複雑・ファジー小説

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美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.323 )
日時: 2017/10/18 19:56
名前: 梶原明生 (ID: 0zy7n/lp)  

「美幸へ」…数日後、道場に突然堂守が現れた。「お久しぶりではありますが、至善さん。あなた私達に隠していることがありませんか。」ギクッとなったが、覚悟して話した「やはり堂守さんだ。話しが早い。お察しの通り例の事を話した相手が二人います。わかってますよ、約束でしたよね。この時代の人間に誰一人にも自分の事や未来の事を話してはならないと。覚悟は出来てます。」その言葉に堂守は一呼吸置いてから語り始めた「本来なら罰を与えるところなれど、一つだけチャンスがあります。」「と、言うと。…」「実は現代側に不穏な動きがありまして。どういうルートで入手したのか、蒼碧石を持つ輩がこちらの時代へ逃亡を図ったとのこと。しかもそいつは何と、プラチナン・プロダクション副社長、坂本勤と配下の山本慎二だ。そう、黒幕は坂本で、美幸さん殺害の実行犯が山本です。」「何ですって。…」急に俺の闘志がメラメラと湧き上がってきた。「わかりました。見つけ出して、我々の時代に引きずりだしてやりましょう。」「そう、それが現代側にあなたが帰れる唯一の条件です。」堂守の言葉に続き、後ろからいつの間にか一人の主婦が現れた。「私も参戦いたします。」「ひっ、日野さん。」それは紛れもなく、現代側で一時期美幸さんを生き返らせようとした大阪の女性だ。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.324 )
日時: 2017/10/19 18:08
名前: 風の世直し (ID: vtamjoJM)

№320消せ。目障りだ

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.325 )
日時: 2017/10/23 19:31
名前: 梶原明生 (ID: VlfYshYD)  

「ひめゆり自衛隊」…一歩、また一歩と近づいてくる。「今だっ、テーッ。」迫撃砲陣地から一斉砲撃が行われ、同時に12.7ミリ重機関銃にミニミ軽機関銃の攻撃が始まった。サーモグラフィック暗視スコープに映る標的が見る見るうちに青くなっていく。ほぼ逃げ場はなかった。UAVの空からの映像の上に、隊員一人一人の暗視ゴーグルでは、一人とて逃げられるはずはない。しかし木村三尉が叫ぶ。「いかん、陽動作戦だ。反対側から少数部隊がこっちに近づいている。」佐藤三尉が呟く「ちっ、姑息なマネを…」96式装甲車や高機動車LAVを盾にして銃撃を行う。迫撃砲手も位置をしょっちゅう変えながらまるで縫うように辺りに砲弾をバラまく。爆音と共にまるで大花火の打ち上げが10倍の速さで行われているような喧しさだった。日本軍の兵士もそれに乗じてあるかぎりの弾薬で応戦した。これでほぼ全て倒したことになるが、まだ戦いは終わってはいなかった。…次回「原爆阻止」に続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.326 )
日時: 2017/10/27 17:29
名前: 梶原明生 (ID: 0zy7n/lp)  

「ひめゆり自衛隊」
「原爆阻止」…昭和20年 6月 23日 午前06:10時。摩文仁。夜、激闘からの夜明け。UAVからの映像には、兵士の死体以外は生きた者は誰一人いないかのような静けさだ。しかしだからこそ不気味でもあった。いかに小休止とはいえ、全く兵士の姿がないというのも異様な光景だ。しかし、ようやく戦いが終わった事にしばし歓喜の声が陸上自衛隊第708中隊に響き渡った。森山三曹や片瀬陸士長のいる、ひめゆり学徒隊の所にいた吹田二士やイサム、そして植村三曹も思わず叫びたくなる瞬間だった。砂川美紀は下向き加減に視線を向けながら呟いた。「もう一度…」「へっ…」「二輪車に乗りたいですねここを離れる前に。」それを聞いて島袋ノブも、姉の美幸も、新垣ハルも、名城美恵も、比カヨシも、同じ思いに賛同した。…省略。後に奇跡的に米戦闘機や兵士の姿がなく、短時間だけならと特別に沢田一尉がカワサキKLX250バイクにひめゆり学徒を乗せて走るのを吹田達に許可した。しかしあまりにも米軍の気配が無さ過ぎることに神谷三尉は無線で沢田一尉に確認を取る所から始まる。…「沢田中隊長、原爆を使うという米軍からの無線やモールス信号等はありませんでしたか。」沢田一尉は覚悟したように語り出した。「神谷三尉。…その通りだ。実はそういう通達があった。あえて混乱を避けるために言わなかったが、何も策がないわけではない。空自の心神にB29を爆撃してもらうしかあるまい。すでに手配してある。安心しろ。」その言葉で無線を切った。沢田一尉はある程度課業に見切りをつけると、木村三尉や佐藤三尉等と共に、摩文仁本部壕の中へと入っていった。「途中、神谷三尉等とも合流した。「最後の挨拶回りだ。一度は牛島中将と会っておかねばならんからな。」「そうですか。沢田中隊長、私も同行してよろしいでしょうか。」「いいだろう、着いてこい。」「了解。」神谷三尉も共に向かった。奥では残りの清酒とパイナップルの缶詰めでささやかながら宴が開かれている。「おお、沢田殿。どうだ一杯やらんか。」一人の兵士が声をかける。「いえ、先ずは牛島中将にお目通りを。」「おお、そうか。…」沢田一尉達は挨拶もそこそこに司令官室を目指した。「切腹して果てるおつもりでしょう。その名刀 来国俊で。」突然叫びながら入ってくる沢田一尉に、長参謀長が血相を変える。「貴様何故それを…」沢田一尉は意を決して司令官室の面々に素性を明かした。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.327 )
日時: 2017/10/30 15:48
名前: 梶原明生 (ID: NOqVHr1C)  

「美幸へ」…「日野さん、あなた何故ここに。」「シッ。…堂守さん。細かいことは置いといて、とにかく坂本と山本を一刻も早く捕らえて、美幸さんの仇を取らねば。」「あたしもその話に乗ったよ。」驚いた。もう一人日野さんと共に現れた若い女性は威風堂々としている。「藤川シズ。よろしくお二人さん。」「し、シズ。」日野さんが割って入る「そう。美幸さんの鹿児島市内高校試験場で出会った唯一の親友、シズさんですよ。」堂守は諦める。「どうやら役者は揃ったようですね。日野さん、シズさん。お二人を特別に捜査隊のメンバーに加えましょう。さぁ、明日出立です。各自用意を。」「おーっ。」自然と掛け声が出た。と、そこへタイミング悪く美幸さんが学校から帰ってきていた。「押忍、先生入りま…あれ、お客様。」可憐で可愛い中学生の美幸さんが現れたことで、日野さんが前に出る。「まぁーっ何てキャーッ美幸さんが目の前に。まだ生きてらっしゃる。」突然の叫びにキョトンとする美幸さん。「えっ、私の名前…それに生きてるって…」「日野さん。」俺の一言に口を手で塞ぐ。堂守が説明に入った。「いえいえ、その、私達は羅心流空手拳法協会の者でして。至善君の大会参加について色々会議していたところなんですよ。」「え、大会。凄い先生。羅心流空手拳法大会出るんだ。いいなぁ、私も出たい。」何とか誤魔化したが、藤川シズを見た途端、彼女の口から飛んでもない名前がでた。「シズ…藤川シズ。」「何であんた私の名前を。」「あ、ごめんなさい。前にどこかでお会いしませんでしたか。」「さぁね、色んな人と会うからね。でも名前は当たってるよ。藤川シズだよ。」クールさを装ってもシズさんは今にも抱きしめたい感情を抑えていた。それは俺にも伝わる。「さて、美幸。道着に着替えてきなさい。」「はい。」彼女を一旦は道場の外に出した。…続く。


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