複雑・ファジー小説

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美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.162 )
日時: 2015/02/13 18:31
名前: 梶原明生 (ID: TR6NNYH/)  

「美幸へ」…二股かけられて結局彼女はフった先輩と寄りを戻して、俺を捨てたんだけど。複雑な思いを新郎と熱唱していた。道着を着た美幸さんは半分うつらうつらしているようだった。こうして思い出深い式は感極まる中、無事に終わりを告げた。美紀子、幸せにな。

次回⑫「モモの缶詰め盗難事件」に続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.163 )
日時: 2015/02/14 22:47
名前: 梶原明生 (ID: C2X31cwX)  

「ひめゆり自衛隊」…「君が安座間晶子かね。我々のことはわかっているな。今から君を保護するから、この担架に横になりなさい。」沢田一尉の声にすっかり衰弱しきった彼女は力無く返事をした。そんな姿に高山陸士長は閉口していた。「あなたは確か…高山さん。…」うつろな目でそう呟いた。「ああ、そうだ。あの時の高山だ。大丈夫だ安心しろ。必ず助かる。さぁ、ここに乗って。」「ありがとう…ございます。」力なく答える安座間晶子の声を聞くといたたまれなかった。こんな事ならもっと早めに保護したほうがいいのではないかと思ったが歴史の重みがそれを許さなかった。だがそこへ、宮城静子と西平先生が現れた。「これは一体どういうわけでしょうか。」「わかっているはずだ。彼女は我々が保護する。」沢田一尉が応えるも、西平先生は血相を変える。「ですが、あなた方に連れて行かれた生徒はことごとく戦死しております。この生徒も死なせるおつもりですか。」宮城静子が続く。「晶子さん、行ってはダメ。行ったら死ぬかもしれない。」だが安座間晶子の応えは意外なものだった。「でも、それが運命なら仕方ないは。それに…何故か私にはそんな気が全くしない。だから大丈夫。…先生…行ってきます。」「ほら、この通りだ。行くぞ。」沢田一尉は淡々と応えただけで、壕の入り口に歩いていく。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.164 )
日時: 2015/02/17 22:07
名前: 梶原明生 (ID: SnkfRJLh)  

「美幸へ」…⑫「モモの缶詰め盗難事件」

美幸さんの自伝書の中では1ヶ月に一度楽しみがあると言っていた。それは文子さんが「ももの缶詰め」を奮発して買ってきてくれることだった。しかし12人兄弟がいれば、ももの缶詰めを巡ってバトルが繰り広げられることは容易に想像がつく。事件は俺の昼寝中に起こった。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.165 )
日時: 2015/02/18 22:20
名前: 梶原明生 (ID: hwITajaP)  

「ひめゆり自衛隊」…安座間晶子は壕の外へと高山陸士長や柿村三曹によって担架で運ばれた。西平先生も宮城静子も固唾を飲んで見送るしかなかった。「急げ、加農砲の砲弾がくるぞ。」沢田一尉が声をかけると一般人の多くを見て言った。「沢田中隊長、ここの人たちも避難させられませんか。これじゃまるで見殺しにするようなものです。」…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.166 )
日時: 2015/02/20 20:47
名前: 梶原明生 (ID: QNd6qtAW)  

「美幸へ」…義弘が叫ぶ。「おい、ここにあったモモの缶詰め、どこにやった。」「えっ、…」全員が疑わしい目で互いを見つめる。「私じゃないよ。」「私だって知らないよ。」そこで俺が騒ぎを聞きつけて覗くと、その場にいない妙子のことを思い出した。案の定、トイレに隠れてた彼女を義弘が見つけだした。「こりゃヤバいな、たしか妙子は食ってた残りのモモをトイレに捨てちゃったんだっけ。いかんな、食べ物の大切さを教えんと。」駆けつけた時には物差しでトイレの鍵を開ける寸前だった。「危ない。」とっさに俺は飛び出し、気合いをかけた。「ターッ。」義弘も妙子も固まったが、すかさずモモの缶詰めの底を掴んで事なきを得た。「相変わらずだな妙子は。叱るつもりはないが、酷いじゃないか。自分の欲のためにモモを独り占めにした上、取られたくないからって捨てようとするなんて道場で教えたこと、もう忘れたのか。兄弟は共に分かち合い、食べ物のありがたみを忘れるなと。そう言ったはずだが。」…続く。


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