは停止する。
「……イリス、良い事を教えてあげよう」
とその時、チェレン唐突に口を開く。
「僕のガマゲロゲの技は濁流、マッドショット、ハイパーボイスとあるけど、あと1つ技を覚えている。その技はガマゲロゲが覚えているたった1つの物理技。そしてこのガマゲロゲは」
一拍おいて、チェレンは言葉を続ける。
「特攻より、圧倒的に攻撃力が高い!」
次の瞬間、チラチーノはガマゲロゲに殴り飛ばされた。地面に叩きつけられ、バウンドし、近くの木に激突する。
「チラチーノ!」
イリスは叫ぶ。チラチーノはなんとか起き上がるが、かなりの大ダメージを受けている。
そしてガマゲロゲを見ると、デスカーンやチラチーノが与えたダメージが癒えていた。
「ドレインパンチ。攻撃後に相手に与えたダメージに応じて体力を回復する技だ」
チェレンは鋭い眼差しと声でで、イリスを威圧する。
「チェレン、やっぱり君は、強い……!」
そしてイリスはさらに気を引き締め、バトルに臨むのだった。
イリスVSチェレン、パート2です。今までの経験からすると、パート6か7までありそうですが、頑張って書きます。ではあとがきで書くこともないんで、次回のイリスVSチェレン、パート3もお楽しみに。
- Re: ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄 新企画開催! ( No.286 )
- 日時: 2011/07/09 22:35
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: /LylQYeE)
- 参照: http://pokegai.jp/
えーご存知の人は知っている、白黒です。今回は重要かどうか人それぞれ異なるお知らせです。
僕は現在中学3年生でして、受験やらなんやらでここに来る頻度が減ると思います。
ですが緊急事態が起こらない限り、1日1話分は更新するように心がけますので、これからも『ポケットモンスターBW 真実と理想の英雄』をよろしくお願いします。
以上、お知らせでした。
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