二次創作小説(紙ほか)

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デュエル・マスターズ 0・メモリー 堂々完結
日時: 2014/12/07 13:44
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: oLjmDXls)

【読者の皆様へ】
初めまして、二次などで創作を行っている、タクと申します。この度はデュエル・マスターズ 0・メモリー、完全に完結しました! 今まで皆さん、応援ありがとうございました。続編、デュエル・マスターズ D・ステラも応援よろしくお願いします!

【番外編あらすじ】
教団の脅威は去ったはずだった。教団の神官、バラモンとデトロイトによって呼びこされた2人の無法の覇者、そして竜神王。しかし、それはやがて世界を脅かす要因に。そして、ヒナタがデュエマをやめる!? 衝撃の番外編、ついに本格始動!

用語集>>10

登場人物紹介>>02
デッキ紹介>>67
デッキ紹介2 >>190
参照1000突破企画:切札紹介 >>114

本編>>247

番外編:強襲の竜神王編

エクストラターン0:キー・メモリアル >>246
エクストラターン1:異変 >>253
エクストラターン2:竜神王 >>254
エクストラターン3:恐怖 >>257
エクストラターン4:狂気 >>258
エクストラターン5:行動開始 >>261
エクストラターン6:デコード >>262
エクストラターン7:ケリを付けろ >>265
エクストラターン8:敗者の条件 >>266
エクストラターン9:急襲、竜神王 >>267
エクストラターン10:決死の特攻 >>268
エクストラターン11:デッド・オア・デッド >>280
エクストラターン12:鬼 >>298
エクストラターン13:暴かれた根源 >>300
エクストラターン14:捨てられたデッキケース >>301
エクストラターン15:ベルフェモール >>304
エクストラターン16:向き合うこと >>305
エクストラターン17:大阪へ >>307
エクストラターン18:咆哮、激震、超克 >>310
エクストラターン19:星として、海に散る >>311
エクストラターン20:絶望への反逆 >>312
エクストラターン21:決戦の舞台へ >>313
エクストラターン22:立ち塞がる無法の皇 >>314
エクストラターン23:激震、インフィニティ・ドロン・ゴー! >>315
エクストラターン24:最後の戦い >>336
エクストラターン25:反逆の一戦 >>337
エクストラターン26:竜神王結合 >>338
エクストラターン27:破壊衝動 >>339
エクストラターン28:絶望と破壊の渦 >>340
エクストラターン29:終焉      >>341

参照3000突破記念!ヒナタへ56の質問
>>176 >>177

短編1:仁義なき戦い(パブリック・エネミー) >>163 >>164
短編2:恋の裏技 >>182 >>185 >>188
短編3:親父の背中 >>206
短編4:恐怖、学園七不思議!? >>281 >>283 >>285 >>289 >>290 >>294 >>295
短編5:探偵パラレル >>306


コラボ番外編

モノクロさん作、デュエル・マスターズMythology

”last smile”
あらすじ:デュエル・マスターズMythologyで活躍中のヒロインキャラ、御船汐。彼女の空白の一年間とは、まさしく鎧竜での一年間のことだった。では、何故彼女はそれを失うことになったのか? そして、記憶と共に彼女が失わなければならなかったものとは。オリキャラによって繋がる2作品の謎が今此処に明かされる。
そして、無法と神々が今、交錯する。
短編のつもりが中編クラスの長さになってしまったこの作品。最後まで必見!

第一話:別れと悲劇はデュエマの後で
>>316 >>317 >>321 >>322

第二話:月夜野シオは彼女なのか?
>>323 >>327 >>328

第三話:神話の使い手
>>329 >>330 >>331 >>332

第四話:そして神話へ
>>335 >>345 >>348 >>349

第五話:”先輩”
>>350

キャラクター裏話

パート1 暁ヒナタ >>293
パート2 黒鳥レン >>299


基本、概存のカードを使用していますが、これからの展開でオリジナルカードを使うかも知れません。ご了承下さい。

なお、クリーチャーの解説などは、以下サイト様から引用させていただいています。
DuelMasters Wiki(デュエルマスターズ ウィキ)様

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー ( No.91 )
日時: 2013/07/14 16:28
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

Dr・クロ

了解しました。誤字があって、申し訳ありません。
オリキャラのデッキですか。確かに、それは良いですね。ただ、少し時間が掛かると思うのですが、ご了承下さい。

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー ( No.92 )
日時: 2013/07/14 17:47
名前: 竜 (ID: Xr21cKIW)



どうも竜です



ポケモンのほうはどうしたんですか?

Re: デュエル・マスターズ 0・メモリー ( No.93 )
日時: 2013/07/14 18:05
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)



すみません、ポケモンの方は自分でも分かっているのですが、放置気味です。しばらく、こちらの方に更新を回しているため、更新できない物と考えてください。完全に私事情で申し訳ないのですが、しばらくは更新しない物と考えてください。申し訳ありません。

ターン31:リベンジせよ! ( No.94 )
日時: 2013/07/15 10:30
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

「う〜ん、最後にズバッと決められるような・・・・・・。」

 昼休み。リョウはぶつぶつと呟いていた。

「もっと、防御を固められるような・・・・・・。」
「リョウ?」
「わっ、ヒナタ君!」

 リョウは急に声を掛けられて、驚き、振り向いた。

「何やってるんだ?」
「いや、デッキを組んでるんだけど、全然出来ないんですよ。何か、何かすごい切り札が・・・・・・これだ!《鋼鉄突破 アイアンローズ》だ!って、こんなカードあったっけ?」

 沢山の束から、カードを1枚抜き取る。一瞬、疑問を浮かべたが、迷わずデッキに入れた。

「良かったな。良いカードが見つかって!」
「うん!ダイダラに、リベンジしないとね!」
「ダイダラにか。以前、シオが撃破しているけど、アイツは結構強いって・・・・・・んじゃ、これを貸すぜ。」

 ヒナタは、カードボックスからカードを1枚抜き取った。

「《サイバー・A・アイアンズ》!?良いのかい!?君の切り札なんだろ!?」

 慌てて拒むリョウ。しかし、ヒナタは

「いや、今の俺のデッキにコイツは会わないからさ。でも、放っておくのもアレだからよ。ダイダラ戦で大いに役立ててくれ。」
「ダメなんだよ!あいつらのカードにやられたクリーチャーは、焼き印が押されて・・・・・・。」

 ヒナタは首を振った。

「いや、受け取ってくれ。俺はお前を信じる。・・・・・・まあ、またダイダラがお前の前に現れるかどうかも疑問だがな。」

 笑ってそう言うヒナタ。

「そ、そうだね・・・・・・。」



 放課後。ヒナタから受け取った

「あーあ、良かったのかな。これを受け取っちゃって・・・・・・。」
「リョウくーん!」
「!」

 その声を聞きリョウは思わず振り返った。

「リ、リン・・・・・・!」

 リョウは相手の顔を見て、顔を紅潮させた。

「はあ、はあ、間に合った〜。返そうと思ってた本を買えそうと思ってさ。私の家、病院から遠いから、お見舞いにも行けなくてゴメンね!」
「あ、ああ、良いんだよ。どうだった?」
「うん、良かった!デッキの組み方について、色々詳しく書いてあって、すっごい参考になったよ!」
「じゃ、じゃあ良かった。」

 閑崎リン。茅山リョウの小学校の時からの友人だ。年頃の男女にしてはリンとリョウは仲が良く、デュエマについて語り合える仲である。(マニアックな話に発展することも多々あり)仲が良いため、小学校の頃、噂になったこともあった。本人らは気にしていなかったが。

「ホント、ありがとう!」
「あ、ああ・・・・・・。」
(か、可愛いなぁ〜。)

 勘の良い方は分かると思うが、リョウは彼女に思いを寄せている。が、リンは恋愛面に疎く、未だ”ただの幼馴染み”から発展していないのである。(リョウが奥手なのもある。)

「そ、それじゃあさ、今からデュエマでも・・・・・・。」
「うん、良いよ!」

 リョウはリンを誘おうとする。無論、彼女は2つ返事で了解した。が、その時だった。

「デュエマなら、この俺様とやってくれないか?」
「!」

 上空から声が聞こえる。思わず上空を見上げた。すると、巨漢の姿。

「ダ、ダイダラ・・・・・・!!」
「うおおおおおおおおおおおおお!!ねっ、けぇぇぇぇぇぇぇぇぇええつ!!」

 大きな音を立て、落下してくるダイダラ。

「俺様のターゲットは貴様だ!うおおおおおおおおおおお!!」
「っ!キャアアアアア!!」

 ダイダラはリンに向かって、黒い霧を吹き出した。

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「!」

 リンを咄嗟に突き飛ばすリョウ。そして、一気に黒い霧を浴びて、擬態するように見えなくなった。




「何だぁぁぁぁぁぁぁぁ!?また貴様かぁあああああ!!」
「この間の借り、返させて貰うよ!」

 ダイダラはデッケースからデッキを取り出し、リョウと向かい合う。

「今度こそ、ぶっつぶす!!」
「コッチのセリフだ!」



 ターン13:ダイダラのターン。

「《バジュラズ・ソウル》をジェネレートし、《爆裂のイザナイ ダイダラ》でシールドブレイク!」
「くっ、《光器パーフェクト・マドンナ》でブロック!」

 場を離れないブロッカー、《パーフェクト・マドンナ》で何とか防ぐリョウ。リョウの場には、《ハッチャキ》と《パーフェクト・マドンナ》、《シンカイドーベル》。一方、ダイダラの場には《爆裂のイザナイ ダイダラ》。

爆裂のイザナイ ダイダラ UC 火文明 (5)
クリーチャー:オラクル/フレイム・コマンド 4000
光臨−自分のターンの終わりに、このクリーチャーがタップされていれば、自分の山札を見る。その中からコスト7以下のフレイム・コマンドを1体、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。

「そして!光臨発動ォ!!《爆竜 GENJI・XX》!」
「あっ、しまった!」
「ターンエンドだ。」

 ダイダラはフレイム・コマンドの使い手と言うことだけあって、ブロッカー破壊が得意だ。しかし、リョウには策があった。

「《ハッチャキ》でシールドブレイク!効果発動!忍耐強く止まること。それがHEIKE一族の誇り!打倒、GENJI!!《我牙の精霊HEIKE・XX》をバトルゾーンへ!ターン終了!」
「うぐぐ・・・・・・!忌々しい!」

ハッチャキ P 光/水文明 (3)
クリーチャー:サイバーロード/アンノイズ 2000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーが攻撃する時、「ブロッカー」を持つコスト5以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。

 そう。1つは、効果によって選ばれないブロッカー。《GENJI・XX》の効果も選ばれなければ怖くはない。そしてもう1つは、不死身のブロッカー。場を離れない《光器パーフェクト・マドンナ》はパワーが0に鳴らない限り、場に居座り続ける。

光器パーフェクト・マドンナ R 光文明 (5)
クリーチャー:メカ・デル・ソル/エイリアン 2500
ブロッカー
このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃できない。
このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、そのパワーが0より大きければ、離れるかわりにとどまる。

(そうだ、ブロッカーを並べて、焦らせろ、警戒させろ!流れをコッチに無理矢理でも向けるんだ!)
「ぐぬぅ・・・・・・!俺様のターン!《爆竜トルネードシヴァXX》召喚!」

 現れたのは、鎖を身にまとった龍。


爆竜トルネードシヴァXX(ダブルクロス) VR 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド 7000
相手がこのクリーチャーを選んだ時、自分の山札を見る。その中から名前に《XX》とあるクリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンにあるクリーチャーを2体選んでもよい。そうした場合、選んだクリーチャー同士でバトルさせる。
W・ブレイカー

「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!ねっ、けえええええええつ!ターンエンド!!」
「XX(ダブルクロス)は厄介だな・・・・・・!僕のターン!《HEIKE・XX》召喚!ターンエンド!」
「それで良いのか?熱血!!俺様のターン!《爆竜ベルナルド・タイソン》を《フェアリー・ギフト》を唱えて召喚!」
「そ、そいつはッ!バトルに勝ったら、シールドを3枚ブレイクする、大型フレイム・コマンド!!」

 現れたのは、拳を無限に持つ龍。だが、これでは終わらない。

「ふははははははは!ターンエンドだ!」
「くっそォ、僕のターン!とりあえず、《電脳聖者タージマル》召喚!ターンエンド!」
「良いのかァ?俺様のターン!《バジュラズ・ソウル》を《トルネードシヴァ》にクロス!そして呪文!《無限掌》!!」
「なっ!!」

バジュラズ・ソウル SR 火文明 (5)
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+2000され、シールドをさらにもう1枚ブレイクする。
これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置いてもよい。
※殿堂入り

「そして、《トルネードシヴァ》のアタックトリガー発動!!《ベルナルド・タイソン》と《パーフェクト・マドンナ》をバトル!!さらに、《ベルナルド》の効果で、T・ブレイク!!そして、《バジュラズ・ソウル》の効果でマナも2枚焼いてやる!!」

 そう。ダイダラは最初からこれが目的だったのだ。

「ぐああ・・・・・・!!だけど、諦めないぞ・・・・・・!S・トリガー発動!!《ヘヴンズ・ゲート》で《偽りの名 ビルド・レオーネ》!そして、《偽りの名 オレワレオ》召喚!!」


偽りの名 (コードネーム) オレワレオ P 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/アンノウン 9500
ブロッカー
自分の「ブロッカー」を持つクリーチャーの、相手を攻撃できない能力を無効にする。ただし、そのクリーチャーの召喚酔いは無効にならない。
W・ブレイカー

 天国の門が開かれて、突如、2体の天使が光臨した。しかし、ダイダラは余裕すら浮かべる。

「ハッハッハッ!!それがどうした!!まだ、俺のターンは終わってない!《無限掌》の効果で、」
「もう1つのS・トリガー発動!《反撃のサイレント・スパーク》で全員をタップ!!」
「!!」

 勝負が付いたことを、それは表していた。

「僕のターン!《無敵城シルヴァー・グローリー》を要塞化!!」
「なっ、それは自分クリーチャーを全て、バトルに勝たせる城!!」

無敵城 シルヴァー・グローリー VR 光文明 (6)
城−自分のシールドをひとつ選び、このカードを付けて要塞化する。 その要塞化されたシールドがシールドゾーンから離れた時、このカードを自分の墓地に置く。(「S・トリガー」能力を使う場合は、このカードを墓地に置く前に使う)
自分のクリーチャーはすべてのバトルに勝つ。
この城を付けて要塞化したシールドが他の城によって要塞化されていなければ、そのシールドが相手のクリーチャーにブレイクされる時、かわりに自分のシールドを1枚手札に加えてもよい。


 ダイダラは焦りを隠せなかった。いくらパワーを上げてもこれでは無意味--------------------------。

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!《偽りの名 オレワレオ》で《トルネードシヴァ》破壊!!」
「うっ!!」
「《HEIKE・XX》で《GENJI・XX》破壊!!」
「なっ!」
「《ハッチャキ》で《ベルナルド・タイソン》破壊!!そして、《タージマル》で《ダイダラ》を破壊!!ターンエンド!」

 ダイダラの場には、最早、クリーチャーなど無い。

「くっ、ぐぐ!!俺様のターン!!《クリムゾン・メガワイバーン》召喚!!効果で、全ブロッカー破壊!!」
「し、しまった!」
「舐めたマネしやがって!」

 ダイダラの仮面の下の素顔は、恐らく怒りで満ちていただろう。が、それはリョウも同じだった。

「好い加減にしろ!それはこっちのセリフだ!僕の仲間をこれ以上傷つけるのは許さない!!そして、傷つけさせない!!僕のターン!《サイバー・A・アイアンズ》召喚!!効果で5枚ドロー!ターンエンドだ!」
「ふん、ゲームエンドに持って行ってやる!《クリムゾン・ワイバーン》でシールド・ブレイク!!」

クリムゾン・ワイバーン SR 火文明 (8)
クリーチャー:アーマード・ワイバーン 3000
このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンにある「ブロッカー」を持つクリーチャーをすべて、持ち主の墓地に置く。

「ぐああ・・・・・・!だけど!僕のターン!!《鋼鉄突破 アイアンローズ》召喚!お前のクリーチャーをブロッカー化!そして、ブロックを強制する!!」

鋼鉄突破フルメタル アイアンローズ VR 光文明 (7)
クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
バトルゾーンにある相手のクリーチャーはすべて「ブロッカー」を得、可能であればブロックする。
このクリーチャーのパワーは、バトルゾーンにある相手のクリーチャー1体につき+2000される。
W・ブレイカー

「なっ!!」
「いっけえええ!!《アイアンズ》で攻撃!《クリムゾン・ワイバーン》破壊!!」
「ぐぐっ!!」

 これで、バトルゾーンのダイダラのクリーチャーは、今度こそ一掃された。

「ターンエンド!!」
「お、俺様のターン・・・・・・。エンドだ・・・・・・。」

 序盤からの激しい手札浪費で、ダイダラは最早何もできない。

「僕のターン!!《アイアンズ》でT・ブレイク!!《アイアンローズ》でトドメだ!!」
「ギャッ、ギャアアアアアアアアア!!」

 ダイダラの体は、打ち砕かれ、今度こそ完全に消滅した。

「お、おのれええええ!!ウギャアアアアアアア!!」




 黒い霧は消え去り、リンの視界にリョウが現れた。

「リョ、リョウ君!大丈夫!?」
「大丈夫だよ。」

 リョウは笑顔で答えた。

「ありがとう!助けてくれてさ!リョウ君、かっこよかったよ!」
「え!?ちょっ、それはどういう・・・・・・。」

 顔を赤らめるリョウ。

「ねーねー、早くデュエマしようよ!」
「あ、ああ・・・・・・!」
(結局、告るチャンスもダメになっちゃったな・・・・・・。)

 内心残念がるリョウであった。

ターン32:裏切りのオーロラ! ( No.95 )
日時: 2013/07/15 12:30
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

「後は、これを入れて、完璧!」

 自宅の一室。如月コトハは、デッキを練っていた。

「完成!新デッキ、”ニュー・カチュアシュート”!これで、ヒナタも滅多打ちに出来るんだから!」

 早速、新しいデッキの餌食になろうとは、ヒナタも不憫な方である。

「さーて、お肌が荒れるから、もう寝よ」
「フフフフフフ・・・・・・!」
「ん?」

 次の瞬間、光弾が背後をかすめる。

「やっと気付いたみたいね。ふぁ〜あ。」
「アンタァ!部屋を荒らすな!てゆーか、誰よ!」
「この間は憑依されていて、私のことは知らないんだったね。私はオーロラ。」

 魔女のような怪しい笑みをオーロラは浮かべた。紛れもなく、この間コトハに憑依した(特に意味はなく結局ヒナタを誘導するために、面白半分でやったらしい)本人(クリーチャーだから本獣?)である。

「アンタね!アタシをこの間憑依したのは!聞いたわよ!ヒナタにフルボッコにされて命からがら逃げてきたみたいね!」

 イラッ

「あれは貴方のデッキが弱かったの!改造しても手の撃ちようがないくらいね!」
「何ですってェ!?」
「良いよ、デュエマで勝負だよ!」
「良いわ!」




 毎度恒例ながら、黒い霧のような空間が現れ、2人を包んだ。現在、10ターン目:コトハのターン。場には《天真妖精オチャッピィ》、《スーパーゴーオン・ピッピー》が一体ずつ。

「私のターン!《極武者カイザー「斬鬼」》召喚!」

極武者カイザー「斬鬼」 P 火文明 (5)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ハンター/エイリアン 4000
パワーアタッカー+2000
このクリーチャーが攻撃する時、自分のシールドをひとつ手札に加えてもよい。ただし、その「S・トリガー」は使えない。このようにしてシールドを手札に加えた場合、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。
W・ブレイカー

 現れたのは、武者のような姿をした2本の猛々しい角を持つ龍。振り上げられた剣はあらゆる敵を切り裂かんとばかりに、ギラついている。

「さらに、《オチャッピィ》でシールドブレイク!ターン終了!」
「フフ、ダメよ焦っちゃ・・・・・・。」

 オーロラは、笑みを浮かべた。オーロラの場には《薫風妖精コートニー》、《妖精のイザナイ オーロラ》。

「私のターン。《交錯のインガ キルト》で《妖精のイザナイ オーロラ》をタップ!光臨発動!効果で、《守護炎龍レヴィヤ・ターン》召喚!」
「こ、光臨!?」

 魔法陣が現れ、強大なる存在が現れる。それは、幸せの調律を運ぶ、妖精。しかし、背後にはその友の力強いドラゴンの姿。

守護炎龍レヴィヤ・ターン P 火/自然文明 (6)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/スノーフェアリー 7000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが破壊された時、コスト3以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー

「効果で、《ダイヤモンド・ブリザード》を《コートニー》から進化!」
「うっそ、どれだけ出すのよ!」

 思わず声を上げるコトハ。しかし、猛攻は止まらない。

「効果で、マナと墓地からスノーフェアリーを回収!ターン終了よ!暁ヒナタだけどさ。実は私の好みなんだよね。」
「い、いきなり何を!」
「私が1つ魔法を掛ければ、彼は私の物って事。」

 オーロラは怪しい笑みを浮かべた。

「な、何を言ってるの!!そんな勝手なマネをしたら、絶対許さないから!」

 コトハは頬を紅潮させて反論した。

「へぇ、そこまで言うのね。バカね。クリーチャーが人間如きに興味を持つわけ無いでしょ。嘘に決まってるじゃん。だけど、さっきの反応からすると、ひょっとして・・・・・・!」
「違う違う!別にアタシはあんなヤツのことなんか、微塵も好きじゃない!」
「奇遇ね。私も好きな奴が居るから。」
「違うってば!!!」

 全力で否定するコトハ。もう、容赦はしない。

「私のターン!《ドラゴンフレンド・カチュア》召喚!効果で、《母なる緑鬼龍ダイチノカイザー》召喚!ガチンコ・ジャッジよ!」

母なる緑鬼龍(りょっきりゅう)ダイチノカイザー P 自然文明 (7)
クリーチャー:グリーン・コマンド・ドラゴン/ハンター/エイリアン 7000
このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下のコストを持つ、進化ではないドラゴンを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。(ガチンコジャッジ:各プレイヤーは自身の山札の上から1枚目を見せ、それを一番下に置く。そのカードのコストが相手以上であれば、自分の勝ちとする)。
W・ブレイカー

「各プレイヤーは、山札から1枚目を見せる。そして、コストが大きい方が、勝つ!!」
「!」

 コトハが見せたのは、《闘魂!紫電ドラゴン》のカード。一方、オーロラのカードは、《妖精左神パールジャム》だ。

「こ、こんな時に限って・・・・・・!!」
「効果で、《ボルバルザーク・エクス》をマナゾーンからバトルゾーンへ!マナを全部アンタップ!そして、この子を召喚!勝利こそ運命、我がサダメ!独走し、目の前の敵を叩き潰せ!《独走状態!鬼無双・カイザー「真剣」》!!」

独走状態!鬼無双・カイザー「真剣(ガチ)」 P 火文明 (6)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 6000
このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、このターン、このクリーチャーはブロックされず、このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに自身の墓地に置く。
W・ブレイカー

 1ターンで現れたこの軍勢。止められるすべはほとんど無い。

「《「真剣」》でW・ブレイク!ガチンコ・ジャッジ発動!」

 さらに、カードを捲る2人。しかし、今度もコトハが勝利した。

「なっ!!」
「効果で、シールド2枚を墓地送りに!そして!《ダイチノカイザー》でW・ブレイク!」
「・・・・・・!!」

 シールドは0枚に。しかも、S・トリガーが発動しない。

「《ボルバルザーク・エクス》でトドメ!!」
「くっ!!キャアアアアア!!」

 直後、轟音が轟き、煙が噴き上がった。が、煙が晴れるとそこにはオーロラの姿。

「フフ、アハハハハハハ!気に入ったわ!」
「はぁ?」
「教団とアウトレイジ。付くなら、面白い方。」

 クスクスと笑うオーロラ。彼女の背後にはスノーフェアリークリーチャー達の姿。

「私たち、スノーフェアリーは、アウトレイジに全面的に協力するわ。」
「えっ、ええええええええ!?」

 こうして、オーロラはコトハの仲間になった。同時に大量のカードが手に入ったのは、言うまでもない。


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