複雑・ファジー小説

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美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.127 )
日時: 2014/04/22 22:13
名前: 梶原明生 (ID: TR6NNYH/)  

「ひめゆり自衛隊」…「私達は、鉄血勤皇隊に所属しております、沖縄県立第一中学校の銀条正人二等兵であります。」「自分も同じく比田松太郎二等兵であります。」「お、同じく新島上彦二等兵であります。」岡田二尉は、分かっていても面食らってしまった。まだ、自分の子供かと思える少年達を目の前にして、驚きを隠せなかった。「どうした、岡田二尉。」「いえ、何でもありません。それで、話とは何です。」「うむ。私はかねてより、牛島司令官に持久作戦で粘り強く戦うべきと意見するのだが、聞いてはもらえぬ。藤岡中将の元へは小部隊しか送らぬつもりだからあまり無理をせず、叩けるだけ叩いたら後は撤退して構わん。」その話に血相を変える岡田二尉。「しかしそれでは何と説明すれば…。」「構わん。私からなんとでも取り繕っておく。それよりも52高地への道のりはこの3人が地理をよく知っているから彼らと共に52高地へ向かってくれ。私からは以上だ。」「了解しました。」早速彼らは鉄血勤皇隊員と52高地の激戦区へ向かった。…続く。




Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.128 )
日時: 2014/05/09 20:30
名前: 梶原明生 (ID: tdVIpBZU)  

「ひめゆり自衛隊」…「うわーっ、これが本土の最新式装甲車ですか。」まるで少年そのものの表情で驚く姿にあどけなさを感じた。「そうとも、凄いだろ。…ところでお前、年はいくつだ。」岡田二尉はまるで近所のオジサンが聞くような口調で聞いてしまった。「はい、今年で14歳になります。」「14。…うちの長男と6つ違いか。しかしうちの子供とは大違いだ。プレステやスマホばかり欲しがって…」「プレ、…須磨。何とおっしゃいました。」やばいと思った岡田二尉は慌てて話をすり替えた。「あ、いやその。ところで52高地へはどう行くんだ。」「はい、それでしたらこの道を右に曲がりまして。…」何とかごまかして52高地ならぬ、カ数高地へと向かった。現地では藤岡中将が伝令による報告を受けていた。「そうか、来たか。よし、早速会おう。」藤岡中将は部下の案内で岡田二尉と対面した。「私共が義烈空挺部隊であります。私はこの部隊の全指揮を任された岡田二尉であります。」「うむ、よく来てくれた。」…続く。



Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.129 )
日時: 2014/05/10 00:32
名前: 梶原明生 (ID: hwITajaP)  

「美幸へ」…翌日も慌ただしい朝が天原家を襲っていた。いつもひとりぼっちになるのが怖かった美幸さんが、義弘の屁で起こしてもらっていたが、この日は何故か義弘が寝坊している。そこへ彼女がいつものお返しとばかりに、義弘の顔面にお尻を向けた。思いっきり踏ん張って、ようやく出てきたものは…屁より大変なものだった。「うわーっ。何すんだよ、げーっ。」義弘は慌ててパニックになっている。そう、屁が出るはずが「ウンコ」の方が出てしまったのだ。兄弟は皆笑っているが、それどころではない。見ていた俺は空かさず縁側からアルコールティッシュを投げ入れた。「それ使え。100%除菌してくれるぞ。」「へ、除菌って。…」「いや、…キレイにできるティッシュだよ。早く拭け。」そう言えばまだこの時代はアルコールティッシュや除菌なんて考えなかったんだ。…省略…「ねぇ、母ちゃん。私何で幼稚園に行けないの。」少し慌てた様子で文子さんは応えた。「え、いや、その何だ。もうすぐ行けるようになるんじゃないかな。」「えっ、本当。やったーっ。いつ行けるの。」外で話半分に聞いていたが、彼女がいつも皆がいなくなる寂しい時間を外で遊んだり、NHKの子供番組を見て過ごしていたことを思い出した。ひとりぼっちがたまらなく怖かったのだろう。「…そうだね。今日あたり、行ってみるかい。」苦笑いしているところからして、だいたい考えは読めていた。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.130 )
日時: 2014/05/11 21:29
名前: 梶原明生 (ID: C2X31cwX)  

「ひめゆり自衛隊」…その時だった。いきなり米軍の155ミリ加農砲ロングトムの砲撃が藤岡中将の部隊を直撃して鮮血と肉片が飛び散った。「始まった。総員戦闘配備、急げっ。」岡田二尉は戦闘を指示する。「12時の方向に野戦砲隊あり。その前を戦車隊が固め、後ろには歩兵隊が控えています。」すでにUAVを飛ばしていた田丸二曹から報告を受ける。「よし、地賀谷一曹、宗末三曹、増田二曹、吉川三曹、元村一曹、それから、…高山陸士長。ギリーを着て俺に着いてこい。」柄川三尉が突然指示を出す。「おい、田丸二曹、米軍が最も手薄になってる所は。…」「右手2時方向の茂み辺りです。」「分かった。神谷三尉、お宅の高山を借りるぞ。」「わかりました。」成す術もなく承諾せざるおえなかった。やがて柄川三尉をはじめとする「特殊部隊」は2時方向の茂みへと消えて行った。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.131 )
日時: 2014/06/06 20:23
名前: 梶原明生 (ID: eVM80Zyt)  

この日文子さんは軽四自動車に美幸さんを乗せてとある場所に来ていた。中52町の幼稚園である。でも中に入るわけでなく、車中から幼稚園の様子を美幸さんに見せるだけだった。「うわーっ、ここが幼稚園。」目を輝かせながら見ていた。やがて子供達が中から出てくる。帰宅する時間だったのだ。不憫に思った文子さんは、つい帰宅中の園児に声をかけた。「なぁ、あんた達、良かったら家まで送ろうか。」「えーっ、本当。どうしょうかな。」「この子美幸って言うからよろしくね。」「美幸ちゃんって言うんだ。乗る乗るーっ。」二人の園児が喜んで乗ってきた。美幸さんはしばし初めて出来た幼稚園のお友達にはしゃいでいる。その姿をバックミラー越しに見る文子さんは久々幸せ心地の笑顔を取り戻していた。やがてそんな楽しい一時は終わりをつげてまた美幸さんと文子さんだけになっていた。「お、何か楽しい事でもあったのかな。」窓越しに見えた二人を見て俺は何となく悟っていた。


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