二次創作小説(新・総合)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

【オリキュア】メモリアルプリキュア!
日時: 2017/08/01 23:00
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

初めましてかこんにちは!愛です!
本日からはメモリアルプリキュアというオリキュア小説を書きたいと思っています。
基本テンションとノリに任せて書くのでグダグダすると思いますが、楽しんでいただけると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.229 )
日時: 2018/02/06 21:38
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第35話「星華にライバル!?表紙を飾るのはどっち!?」5

「今を輝く、一つの光! キュアアデッソ!」
「過去を束ねる、一つの夢! キュアパースト!」
「未来を照らす、一つの希望! キュアフューチャー!」
「「「取り戻せ! 愛のメモリー!」」」
「「「メモリアルプリキュア!」」」

 名乗りを終えると、私達はすぐにワスレールに向き直る。
 折角の撮影なのに……やっと、自分がやりたいことを見つけられたのに……。

「私の邪魔を……するなぁぁぁぁぁぁッ!」

 叫び、私はワスレールに向かって駆ける。
 駆けながら、私はラブメモリーウォッチにレモン色の針を嵌めて回転させ、フューチャーレイピアを取り出した。
 そしてそれを構え、ワスレールの懐に潜り込み、フューチャーレイピアで斬りつける。
 体を捻り、フューチャーレイピアの刃をぶつける。

「ガァァッ!」

 その時、ワスレールが雄叫びをあげる。
 直後、私の体は吹き飛ばされる。

「ぐぅッ……!?」
「危ない!」

 後ろに吹き飛んだ時、誰かに受け止められた。
 見ると、それは、パーストだった。

「パー……スト……」
「一人で突っ走り過ぎ。少しは私達も頼ってよ」

 そう言って私を立たせるパースト。
 するとアデッソがその隣に立ち、頷いた。

「そうだよ。私達もいるんだから」
「アデッソ……パースト……ありがとうございます」

 私はそう答え、頭を下げる。
 それからラブメモリーウォッチからレモン色の針を外して、「でも」と呟き、前を見る。

「今回は、私がこの戦いに決着をつけたいんです。……やっと、私がしたいことが、分かったから」

 そう言ってから、私は手を掲げる。
 そして叫んだ。

「甦れ! 愛情のメモリー! アムールパンデュール!」

 叫んだ瞬間、目の前にアムールパンデュールが現れた。
 私はそれにレモン色の針を嵌め、回転させる。
 すると針が高速で回転し、白っぽくなったフューチャーレイピアが出てくる。
 その柄をしっかりと握り締め、私は柄に付いた皿のようなものに針を嵌め、回転させた。

「未来を照らす大いなる愛情! フューチャーレイピア!」

 叫び、私はレイピアを構える。
 それから大きな円を描き、その中で星を描いて、横にレイピアを構えた。
 するとその刃に光が纏い、強く輝く。

「未来を照らせ! プリキュア! アムールエスペランス!」

 叫び、私は体を捻って空間を切り裂いた。
 すると一筋の光がワスレールに向かって飛んで行き、空中でその体を固定する。
 私はそれに背を向け、回転する針を指で停止させた。
 ワスレールは爆散し、浄化されていった。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.230 )
日時: 2018/02/06 23:16
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第35話「星華にライバル!?表紙を飾るのはどっち!?」6

 世界が色を取り戻し、動き出す。
 私はそれに、何事もなかったように、星川先輩の元に歩いて行く。

「……うん? どうかしたの?」
「星川先輩。私、分かったんです。自分がモデルをする意味が」

 私の言葉に、星川先輩の表情が引き締まる。
 それに私は笑い……彼女に、頭を下げた。

「え……?」
「今回の表紙の件は、星川先輩にお譲りします」

 そう言った瞬間、周りにいた全員がざわついた。
 私は顔を上げ、真っ直ぐ星川先輩の顔を見つめる。
 彼女は驚いたような表情で固まってから、首を傾げた。

「急にどうしたの? 大体、表紙を諦めるって……」
「先輩にこんなことを言うのはアレかもしれませんが、私は……人気モデルになりたくてモデルをやってるんじゃないんです」

 そう言ってから、私は遠くでこちらを見ているお姉ちゃんの顔を見た。
 不思議そうな顔で私を見ているお姉ちゃんに私は少し笑い、星川先輩を再度見て、続けた。

「私の家……結構、家庭事情が複雑で……家族を支えるための手段が、偶然、モデルとしての仕事だったんです。だから、別に私は人気のモデルになりたくてやっているわけじゃありません。だから、表紙の件は譲ります」
「いや、でも、人気モデルになりたくなくても、それが表紙を辞めるって理由にはならないんじゃ」
「……星川先輩と戦ってるって思ったら、嫌でも緊張しちゃいますから」

 私がそう言いつつ肩を竦めると、星川先輩は困ったように笑った。

「まぁ、貴方がそう言うなら。……でも勿体ない。貴方なら、いつかトップモデルになれるのに」
「私に大きい舞台とか無理ですよ。……私は、普通でいたいんです」

 私がそう言ってはにかんだ時だった。
 突然、カメラのフラッシュが連続で瞬いたのは。

「これだ! これだこれだこれだー!」

 そう叫びながらフラッシュを何度も瞬かせるカメラマンさん。
 それに私と星川先輩は目を細め、そのフラッシュから目を庇うように腕を上げる。
 するとカメラマンさんは私と星川先輩の手を引いた。

「え、ちょ!?」
「大体一人だけが表紙って考えがおかしかったんだ! 二人で表紙を飾るべきだ!」
「ちょ、あの、私の話聞いてましたか!?」

 私が咄嗟にそう聞くも、すでにカメラマンさんは話を聞いちゃいない。
 そのまま言われるがままにポーズを取り、写真を撮られる。

 数日後、私と星川先輩が表紙を飾るfourteenの雑誌が出てしまった。

「うっ……あそこまで言ったのに、結局表紙に……」
「……ま、セッチーらしいじゃん?」

 そう言って悪戯っぽく笑う瑞樹さんに、私はムッとする。
 するとお姉ちゃんが私の持っている雑誌を覗き込み、何度か頷いた。

「うんうん……んっ。やっぱり我が妹は可愛い」
「なっ……それはただの姉馬鹿!」
「でも……私の為にモデルを、か……」

 そう言って私の手から雑誌を取り、ペラペラと捲って行くお姉ちゃん。
 私はそれに恥ずかしくなって、取り返そうと手を伸ばす。
 しかしお姉ちゃんは器用にそれを避けて、雑誌を見て行く。

「ははっ、ホント雑誌の中だと別人みたい! カメラってすごいねぇ」
「何言ってんの! 恥ずかしいから返して!」
「え~? 私を支えるためにモデルやってるんでしょ~? だったらこれくらい良いじゃ~ん」
「家族はお姉ちゃんだけじゃなくて! お父さんもいるから! とにかく返して!」

 私がそう言いながら飛びかかろうとすると、お姉ちゃんは私の額に手を当てて止める。
 ぐッ……身長の差が憎い……。
 悔しくて唇を噛みしめているとお姉ちゃんは笑って、私の頭を撫でた。

「私も星華を支えたい。家族だから」
「えっと……」
「というわけで、この雑誌を見ることで星華をよく知って、支えてあげたいと姉は思うのです」
「なっ……!」

 お姉ちゃんの言葉に、私は自分の顔が熱くなるのを感じた。
 するとお姉ちゃんがケラケラと笑い、私の頭を丸めた雑誌でポンポンと叩いた。

「はっはっは。妹よ。そんなに赤くなってどうしたのだ」
「もぉ~! お姉ちゃんの馬鹿~!」

 私はそう叫びながら、お姉ちゃんの持つ雑誌に手を伸ばす。
 それにお姉ちゃんは笑い、私に取らせないように雑誌を背中に隠したりする。

「あはは! セッチー頑張れー」
「星華ちゃん! 今一番輝いてるよ!」
「瑞樹さんや杏奈さんまで……! んぁぁあああッ!」

 年上組の嫌がらせに、私はいよいよ何も言えなくて、呻き声をあげた。
 そんな私を見て、三人は楽しそうに笑った。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.231 )
日時: 2018/02/08 21:47
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第36話「瑞樹の挑戦!皆で奏でる合唱曲!」1

<瑞樹視点>

「……文化祭かー」

 廊下に貼られているポスターを見ながら、私はぼやいた。
 すると隣を歩いていた杏は、「うん?」と聞き返しながら首を傾げてきた。
 それに私は「ホラ」と言って、壁に貼ってあるポスターを指さした。
 そこには、文化祭での有志発表の募集ポスターが貼ってあった。

「あー、文化祭かー。もうそろそろなの?」
「もうそろそろというか……そろそろ文化祭色に学校が染まって来る時期、かなー」
「へぇー。この学校の文化祭はどんな感じなの?」

 興味津々に聞いてくる杏。
 それに私は笑って、人差し指を立てた。

「まず一年生は、演劇でしょ? それで、二年生は合唱。で、三年生は出店!」
「じゃあ今年は合唱?」
「そうそう」
「えー……演劇かぁ。やりたかったなぁ」

 そう言ってションボリした表情を浮かべる杏に、私は笑う。
 まぁ、杏は転校生だからなぁ。
 そんな風に雑談をしながら教室に戻ると、ちょうど女子何人かが話しているのが見えた。
 それ自体は別に普通のことなのだが、彼女等の表情がかなり真剣で、雑談とかそういう雰囲気ではなかった。

「あれ? 何話してんの?」

 早速、私はそう声を掛けてみた。
 すると話していた女子達が私の顔を見て、「瑞樹!」と名前を呼んだ。
 私は杏を促して彼女等の元に駆け寄ると、首を傾げつつ口を開く。

「えっと……何か困りごと?」
「うん。実は、合唱での伴奏なんだけど、このクラスにピアノ弾ける子がいなくて」
「ピアノなら瑞樹ちゃんが弾けるよ?」

 女子の言葉に、杏が笑顔でそう言った。
 その瞬間皆の顔が私に向き、一人が私の両手を握ってきた。

「瑞樹! それ本当!?」
「え? ほ、本当だけど……」

 私の言葉に、女子達の顔に笑顔が灯る。
 そういえば、ピアノ弾いてたことはあまり明言してなかったっけ。
 というか、辞めたのは中学生になるより前だし、しばらくはピアノを弾いていたことは思い出したくない過去だったから、人に話したりとかも無かったんだよね。

 そこまで考えていた時、私の両手を握っていた女子が真剣な表情で顔を近づけてきた。
 突然のことに驚きつつも、続く言葉が想像出来てしまって、私は内心げんなりした。

「ねぇ、瑞樹。合唱の伴奏弾いてくれない?」

 ほらやっぱり……と、私は苦笑いを零した。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.232 )
日時: 2018/02/08 23:14
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第36話「瑞樹の挑戦!皆で奏でる合唱曲!」2

「へぇ~。杏奈達のクラス、瑞樹がピアノ弾くんだ」

 その日の昼休憩。
 今日あった出来事をツッキーに話すと、彼女は驚いた表情を浮かべてそう言った。
 それに私は頷き、タコさんウインナーを頬張る。

「んぐ……まぁ、私のクラスじゃ私以外にピアノ弾ける人いないしね。不可抗力ってやつ」
「でも瑞樹ちゃんのピアノ上手だし、皆期待してると思う。私も応援してる! 頑張って!」

 拳を作りながらそう言ってはにかむ杏。
 あー……なんかフワフワしてる……。
 なんだかすごく和んだので、私はご褒美としてミートボールをあげることにした。
 箸でミートボールを摘まんで杏の弁当に移してあげていると、屋上の扉が開いた。

「わざわざこんなところに来なくても、昼休憩くらいは休んでも……」
「ダーメ。星華ちゃんは主役なんだから、もっと練習しないと……」
「うぅ……」

 屋上に上がって来たのは、セッチーとその友達のマリリンだった。
 セッチーは私達の顔を見ると、驚いた表情で「杏奈さん!?」と呼んだ。
 いや、そこで一番に名前を呼ぶべき相手はツッキーじゃ……あぁいや、もうツッコミはいらないか。

「星華ちゃんに……真凛ちゃん? どうしたの?」
「うッ……実は、文化祭の演劇でシンデレラやるんですけど……」
「星華ちゃん主役やることになったのは良いんですけど、演技が、その……」

 そう言って目を逸らすマリリン。
 なるほど……大根役者なのか……。

「え……モデルもある意味演技してるようなものじゃん。なんでダメなの?」
「ひょ、表情は作れるんですよ!? 身の振り方とか……ただ、喋ったりとかの演技がまるでダメで……」
「だから昼休憩も使って練習しようと思ったんです。私は大道具で代わりもいくらでもいますし、皆に星華ちゃんの演技指導を任されたので」

 マリリンの言葉に、セッチーは不満そうに頬を膨らませた。
 この二人も大変そうだな~。
 話しながら私達は弁当を粗方食べ終えていたので、片付けてお暇することにした。

「それじゃ、私達は邪魔者みたいなので、帰りますよ」
「えっ……誰もそんなこと言ってな……!」
「あとはお若い者に任せて、年寄りはさっさと退散しますわい」

 私の冗談にまさかのババアノリしてくるツッキー。
 まだ少し困惑している杏を促して、私達はその場を後にした。
 後ろからセッチーの「瑞樹さんの馬鹿ぁ!」という謎の悪口が聴こえたが、気にしない気にしない。

「それにしても、星華ちゃん達の所も大変みたいだね」
「だねー。私達も負けてられないね!」

 私の言葉に、杏が「うんっ!」と頷いた。
 そんな私達のやり取りを見て、ツッキーがクスクスと笑っていた。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.233 )
日時: 2018/02/09 21:59
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第36話「瑞樹の挑戦!皆で奏でる合唱曲!」3

 音楽室を借りて、私は合唱の伴奏の練習をする。
 楽譜は貰ってあるし、あとはひたすら練習するだけだ。
 おまけに、今回合唱で演奏する曲にそこまで難しいものもないし、本番でも楽譜は持ち込みオーケイらしい。
 だから、そこまで気張る必要も無く、楽しんで弾くことができた。

「瑞樹ちゃん」

 その時、名前を呼ばれた。
 顔を上げると、そこには杏が立っていた。

「杏! 合唱の練習は?」
「今は休憩中。瑞樹ちゃんは、演奏の方は?」

 そう言いながらピアノに近づいて来る杏。
 私はそれに椅子の端に寄り、スペースを作る。
 すると杏はそこに座り、嬉しそうにはにかんだ。

「こっちは順調。明日からは、合唱の練習で伴奏合わせて出来るかも」
「そうなの!? 早いね!」

 驚いた表情で言う杏に笑いつつ、私は楽譜を手に取る。

「そんなこと無いよ~。ホラ、結構伴奏簡単な方だし」
「えっ……分かんない」
「んー。子犬のワルツよりも簡単かな」
「え、そうなんだ」

 目を丸くして言う杏に、私は頷く。
 それから楽譜を戻し、鍵盤に指を乗せた。

「折角だから、杏も練習しとく? 私に何かあった時の為に」
「良いよ~そんなの。瑞樹ちゃんに何かあったら、なんて、縁起でもない」
「いやぁ、でも練習はしとこ? そこまで難しく無いし、さ」
「えー……そこまで言うなら……」

 折れる杏に私は笑い、楽譜を捲る。
 それから、杏のお迎えが来るまでの間、私達は練習し続けた。

<シーフ視点>

「杏奈が……合唱?」
「あぁ。何でも、今日は文化祭で、彼女達の学年は合唱をするらしい」

 セフトの言葉に、私は顎に手を当てた。
 杏奈が合唱……杏奈の学校の、文化祭か……。
 そこで脳裏に過るのは、前原瑞樹の顔。
 他のメンバーも気になるところではあるが、奴は杏奈と同じクラス。

「文化祭……学生にとっての一大イベント。この時期で良好なメモリアが生まれることは必至。邪魔しない手は……」
「私が行きますわ」

 バーグラーの言葉に、彼は驚いたような表情をした。
 それから少しして、眉を潜める。

「まさかと思うが貴様、まだキュアアデッソのことを……」
「勘違いしないでくださる? 私と彼女は敵同士。彼女等に良いメモリアが生まれる可能性があるのなら、それを邪魔するのが私達の使命。そうじゃなくて?」
「うん。まぁ、シーフの言うことは正しいね。でも、それならシーフじゃなくても、俺やバーグラーが行っても良いと思うんだけど?」
「……行きたい気分、と言うだけでは、ダメですの?」

 私の言葉に、セフトは困ったように笑った。
 しかし、両手をヒラヒラと振ってソファの背凭れに背中を預けた。

「いや、今日はシーフに譲るよ。バーグラーもそれで良い?」
「俺は何でも構わないが……」
「月乃ちゃんの合唱聴けなくてショックなんじゃないの~?」
「……なぜそうなる」

 不快そうに顔を歪めながらバーグラーが言うと、セフトはケラケラとからかうように笑った。
 そんなやり取りを見ながら、私は杏奈達の学校に向かった。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。