二次創作小説(紙ほか)

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デュエル・マスターズ 0・メモリー 堂々完結
日時: 2014/12/07 13:44
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: oLjmDXls)

【読者の皆様へ】
初めまして、二次などで創作を行っている、タクと申します。この度はデュエル・マスターズ 0・メモリー、完全に完結しました! 今まで皆さん、応援ありがとうございました。続編、デュエル・マスターズ D・ステラも応援よろしくお願いします!

【番外編あらすじ】
教団の脅威は去ったはずだった。教団の神官、バラモンとデトロイトによって呼びこされた2人の無法の覇者、そして竜神王。しかし、それはやがて世界を脅かす要因に。そして、ヒナタがデュエマをやめる!? 衝撃の番外編、ついに本格始動!

用語集>>10

登場人物紹介>>02
デッキ紹介>>67
デッキ紹介2 >>190
参照1000突破企画:切札紹介 >>114

本編>>247

番外編:強襲の竜神王編

エクストラターン0:キー・メモリアル >>246
エクストラターン1:異変 >>253
エクストラターン2:竜神王 >>254
エクストラターン3:恐怖 >>257
エクストラターン4:狂気 >>258
エクストラターン5:行動開始 >>261
エクストラターン6:デコード >>262
エクストラターン7:ケリを付けろ >>265
エクストラターン8:敗者の条件 >>266
エクストラターン9:急襲、竜神王 >>267
エクストラターン10:決死の特攻 >>268
エクストラターン11:デッド・オア・デッド >>280
エクストラターン12:鬼 >>298
エクストラターン13:暴かれた根源 >>300
エクストラターン14:捨てられたデッキケース >>301
エクストラターン15:ベルフェモール >>304
エクストラターン16:向き合うこと >>305
エクストラターン17:大阪へ >>307
エクストラターン18:咆哮、激震、超克 >>310
エクストラターン19:星として、海に散る >>311
エクストラターン20:絶望への反逆 >>312
エクストラターン21:決戦の舞台へ >>313
エクストラターン22:立ち塞がる無法の皇 >>314
エクストラターン23:激震、インフィニティ・ドロン・ゴー! >>315
エクストラターン24:最後の戦い >>336
エクストラターン25:反逆の一戦 >>337
エクストラターン26:竜神王結合 >>338
エクストラターン27:破壊衝動 >>339
エクストラターン28:絶望と破壊の渦 >>340
エクストラターン29:終焉      >>341

参照3000突破記念!ヒナタへ56の質問
>>176 >>177

短編1:仁義なき戦い(パブリック・エネミー) >>163 >>164
短編2:恋の裏技 >>182 >>185 >>188
短編3:親父の背中 >>206
短編4:恐怖、学園七不思議!? >>281 >>283 >>285 >>289 >>290 >>294 >>295
短編5:探偵パラレル >>306


コラボ番外編

モノクロさん作、デュエル・マスターズMythology

”last smile”
あらすじ:デュエル・マスターズMythologyで活躍中のヒロインキャラ、御船汐。彼女の空白の一年間とは、まさしく鎧竜での一年間のことだった。では、何故彼女はそれを失うことになったのか? そして、記憶と共に彼女が失わなければならなかったものとは。オリキャラによって繋がる2作品の謎が今此処に明かされる。
そして、無法と神々が今、交錯する。
短編のつもりが中編クラスの長さになってしまったこの作品。最後まで必見!

第一話:別れと悲劇はデュエマの後で
>>316 >>317 >>321 >>322

第二話:月夜野シオは彼女なのか?
>>323 >>327 >>328

第三話:神話の使い手
>>329 >>330 >>331 >>332

第四話:そして神話へ
>>335 >>345 >>348 >>349

第五話:”先輩”
>>350

キャラクター裏話

パート1 暁ヒナタ >>293
パート2 黒鳥レン >>299


基本、概存のカードを使用していますが、これからの展開でオリジナルカードを使うかも知れません。ご了承下さい。

なお、クリーチャーの解説などは、以下サイト様から引用させていただいています。
DuelMasters Wiki(デュエルマスターズ ウィキ)様

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー 番外編 ( No.288 )
日時: 2014/03/16 04:58
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

モノクロさん

コメントありがとうございます。

まずドラゴン・サーガからですが、アレですね。ドラゴンこそメインですが、エンジェル・コマンド・ドラゴンのように既存の種族がドラゴンと化したものについては、今までどおりのサポートができるのが嬉しいです。コレを機に、もう一度へブンズ・ゲートでも組んでみようかな、と。

《オドル・ニードル》の口調についてですが、まず最近電撃大賞で入賞した作品を参考にしたわけです。後は、書いていてとても楽しかったことでしょうか。やっぱラップはいいですね。ただ、相手が相手なせいでヒナタはうざがっていましたが。

そして、次に……コトハは胸自体はD辺りを想像しています。まあ、そちらの作品の、このみほどではありませんね。
そして、コトハ自身、デッキを使い分けているところがあります。ビートか連ドラかは気分ですよ、彼女の。いや、または作者の。ただ、スノーフェアリービートじゃ、決め手に欠けるところはあります。
《バトライオウ》も地味に登場です。自分は前に連ドラ組んでいたので、今度買ったら入れてみたいです。《ベルナルド・タイソン》と相性いいかもしれませんね。または、《ゾルゲ》か。

そして、続編のことですが、まずキーワードは月と太陽、ですね。そしてD・ステラのDには複数の意味があるという点にも注目です。
主人公は、ヒナタ続投は確定しています。そして、もう1人の主人公……掌編1に出した少年ですが、まずヒナタが太陽ならば彼は月です。月と言っても、シオのように静かに夜空に佇む月ではなく、宵闇に存在感を大きく放ち照らす三日月、というイメージです。

まあ、とにかく乞うご期待ということで。それでは、また。

短編4:恐怖、学園七不思議!?(4) ( No.289 )
日時: 2014/03/16 11:37
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

 情報の出現が割りと最近であったことも含め、これはクリーチャーの仕業である、という見解が強くなってきたところだったが、3つ目、4つ目くらいに来てから---------------

 3つ目、妙なにおい漂う家庭科調理室。

 は、星目テツヤが焼いたホワイトデーのクッキー(しかも今はまだ9月)で、彼曰く。

「え? 今9月だっけ? でもさぁ、今のうちから焼いておかないと、毎年ヤバんだよなぁ。俺けっこうモテるせいで、ロッカーがチョコの海に……困るね、ハハ」

 と、キザな笑みを浮かべたため、

『ふざけるな、家でやれええええええ!!!』

 ガスッという音と同時に、ヒナタとコトハのツインアッパーがテツヤの顔面に決まったのだった。

 そして、4つ目は、雄たけびを上げる3年教室、というものだが。

「ああ、すまんすまん、僕最近こういうのにハマってるんだよね」

 正体は、よりによって夜に自分のクラスの教室に設置されたテレビに家庭用ゲーム機をつなぎ、ゾンビ系ホラーゲームを音量たっぷりでプレイしていたスプラッシュ天川だったため、

「ドラポン、リボルバー連射」
「オーロラ、連続で光弾」

「えっ、ちょやめ……ぎゃあああああああ」

 粛清した。
 こうして、七不思議4つ目は解決したのだった。

「だから、家でやれよ」


 ***

 さらに、その後も珍道中は続き、5つ目はトイレの太郎君というものだったが、それは便秘に悩む老校長、瓜生崎先生がトイレで唸っていた声が太郎君の声に聞こえただけだったのだった。

「って、だから家でやれよ」

 というヒナタの突っ込みは、虚しくも消えかかっていたのだった。


 というわけで、七不思議6つ目。それは、笑い声が響く非常階段の踊り場、というものだった。

「うふふ……あはは、いひひ……」

 案の定、薄気味悪く不気味な笑い声。

「これ、もうオバケでもクリーチャーでも何でもないんじゃないの?」「知らねえよ」
「じゃ、賭けはアタシの勝ちってことで!」
「勝手にすら、いーじゃねえか」

 半ば投げ出したかのような声でヒナタは返した。ただ、奇妙なことに足元には何枚か、デュエマのカードが落ちていた、ということだ。そして、共通するのが”プリン”やスノーフェアリーのカードということだった。

「あはははは」

 近い。この近くだ。

「そこに誰かいるな……」

 そして、踏み出す。


「誰だッ!!」


 勢い良く踊り場に躍り出たヒナタは叫んで、目の前にいるはずの良く分からないものに怒鳴った。声が階段に響き、その影は驚いたかのようにビク付いた。

「……」

 やがて、目がなれて相手の正体が分かると、ヒナタは呆れたかのようなげんなりとした表情を浮かべた。コトハは完全にドン引きしている。

「なっ、なっ、何で貴様らがここに……!」

『それはこっちの台詞じゃ、レエエエエエエエエン!!』

 目を血走らせ、真っ赤にし、叫ぶヒナタとコトハ。レンの目の前には、カードが山積みにされている。そのカードの殆どがスノーフェアリーといったものだった。
 そして、写真のように固まっているレンの頬にはそのカード。あろうことか、頬ずりをしていたということだ。

「ペドか!? とうとうペドにまで落ちぶれたか。 本っ当に救いようのねえやつだな!!」
「ええい! うるさい黙れうざい下れ、見られたからには、貴様らでも生かしてはおかんぞ!! スミス!!」

 レンが吼えると、今までヒナタの背後にいたスミスが、カードになってレンの手に加わる。
 カードとなったスミスが、

「ヒャッハー! 今まで散々、俺を空気にしやがったな? リア獣を目の前でチラ付かせやがったな? こんな下らんことに付き合わせたな!?」
「ほほう、リア獣か。それは散々だったなスミス。現に今も僕は、目の前にリア充がいるのを確認した」
「おい、それって俺とコトハのことじゃあるめえな」

 レンの勝手な独断に、こめかみを引きつらせるヒナタ。デッキを取り出したところを見ると、もうこっちも戦闘モードか。
 時同じくしてデッキケースにスミスが入り、レンはそれを突き出すと、相棒とともに叫ぶ。逆ギレか、何なのか。


『うるせぇー!! 口封じ兼リア充は滅殺爆殺根絶じゃあー!!』


 次の瞬間、レンの体から黒い霧が噴出された。

 決闘空間の開放だ。


 ***

 ヒナタとレンのデュエル。現在、シールドはレンが2枚、ヒナタが4枚だ。場には、レンが《メガギョロン》、ヒナタが《トップギア》といったものだった。ヒナタは序盤から墓地にクリーチャーを送り続けていた。

「ったく、七不思議を解明しに来たら、よりによって変体変人と遭遇して……何て日だ!!」
「うるさい、黙れ!! 僕の趣味がこうなったのには訳があるんだ!! 頼むから、誰にも口外するな!!」

 いや、ペドだのロリコンだのは自分の責任なのであって。思わず、ヒナタは本気で殺意が沸いたのだった。

「情けなッ! お前、自分で言ってて情けないと思え!」
「それに、リア充は殲滅だ!! 2人きりで夜の学校散策とは、いい度胸じゃないか!!」

 レンは流れるようにカードを動かしていく。そして-------------。

「学校は貴様らリア充のハネムーンの場所ではない。貴様らリア充の墓場だぁぁぁ!!」

 無色と水のマナが3枚タップされる。
 そして、レンの周りをオーラが包み込んだ。
 --------------来る、呪文の詠唱だ!!

「《戦慄のプレリュード》を唱えて、次に召喚する無色クリーチャーのコストを-5。よってコスト0の《破界の右手 スミス》を召喚」
『ヒャハハハハハ!! 開放されろ、俺様の右手!!』

 《戦慄のプレリュード》によって、コストが0になった《スミス》をバトルゾーンへ。いきなり、パワー11000は脅威といえよう。
 しかし。レンはヒナタの予想とは、正反対の行動に移っていったのである。

「そして僕にはこんなこともできるんだよ。 呪文、《ヒラメキ・プログラム》! 悪いなヒナタ。貴様の戦略、真似させてもらうぞ!」
「お、おい……お前のその編成で何を出すつもりなんだよ……!」

 よりによって、今まで自分がメインで使ってきた呪文を使われることに少し衝撃を受けるヒナタ。というのも、今までレンがこの呪文を使ってきたことは一度もないからである。
 
「さあ、コスト5のスミスが破壊され---------------来い、《青狼の始祖アマテラス》!」
「な---------------!!」

 驚いた。まさか、こっちでも自分が使うカードを使ってくるとは。

「ハハハ! 貴様の戦略、応用させてもらったぞ! さらに《アマテラス》は効果でコスト4以下の呪文を詠唱できる-------------つまり、もう一度《ヒラメキ・プログラム》!!」

 まずい。この流れで行けば、《アマテラス》のコスト6より1多い、コスト7のクリーチャーが出てくる。
 そして何より、コスト7にはレンが操るオラクリオンが多く存在するのだ。

「この神風は、人のためにあらず。信仰は儚き神のためにあり。俗物と告別し、今ここにあり! 《告別のカノン 弥勒》」

 しまった。《弥勒》の効果により、ヒナタは手札が1枚吹っ飛ばされる。それは、よりによって-------------《ドラゴ・リボルバー》だった。

「あ、はは……まずいねこりゃ」
「さて、ターンエンドだ」

 まずいことになった。レンは、例によってまだ手札に余裕がある。一方のヒナタは、手札も貧弱な状態。
 だが、ここで1つの活路を見出す。

「行くぞ、《シューマッハ》! 効果で、互いに手札を捨てて5枚ドローだ!」
「ほーう。手札交換か。だが、逆にまたいいものが来てしまったぞ」

 レンは、今の手札交換で手札に《真実の名 修羅丸》に《神聖騎オルタナティブ》が来ている。
 しかし-------------あくまでも、ヒナタは引くことを目的としていたのだ。

「G・ゼロで《クロスファイア2nd》を召喚だ! んでもって、墓地にあるクリーチャーは-------------10枚! 行くんだ、《暴走龍 5000GT》を召喚し、パワー5000以下を破壊!」
「なっ、しまった……」

 パワー1000の《トップギア》は破壊されてしまったが、逆もまた然り、《メガギョロン》が吹っ飛ばされる。

「さあ、行くぞ! 《クロスファイア2nd》でW・ブレイク」
「ぐあああ! ト、トリガーなしだと!?」

 シールド2枚が破片となって飛び散る。そして-----------この瞬間、ヒナタの勝利が確定した。

「わりーな、レン。友には時に非情になれってな! 《5000GT》でダイレクトアタック!!」

短編4:恐怖、学園七不思議!?(5) ( No.290 )
日時: 2014/03/18 22:42
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

「ほーう、ほーう、ほーう? とうとう変体の領域に達してしまったか。《”ペド”タイル・セブ・クロウラー》」
「誰が《アルタイル・セブ・クロウラー》だ!! ……いや、違うんだ……これには色々訳があって……」
「問答無用よバカ野朗。アンタ、美学趣味ナルシストにペド属性追加して変態になるつもりなの《封魔”ペド”ラク》」
「誰が《封魔アドラク》だ!! てか何でもかんでもペドペドうるさいぞ!」

 思わずレンは怒鳴る。そんなペ○ドラーみたくペドペド言われたのではしつこくて仕方がないのだろう。
 あ、今そのネタはまずいか。

「いや、そうじゃなくてな……実はヨミに取り付かれた後、奴はどうやらロリコンという名のペドだったらしいが、どうやらそれが伝染ってしまったらしい」
「いや今回ペドペドうるさいよ。あ、俺もか」
「確かに僕は変体かもしれない。だが、それはロリコンという名の紳士なのであって」
「裏を返せば変体という名のロリコンね」

 ここで、ヒナタ達は今までの自分達の目的を話すことにした。
 学園の七不思議を調べていたら、クリーチャーに遭遇したこと。そして、そのクリーチャーの発生源を突き止めることだった。

「今までに現れたクリーチャーは、《オドル・ニードル》に《フォルテッシモ》……皆ドラゴンだな」
「唯、1つだけ気になるのは、この2体を両方共呼び出せるイザナイがオラクルクリーチャーには存在しねえことだ」
「いや……確かに呼び出せるクリーチャーはいないかもしれない。だが……」

 ”呪文”ならば、ある。この2体のクリーチャーを両方共呼び出せる呪文が。

「まさか……なら、何で……」
「何でもかんでもオラクルと結びつけるのは、はっきり言ってまずかったな。だが、以前。シントさん達は”ゼニス”のカードと戦い、カードを手に入れたといっていた」
「ん、んじゃあ、まさかっ!!」

 ***

 -----------我の名はガーリック。二度の死亡フラグを掻い潜り、とうとう短編への進出を果たしたオラクルクリーチャーだ。
 そして今、私は最凶のドラゴンを復活させようとしていた。”運命”の呪文の使用は、その通りプレリュードに過ぎなかったのだよ!
 ヨミ様亡き後。やつらが夏休みで遊びほうけている間、私はまず《運 命》の呪文を詠唱してドラゴン7匹を呼び出すことに成功したのだ!そして奴らには、この学園の七不思議として奴らを恐怖に貶めて貰うことにした! にも拘らず!

『ギャラが悪いので辞めます---《偽りの王 カンタービレ》』
『やってらんねーよバカ---《偽りの王 ヴォルトシュタイン》』
『紫電の劣化、劣化と、うるさいので、やめます(グスン)---《偽りの名 シデン・ラゴン》』
『アホ---《偽りの名 バルキリー・ラゴン》』
『モーツァルトの肖像画がこの学校にないので辞めるのであーる---《偽りの王 モーツァルト》』

「ふざけるなぁぁぁ!! お前ら我を何だと思ってるんだ! 何で!? 何でこうも次々に辞めていくんだ!!」
 
 かなりブルーになりながら、ガーリックは叫んだ。まさか、あの状態で生きて帰られるとは誰が思っただろうか。だが、しっかり《武者・ドラゴン》に斬られた傷は残っていた。


「まあ、そりゃ辞めてくだろーな」

 
 光が一気に差し込む。そこには、見覚えのある三人組----------------------ではなかった。
 というか、直接会うのは初めてである。
 だが、しっかりと知っている。
 暁ヒナタ含む(頭の)愉快な仲間達だ。

「さーて、教団の残党・ガーリック……だっけか。てめーが何をたくらんでいるか知らないが、ここでてめーはお終いだ! 言っておくが、かの有名な名前の同じ魔族同様次元のハザマに放り込んでやるぜ」
「うるさーい!! 我は、何度も修羅場を乗り越えてきたんだ! お前らに邪魔されてたまるか!!」
 
 ガーリックが潜んでいたのは、屋上の小部屋だった。その背後には、白い枠のカード……ゼロ文明のカードが。


「だが、貴様らの恐怖のエネルギーで、このお方は復活する! 出でよ、《「戦慄」の頂 ベートーベン》ッ!!」


 その瞬間、カードが光る。そして、ジャジャジャーン、という音とともにカードが実体化した。そして---------------小屋の屋根を突き破り、バラバラと音を立てる。
 そこには、白き鎧に身を包んだ王龍の姿。ヒューマノイド、鬼丸の兄である修羅丸がアンノウンの策略によってゼニスへと姿を変えられたものであるが、今回は単にガーリックの魔術で意志を得て実体化したものと見られる。

「おい、小屋が崩れるぞ!」

 レンが叫んだ。慌てて、屋上の外へと駆け出す。ベートーベンの肩にはガーリックの姿が。

「なはははは!! これでお仕舞いにしてやる!」
「ちっ、まずいな……とっとと決闘空間を開いて奴を倒さなければ、被害が出るぞ!」
「たりめーだ、バカ! 俺がベートーベンを倒す! 雑魚は任せたぞ」

 ヒナタはダッシュして、ベートーベンにデッキを向けた。

「それに------------最近作った、このデッキを試すチャンスだからな!」
 
 そう言うと、二段状のデッキケースから別の束を取り出す。それは、構築中なのかスリーブさえも付いていなかったが、これを試すというのか。

「ならば、僕も新しいデッキを使うとしよう。美学とは、無色のみにあらず!」

 レンも同じように紙束を取り出した。


『決闘空間開放!!』

 
 2人が叫ぶと同時に、黒い靄が辺り全体に広がった。そして、彼らは皆空間に飲み込まれる。取り残されたコトハは、祈るように呟く。

「頼むわよ……負けたら承知しないから!」

 ***

 レンとガーリックのデュエル。レンのマナゾーンは、闇と自然。今までのデッキとは明らかに違う。

「貴様、ゼロ文明の使い手では無かったのか?」
「言っただろ。貴様如きに僕の本気を出すまでも無い、とな」
「舐めるな! 我がターン、ゲヒャハハハハハ!! 《コッコ・ルピア》召喚!」

 怒ったように叫ぶと、火の鳥を繰り出すガーリック。コスト軽減クリーチャー。次のターンにコスト6が出てくるので厄介この上ない。
 シールドは互いにまだ5枚。レンの場には何もいなかった。

「さあ、僕のターンだ。《死神の邪剣デスライオス》召喚。効果発動……はしない、ターンエンド」

死神の邪剣デスライオス UC 闇文明 (4)
クリーチャー:デーモン・コマンド 4000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、名前に《死神》とある自分のクリーチャーを1体破壊してもよい。そうした場合、相手は自身のクリーチャーを1体選んで破壊する。

 マナゾーンのカードを見ても、デーモン・コマンドデッキというのは見て取れた。しかし、この手の種族はどれも重量級が揃っている為、序盤を凌ぐのが非常に難しい。
 そのため、こういったデーモン・コマンドの中でもコストの低い部類のクリーチャーは重宝される。

「粋がっているのも今のうちだあああ!! 我がターン、《ボルシャック・大和・ドラゴン》来い!」

ボルシャック・大和(やまと)・ドラゴン SR 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 6000+
スピードアタッカー
攻撃中、このクリーチャーのパワーは、自分の墓地にある火のカード1枚につき+1000される。
W・ブレイカー
《ボルメテウス・武者・ドラゴン》の能力によって、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する時、かわりに相手のパワー12000以下のクリーチャーを1体破壊する。

 現れたのは、新たなる武者の力を得たボルシャック。
 スピードアタッカーの上に墓地の火のカード(呪文も含む)で攻撃中はパワーアップ。並みのブロッカーでは止められないのである。
 その戦刃がレンに向かう---------------- 

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー 番外編 ( No.291 )
日時: 2014/03/19 06:13
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)

 最近、サイバー・コマンドの名前が顔文字にしか見えないモノクロです。《サイバー・A・アイアンズ》は勿論《サイバー・G・ホーガン》や《サイバー・B・バック》までも顔文字に見えるので、もう末期な気がします。

 七不思議はもはや学院の問題児たちの問題行動みたいになってますね。校長もいますけど。
 そして六つ目に来て、まさかレンが本当に伏線だったとは……そして番外編でシオがちらっと言っていた性癖は、ここから来てるんですね……あれ? でも時系列的にはどっちが先なんでしょう? ここでオーロラが写真を撮ってたんですかね?

 そしてデュエマが開始され、レンのデッキは水絡みの無色デッキですか。いつも通りのデッキかと思いきや、まさか《ヒラメキ・プログラム》と《アマテラス》を使い、ヒナタの戦術を真似て来るとは……なんだかんだ言って仲いいですね、この二人。
 ゼロ文明は7コストになってからが強力になりますから、一度限りとはいえ《アマテラス》から繋げるという戦術は面白いですね。回数制限と、出て来るクリーチャーが絞れないというのがネックですけど。

 まあ、結局レンは負けてしまったわけですが……レンの性癖は《ヨミ》のものが伝染ったからなんですか。なんだかレンにも原因があるような気がしないでもないので、成程と納得してしまっていいのか微妙な感じですが。
 しかしモノクロも、比較的幼いキャラクターが好きな傾向にあるというだけで友人からやれロリコンだのやれペドフィリアだのと言われている身なので、少しレンには親近感が湧きます。まったく失礼な話です。確かに小柄で幼いなキャラは好きですけどあくまで傾向なので、身長197cmの女子高生でも好きになれるというのに。

 話が逸れましたね。ともかくレンを引き連れて、元凶の《ガーリック》の下へと殴り込みですか。まさかこいつが復活していたとは……なんだか微妙な奴が戻って来たなぁ、と思ってしまいます。《パイル》とか《ダイダラ》とかは結構覚えているんですけどね。
 ですが、またとんでもない奴を出そうとしてますね。ここで《ベートーベン》とは……
 まあなにより気になるのは、ヒナタとレンの新デッキですかね。最初はビギニング・ドラゴンデッキでも使うのかと安直に考えていましたが、少なくともレンは違うようですね。カラー的にはターボドルバロムのような、マナブーストから大型デーモン・コマンドを呼び出すようなデッキに見えますが、果たして……ヒナタの新デッキも気になるところです。

 ビギニング・ドラゴンデッキといえば、モノクロは枚数を調整したプロキシで軽く三つのデッキを動かしてみたのですが、個人的には結晶龍の動きが面白かったです。公式サイトでも《iQサイクロペディア》が一番人気のようですし、モノクロはリキッド・ピープル閃やクリスタル・コマンド・ドラゴンに注目が行っていますね。《トライグラマ》もしますし、もしかしたらドラゴン・サーガでバニラビートが強化されるかもしれません。
 一方天聖龍は……現段階ではなんとも。ジャスティス・ウイングが完全に新種族なので、ファンタジスタ12やその後のエキスパンションに期待します。
 戦闘龍は低コストドラゴンが登場したので歓喜です。それだけですが。 

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー 番外編 ( No.292 )
日時: 2014/03/19 22:51
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

モノクロさん

コメントありがとうございます。確かに顔文字に見えないことも無いですね。サイバー・コマンドのメンツは。

そして、このノリです。結局アホ先輩の珍行動のせいというわけですね。途中、ガーリックの元を離れていったドラゴンに成り代わっていたわけです、はい。というわけで、終始コメディ一色ですね今回。
ちなみに、時系列はこっちが先です。それは最後に明らかになると思います。

まずヒナタ対レンですが、短めにしました。ヒナタを真似たコンボを使う辺り、やっぱり2人は何だかんだで親友といえる間柄に近づいているのでしょうか。最初はレンに《P-サファイア》を使わせたかったのですが、短期決戦を想定しているうちに微妙な感じに……。

そして、レンの性癖はヨミのものが伝染ったということで確定ですね。結局、変人が変態になってしまったわけですね。

次にガーリックですが、最初今回のラスボス------ベートーベンですが------を考えているうちに、誰だったらこいつを実体化させるかと考えた結果、ドラゴンを種族に持つ彼を出したわけです。

最後に、2人が新たに使うデッキですが、これは伏線です。続編の。まあ、お楽しみに。

部活関係の遠出、お疲れ様でした。無理をせずに自分のペースで執筆してください。それでは、また。


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