二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- デュエル・マスターズ 0・メモリー 堂々完結
- 日時: 2014/12/07 13:44
- 名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: oLjmDXls)
【読者の皆様へ】
初めまして、二次などで創作を行っている、タクと申します。この度はデュエル・マスターズ 0・メモリー、完全に完結しました! 今まで皆さん、応援ありがとうございました。続編、デュエル・マスターズ D・ステラも応援よろしくお願いします!
【番外編あらすじ】
教団の脅威は去ったはずだった。教団の神官、バラモンとデトロイトによって呼びこされた2人の無法の覇者、そして竜神王。しかし、それはやがて世界を脅かす要因に。そして、ヒナタがデュエマをやめる!? 衝撃の番外編、ついに本格始動!
用語集>>10
登場人物紹介>>02
デッキ紹介>>67
デッキ紹介2 >>190
参照1000突破企画:切札紹介 >>114
本編>>247
番外編:強襲の竜神王編
エクストラターン0:キー・メモリアル >>246
エクストラターン1:異変 >>253
エクストラターン2:竜神王 >>254
エクストラターン3:恐怖 >>257
エクストラターン4:狂気 >>258
エクストラターン5:行動開始 >>261
エクストラターン6:デコード >>262
エクストラターン7:ケリを付けろ >>265
エクストラターン8:敗者の条件 >>266
エクストラターン9:急襲、竜神王 >>267
エクストラターン10:決死の特攻 >>268
エクストラターン11:デッド・オア・デッド >>280
エクストラターン12:鬼 >>298
エクストラターン13:暴かれた根源 >>300
エクストラターン14:捨てられたデッキケース >>301
エクストラターン15:ベルフェモール >>304
エクストラターン16:向き合うこと >>305
エクストラターン17:大阪へ >>307
エクストラターン18:咆哮、激震、超克 >>310
エクストラターン19:星として、海に散る >>311
エクストラターン20:絶望への反逆 >>312
エクストラターン21:決戦の舞台へ >>313
エクストラターン22:立ち塞がる無法の皇 >>314
エクストラターン23:激震、インフィニティ・ドロン・ゴー! >>315
エクストラターン24:最後の戦い >>336
エクストラターン25:反逆の一戦 >>337
エクストラターン26:竜神王結合 >>338
エクストラターン27:破壊衝動 >>339
エクストラターン28:絶望と破壊の渦 >>340
エクストラターン29:終焉 >>341
参照3000突破記念!ヒナタへ56の質問
>>176 >>177
短編1:仁義なき戦い(パブリック・エネミー) >>163 >>164
短編2:恋の裏技 >>182 >>185 >>188
短編3:親父の背中 >>206
短編4:恐怖、学園七不思議!? >>281 >>283 >>285 >>289 >>290 >>294 >>295
短編5:探偵パラレル >>306
コラボ番外編
モノクロさん作、デュエル・マスターズMythology
”last smile”
あらすじ:デュエル・マスターズMythologyで活躍中のヒロインキャラ、御船汐。彼女の空白の一年間とは、まさしく鎧竜での一年間のことだった。では、何故彼女はそれを失うことになったのか? そして、記憶と共に彼女が失わなければならなかったものとは。オリキャラによって繋がる2作品の謎が今此処に明かされる。
そして、無法と神々が今、交錯する。
短編のつもりが中編クラスの長さになってしまったこの作品。最後まで必見!
第一話:別れと悲劇はデュエマの後で
>>316 >>317 >>321 >>322
第二話:月夜野シオは彼女なのか?
>>323 >>327 >>328
第三話:神話の使い手
>>329 >>330 >>331 >>332
第四話:そして神話へ
>>335 >>345 >>348 >>349
第五話:”先輩”
>>350
キャラクター裏話
パート1 暁ヒナタ >>293
パート2 黒鳥レン >>299
基本、概存のカードを使用していますが、これからの展開でオリジナルカードを使うかも知れません。ご了承下さい。
なお、クリーチャーの解説などは、以下サイト様から引用させていただいています。
DuelMasters Wiki(デュエルマスターズ ウィキ)様
- ターン76:不死帝の番犬 ( No.217 )
- 日時: 2013/10/28 17:16
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: wJNgr93.)
「では、私のターン。ライブラリアウトになるわけにはいかないです。そのための、《ハンニバル》です。そして、墓地進化で《死皇帝ハデス》を召喚。」
死皇帝ハデス VR 闇文明 (8)
進化クリーチャー:ダークロード 9000
墓地進化−闇のクリーチャーを1体自分の墓地から選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。
自分のターンにクリーチャーを1体、自分の墓地から召喚してもよい。
W・ブレイカー
現れたのは、墓地の超獣を糧に現れる皇帝《ハデス》。その効果により、1ターンに1度クリーチャーを墓地から召喚できる。
「これが目的だったのね!!」
「そうです。そして、《ハンニバル》でW・ブレイクです。そして地獄返霊4で墓地の4枚を山札に戻し、《スーパーヒーロー》を血祭りに上げるです。」
その言葉の通り、《バザガジー・ラゴン》は血祭りに上げられた。つまり、破壊されたのである。しかし、《カミナリズム》の効果で犬死にはならなかった。《カミナリズム》が場にいる場合、破壊されたハンターはマナへ送られるのだ。
「トリガーは・・・・・・きた!《ナチュラル・トラップ》で《ハンニバル》をマナへ!」
「ターンエンド。」
「アタシのターン!《レヴィア・ターン》を召喚し、マナから《ポッポ・弥太郎・パッピー》を召喚!」
ポッポ・弥太郎(やたろう)・パッピー C 火文明 (2)
クリーチャー:ファイアー・バード/サムライ 2000
セイバー:ドラゴンまたはサムライ・クリーチャー
「そして、《カミナリズム》でシールドをW・ブレイク!」
「S・トリガー発動。《レヴィア・ターン》を《デス・ゲート》で破壊し、《ブータン》を召喚するです。」
「くっ!《レヴィア・ターン》ッ!!」
攻撃するも、返り討ちにあうコトハ。しかも、シオの切札であるエグザイル、《ブータン》だ。
「ここは、ターンエンド!」
「私のターン。呪文、《インフェルノ・サイン》。そして、《バベルギヌス》を復活させるです。そして、自身を破壊し---------------------------」
次の瞬間、悪寒がコトハに迸る。そしてシオの妙な覇気の元凶が、明らかになった。凶悪なオーラとともに、地獄の番犬がその姿を現す。
「死の星を司る地獄の番犬よ、君臨しその姿を表せ。そして、大地を闇という名の一色に染め上げ、反逆者を血祭りに上げるです。闇文明長代行《奈落の葬儀人 デス・シュテロン》。」
奈落の葬儀人デス・シュテロン SR 闇文明 (9)
クリーチャー:デーモン・コマンド 13000
各ターンの終わりに、プレイヤーは自身の手札をすべて捨てる。
T・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、クリーチャーをすべて破壊する。
「悪寒の正体は・・・・・・これねッ!!」
「《デス・シュテロン》の効果で、互いに手札を全て捨てるです。そして呪文、《デッドリー・ラブ》で《デス・シュテロン》を破壊。そして、先輩の《ポッピー》も破壊。」
折角出した《デス・シュテロン》を対象に選ぶシオ。しかし、それには訳があった。
「《デス・シュテロン》の場を離れた時の効果が発動。全てのクリーチャーを破壊です。」
「う、嘘ッ!?けど、《レヴィア・ターン》の効果で《ライラ・アイニー》を召喚!」
「ですが、こちらもドロン・ゴー発動です。魔槍の王。生者を貫き、地獄の国家に君臨です——召喚《地獄魔槍 ブリティッシュ》」
ここで、効果が発動。コトハの手札は即破壊され、同時にシオの手札が増えた。
「ターンエンドです。」
「くっ、アタシのターン!な、何もできない・・・・・・!ターンエンド・・・・・・。」
手札がなくなっているため、コトハはマナチャージしか出来なかった。
「私のターン。墓地進化GV、《大邪眼B・ロマノフ》召喚。《ロマノフ》で残りのシールドを全てブレイクし、《ブリティッシュ》でダイレクトアタックです。」
「はぁー、負けちゃった・・・・・・。やっぱ、強いやシオちゃん。」
「先輩も強かったですよ。」
落ち込むコトハを励ますように、シオは言った。これで、両チームは白星と黒星が互角に。次の戦いで、勝負が決まる。
「待っていたよ、ヒナタ。ミーとユーの対決。」
「ああ、勿論だ!もっとも、勝つのは俺だけどな!」
『大将戦を開始します!制限時間無制限、勝負開始ッ!!』
「「デュエマ・スタート!!」」
「遂に乗り込むのですね。人間界へ。ですが、真に復活させるべくは、数万年前、世界を闇に包み込んだ、”Z”の怨念を復活させること。」
「・・・・・・。」
「そして、何より《ナイトメア・フリーズ》をベースに、そして《ボルメテウス・ゼロ・ドラゴン》を組み合わせた偽りの神、《サファイア》がまだ完成しておりません。もうしばしお待ちを。ああ、そうだ。《邪眼右神》と《紫電左神》を人間界に送り込む準備が完了しました。」
「・・・・・・。」
「そうですか。それでは、トーナメントの準決勝へ行くチームが決定したらということでよろしいのでしょうか?」
「・・・・・・。」
「了解しました。」
そう言って、天草は去った。しかし、去り際に不敵な笑みを浮かべたことは、誰にもわからなかった。
- ターン77:ドロマーで戦うと戦況がドロヌマー ( No.218 )
- 日時: 2013/10/30 18:25
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
「ミーのターン!《セブ・コアクマン》召喚!効果で、《超次元リバイブ・ホール》と《ミセス・アクア》、《地獄門デス・ゲート》をゲット!」
「3枚中3枚が手札に!?」
エルのデッキカラーは、光・闇・水。俗にドロマーカラーと呼ばれるものだ。水で手札を確保しつつ、光のクリーチャー、闇のハンデス・確定除去を扱っていく戦法をとり、 墓地回収・マナ回収もそれなりにこなすことができるため、粘り強い。
現在、ヒナタの場には《ファルコン・ボンバー》、一方のエルの場は《セブ・コアクマン》に《王機聖者ミル・アーマ》だ。シールドは、まだ互いに5枚。
「これがミーの本気のデッキ、”ドロマー超次元 タイム・コマンダー”だ。さあ、ターンエンド!」
「くっ、俺のターン!《ギーガ》召喚!《ゼッツー》召喚!《ファルコン・ボンバー》で攻撃して《ゼッツー》をスピードアタッカーに!」
シールドが割られた。しかし、S・トリガーが発動する。
「S・トリガー発動!《アクア・サーファー》で《ゼッツー》をバウンス!」
「くそっ!!」
「さあ、ミーのターン。《ザ・クロック》を召喚して、ターンを飛ばす!」
その瞬間、会場からざわめきの声が上がった。何故、今《クロック》を出したのか。意味不明である。まさか、エルがプレイングミスを犯すわけがない。
「へへん、チャンス!《ギーガ》を進化!《ダークナイト クリストファー》に!シールドをW・ブレイクだ!アタック時のメテオバーンで山札から3枚を見て、そのうち《キューブリック》を《クリストファー》のメテオバーン元に!そして、《ドラポン》と《バルザーク》を手札へ!」
「S・トリガー発動。《デーモン・ハンド》で《クリストファー》をデストロイだ。」
「《ファルコン・ボンバー》でシールドをブレイク!」
「S・トリガー、《ミセス・アクア》でバウンス。」
3度目のシールド・トリガー。そして、マナのカード。推測できることはただ1つ。
「お前、デッキの殆どをトリガーにしてるだろ。」
「ライト。そうだ。僕のデッキの3分の2はS・トリガーだよ。ただ、メインはこいつだっ!僕のターン、《超次元ブルーホワイトホール》で《イオの伝道師 ガガ・パックン》召喚!」
超次元ブルーホワイト・ホール UC 光/水文明 (4)
呪文
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
コスト5以下のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。
このようにして光のサイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出した場合、自分の手札を1枚裏向きにして、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。
このようにして水のサイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出した場合、このターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャーはブロックされない。
イオの伝道師ガガ・パックン UC 光文明 (4)
サイキック・クリーチャー:バーサーカー/エイリアン 3000
相手の呪文を唱えるコストは1多くなる。
覚醒リンク−自分のターンのはじめに、バトルゾーンに自分の《タイタンの大地ジオ・ザ・マン》があれば、そのクリーチャーとこのクリーチャーを裏返しリンクさせる。
「効果で、《デス・ゲート》をシールドへ!」
しかも、《ガガ・パックン》の効果で呪文のコストは1多くなっている。
「このデッキに、レアな強力カードは入っていない。だけど、じりじりとシステムクリーチャーで攻められる!《アクア・サーファー》と《セブ・コアクマン》、《ザ・クロック》でシールドを3枚ブレイク!」
これで、シールドは残り2枚だ。
「く、くそっ!!俺のターン!《演奏と水剣のLIVE》でパワー3000以下を全員破壊!!破壊したのは、3体だから3枚ドロー!」
辛うじて、アタッカーを全滅させたヒナタ。しかし、ものすごいコンボだ。システムクリーチャーでじわじわと攻めていく、カウンターデッキ。強力極まりない。気づかないうちに、こちらはシールドが削られているのである。
「さあ、ミーのターン。サモンディス、《停滞の影 タイム・トリッパー》!」
停滞の影タイム・トリッパー R 闇文明 (3)
クリーチャー:ゴースト 1000
相手のカードは、タップされた状態でマナゾーンに置かれる。
効果は単純。相手はマナチャージの際に、タップして置かなければいけないのだ。
(ヤベエ!うっぜぇのが来たァー!!)
「そして、《至宝 オール・イエス》をジェネレートしてクロスし、ターンエンド。」
「パワー5000、アタックするたびに手札を破壊し、さらに場にいるだけでマナをタップして置かせるブロッカーだと!?」
至宝 オール・イエス R 光/闇文明 (2)
クロスギア:サムライ
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+4000され、「ブロッカー」を得る。
これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、相手の手札を見ないで1枚選び、捨てさせる。
これにより、ヒナタは一気に不利になったと思われたが・・・・・・。
「俺のターン!《スクランブル・タイフーン》で手札を5枚引いて、3枚墓地へ!!墓地に行った《キューブリック》の効果で、《タイム・トリッパー》をバウンス!ターンエンドだ!」
「僕のターン、《百発人形マグナム》召喚!そして《オール・イエス》をクロスだ!」
今度こそ、まずいものが出てきてしまった。これにより、《マグナム》のパワーは8000。基礎パワーは、ヒナタのデッキにあるどのクリーチャーよりも高い。そう、エルの計算外である《暴走龍 5000GT》を除けば。しかし、この状態のマグナムは《5000GT》で焼く事はできない。
「くっ、俺のターン!《夜露死苦 キャロル》を召喚し、ターンエンドだ!」
(どうする・・・・・・?このデッキを破るのには、一苦労しそうだな・・・・・・!)
- ターン78:因縁の2人 ( No.219 )
- 日時: 2013/11/03 18:16
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
ここで状況を整理しよう。ヒナタのシールドは残り2枚。一方のエルは1枚。クリーチャーは、ヒナタが《キャロル》1体。対し、エルも《百発人形マグナム》1体のみ。しかし、決定的な違いがあった。
それは、クロスギアの有無である。現在、《オール・イエス》をクロスしている《マグナム》はブロッカーを得ている上に、パワーは8000。仮に《5000GT》を出しても焼くことはできないし、攻撃したとしてもS・トリガーで反撃されるだけだ。現に、エルのシールドは、シールド・プラスで二重になっている上に、既に《デス・ゲート》を仕込まれている始末だ。
「ターンエンドだ・・・・・・!」
「ミーのターン。《腐敗聖者ベガ》召喚。効果で、シールドを増やして、ユーハンドァ、デストロイ!!」
手札が落とされた。さっきからずっと握っていた《5000GT》が落とされる。
「《5000GT》か・・・・・・そんなキーカードを握っていたとはね・・・・・・。バット、ハンドから落とせば意味はない。」
「くっ俺のターン!呪文、《支配からの開放》で《ベガ》を破壊!捨てる手札はもうないぜ!んでもって、《ギーガ》召喚!そして、《キャロル》で攻撃!」
捨て身の特攻。当然、《マグナム》でブロックされて破壊される。が、自身の効果により、手札に戻った。
「ターンエンドだ!」
「ミーのターン。《アクア・スーパーエメラル》召喚。シールドを入れ替える!そして、《プライマル・スクリーム》で墓地を4枚貯めて、1枚サルベージする!」
効果により、さっき《ベガ》で追加されたシールドが入れ替わった。しかし、攻めなければ突破できない壁も時にあるのだ。
「俺のターン!とりあえず、こっちも《アクア・スーパーエメラル》召喚!んでもって、《ギーガ》でシールドブレイク!!」
迷わず、シールド・プラスで強化されているシールドを撃った。ここで《デス・ゲート》が発動しても不発で終わるだけだ。しかし。現実は甘くなかった。
「S・トリガー発動!《インフェルノ・サイン》で墓地からミーのマイキーカードを呼び出す!」
亡者を呼び覚ます悪魔の炎陣。自分も使っていたから良く分かる。次の瞬間、戦慄が走った。
「魔国の女皇よ。絶対王政の統治を引き、支配せよ。そして、亡者をこの世に再び呼び覚まさん。悪魔の契約をここに!サモンディス、《暗黒皇女アンドゥ・トロワ》!!」
暗黒皇女(あんこくおうじょ)アンドゥ・トロワ R 闇文明 (6)
クリーチャー:ダークロード 4000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト1のクリーチャー、コスト2のクリーチャー、コスト3のクリーチャーをそれぞれ1体ずつ、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
現れたのは、一国を闇で支配する女帝。しかも、悪趣味なコレクションに定評のある《アンドゥ・トロワ》だ。
「そんな定評があるかはドントノウだけど、現れよ!歴戦の勇者よ!墓地から再び眠りを覚ましたまえ!《死神術士デスマーチ》、《学校男》、そして《終末の時計 ザ・クロック》をリアニメイト!!」
効果により、3体の亡者が生き返った。《アンドゥ・トロワ》の効果は墓地から、コスト1,2,3のクリーチャーをそれぞれ一体ずつリアニメイトすること。しかも、この手の能力にある文明縛りや進化縛りがなく、コスト1,2,3ならば何でも出せるのだ。
「そして、《学校男》の効果で《マグナム》と《デスマーチ》をデストロイ!」
まずいことになった。《学校男》は2マナにもかかわらず、パワー8000のW・ブレイカー。その分、登場時に自分のクリーチャーを2対破壊しなければならないという制約がついている。しかし、それを利用して、自分の《マグナム》を破壊することで、リターンを最小限に抑えたのだ。
「さあ、ミーのマイターン!まず、もう1体の《デスマーチ》を墓地進化でサモン!そして、今引いたスペルカード、《DNA・スパーク》でユーのクリーチャーを全部タップ!そして、効果でシールドを追加!《クロック》で《スーパーエメラル》を破壊!《デス・マーチ》で《ギーガ》も破壊!《学校男》でシールドをW・ブレイク!」
シールドが叩き割られた。
「これで、ジ・エンドだ!!」
「わりーな、エル。デュエマは最後まで、何が起こるか分からねーぜ!!S・トリガー、W発動だ!!」
反撃。これこそ、デュエマの醍醐味にして最大の要素。
「まずは、1枚目!《極楽!オンセン・ガロウズ》召喚!へへへ、《クロスファイア》と間違えて入れたのが、逆に役立ったぜ!こいつの1つ目の能力で、水のマナが3つ以上あるからS・トリガーに!んでもって、2枚目!さっき仕込んだ、こいつだ!《終末の時計 ザ・クロック》で、時間を止めてターンを飛ばす!!」
「くっ・・・・・・!!この期に及んで・・・・・・!!」
そして、ヒナタのターンに。エルのシールドは、まだ2枚。油断はならないが、ヒナタは勝利を確信していた。さっきのターンで、エルは手札を使い切った。つまり、エルにはもう、反撃の手段がS・トリガーしかない。しかも、それを封じる方法さえも、ヒナタはもう用意しているのだ。
「俺のターンだ!もう一回、《演奏と水剣のLIVE》でパワー3000以下をすべて殲滅!ブロッカーはこれで、全員破壊だ!んでもって、《オンセン・ガロウズ》で攻撃!おっと。ここで、こいつの2つ目の能力が発動!」
ここで《ガロウズ》の効果が発動。通常はパワー4000の雑魚だが、このクリーチャーは2つ目の能力を同時に持ち合わせている。
「こいつは、火のマナが3つ以上ある場合、パワー8000のW・ブレイカーになる!!」
「な、馬鹿な!!」
パワー8000のW・ブレイカー。つまり、エルのシールド2枚をすべてブレイクできる。
「おおお!土壇場でアレを召喚するなんて!」
「しかも、あのエルを圧倒しているぞ!!」
「あの、1年すげーじゃねーか!!」
周りからは歓声が上がる。しかも、天川でさえも
「この勝負、あったね。」
と、言い放つ。
「へ?どうしてですか?」
「コトハ。《ガロウズ》の3つ目の効果を知らないのか?」
現在、ヒナタのマナは7つ。それら全てが、水か火。そう、これが《ガロウズ》の3つ目の効果のトリガーだ。
「そして、シールドをW・ブレイク!!ここで、《ガロウズ》の3つ目の能力が発動!自分のマナゾーンに水または火のカードが合計7枚以上あれば、このクリーチャーは「このクリーチャーがシールドをブレイクする時、そのシールドをかわりに持ち主の山札の一番上に置く」を得る!!つまり、エルはS・トリガーは使えねえ!んでもって、手札がねえから、ニンジャ・ストライクも使えねえ!!」
極楽!オンセン・ガロウズ SR 水/火文明 (7)
クリーチャー:サイバー・コマンド/フレイム・コマンド/エイリアン 4000+
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
自分のマナゾーンに水のカードが3枚以上あれば、このクリーチャーは「S・トリガー」を得る。
自分のマナゾーンに火のカードが3枚以上あれば、このクリーチャーのパワーは+4000され、「W・ブレイカー」を得る。
自分のマナゾーンに水または火のカードが合計7枚以上あれば、このクリーチャーは「このクリーチャーがシールドをブレイクする時、そのシールドをかわりに持ち主の山札の一番上に置く」を得る。
「シット!!今まで、そのカードを使う相手には勝っているのに、今日に限って仇になるなんて・・・・・・!!」
シールドが割られると同時に、山札の一番上へ送られた。そして--------------------------
「《クロック》で、ダイレクトアタック!!」
歓声と共に、勝負は決まった。周りからは、「エルが負けた!」や「あの1年坊主が勝つなんて・・・・・・!」など、意外そうな声が聞こえる。しかし、エルは勝負の結果に不服は無かった。
「ミーの完全な敗北だ。」
そう言って、手を差し出す。それも、あまり人前では見せない笑顔で。
「い、いやぁ・・・・・・こっちも、何かミラクルが起こったつーか、なんていうか・・・・・・でも、楽しかったぜ!!」
「次は絶対勝つ。ミーが。」
「いーや、次も俺だ!」
しかし、
「いや、次に勝つのはミーだ!」
「なわけねーだろ、100パー俺だ!」
「ミーだ!」
「俺だ!」
「ミーだ!」
「俺だ!」
口論が始まった。それを見ていたコトハは呆れる。
「あーあ、男子ってホントに馬鹿。何で、どいつもこいつも、こう、すぐに喧嘩になるのかしら?」
「君の言うとおりだ。」
クスッと、天川は笑った。「だけど------------」と続ける。
「そのバカが、天才を超えることだって、世の中にはあるんだ。世の中全部を数式で表せるとは限らないから。」
「まっ、そうっスね・・・・・・。」
キイチも納得したようにため息をつく。そして、今はこの、口論している2人が輝いているように見えた。
- ターン79:変幻者 ( No.220 )
- 日時: 2013/11/02 16:55
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
時は遡り、今朝の事だった。封李は朝早くから、屋上で寝ていた。だが、トーナメントには参加するつもりだった。そして、気になるカードを手に入れていた。風に吹かれてやってきた、1枚のカード。
「《アラシ》か。ま、デッキ投入は見合わせたほうがいいな。」
すると、声が聞こえる。
「封李君。」
「ん・・・・・・?」
自分を呼ぶ声。見ると、そこには普段は絶対にいないはずの人物がいた。白ヒゲに、曲がった腰に優しそうな青い瞳を持つ老人。校長だ。
「瓜生崎校長?ここで何をしてるんだ?ハッ、とうとう俺も退学か。別に構わねーぜ、俺は。」
「私は君を退学にするつもりはないデスよ。それより、こっちに来て欲しい。」
すると、カツドンが飛び出す。
「封李、起きろや!あの人から、エグザイルの気配が感じられるで!!」
「何ィ?」
封李は飛び起きた。そして、校長に怒鳴る。
「おい、用件は何だ!エグザイルとなると、こいつは穏やかじゃなさそうだな・・・・・・!」
「その通りだ。私と勝負をして欲しいのデス。」
「何?」
意外な結果に封李は戸惑った。だが迷わず
「望むところだ!!」と叫んだ。校長は指を鳴らす。次の瞬間、黒い靄が2人を包み込んだ。
「こ、これは・・・・・・教団の・・・・・・!」
「この空間は、実体化するカードを持つものならば、誰にでも発生させることができる。俗に、”決闘空間”と呼ばれてマスよ。」
そう、クリーチャー同士が命をかけて戦う場、それが”決闘空間”なのだ。
「んじゃあ、話は早いッ!行くぞ、カツドン!」
「おーう!とっとと決めてしまおうで!」
現在、校長のシールドは2枚。しかし、場には《知識の精霊ロードリエス》と《光陣の使徒ムルムル》、そして《アクア・スーパーエメラル》の3体。一方の封李は《カツドン》に加え、《飛散する斧 プロメテウス》の2体だ。
「くっ、ブロッカーが邪魔だ・・・・・・!俺のターン!《無双竜鬼ミツルギブースト》召喚!即、マナに送って《ロードリエス》を破壊!」
無双竜鬼ミツルギブースト P 火/自然文明 (5)
クリーチャー:アース・ドラゴン/アーマード・ドラゴン/ハンター 5000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、このクリーチャーをマナゾーンに置いてもよい。そうした場合、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。
「あんた、エグザイル・クリーチャーは使わねえのか。」
「これが、私の本気のデッキデス。エグザイルクリーチャーは入れていマス。そして、これに勝てば貴方に託したいものがありマス。」
悠長に語る校長。しかし、
「こっちは朝の眠りを邪魔されたんだ!とっととぶっ倒す!!《カツドン》でシールドブレイク!」
「受けマス・・・・・・S・トリガー、《ヘブンズ・ゲート》!!」
効果で、2体のブロッカーが現れた。
「効果により、《光器パーフェクト・マドンナ》と《宇宙刃 ニケ》を召喚。」
『◎☆▽×!』
宇宙(コスモ)刃(コスモス) ニケ UC 光文明 (6)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
ブロッカー
W・ブレイカー
シールド・セイバー
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
次の瞬間、意味不明の言葉を叫びながら、宇宙人のようなクリーチャーが現れた。
「くそっ!悪循環かよ!しかもそいつ・・・・・・エグザイルじゃねーか!!」
「そうデス。では、私のターン。《パーフェクト・マドンナ》を進化元に、ソウルシフトで7マナになった、《白騎士の聖霊王ウルファス》を召喚!」
白騎士の聖霊王ウルファス C 光文明 (11)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド 11000
ブロッカー
進化−自分の「ブロッカー」を持つクリーチャー1体の上に置く。
ソウルシフト(このクリーチャーを召喚する時、このクリーチャーの進化元クリーチャーを選ぶ。このクリーチャーのコストは、その選んだクリーチャーのコストだけ少なくなる。ただし、このクリーチャーのコストは1より少なくならない。)
自分のターンの終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
W・ブレイカー
《白騎士の聖霊王ウルファス》。ブロッカーから進化する、強力なエンジェル・コマンド。進化元の条件が緩いことや、ソウルシフトによるコスト軽減、そしてターン終了時のアンタップ能力。良い事ずくめで、初心者も扱いやすい切札。
「《ウルファス》でW・ブレイク!!」
「くそっ・・・・・・!!《アクア・スーパーエメラル》でブロックだ!」
「《ニケ》でW・ブレイク!!」
「くっ、通すぜ!!」
しかし、そこでS・トリガーが来る。
「行け!S・トリガー、《無法のレイジクリスタル》で《ウルファス》をバウンスし、《ムルムル》を破壊!そして、俺のターンだ!《銃身兵ディオライオス》を召喚し、《カツドン》を破壊!!」
「《ニケ》を選択デス。」
次の瞬間、同時に2体のクリーチャーが破壊された。が、
「「ドロン・ゴー!!」」
同時に、新たなる光に包まれる。
「おっしゃあー!行け、《カツキング》!」
『正義は絶対、カツキーング!!』
ヌンチャクを振り回す、武闘の力を持つ将軍。しかし、一方の校長も負けていない。
「新たなる光を得て、変幻せよ。其の名はエグザイル!《宇宙美刃 ミケランジェロ》!!」
- ターン80:”恐怖”ノハジマリ ( No.221 )
- 日時: 2013/11/02 17:11
- 名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)
宇宙(コスモ)美刃(ビューティー) ミケランジェロ VR 光文明 (8)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 11000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚を見る。その中から1枚を裏向きにして、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加え、残りを手札に加える。
W・ブレイカー
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
現れたのは、神々しき女神のようなクリーチャー。それは、まるでメカ・デル・ソルのようだった。しかし、その正体は無法者のエグザイル。唯のクリーチャーとは、危険性のベクトルが違う。
が、それはこちらも同じこと。《カツキング》は、登場ターンのみのアンタップキラー、しかもインフィニティ・パワーアタッカーで攻撃時のパワーは無限大だ。
しかし。
「《ミケランジェロ》の効果によって、3枚ドロー。そして。そのうちの1枚をシールドへ!」
「仕込まれたか。」
罠を張られた。
「仕方ねえ!《カツキング》で《ミケランジェロ》を攻撃!」
「《ムルムル》でブロック!」
さらに、攻撃を妨害される。しかし、バトルには勝ったため、シールドはブレイクした。しかも、
「アタック・チャンス、《カツトンファー》でバトルに勝った際のブレイク数も増える!それも、もう1枚使って、合計シールドをT・ブレイク!」
校長、残りシールド0枚。しかし、
「S・トリガー発動。《ヘブンズ・ゲート》で《変幻の精霊ナイツオブ・コバルト》と《偽りの名 オラオラ・レオーネ》召喚。《オラオラ・レオーネ》の効果で、クリーチャーは可能ならば攻撃しなければなりまセン。」
「くっ、すまん!《プロメテウス》で攻撃!」
「《ナイツオブ・コバルト》でブロック。一方的に破壊デス。」
「さらに」と、校長は続けた。
「私のターン。《トゥルー・ヘブンズ》で《カツキング》をシールドへ!」
「くそっ!!」
「さあ、《ミケランジェロ》でW・ブレイク!!」
シールドが割られた。クリーチャーはゼロ。シールドも無い。絶望的な状況だ。しかし、次の瞬間だった。カツドンが叫ぶ。「迷わず、シールドをめくるんや!」と。
「信じるぜ、カツドン!お前の声を!」
迷わずシールドをめくった。そして----------------------------
「---------------------来た!S・トリガー発動、《ホーガン・ブラスター》で山札をシャッフルし、来たクリーチャーか呪文のコストを踏み倒し、召喚及び唱えても良い!」
最強クラスのS・トリガーが現れる。
「なっ!!」
「効果で、《激流剣砲 カツ∞キング》召喚だ!!」
激流(アチョー)剣砲(クリムゾン) カツ∞キング P 水/火文明 (9)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 12000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを無限の数破壊する。その後、カードを1枚引いてもよい。
T・ブレイカー
自分の他の、名前に《剣砲》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
現れたのは、新たなる武神。封李の新たなる切り札。
「これが、俺の新しいエグザイル、《カツ∞キング》だぜ!効果で、ブロッカーを無限の数だけ破壊!!つまり、あんたのクリーチャーは《ミケランジェロ》以外、消滅だ!さらに効果で、1枚ドロー!」
「やはり・・・・・・貴方は逸材だ。」
微笑みながら、校長は呟いた。
「俺のターン、《カツ∞キング》でダイレクトアタック!!」
『正義は絶対、カツキング!!』
勝負が決まった。一撃が直接校長に炸裂し、空間は裂けた。
「お見事でしたよ。封李君。」
「で、あんたが俺に託したい物って、何だ?」
一番の疑問をぶつけてみた。すると、校長は1枚のカードを差し出す。
「《暴剣王邪 ハリケーン》。これによって、”クロスファイア”は完成するのデス。今現在、教団は勢力を付け、人間界への侵攻を開始しようとしている。そのためには、インフィニティ・キーによって、”勝利皇帝”を復活させることが重要なのデス!」
「けっ、面白ぇ!!やってやろうじゃねえか!!」
封李は、そう言ってカードを受け取った。
「この世に、俺の邪魔をする奴は、神だろうが何だろうが、許さねえ!な、カツドン!」
「おーう!全員、叩き潰すだけや!」
そう、カツドンは応えた。
「黑鳥レンの容体は?」
「もう、すっかりヨミ様の精神体と馴染んでいる模様。」
「そうか、”サファイア”は?」
「精神体は完成しました。残るは、肉体のみ。それが封印されている鎧龍の”封印の祠”ですべての決着はつくでしょう。」
「”Z”は?」
「凄まじい怨念ですが、制御できました。」
「分かった。総員、配備。これより-----------------------」
天草は一言置くと、叫んだ。
「これより、人間界への侵攻を開始する。全ては我が、オラクルの神のため!そして、伝説の超獣、”サファイア”と”Z”の復活のため!!」
「「「オォー!!!!」」」
恐怖の時間は、刻々と近づいていた。それとともに、”天空城寒ヴァルハラ・ゴッド”は、人間界へ向けて轟音を上げて動き出す。
「鎧龍サマートーナメント、準決勝!開始します!!」
オオオオオォォォォオオ!!
歓声が上がる。現在、進出しているのは4チーム。その中でも、1年チームである”レイジ・オブ・アゲインスト”は一際輝いていた。
「それでは、まず。チーム”ギルティ”と”レイジ・オブ・アゲインスト”の試合を-------------------------------------」
『うおおおおおおおおおおおお!!』
轟音が轟く。次の瞬間、壁が切り裂かれた。現れたのは、上半身は武神、下半身は生き物のような姿をしたオラクリオン、《アシッド》だった。
混乱はすぐに起こる。逃げ惑う人々。しかし、これだけでは終わらない。
『オーッホッホッホッホッホ!!苦しゅうないぞよ!!』
巨大な簪が飛んでくる。次の瞬間、校舎は外側から壁を粉砕された。
「《パールジャム》・・・・・・だと!?」
ヒナタ達も、次々と現れるクリーチャーに戸惑いを隠せない。
「数が多すぎる!!一体、何が起こったんだ!!」
叫ぶ天川。急いで、フジにケータイをかけようとする。
そして、ヒナタは逃げ惑う人々の中で、1つだけ黒いものが見えた。見覚えのある風貌。黒髪に、中性的な顔立ち。全て覚えているからわかる。だが、その少年は--------------------------その黑鳥レンは、自分の知っているものとはどこか違っていた。
「ゼロの支配が始まる。」
機械のように、一言だけつぶやいた彼の口は右半分が耳まで裂けていた。
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