複雑・ファジー小説

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美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.222 )
日時: 2015/08/21 23:24
名前: 梶原明生 (ID: hwITajaP)  

「ひめゆり自衛隊」…「君は誰かね。どこの所属の者だ。」「義烈空挺部隊所属の衛生隊員、戸倉一曹と申します。」「ああ、君があの…」「はい。私は軍医でもあります。この者達の手術、この私にやらせて下さい。」「しかし…」「いえ、必ず切断せずに治してみせます。」言った矢先に後藤曹長が彼の肩をつかんだ。「おい戸倉。お前何やってる。ひめゆり学徒隊員以外への医療行為は禁じられているはずだろ。」「分かっています。でも医師として目の前の患者を放っておくことはできません。お願いです。彼等にだけでもナートさせて下さい後藤曹長っ。」そう言った途端に兵士が呻き声を上げた。「ウァーッ、…」後藤曹長は一息ついてから戸倉一曹に言った。「分かった。但し、30分だけだぞ。それ以上は待てん。」「ありがとうございます。」感極まりつつ彼は医療処置をはじめた。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.223 )
日時: 2015/10/03 19:28
名前: 梶原明生 (ID: y.72PaHC)  

「ひめゆり自衛隊」…その頃、富岡三曹は爆風除けの入り口付近で古波蔵満子のそばにいた。しかし、彼は常にチラリと横を見る事が多くなっていた。何人かの一般人が大人しく座っているものの、もう昼近くになるというのに炊き出しの朝飯は一向に配られる気配がない。「母ちゃん、もうべるひゃ。飯食いてーよ。」「なだぐるぐるさんけっ。」ある母子がそんな会話をしているのを見ていて、いたたまれなくなった富岡三曹は、バックパックの中にあった戦闘糧食を取り出した。オリーブ色のレトルトパックには鶏肉煮物と山菜おこわと書いてある。それを手に取りながら、増田二曹を見た。彼等は丁度戦闘糧食に食いついているところだった。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.224 )
日時: 2015/10/05 20:26
名前: 梶原明生 (ID: x03fhwcN)  

「ひめゆり自衛隊」…「増田二曹、吉川三曹、糧食を分けてもらえませんか。あそこの民間人は腹を空かしています。ましてや小さい子供まで。せめて自分たちの分を食べさせてやりたいんです。」「しかしな富岡。後の事考えろ。まだ俺達の時代に帰るまで一週間はかかる。その間に糧食が切れたら俺達がくたばるんだぞ。」「しかし…」そう訴えた矢先に富岡三曹の目前に戦闘糧食が差し出された。「持ってけ。どうせ俺は鶏肉は好かねぇんだ。牛肉が恋しいぜ。…何やってる。持ってけ。」あの宗末三曹である。「宗末三曹、ありがとうございます。」早速手に持って行こうとすると今度は増田二曹から声がかかる。…省略…喜び勇んで手に沢山持った戦闘糧食を民間人に配っていった。「さぁ、これを食べて、これも、これも。」子供達を中心に配っていった。その頃、バックナー中将は新垣近くの最前線を視察しにきていた。さすがのジャックネルソン軍曹も姿勢正しくして敬礼した。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.225 )
日時: 2015/10/07 20:48
名前: 梶原明生 (ID: x03fhwcN)  

「ひめゆり自衛隊」…「ふーっ。戦局は後もう一押しだな。辛いだろうがもう少しだ。我慢してくれ」「いえ、そのような事は…ありがたきお言葉、恐縮いたします。」「うむ、それはともかく、今日は摩文仁という司令本部に降伏勧告を行うとニミッツ提督から通達があった。それに応じれば先ずは作戦成功となるんだがな。果たして応じるかどうか。…」バックナー中将はジープのフロントガラス上に腕をかけながら、黒煙舞い上がる最前線に目をやっていた。彼は南北戦争を戦った著名な将軍の息子でもあった。一方、沢田一尉はあることを全隊員に命じていた。「708、203飛行隊全隊員に告ぐ。今から一機Bー29が侵入してくるが、決して撃つな。繰り返す、Bー29は攻撃するな。」何故なのか不思議だったが、総員攻撃を中止した。すると何やら細かいヒラヒラした物体が落ちてきた。しかもかなり大量に。「なんだこれ。」諸岡三曹がついそれを手にした。それは「生命を助けるビラ」だった。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.226 )
日時: 2015/10/08 20:55
名前: 梶原明生 (ID: x03fhwcN)  

「ひめゆり自衛隊」…一、此のビラに書いてある方法通りにする人はアメリカ軍が必ず助けます。…此のビラの使い方。一、両手を上に高く掲げてこのビラの他には何も持たないでアメリカ軍の方へゆっくり進んできなさい。…等々が書いてあるビラだった。裏面には右側に太線2本の斜線の入った英文で書かれた文章が印刷されている。「これ結局無駄なんだろうな。」ビラを眺めながら諸岡三曹は呟いた。82式指揮装甲車の中では沢田一尉が三浦三曹からの報告を受けているところだった。「沢田中隊長。特殊通信機の交信記録によると間違いなく摩文仁の洞窟陣地では、牛島司令官をはじめとして、全員が我々の事実を知ったようです。恐らくはあの松金が…」「やはりな。こんな事態はなるべく避けたかったがな。だからこんな作戦は始めから無茶だったんだ。上の連中は現場がわかっていない。仕方あるまい。プランXを実行するしかない。」「えっ、…」三浦三曹と幸村二尉は同じ言葉を漏らした。「幸村、三浦、これから02班は01班と別れて、装甲車で摩文仁の司令壕へ向かう。摩文仁そのものを占拠して我々が司令権を奪取し、作戦基地にする。最悪のシナリオだがやむを得ない。一か八かだ。この時代に俺達の爪跡を刻む事ができるかもしれんぞ。…総員戦闘配備。」…続く。


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