複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生 (ID: /PtQL6mp)

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.12 )
日時: 2012/10/20 16:42
名前: 梶原明生 (ID: .8sHsKzk)

「ひめゆり自衛隊」・・・島袋ノブ 本科一年、自衛隊員に最も心を開いた一人。吹田二士を慕う。・・・柄川良幸 三等陸尉28歳、特戦群の衛生隊員。自衛隊中央病院の医師でもある。・・・森山宏美 三等陸曹25歳、片瀬陸士長の先輩。女気ゼロの太めな体格の女性自衛官。合コン好き。・・・イサム 19歳、吹田二士の高校時代のバンド仲間。彼女を寝取った事に罪悪感を感じ、彼に謝りに出向いてタイムスリップに巻き込まれる。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.13 )
日時: 2012/10/24 12:01
名前: 梶原明生 (ID: UlsZCx61)

「美幸へ」・・・変わらず紺のスーツにネクタイ姿だった。「さぁ、このときがやってまいりました。それではお約束通り、過去の鹿児島県52島、中52町の美幸さんの家まで参りましょう。その蒼碧石を両手で握って額に当てて下さい。・・・では行きましょう。時は1989年11月23日へ。・・・」「は、はいっ、うわーーっ。」青白い強い光に包まれた時、まるでフラッシュバンを投げ込まれたみたいに光で音が全く聞こえなくなった。そして次に見えたものは・・・青空の広がる真下で、砂糖黍畑の農道に堂守と二人で立っている姿だった。暖かく甘い、そしてやさしい風が自分の頬を静かに撫でた。「こ、ここが52島。・・・」・・・続く。     「ひめゆり自衛隊」・・・一方、高山武志陸士長と元村強一曹は、ウエイトトレーニングとサンドバッグ打ちに興じていた。互いに睨みはするが声は交わさない。高山陸士長は36歳の独身だが、沖縄第一混成団きっての格闘技王でもあった。毎年開かれる陸自の徒手格闘選手権大会で必ず上位に食い込んでくる荒くれ者だが、いつもこの空挺団の元村一曹にやられるのがオチだった。そいつがまさか沖縄に出張ってくるとは。・・・続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.14 )
日時: 2012/10/25 15:26
名前: 梶原明生 (ID: uZAkimhj)

「美幸へ」・・・「はい、そのとおりです。この農道をあちらの東へ真っすぐ歩いて行けば天原家の家が・・・つまりは美幸さんの生家があるわけです。そこで。」・・省略・・「もう、逃げられないな。」キリッと目付きを変えていざ、天原家へ。農道を抜けるとアスファルトの道路に出た。その向こう岸には木造のツギハギだらけの古びた民家が見える。「確か52島の方言は鹿児島なのに標準語が多いんだっけ。」一人呟きながら刻一刻とその家に近ずく。「ここが・・・美幸さんの生家か。」玄関まで来て感動するものの、鍵が閉まってて留守のようだ。「まずいな。時間潰す所なんてないしな。うろついてたらここの部落で俺、相当目立つしな。どうしようか。・・・」・・・続く。     「ひめゆり自衛隊」・・・丁度そのころ、沢田一尉と井上一佐が口論となっていた。「どういうことです。彼等も我々と同行させるというのは。当初の計画では我々特戦群と空挺団の隊員合わせて60名のはずが、急に普通科連隊の隊員100名を追加させるというのは納得がいきません。今からでも変更してもらえませんか。」背を向けて上官執務室の窓から外の夜景を立ったまま見続けている井上一佐は憮然とした態度で淡々と応える。「沢田一尉もうこれは上が決めた作戦事項なのだよ。今さら覆すことはできんよ。」「しかし、お言葉ですが私供だけの部隊なら何とかなりますが、100名も追加されれば返って足手まといになります。そうなれば、隊員の身の安全どころか、作戦そのものも失敗に終わる可能性が高くなります。どうかお考え直しを。」・・・続く。 

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.15 )
日時: 2012/10/29 17:13
名前: 梶原明生 (ID: uZAkimhj)

「美幸へ」・・・仕方なく、目立たない所で文子さんや美幸さんの帰りを待った。すると、軽4自動車のエンジン音が近ずいてくるのがわかった。「もしかして。・・・」予感は的中。文子さんの車だった。・・省略・・そして、その手に抱かれていたのは何と、・・・幼き日の美幸さんだった。おっと、ここで不審がられては元も子もないと思い、逸る気持ちを抑えつつ文子さんに視線を戻す。「あのーっ、所でこの町の良さとか色々聞かせてもらえませんか。」「はぁ、・・まぁいいけど。」・・省略・・「うわーっ、カワイイ。あっ、いや、その、可愛いお子さんですね。」「そうかい、むじょかよめじょじゃろ。美幸っていうんじゃ。」さらに美幸さんは笑顔になった。・・省略・・家の中は結構雑然としていて、お世辞にも綺麗なお部屋とは言えなかった。12人兄弟とは聞いていたがやはりそれらしく物が散乱している。四畳半の部屋が三つ。これで本当に10人寝れるのかと恐ろしくも感じた。・・省略・・申し訳なさそうに座っている自分に追い打ちをかけるように次から次へと小さい順のように美幸さんの兄弟が帰ってくる。その中にランドセルを背負った妙子さんが帰ってきた。「この子か。」一瞬心が固まった。何故なら美幸さんが52島を出るキッカケになったのは彼女の入った高校に入るためだったからだ。・・・続く。     「ひめゆり自衛隊」・・・急に鋭くなった目を沢田一尉に向ける井上一佐。「君は私の抱える沖縄第15旅団の隊員がそんなに無能な連中だとでも言いたいのかね。君はアフガニスタンにも行ったと噂には聞いている。米軍のグリーンベレーや英軍のsasからも教育を受けたらしいが舐めるのもいい加減にしろ。これは防衛省の羽野高正大臣から直々に仰せつかった命令だ。沖縄第15旅団がそれだけ信頼されている証拠だ。文句があるなら直接防衛省にでも意見具申することだな。」不満げな表情を露わにしつつ無言となる沢田一尉。・・省略・・「それに、気に入らないのは今回、あの時代へいくのに女性自衛官を同行させることです。森山と片瀬、この二人は早速リストから外していただきたい。」沢田一尉が詰め寄るとより強い姿勢で井上一佐は応えた。「君は女性に対して偏見を持ってるのかね。」「そうではありません。あまりに危険すぎると言っているんです。この時代に女性兵士等いません。あっても挺身隊があったくらいで本格的に軍部内に取り込まれた女性兵士等いませんでした。そんな時代にしかも沖縄戦の真只中ですよ。何と説明を付ける気ですか。」「ふん、そんなもの、新部隊という名目だからいくらでも説明がつくだろう。」・・省略・・「わかりました。ですが何が起こっても私は一切の責任を負いませんし、二人の身の安全は保障しませんが、それでよろしいですね。」少し戸惑う様子もあったが引くにも引けず、虚勢を張る。「う、・・うむ、構わん。・・・」「わかりました。そのお言葉、お忘れのないようお願いいたします。以上です失礼いたします。」そう言って踵を返す沢田一尉。・・・続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.16 )
日時: 2012/10/30 17:22
名前: 梶原明生 (ID: Ri2ciVSR)

「美幸へ」・・・美幸さんは常に女兄弟の中ですぐ上の妙子さんと行動を共にし、唯一後を追い続けた憧れでもあった。しかしそれが彼女がレイプされて非行に走るキッカケにもなっている。だから憎いとかそんな感情はなかった。むしろ悲しい情のこもった感情とでも言うべきだろうか。・・・そして最後にお父さんである久幸さんが帰ってきた。その頃には正彦君や勇君を中心に子供達にもみくちゃにされていた。福岡ってどんなとこ、彼女はいたの、遊びに付き合って、等々大家族のパワーに圧倒されてギブアップ寸前だった。・・省略・・「おーい、只今。・・あっ、あれ、お客さんか。」「あーーっ、どうも。お邪魔してます。痛てててっ・・・」挨拶しようにも勇君が襟を掴んで引っ張る。「こら、やめろ。お客さんに何してんだ。」「いやいや大丈夫ですよ。申し遅れました。至善俊明と申します。福岡から来まして、日本中を旅してる旅人といったところです。この中52町が気に入りまして、是非ともお話を伺いたいと思いましたところ、奥さんやお子さんにすっかりお呼ばれになりまして。・・・」「あ、そうだったんかい。まぁこんな家だけど、ゆっくりしていってくれや。」「あ、はい。有難うございます。」・・・続く。       「ひめゆり自衛隊」・・・航空自衛隊宮崎県新田原基地よりf-2a戦闘機が二機飛び立つ。空田隼人三尉と相原萌三曹が事前視察の為に昭和20年にタイムスリップする。彼らは無事戦闘機ごと現代に戻ってくるのだが。以下省略・・・「神谷三尉、昨日手紙が届いていました。吹田・・・とかいう方からです。」神谷三尉の部屋に早朝から隊員が一人彼の元にやってきた。その手紙には偶然にも自分の部下である、吹田光一二士と同じ名前が記されていた。だが、年齢は80歳以上の老人からのもので、神谷三尉にはまるで覚えのない人だった。「んっ、誰だろう。まぁいい、訓練が終わってから読むか。」バックパックのポケットにその手紙を突っ込んだ。その頃、その同姓同名の吹田二士は簡易ベッドの片隅でケータイの画面をいつまでも見ていた。事の発端は昨日の深夜にかかってきた電話からだった。「おい、どういうことだよ。別れるって。・・・話し合おうぜ、いきなりそんなこと言われてもよ。明日は午前中には終わるからさぁ。」「もういいよ。光一ゼーんゼン会ってくれないし、最近おもしろくなくなったし。・・・悪いけど、他に好きな人できたから、じゃぁねーー。」慌てる吹田。切ろうとするのを必死に引き止める。「まままっ、待ってくれよ。そんあのありかよ。好きな人って何だよ、オメー、俺のいない間何やってんだよ。とにかく話し合おうぜ、な、な、なっ。」「イサムと約束あるからムーリっ。」「イサムって、・・・あのイサムかよ。バンド仲間の。あいつ俺のいない間何してんだよ。」「もういいよそんなの。切るからね。」「ああ、ちょ、ちょっと。・・・クソーっ。」・・省略・・「あーっ、何でだよーー。」ぼやいてる時に朝の点呼が始まる。悲しいかな、本職でないはずの自衛隊の習慣に体が反射的に動き、気がついたら擬装服に身を包む。・・省略・・吹田二士をはじめとする沖縄第一混成団の普通科連隊と機甲科の隊員合わせて100名の陸上自衛隊員が一同に集結した。そしてそこで目にしたものは。・・・続く。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。