二次創作小説(紙ほか)

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デュエル・マスターズ 0・メモリー 堂々完結
日時: 2014/12/07 13:44
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: oLjmDXls)

【読者の皆様へ】
初めまして、二次などで創作を行っている、タクと申します。この度はデュエル・マスターズ 0・メモリー、完全に完結しました! 今まで皆さん、応援ありがとうございました。続編、デュエル・マスターズ D・ステラも応援よろしくお願いします!

【番外編あらすじ】
教団の脅威は去ったはずだった。教団の神官、バラモンとデトロイトによって呼びこされた2人の無法の覇者、そして竜神王。しかし、それはやがて世界を脅かす要因に。そして、ヒナタがデュエマをやめる!? 衝撃の番外編、ついに本格始動!

用語集>>10

登場人物紹介>>02
デッキ紹介>>67
デッキ紹介2 >>190
参照1000突破企画:切札紹介 >>114

本編>>247

番外編:強襲の竜神王編

エクストラターン0:キー・メモリアル >>246
エクストラターン1:異変 >>253
エクストラターン2:竜神王 >>254
エクストラターン3:恐怖 >>257
エクストラターン4:狂気 >>258
エクストラターン5:行動開始 >>261
エクストラターン6:デコード >>262
エクストラターン7:ケリを付けろ >>265
エクストラターン8:敗者の条件 >>266
エクストラターン9:急襲、竜神王 >>267
エクストラターン10:決死の特攻 >>268
エクストラターン11:デッド・オア・デッド >>280
エクストラターン12:鬼 >>298
エクストラターン13:暴かれた根源 >>300
エクストラターン14:捨てられたデッキケース >>301
エクストラターン15:ベルフェモール >>304
エクストラターン16:向き合うこと >>305
エクストラターン17:大阪へ >>307
エクストラターン18:咆哮、激震、超克 >>310
エクストラターン19:星として、海に散る >>311
エクストラターン20:絶望への反逆 >>312
エクストラターン21:決戦の舞台へ >>313
エクストラターン22:立ち塞がる無法の皇 >>314
エクストラターン23:激震、インフィニティ・ドロン・ゴー! >>315
エクストラターン24:最後の戦い >>336
エクストラターン25:反逆の一戦 >>337
エクストラターン26:竜神王結合 >>338
エクストラターン27:破壊衝動 >>339
エクストラターン28:絶望と破壊の渦 >>340
エクストラターン29:終焉      >>341

参照3000突破記念!ヒナタへ56の質問
>>176 >>177

短編1:仁義なき戦い(パブリック・エネミー) >>163 >>164
短編2:恋の裏技 >>182 >>185 >>188
短編3:親父の背中 >>206
短編4:恐怖、学園七不思議!? >>281 >>283 >>285 >>289 >>290 >>294 >>295
短編5:探偵パラレル >>306


コラボ番外編

モノクロさん作、デュエル・マスターズMythology

”last smile”
あらすじ:デュエル・マスターズMythologyで活躍中のヒロインキャラ、御船汐。彼女の空白の一年間とは、まさしく鎧竜での一年間のことだった。では、何故彼女はそれを失うことになったのか? そして、記憶と共に彼女が失わなければならなかったものとは。オリキャラによって繋がる2作品の謎が今此処に明かされる。
そして、無法と神々が今、交錯する。
短編のつもりが中編クラスの長さになってしまったこの作品。最後まで必見!

第一話:別れと悲劇はデュエマの後で
>>316 >>317 >>321 >>322

第二話:月夜野シオは彼女なのか?
>>323 >>327 >>328

第三話:神話の使い手
>>329 >>330 >>331 >>332

第四話:そして神話へ
>>335 >>345 >>348 >>349

第五話:”先輩”
>>350

キャラクター裏話

パート1 暁ヒナタ >>293
パート2 黒鳥レン >>299


基本、概存のカードを使用していますが、これからの展開でオリジナルカードを使うかも知れません。ご了承下さい。

なお、クリーチャーの解説などは、以下サイト様から引用させていただいています。
DuelMasters Wiki(デュエルマスターズ ウィキ)様

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー:オリキャラ〆切 ( No.56 )
日時: 2013/06/23 11:31
名前: Dr.クロ ◆m1RYkHhkGM (ID: /PtQL6mp)
プロフ: http://www.pixiv.net/member.php?id

封李は何時ごろでます?

ターン17:零VS魔槍 ( No.57 )
日時: 2013/06/23 18:47
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

「---------------------つまり、こいつは僕に憑依した後、君に敗北してカードになって、僕のデッキに入ったと。まあ、結果オーライだな。にしても、こんなヤツが・・・・・・《ボルメテウス・ゼロ・ドラゴン》の埋め合わせになるのか?」
「ま、まあそう言うなよ一応、お前がこの間新しく作った、ゼロ文明単色デッキなら活躍させられるんじゃねーの?」
「うぅむ・・・・・・確かにそうだな。味方なら、信用せざるを得まい。」

 《スミス》を手に取り眺める、レン。

「ズバリ、この暁ヒナタに《クロスファイア》なら、お前には《スミス》って事で、切り札アウトレイジが手には入って良かったんじゃないの?」
「うう・・・・・・。まぁな。」
「んじゃ、お前も連休明けにはもう登校できるんだろ?コトハは、酷い火傷をしているから、まだ無理そうだけど。それでももうすぐ退院できる。」

 ヒナタが、荷物を抱えて言った。

「あ、ああ。」
「楽しみにしてるぜ、お前の復活!じゃーな!!」

 そう言って、ヒナタは帰って行った。

「・・・・・・《スミス》、《修羅丸》、お前達は居なくなってくれるなよ・・・・・・。そのために、僕はもう負けない。負けるわけにはいかないんだ・・・・・・《ボルメテウス・ゼロ・ドラゴン》の分までな・・・・・・。」

 そう呟き、レンはテレビのリモコンを手に取った。テレビカードが、もうすぐ切れそうだった。



 ------------------連休明け。

「引っ越しの手違いで、入学が遅れてしまったが、今日から1-Eでみんなと一緒に生活する、月夜野シオさんだ。仲良くしろよ。」
「成る程、鎧竜の生徒なら分かるってそう言う事だったのか。」

 ヒナタは、彼女と一度会っていた。まさか、こんな形で再会することになるなど、思いも寄らなかったが。


 昼休み。ランチの後、各自が自由にデュエマ、デッキ構築、自主学習をやっている。つまり、

「なーるほど、早速どっちが強いか、デュエマで決められる!!」

 と言うことだ。指をポキポキと鳴らすヒナタ。そう言って、シオの方に向かっていく。

「よ、シオ。この間は、世話になったな。」
「あ、先輩。」
「先輩?」

 頭に疑問符を浮かべる、ヒナタ。

「え、だって俺とお前は同い年・・・・・・。」
「先輩より、私の方が入学したのは遅いのです。よって、貴方は私の先輩です。」

 真面目な顔で答えるシオ。幼い容姿とは全く異なる。

「まあ良いや。俺は暁ヒナタ!先輩とか堅いこと言わずに、ヒナタって呼んでくれ!どーせ、手続きの上では一緒・・・・・・。」
「手続きの上では同時でも、私は先輩方よりも遅くこの学院に入ったのです。よって先輩方は私の先輩です」
「ま、まーいーや。俺と早速デュエマしてくれな」
「待て!!」

 ふと振り向く。そこには、レンの姿。

「レン!!邪魔するな!!今、いーところなのに!!」
「すまん、ヒナタ。この改造に改造を重ねた、ゼロ文明単色デッキ、その名も”ビューティフル・ゼロ・バイオレンス”を使ってみたくなったのでな。」
「名前長ッ!!ネーミング悪ッ!!あー、もう良いよ、そんなに言うなら・・・・・・思う存分、試して来な!!」

 結局、何だかんだで了解するのだ、ヒナタという男は。レンの背中を押すように、笑顔で答えた。

「すまない。・・・・・・月夜野シオ君。僕の名は、黑鳥レンだ。失礼ながら、君にデュエマを申し込みたい。」
「そうですか、相手が変わってしまいましたが、問題ありません。レン先輩、お相手お願いします。」




 ターン5。レンのターン。

「呪文、《戦慄のプレリュード》!!効果で、《墓地の守護者 メガギョロン》召喚!!効果で、墓地から《戦慄のプレリュード》を回収!!ターン終了!!」

墓地の守護者メガギョロン UC 無色 (5)
クリーチャー:ガーディアン 1000
ブロッカー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、ガーディアンを1体、または呪文を1枚、自分の墓地から手札に戻してもよい。

「私のターン。《電脳封魔マクスヴァル》召喚!!ターンエンドです!!」
「僕のターン!!《戦慄のプレリュード》を唱え、さらに《神託のサトリ 最澄》召喚!!」

神託のサトリ 最澄 R 無色 (6)
クリーチャー:オラクル 5000+ 
バトルゾーンにある自分の他の無色クリーチャー1体につき、このクリーチャーのパワーは+5000され、シールドをさらに1枚ブレイクする。

「ゼロ文明の数だけ、パワーアップするオラクルですか。それが、どうかしたんですか?私のターン。《虚空の翼 ダークモルダー》召喚!!」
「軽量デーモン・コマンド・・・・・・!!だが、負けるわけにはいかない!!僕のターン!!束縛を破壊し、自由を手に入れろ!!我がこの世界のジョーカーとなる!!《破界の右手 スミス》召喚!!」

 切り札が現れ、調子づくレン。

「よし、《最澄》でT・ブレイク!!」

 ヒナタもこれは良いとばかりに、声を上げる。

「よし!!《最澄》は味方のゼロ獣の数だけ、ブレイク数がアップするんだ!!行けるぞ!!」
「《ダークモルダー》でブロック。」

 防がれたものの、牽制にはなった。《最澄》のパワーは現在、15000。
まともなクリーチャーでは、相手になどならない。

「私のターン、《炎獄スマッシュ》で《最澄》を破壊!!ターン終了です。」
「攻めてこないなら、逆にこっちから攻めに行くぞ!!《スミス》で攻撃!!さらに、アタック・チャンス発動!!《破界秘伝ナッシング・ゼロ》!!効果で、デッキを3枚めくり、それがゼロ文明のカードなら、その数だけ、このターン!!僕のクリーチャーのブレイク数は増える!!が、このデッキはゼロ単色!!100%の確立で、シールドを+3枚ブレイク!!」

 つまり、《スミス》はこのターン、Q・ブレイカーに。

「Q・ブレイクだ!!全てをゼロにする!!これが、ゼロ文明の美しさ!!そして、美学!!」
「甘いですね。S・トリガー、《プライマル・スクリーム》。効果で、手札から4枚を墓地に落とし、1枚を墓地から回収。さらに、S・トリガー、《インフェルノ・サイン》!効果で、《豚魔槍 ブータン》を墓地から復活!!」

ピギー魔槍ブルース ブータン UC 闇文明 (4)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーを破壊する。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。

「くっ、ターン終了!!」
「私のターンです。《ダークモルダー》召喚。さらに、《ブータン》で《スミス》を攻撃。当然、このクリーチャーは破壊されるのですが・・・・・・ドロン・ゴー発動です。炎獄の声を聴く。光を根絶やし、闇を取り込み、そしてあなたを呼ぶ——超臨です。《地獄魔槍 ブリティッシュ》」
「!?」

地獄ヘル魔槍ブルース ブリティッシュ SR 闇文明 (7)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 8000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
W・ブレイカー
相手のクリーチャーがバトルゾーンまたは持ち主の手札から墓地に置かれた時、カードを1枚引いてもよい。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。

「おいおい、何て事だ・・・・・・。」

 観戦していた周りの生徒は、口々にこの状況が絶望的であることを、語り始めた。が、レン、そしてヒナタは諦めていない。

「ターン終了です。」
「くっ、まだだ、まだ勝機はある!!」

 この勝負、一体どうなる!?

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー:オリキャラ〆切 ( No.58 )
日時: 2013/06/23 20:36
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: PNtUB9fS)
プロフ: 白黒、すぐに他作品の影響を受ける高校二年生。

 最近はなかなか愉快なカードが揃っているなぁ、としみじみ思いつつ時代の流れを感じている白黒です。

 焼き印を押されたカードは元に戻らないのですか……それは、なんというか、悲しいですね……
 でも、コトハとレンの二人には新しい切り札級のカードが手に入ったようで良かったです。《スミス》が切り札になるかは正直微妙だと思いますが……

 シオはまたもデュエマシーンが出て来ましたか、しかも相手はレン。しかもしかも、つい先日に発売した『レイジvsゴッド』の新カード、エグザイル・クリーチャーを携えていますね。
 正直に言うと、エグザイル・クリーチャーの凄さが白黒にはよく分からないのですが……まあデュエマは進化するトレーディングカードゲームと言いますし、今後の拡張パック次第ですね。
 少し話が逸れましたが、レン対シオのデュエルはどう転ぶのか、レンにはなにやら奥の手か何かがあるようですが……結末が楽しみです。

 そういえば、白黒はこのたびデュエマの小説を書くことを決めました。しばらくカキコから離れていたせいで、ポケモンの方が行き詰ってしまったので、気分転換を兼ねてのことですが。
 そこでお願いというか、許可を取りたいのです。
 この作品ではクリーチャーを召喚したら、そのクリーチャーの紹介がありますよね。やはりデュエマの小説を書くのなら、重要なクリーチャーはちゃんと紹介したいので、その方式を僕の小説でも使わせて頂きたいのです。
 無理なら諦めます。まあ、作中で話の流れに合わせて物事を解説するのも小説家に必要なスキルですし、その練習とでも思うことにします。
 急なお願いで申し訳ないのですが、よろしければ返信お願いいたします。
 それでは、次回も楽しみに待っています。

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー:オリキャラ〆切 ( No.59 )
日時: 2013/06/24 06:44
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

Dr・クロ

オリキャラは、基本投稿された順番に出すことにしているため、後々になる可能性は少なくありません。ご了承下さい。

白黒

最近はネーミングも効果も面白いカードがありますからね。

これからの話ではレンは《戦慄のプレリュード》からのゼロ文明踏み倒しから高パワーで叩き潰す戦法を用いたデッキ、そしてコトハは《レヴィア・ターン》を用いたドラゴン踏み倒しのドラゴン砲と呼ばれるデッキを使用します。

シオは、最新登場のエグザイル・クリーチャーを搭載しています。やはり、《ブリティッシュ》ほど、デーモン・コマンド使いにとって、ぴったりなエグザイル・クリーチャーはいませんからね。チョイスさせて貰いました。エグザイル・クリーチャーの最大の利点は、破壊されても、同じ冠詞を持つクリーチャーのコストを踏み倒せる点です。ただし、同じ冠詞を持つクリーチャーをドロン・ゴー以外では出せませんがね。

デュエマの小説を書き始めるんですか!解説を入れるのもOKです!解説は、自分の場合、>>0のURLにある、デュエル・マスターズウィキから引用させて貰っています。やはり、効果が複雑なカードの説明は解説した方が良いですからね。それと、もし良ければ用語集も入れた方が良いと思いますよ。やはり、デュエマ未経験者でも楽しめるようにした方が良いと思いますよ。

続きを楽しみにしていて下さい。それでは。

ターン18:逆転 ( No.60 )
日時: 2013/06/24 23:16
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

 《ブリティッシュ》の効果で、手札に2枚の差を付けられるレン。しかし、対抗策がない訳ではなかった。

「僕のターン!!戦慄の宿命に従い、偽りの鎧に身を包め!!王龍よ、光臨せよ!!《宿命のディスティニー・リュウセイ》召喚!!」

宿命のディスティニー・リュウセイ 秘 無色 (7)
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン/ハンター 7000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見る。その中から無色のカードを1枚選び、相手に見せてから、自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
W・ブレイカー

「効果で、《真実の名 修羅丸》を手札に!!まだ、デュエマは終わっていない!!《スミス》でシールドブレイク!!ターンエンド!!」
「それはとんだ間違いですね。次ターンの私のコンボで終わりです。」

 シオはそう言った。きっぱりと。

「私のターン。呪文、《戦慄のプレリュード》を唱えます。効果で5マナになった、このクリーチャーを召喚です!!天頂の声を聴く。この世界を浄化し、無に帰し、そしてあなたを呼ぶ——冥臨です。《「謎」の頂 Z-ファイル 》」

「謎」の頂 Z(ゼータ)−ファイル SR 無色 (10)
クリーチャー:アンノウン/ゼニス 13000
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、自分の他のクリーチャーをすべて破壊してもよい。そうした場合、デーモン・コマンドをすべて、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
T・ブレイカー
エターナル・Ω

「さらに効果で、私の全てのクリーチャーを破壊し、墓地からこのクリーチャーを召喚するです。《虚空の翼 ダークモルダー》召喚です。そして進化。地獄の声を聴く。命の根源を絶ち、生者を闇へ導き、そしてあなたを呼ぶ——君臨です《悪魔神ドルバロム》」

「--------------------!!」

 教室中が、その1体のクリーチャーに注目された。《ドルバロム》が現れた瞬間、レンのバトルゾーンとマナゾーンのカードが吹っ飛ぶ。
悪魔神ドルバロム SR 闇文明 (10)
進化クリーチャー:デーモン・コマンド 13000
進化−自分のデーモン・コマンド1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、闇以外のクリーチャーをすべて破壊する。その後、各プレイヤーは闇以外のカードをすべて、自身のマナゾーンから持ち主の墓地に置く。
T・ブレイカー

「このクリーチャーの効果は、闇文明以外のクリーチャーとマナを全て破壊することです。」
「マナゾーンのカードも0・・・・・・!!」
「さらに、墓地から進化元を召喚しつつ、墓地からこれらに進化。魔界の声を聴く。世界を漆黒に染め、魂を滅し、そしてあなたを呼ぶ——降臨です《悪魔神バロム》さらに《無情プリンス デスシックス》を墓地から召喚し、《バロム・エンペラー》に進化です。」

 淡々と喋るシオ。しかし、これで悪魔神が3体とも揃ってしまったわけである。

悪魔神バロム SR 闇文明 (8)
進化クリーチャー:デーモン・コマンド 12000
進化−自分のデーモン・コマンド1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、闇以外のクリーチャーをすべて破壊する。

「この光景は・・・・・・悪夢か!?いや、言うなれば覚めない悪夢・・・・・・!!」

 ヒナタが声を上げる。

「それでは、破壊の時間(カーニバル)と行くです。《ドルバロム》でシールドをT・ブレイクです!!」
「ッ!!」

 シールドが飛び散り、手札に。しかし、このデッキにS・トリガーなどほとんど投入されていない。

「偏った編成じゃあ、このデッキに勝つことは難しかったようですね。《バロム・エンペラー》でW・ブレイクです!!」
「まずい・・・・・・!!」

 皮肉なモンだな。ゼロ文明デッキだけに、最後はマナもバトルゾーンも0枚で終わりか-------------レンの脳裏に、そんな言葉が浮かぶ。しかし、同時に《ボルメテウス・ゼロ・ドラゴン》が倒されたときの場面も蘇ってきた。

「嫌だ・・・・・・!もう、負けたくない!!」
「叫いても無駄です!!《バロム》!!トドメを刺すです!!」
「S・トリガー発動!!奇跡は存在する!!束縛を奇跡の力で解放せよ!!《逆転王女プリン》召喚!!」

逆転王女プリンセスプリン UC 無色 (5)
クリーチャー:ハンター/エイリアン 2000
S・トリガー
ガチンコ・ジャッジでこのクリーチャーを見せた時、またはこのクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、タップまたはアンタップする。

 周りからは歓声が上がる。

「な、そんな!!」
「効果で、《バロム》をタップだ!!僕のターン!!これが美しき、美学の勝利!!《逆転王女プリン》でトドメだ!!」
「うぅ・・・・・・私の負けです・・・・・・。」
「奇跡とは存在する。時にデュエル・マスターズは、運任せのゲームと呼ばれる事もあるが、僕はそうとは思わない。何故なら、奇跡とは最後まで諦めなかった者にのみ、訪れるのではないだろうか。」

 レンはデッキを片付ける。

「僕もS・トリガーが来なければ負けていた。君の強さには驚かされるばかりだ。」
「レン先輩。次は絶対に私が勝つです。」
「望むところだ。」

 そう言って、2人とも笑みをこぼした。



 放課後、帰りながら2人は談笑していた。

「しっかしよぉ、あそこでホントに大逆転しちまうんだからさ。」
「仕方があるまい。僕だって、意図的にS・トリガーを出せる訳じゃあない。」
「もしかして、イカサマしてS・トリガーを仕込ん」
「だ訳ないだろう!!」

 レンの鉄拳が、ヒナタの顎に炸裂した。

「いたっ!!お前、ホントに昨日まで入院していた体か!!」
「僕の名誉を守るためなら、この体、惜しくなど無い!」
「お前、自分の名誉と体、どっちが大切なんだ!!」
「名誉と美学に決まっているだろう!!」
「決まってねーよ!!そもそもてめーの美学って何だ!!」
「美学は美学だ!!」
「お前、意味分かって使っているのか!!」

 ヒナタとレンが、取っ組み合いになりそうになった途端だった。

「あのー・・・・・・先輩方・・・・・・。」
「「うおぉい!!ビックリしたぁ!!」」

 急に後ろから話しかけられ、驚いて声がハモるヒナタとレン。

「何だ、シオか。何のようだ?」
「いや、喧嘩してるから、とりあえず止めに入ろうかな・・・・・・て。」
「いや、すまない。全てこのバカが悪い。」
「いや、全てこの潔癖が悪い。」

 ヒナタとレンの眉間から、火花が散る。が、切り替えたようにヒナタがシオに話しかける。

「ところでさ、シオって何でわざわざ引っ越してまでここに?」
「ああ、それですか・・・・・・実は私、一人暮らしなんです。」
「えぇ!?どういう事だよ!!親が居ないとか?」

 ヒナタが素っ頓狂な声を上げる。

「いえ、親は居ます。ただ、今は離れて暮らしてるだけなんです。」
「あ、あーそーなんだ・・・・・・って何で!?あ、いや別に答えを無理強いしてる訳じゃないんだぜ。」
「ああそうだ。こんな野蛮人の質問になど、答えたら美学が分からないヤツ病に感染するぞ。」
「ああ?!どーゆー意味だコラ。」
「そのままの意味だ。」

 とりあえず、喧嘩のシーンは割愛する。

「しっかしよォ、また何でそんなことに?」
「昔は色々あったのですよ。ただ、地元にいるのが居心地悪くって・・・・・・。」



 シオは地元で、トップクラスの実力を誇るデュエリストだった。悪魔神の大量展開コンボは、連ドラならぬ連デモと呼ばれるタイプで、特に《ドルバロム》などの進化が決まったときは、反則級とも言えるコンボを生み出した。
 が、強すぎたのである。強すぎる故、だんだん誰からも相手されなくなり、孤立してしまった。そして、居心地の悪くなった彼女は、その天才的かつ理知的なデュエルセンスを生かし、デュエリスト養成学校である、鎧龍決闘学院に入学することにした。
 が、両親はそれを許すはずがなかった。やはり、デュエマを今も競技ではなく、遊びとしか見ていない人はいる。結果、家出同然状態で無理矢理入学し、今に至る。



「そっか、大変だったな。」
「でも、大丈夫です。私は、この道で生きていくって決めましたから。絶対に挫けません!」
「がんばれよ、シオ。」

 ヒナタが、シオの肩に手を置く。

「はいッ!!」

 無表情だが、感情は豊かな方なのだろう。彼女は、最後にヒナタと連に挨拶をして、帰って行った。

「んじゃ、オレらも行くか!帰りに病院によって行こうぜ。」
「ああ、リョウとコトハも明後日くらいには、退院するらしいからな。」

 互いに、ニッと笑い合う。夕焼けが美しい日だった。


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