複雑・ファジー小説
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- 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
- 日時: 2012/11/10 18:20
- 名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)
美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。 ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.172 )
- 日時: 2015/03/02 19:42
- 名前: 梶原明生 (ID: QNd6qtAW)
「美幸へ」…ついうっかり夢中になってしまい、美幸さんのことを見ていなかった。彼女は慣れた感じでパチンコ店を遊び場にしていた。それと同時に大人に甘えるのが上手く、あるおばちゃんから500円玉をもらっていた。もの珍しく、文子さんが打っているパチンコ台の後ろで座椅子に寝転びながら、美幸さんは500円玉を眺めていた。「うわーっキレイ。きっとすごいコインなんだなーっ。」その姿をパチンコ台越しに見た俺はあることに気づいた。「まさか。…ヤバいっ、これはたしか美幸さんが500円玉を呑み込んだパターンじゃいか。」急いで立ち上がったが間に合わなかった。美幸さんはまだ握力が弱、するりと口の中に落としてしまった。「美幸ちゃん。」…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.173 )
- 日時: 2015/03/03 21:41
- 名前: 梶原明生 (ID: SnkfRJLh)
「ひめゆり自衛隊」…その頃、散発的な砲弾攻撃があるさなか、安座間晶子のいる96式装甲車の中に佐久川米子と島袋ノブが片瀬陸士長の保護のもと、訪れていた。「ああ、佐久川さんに島袋さん。私とうとう天国に来たのね。」柄川三尉等による処置で点滴を受けたりしているが、だいぶ回復に向かっていたものの、彼女達を見て自分が死んだのかと思う安座間晶子だった。「違う、違うわ、あなたは生きてる。死んでなんかいない。生きてるのよ。」佐久川米子が彼女の手を握って言った。「えっ、でも二人は確か戦死したと。…」それはわかっていたが、島袋ノブの方は一つ確かめたいことがあった。「ごめんなさい。それよりも一つ聞きたいことがあるの。いい。今日は何月何日なの。わかるかしら。」何故そんな事を聞くのかと不思議に思ったが、素直にこたえた。「確か今日は…6月13日。」「えっ、まだ5月11日のはずよね。」…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.174 )
- 日時: 2015/03/05 21:52
- 名前: 梶原明生 (ID: eVM80Zyt)
「美幸へ」…叫んだ俺の声に、全てを悟った文子さんが叫ぶ。「誰かーっ、救急車をお願いします。」彼女は気道を500円玉で塞いでしまい、瀕死の状態に陥った。「間に合わん、軽トラでいく。」そう言った文子さんを俺は落ち着かせた。「待ってください、試しに俺がやってみます。」美幸さんを背中から抱え込み、腕で腹と胸を圧迫するようにしてもう片方で、おでこを持ち、気道を開かせた。「美幸、聞こえるか。いいか思い出すんだ、気海丹田から気を吐く呼吸法を。一気に行くぞ、せーのっ。」俺は彼女の潜在能力にかけた。すると…ストンと胃液とともに500円玉がポロリと床に落ちた。心配していた野次馬も歓声のどよめきが湧き上がった。…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.175 )
- 日時: 2015/03/12 21:36
- 名前: 梶原明生 (ID: DU.Bh3c8)
「ひめゆり自衛隊」…「いえ、そんな。4月26日のはずですよ。」二人の言ってる意味が全くわからない安座間晶子だった。「そんなはずはありません。確かに6月13日です。」島袋ノブと佐久川米子は一時頭が混乱した。これが本当なら1ヶ月近く自分達は時間を飛んだことになる。茫然とする中、柄川三尉が間に入ってくる。「もういいだろう。安座間を休ませろ。片瀬陸士長、二人を送り届けろ。「了解。さっ、二人共車両を降りて。」…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.176 )
- 日時: 2015/03/15 23:50
- 名前: 梶原明生 (ID: D486Goe5)
「美幸へ」…「ありがとう、ありがとう。あんた美幸の命の恩人だ。ゆくゆくはこの娘を嫁にもらってもかまわんよ。」「ええっ、いやっ、そんな。…」一瞬その文子さんの言葉には動揺したが、何よりも美幸さんの命が助かったことに安堵した。この時は言いたくなかったが、欲を言えばパチンコに現をぬかすより、子供を見ることに集中してもらいたい。そう願うばかりだった。…次回⑭「父ちゃんと母ちゃんの密談」に続く。
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