複雑・ファジー小説

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美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.262 )
日時: 2016/02/22 20:44
名前: 梶原明生 (ID: y.72PaHC)

「ひめゆり自衛隊」…「ち、違う。俺はただ無駄死にするようなものだと。」「同じだよ。俺は行くぜ。岡田二尉、俺んとこの班は行きますよ。」率先して申し出る宗末三曹に負けじと応える。「行くさ、行けばいいんだろ。岡田二尉、自分も行きます。ただ、現実的な提案をしたまでで…」遮るように言う。「わかった。宗末三曹、前へ行け。」「了解。」ミニミ軽機関銃を肩に構えて前方を凝視しながら素早く走り出した。「よし、道案内頼むぞ。」「わかりました。」銀条は快く答えていた。走っては止まり警戒し、また走っては止まって警戒する。その繰り返しだ。やがて爆音と銃声の飛び交う最前線に辿り着いた。「おーい、我々は義烈空挺部隊の者だ。伝令に来た。今すぐ部隊を撤退させろ。」…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.263 )
日時: 2016/02/29 22:19
名前: 梶原明生 (ID: tdVIpBZU)

「美幸へ」…トボトボ歩く彼女に声をかけた。「加代、どうしても出ていく気か。」「仕方ないよ。気に入らないから。」「わかった。なら若佐工務店に行け。俺が案内する。」先をとって歩き出した。こうして若佐社長に事情を話し、しばらく預かってもらうことにした。若佐社長の説教が効いたのか加代は晴れ晴れとした表情で帰ってきた。…次回⑰ 「どうしてもアイドルになりたい」に続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.264 )
日時: 2016/05/01 17:40
名前: 梶原明生 (ID: tdVIpBZU)

…岡田ニ尉は現場の上官に指示を出した。「りょ、了解しました。撤収っ」日本軍の部隊は少しずつ後退し始めた。「よし、銀条これで伝達は果たした。すぐ戻ろう。」「はい。私のような者のために本当にありがとうございました。」「う、うむ。…」岡田ニ尉が返事をしたその瞬間、宗末三曹の叫び声が響いた。「二時の方向から敵襲。数はニ小隊ほど。」三村三曹は慌てて確かめる。「たっ、確かにニ時から米軍部隊が来る。回避は無理だ。」「なら一戦交えるしかないな。全員迎撃態勢を整えろ。」「了解。」岡田ニ尉の怒号のもと、緊張が走る。」「見えた。そこの民家の後ろだ。宗末三曹はミニミ軽機関銃を石垣に構えて…発砲した。…省略…乾いた連発音が辺り一面に響いていく。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.265 )
日時: 2016/05/26 01:34
名前: 梶原明生 (ID: eVM80Zyt)

…その後、三村三曹、岡田二尉と続き、日本軍兵も応戦して対抗した。「前へ。」宗末三曹は素早く走ってさらに近づき、それに続いて三村三曹、岡田二尉も続く。約8人ほどは撃ち殺しただろうか。その後方から機関銃やM1A1ガーランド銃等の銃弾が飛んでくる。バーンと鳴ったらキュンキュンという銃弾の空気を切り裂く音が八八式鉄帽のすぐ上を掠める。「手榴弾っ。」宗末三曹が叫び、三村三曹がタクティカルベストのポケットから手榴弾を取って宗末三曹に投げ渡す。ピンを抜き、レバーが跳ね上がって投球モーションで膝立ちから投げた。バーンと爆発すると何人かの米軍兵士が犠牲となり、慌てふためいた兵士に向けて更に発砲を繰り返した。「前へ。」本来なら後退すべきところを何故か宗末三曹も岡田二尉も前進した。多くの血みどろの死体を横目に、抵抗する兵士がいないか索敵していく。しかし、その中に兵士にしては年齢がかなり上だと感じる四角い顔の米軍兵士が唸り声を上げて蠢いた。宗末三曹がミニミ軽機関銃の銃口を向けて撃ち殺そうとしたが、岡田二尉が制した。「待て、撃つな。この人は確か…まだ手当てすれば助かる。」…省略…岡田二尉が助けたのは…「バックナー中将」だったのだ。…
次回「解散命令」に続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.266 )
日時: 2016/06/15 00:17
名前: 梶原明生 (ID: hwITajaP)

⑰「どうしてもアイドルになりたい」


…この年の夏休み。52島が暑くなる季節。しかしそれ以上に熱くなるのが美幸さんにとって思い出深い、十ニ人兄弟全員が集まる日だった。盆休みと皆の都合が重なり、いつの間にか消えていった美幸さんのお兄ちゃんお姉ちゃんが集まる日でもある。後にも先にもこんなに集まった事は美幸さんにはなかったろう。庭先でバーベキューを始め、俺も手伝った。彼女は楽しい場に長くいたくて、率先して手伝っていた。だが、この時美幸さんは、掌で玉ねぎを切って怪我してしまうことを知っていたので、包丁担当は俺が買って出た。おかげで美幸さんにとって将来忘れえぬ思い出となったのだ。それから早くも夏休みは終わり、辺りはすっかり秋めいて来ていた。この時美幸さんがよく呟いていたのが「家に帰ってこない子供を他の家では心配するの。」という言葉だった。それで思い出すのは父の仁王立ちの姿。俺の家では昔、美幸さんとは真逆で、家に帰らないと血眼になって探された。父が物凄い形相で睨んでいたのを今でも覚えてる。何故なら、大人の暴力の前で子供は非力なのを知っていたからだ。…続く。


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