複雑・ファジー小説
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- 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
- 日時: 2012/11/10 18:20
- 名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)
美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。 ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.217 )
- 日時: 2015/08/06 18:02
- 名前: 梶原明生 (ID: hwITajaP)
「美幸へ」…しまった。と思ったが後の祭り。俺は彼女にこう言い聞かせた。「いいかい、この世には何の役でも無駄な役はないんだよ。役一つ一つがなかったら、お芝居は成り立たないだろ。だから何の役だろうと精一杯やれば誰かが見ていてくれるさ。」「本当。」「本当だとも。さっ、行ってきなさい。」「うん。…」納得はしたものの意気揚々とまではいかず、結局このことは後へ引いた。そうは言ってもクリスマスシーズンになると、美幸さんの心は弾みはじめた。…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.218 )
- 日時: 2015/08/13 19:51
- 名前: 梶原明生 (ID: hwITajaP)
「ひめゆり自衛隊」…そうしてる間にも上空から時空波が開き、Fー2戦闘機に加え、Fー15戦闘機も参戦していた。AーMー7スパローミサイルが火を吹き、次々に米軍戦闘機を撃ち落としていくが、一万メートル以上から攻撃されては歯が立たない米軍戦闘機。一方、砲撃の地震を何度も経験している第一外科壕では、古波蔵満子がだいぶ回復に向かいはじめた。「さすがは看護隊の森山三曹。私の出る幕はなかったな。」声をかけたのは戸倉一曹である。「私は衛生隊員だ。一応医師でもある。植村三曹とは同じ自衛隊中央病院の出身でもあるんだがな。」…省略…あの貴嶋大尉が現れたのだ。「凄い衛生機材だな。これほどのものがあれば他の兵士の治療もできるはずだな。戸倉一曹とか言ったな。見たところ衛生科の人間のようだが、奥にいる患者を診てやってはもらえんか。」…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.219 )
- 日時: 2015/08/18 20:41
- 名前: 梶原明生 (ID: y.72PaHC)
「美幸へ」…妙子が仕掛けてくる。「ねぇ、美幸。今年も父ちゃんから草履をプレゼントされてもさ、うれしくないでしょ。どうせサンタさんにお願い事するなら、父ちゃんの寝床に手紙入れとこうよ。」何だか理屈はわからんが、二人して道場の片付けしながらそんな話をしていた。「ああ、そう言えばそんな話が自伝書にあったな。う〜ん困ったな。プレゼントしたいけど。…」自伝書の内容が大きく変わるのを恐れたものの、どの道自分が現れた時点ですでに歴史に関わってるし。プレゼントぐらいいいかなと思いはじめていた。…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.220 )
- 日時: 2015/08/19 19:56
- 名前: 梶原明生 (ID: tdVIpBZU)
「ひめゆり自衛隊」…戸倉一曹は一瞬ためらったものの引き受けようとした。しかし…「それは困ります貴嶋大尉。御存知のように、ひめゆり学徒隊以外の医療処置は禁じられている。応じるわけにはいかない。」佐藤三尉が立ちはだかるように訴えた。「それともまた三八式小銃か手榴弾で脅すつもりですか。しかし私は沢田一尉とは違う。総員銃構えっ。」空挺団隊員中心に貴嶋大尉等に向けて89式小銃やミニミ軽機関銃を構えた。「ここで一戦交えるかな、貴嶋大尉殿。…」「おのれ…わかった。仕方あるまい。元より争う気等ない。せめて医療品だけでも分けてもらえぬか。」「いや、駄目ですな。残念だが。」佐藤三尉の言葉が途切れた所で戸倉一曹が哀願する。「佐藤小隊長、医療指導ぐらいなら禁止されてはいないはずです。それに…この壕の中を詳しく調査しておけば後で役に立つはずです。行かせて下さい。」…続く。
- Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.221 )
- 日時: 2015/08/20 19:29
- 名前: 梶原明生 (ID: x03fhwcN)
「ひめゆり自衛隊」…戸倉一曹を一瞬睨んだものの、貴嶋大尉に視線を戻した。「いいだろう。ただし、一時間以内に戻ってこい。後藤曹長、葉室一曹、戸倉一曹に同行しろ。」「了解。」条件付きで彼の要求を呑んだ。戸倉一曹は奥に進めば進むほどに兵士達の目を覆うほどの惨状を見て思わず吐きそうになった。もうほとんど病院と言うより、傷病兵を収容する隔離棟とでも言うべき惨状だった。…省略…戸倉一曹は進んでいった。やがて医務室らしき場所にたどり着いた。そこでは忙しくも二人の傷病兵の手当てが行われていた。腕と脚に重傷を負っているのは明白だった。「駄目だ、すぐに切断手術しないと。」医務室長らしき白衣の軍人がそう叫ぶと、戸倉一曹は我慢できなくなった。背負っていたアサルトバックパックを下ろしつつ訴える。「待って下さい。まだこの状態なら切断手術は早すぎます。」…続く。
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