複雑・ファジー小説

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美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.17 )
日時: 2012/10/31 16:24
名前: 梶原明生 (ID: uZAkimhj)

「美幸へ」・・・人当たりのいい久幸さんは、そう言うとあがって着替え始めた。美幸さんはというと、文子さんのもとを離れず妙子さんにちょっかい出されているところだった。「さぁ、夕飯できたよ。」・・省略・・「よし、このやつはこれだけ分けて、これはこっちにやって。」いきなり、兄弟における等分が行われている。「そうか、思い出した。確か兄弟が多いから、自分たちで等しく分けて食べるクセがあったんだっけ。」そう呟いている間により分けられていた。「いただきまーす。」つられてこちらも手を合わせる。そして食卓を見るといつの間にかこちらの分までご飯が用意されていた。何という暖かい食事なんだろう。ナス、ダイコン、トマトに安奈芋。自家製野菜とはいえこんなにも甘く暖かい食事があったのかと、今日ほど思わされたことはなかった。美幸さんはというと、お母さんのお膝元で食べている。何だか微笑ましい光景だった。「ところであんた、話が聞きたいとか言ってなかったっけ。」ギクっとしつつ俺は久幸さんの言葉に慌てて応えた。「ま、まぁその、こちらは・・・そうそう、鉄砲伝来の地だそうで。」「おっ、その話が聞きたいか。なら、この俺だ。あんた運がいいね。52島の鉄砲はな、・・・」長い講釈が始まった。・・・続く。        
「ひめゆり自衛隊」・・・時空波発生装置と白衣の研究員達であった。時岡博士が慌しく指示を出している。天幕の中では電子装置やパソコンがズラリと並んでいる。・・省略・・「おおっ、何だあれは。」神谷三尉は開口一番にそう言った。「あれが実験装置みたいですね。すごいです。」植村三曹が神谷三尉に応える。いや、それだけではなかった。よく見ると、見慣れているはずの96式装輪装甲車、82式指揮装甲車、LAV高機動車、そして、klx水冷式250カワサキオートバイにも、見慣れぬ装置とアンテナが取り付けられていた。それを見つめていた時、沢田一尉の怒号が飛んだ。「おいっ、訓練ははじまったも同然だ。武器係から89式とミニミ軽機関銃、9ミリ拳銃、そして110ミリ対戦車砲と軽空対空砲AATを受け取って各自持ち場に入れ。」・・省略・・武器弾薬を取り始め、急いで車両に飛び乗っていく。・・省略・・一方、神谷三尉組も82式指揮装甲車に乗っていた。空挺団の隊長、佐藤正義三尉も同乗している。「どうした、そんなにその89式が珍しいか。さっきから見回して。」「あっ、いえ、そういうわけではありません。ただ、・・・単なる実験なのに何故いきなり実弾入りの89式を持たされた上にこんな赤外線探査機能付きの暗視スコープを付けなければならないかが少し疑問に思えたもので。」・・・続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.18 )
日時: 2012/11/01 15:58
名前: 梶原明生 (ID: UlsZCx61)

「美幸へ」・・・気が付いたら翌朝になっていた。文子さんは甲高い声で子供達を叩き起して叫びまくっていた。まるでテトリスのようにうまく狭い四畳半の部屋三つに8人の子供達がズラリと寝ている。自分もまたその中に収まるように男衆ばかりの間に入って寝ていたために、叩き起しに巻き込まれてしまった。「あんた、いつまで寝てんの。早く起きんと学校遅刻するじゃろが。」・・・続く。       「ひめゆり自衛隊」・・・「悪いな神谷三尉。そのことは今はいいっこなしだ。ただ君達は命令だけ聞いてればいい。余計な詮索はするな。それに・・・簡単なことだ。我等自衛官、いついかなる時でも戦時のごとくしっかり気構えしていなくてはならん。そのためにもこうした大袈裟な事でもやらんと隊員一人一人が実践を想定できんからなそれだけのことだ。」「あ、はぁ。そういうことでしたか。」・・・続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.19 )
日時: 2012/11/03 18:43
名前: 梶原明生 (ID: UlsZCx61)

「美幸」・・・起きない子は足で踏みつけるようにして起こしていく。「あーっ、もううるさいなー。」「痛っ、ちょっと肩踏んだでしょ、こいつー。」「知るか、オメーが起きねーからだろ。」「何ーっ。」起きたら起きたでケンカの嵐である。・・省略・・やがてその嵐はトイレ争奪戦を最後に失われていく。そんな時、俺はある異変にきずいた。何ということ・・・美幸さんが、幼き日とはいえ、あられもない姿に。「見てない見てない。」一人呟きながら目を覆ってしまった。・・・続く。      「ひめゆり自衛隊」・・・「こちら第708実験中隊。・・・中隊長の沢田一尉だ。総員160名準備は完了した。実験を開始してくれ。」「了解。これより装置を作動させます。・・・作動まで10秒前。9,8,7、・・。」神谷は小窓から轟く電磁波の嵐を見ていた。風の波が辺りを遊ぶかのように走っていく。「6,5,4、・・」バチッと前方が光った気がした。そして二つの輪板が青白く光だし、その光が前へと大きく突き出して、捻れ、交わりつつ、空間に大きく円形の光の雲が現れた。・・・続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.20 )
日時: 2012/11/04 15:50
名前: 梶原明生 (ID: WkUUvDWJ)

「美幸へ」・・・恐らくオシメは布製で何度も洗って使う事が多く、たまたま洗いにだされていたのだろう。布団の上にコロンと寝かされていた。そこへ姉の妙子さんが近付く。「これなーに。」その声にハッとして振り向くと彼女が何やら茶色いものを拾い上げた。そして事もあろうにそれうを口に持っていこうとしている。「あーーっ、それ食べちゃダメー。」気付いた文子さんが叫んで、自分と同じく手を出した。でもやはりそこは母親。こちらが届く前に間一髪で食い止めた。その茶色いものとはうんこだったのだ。・・・続く。     「ひめゆり自衛隊」 ・・・「3,2,1、発生。」その言葉と共に光の雲が段々、自分達に近付いてくる。近付いてくる。                                 近付いてくる。             一瞬だったのか、それとも一分は掛かったか。定かではない。光の中に自分達があった気がしたがその時間がわからない。でも確実にわかる事があった。夜である。・・・「バカな、おい、外を見ろ。真っ暗だぞ。朝がいきなり夜になるなんて・・・これも実験の一環か。」神谷三尉が植村三曹に叫ぶ。だが、落ち着き払った佐藤三尉が応える。「その通りだ。さぁ、早く全員外に出て装備と車両と無線機の点検をしろ。ちなみに今は夜の0330時だ。」「何ですって、待ってください。どういうことですか。」「知らん。そんな事よりまず外に出るんだ。」多くの隊員が一斉に外に飛び出した。特戦群はすでに辺りを警戒し、空挺レンジャーも各作業に余念がない。「何をやってる。あれだけ訓練でやったろ。それぞれの持ち場で警戒に当たれ。手順は打ち合わせたはずだ。行けっ。」佐藤三尉が神谷三尉を一喝する。「りょっ、了解。総員、配置に付け。」「了解。」・・・続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.21 )
日時: 2012/11/07 18:07
名前: 梶原明生 (ID: Ri2ciVSR)

「美幸へ」・・・「危なかったですね。もうちょっとで。」「あー、ありがとうね。全く、オムツ洗いが間に合わないからねぇ。」そう言いつつそのものを処理した。しかしそこで、間抜いれずに俺はこんなことを言っていた。「子供は少しも油断できない。だからこそ清潔にする大切さを教えるべきでしょうね。」「へっ、・・・ま、まぁね。」別段反論することもなく文子さんは炊事に戻っていった。「赤ちゃんとはいえ、確かに甘い事言ってられないわな。やはり大変なんだな大家族って。」一人感心しながら美幸さんを眺めていた。こちらを向いて笑顔をくれた気がした。その姿を見てこちらも癒される気になった。「さぁ、こっからが問題だぞ。」新たに気合をいれて立ち上がった。・・「甘えられない赤ちゃん」終        「ひめゆり自衛隊」・・・言われてようやく何がなんだかわからぬまま漆黒の夜闇の中を動き回った。暗視ゴーグルで辺りを見回す。佐川二曹が血相を変えて耳打ちする。「おい、こりゃどういうことだ。一面何もないぞ。さっき実験前にあった天幕も実験機器も、ついでに宿舎も駐屯地も、それどころか電柱一つもないぞ。一体ここはどこなんだ。」それに対し、植村三曹が呼吸を荒げて言う。「まるで別世界にワープしたみたいに見えるもの全てが草木だらけの平原ですよ。いくらなんでもおかしすぎます。」・・・続く。


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