二次創作小説(新・総合)

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【オリキュア】メモリアルプリキュア!
日時: 2017/08/01 23:00
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

初めましてかこんにちは!愛です!
本日からはメモリアルプリキュアというオリキュア小説を書きたいと思っています。
基本テンションとノリに任せて書くのでグダグダすると思いますが、楽しんでいただけると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.109 )
日時: 2017/12/11 21:08
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

設定の都合上11話と13話の内容を少し変えました

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.110 )
日時: 2017/12/11 21:43
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第17話「描け友達の顔!セフトと紫音二人の時間!」4

<セフト視点>

 あれから美術の授業は終了し、昼休憩になった。
 紫音が一緒に昼食を食べようと誘ってくれたが、俺は先に用を足してくると言って、美術の教科書を机に放った後で教室を出た。
 ……吐き気がする。
 胸の中でムカムカする感じを押さえながら、俺は壁に凭れ掛かる。

 確かに、紫音を説得するのは大事だった。
 しかし……―――。

『僕は違うと思う。……俺はさ、一緒にいたいから、一緒にいるんだと思うよ』
『一緒にいたいから、大事にする。一緒にいたいから、その人のことを大切にする。一緒にいたいから……一緒にいる』
『ずっと一緒にいれば、自然と楽しくなる。自然と笑顔になって……自然と、友達になっていく』
『だから、俺は君と一緒にいたい。君という人間と友達になりたい。……君と一緒にいる理由がそれだけじゃ、ダメかな?』

「オエッ……」

 嘔吐感のようなものがこみあげてきて、俺は口に手を当てた。
 何だアレは。気持ち悪い。
 演技とはいえ、なぜあそこまで一生懸命に……紫音を説得しようとした?
 思い出すだけで吐きそうだ。
 だが……―――

『……まぁ、僕なんかで良いなら』

 ―――あの時の紫音の笑顔を思い出すだけで、その感覚が薄れるような感じがした。
 それが余計に、俺をイラつかせた。
 アイツは俺にとって、プリキュアを倒すための道具でしかない……ハズなのに。
 この感情は一体……何なんだ?
 不思議に思っていた時、近くのトイレから複数人の男子生徒が出てくるのが見えた。

「そうしたらアイツがさ~」
「はぁ? マジかよ」
「……ねぇ」

 俺が声を掛けると、その男子生徒は俺を見た。
 人数は四人。名前は……覚えてない。

「ん? 芹谷、どうした?」
「いやぁ、別に……ところでさ」

 俺はそう言いながら彼等の前で指を付け合わせ……―――

「君達……良いメモリアを持っているね」

 ―――パチンッ、と鳴らした。
 その瞬間、世界が白黒に染まり、停止する。
 彼等の頭上に時計の針が現れ、やがてそこから空間が裂けて、ワスレールが飛び出す。
 それを見ながら俺は変身を解き、セフトとしての姿に戻る。

「まぁせいぜい、楽しませてもらいましょうか」

 そう呟きながら、俺は片目を押さえた。
 先ほどの感情や、紫音に抱いている感情は分からない。
 しかし、そんなことはどうでもいい。
 俺の使命は、ボウキャーク様のためにメモリアを集める。
 ただ……それだけ。

---

<杏奈視点>

 突然世界が白黒に染まり停止する。
 昼食を取ろうとしていた私と瑞樹ちゃんは立ち上がる。

「リコルン、これ!」
「記憶世界との結合リコ!」

 リコルンの言葉に、私はラブメモリーウォッチを構えながら「瑞樹ちゃん!」と声をあげた。
 すると瑞樹ちゃんも頷き、同じくラブメモリーウォッチを構える。
 そして同時に叫んだ。

「「プリキュア! メモリアルコンバージョンッ!」」

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.111 )
日時: 2017/12/12 20:49
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第17話「描け友達の顔!セフトと紫音二人の時間!」5

「今を輝く、一つの光! キュアアデッソ!」
「過去を束ねる、一つの夢! キュアパースト!」
「「取り戻せ! 愛のメモリー!」」
「「メモリアルプリキュア!」」

 名乗りを終えると、私達はすぐに教室を飛び出した。
 どうやらワスレールは、紫音さんが通っている学校から出現しているようだ。
 建物の屋根を飛び越え進んでいくと、目の前に目的地が見えた。

「あそこだ!」

 パーストがそう声をあげるのを聞きながら速度を上げようとした瞬間、校舎の壁の一部が爆裂した。
 見ると、そこではワスレールが暴れていた。
 私達はすぐに動きを止め、ワスレールを……そして、その後ろにいる、セフトの姿を凝視した。

「セフト……!」
「おや……やっと来ましたか」

 セフトはそう言って笑い、ワスレールに手で指示を出す。
 するとワスレールは雄叫びを上げ、私達の方向に突進してきた。

「パーストッ!」
「分かってるッ!」

 私の言葉にパーストは頷き、両手を突き出す。
 同じように私も両手を出し、突っ込んで来たワスレールを受け止める。
 しかし、完全に止めることが出来ず、ワスレールに吹き飛ばされた。
 背中を地面に打ち付けながら、私は口から吐息を漏らす。
 同じように吹き飛ばされたパーストは私より先に立ち上がり、ワスレールを睨む。

「ガァァァァァァァァァッ!」

 無論、ワスレールだってただ私達を一度吹き飛ばしただけで終わるハズがない。
 すぐにこちらに向き直り、突進する構えをとる。
 私はすぐに立ち上がり、それを受け止めようと構える。
 しかし、先ほどの感覚から、恐らく受け止めることは不可能……。
 ……それでも、負けてばかりはいられない!

「パースト! 一気に決めるよ!」
「え、でも……!」

 抗議しようとするパーストの目を、私はジッと見つめた。
 するとパーストは真剣な表情になり、頷く。
 私達は同時に、それぞれ桃色と空色の針を取り出し、ラブメモリーウォッチにはめ込んだ。
 するとラブメモリーウォッチが光り輝き、それぞれアデッソソードとパーストソードが飛び出す。
 私達はその柄を握りしめ、突進してくるワスレールを睨んだ。

「「せーのっ!」」

 同時に叫び、剣でワスレールを斬った。
 私達に傷つけられたワスレールは、バランスを崩して吹き飛んでいく。
 やがて、私達の後ろにあった壁にぶつかった。
 私達はそれを見送った後で、ラブメモリーウォッチから桃色の針を外し、それぞれ柄にある窪みに嵌める。
 そして剣の柄を付け合わせた。

「今を輝け!」
「過去を束ねろ!」
「「全てを司る思い出よ! 記憶を刻み、未来を照らせ!」」

 そう叫んでから、ぶつけ合った柄の部分を中心に円を描くように剣を上に向かって回転し、時間で言うところの十二時の位置で重ねる。
 すると、剣が輝きを増していく。私達は背中合わせになる形で剣を構え、もう一方の手を強く握り合う。

「「プリキュアッ! メモーリアイルミネイトッ!」

 そう叫びながら、剣を前に向かって倒した。
 すると、剣の光が一層強くなり、ワスレールに向かって極太の輝きが射出された。
 その光は瞬く間にワスレールを包み込み、静かに消していく。
 私達はすぐに剣を交差するように構え、それぞれ互いの剣の針の回転を止めた。
 すると、ワスレールの体は光の屑となり、消えて行った。

「……ふぅ……」

 息をつき、剣を下ろした時だった。
 ただならぬ殺気を感じたのは。

「「……!?」」

 咄嗟に顔を上げると、そこには校舎の上でこちらを見下ろしているセフトの姿があった。
 彼は冷たい眼差しで私達を見下ろしていた。

「……セフト……」

 パーストがそう呟く。
 しかし、その言葉にセフトは答えない。
 その時、破壊された校舎が修復を開始する。
 黒い光が大量に溢れだし、校舎全体をも埋め尽くす。
 セフトの体はその黒い光に紛れ込み……消えて行った。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.112 )
日時: 2017/12/12 23:17
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第17話「描け友達の顔!セフトと紫音二人の時間!」6

<セフト視点>

 校舎に戻った瞬間、世界が動き出す。
 タイミングを見誤った……もしくは順序を間違えた。
 なぜなら俺は……まだ、セフトとしての姿なのだから。

「うわッ!? 誰だお前!?」

 先ほどメモリアを利用させてもらった男子生徒達は、俺を見て後ずさる。
 流石に、俺=芹谷風斗ということはバレないと思う。
 バレても、メモリアを弄って記憶操作を施すだけだ。
 とはいえ、流石に姿を見られたのはまずいな……ここは一つ、メモリアを弄って無かったことに……。

「……誰?」

 その時、背後から声がした。
 振り向くとそこには……前原紫音が立っていた。

「……紫音……」
「誰だ、お前……」
「紫音、違うんだこれは……」

 そこまで言って、俺はハッとする。
 違う……今の俺は、セフトだぞ?
 それなのになぜ……俺は今、取り繕おうとした?
 俺は……紫音に嫌われたくない……?

「お前、何を……」
「……ここで会ったのも何かの縁。一つだけ貴方に伝えておきましょう」

 このまま演技を続けられる自信が無かったので、俺は適当なところで切り上げることにした。
 胸元に手を当て、俺は微笑んで見せる。

「我が名はセフト。ボウキャーク様の下僕であり……貴方達の敵」

 それだけ言って、俺はすぐに姿を消す。
 屋上に出た俺は、誰もいないことを確認して変身して、壁に背中を預けた。

「……何だ、この感覚……」

 呟きながら、俺は胸を押さえた。
 苦しい……胸が苦しい……。
 少しずつ浅くなる呼吸を感じながら、俺は壁に背中を預けたまま腰を下ろした。

 ……前原紫音。
 俺にとって、彼の存在は何なんだろう。
 ……分からない。
 分からないから……苦しいんだ。

「……風斗?」

 頭上から降って来た声に、俺は顔を上げた。
 そこには、心配そうな表情でこちらを見下ろしている紫音の顔があった。
 彼は俺の顔を見て、首を傾げた。

「こんなところで何してるんだ?」
「……別に何も。ちょっと……外の空気が吸いたくて」

 俺の言葉に、紫音は「何だそんなことか」と言った。

「それならそうと言えば良いじゃないか。全然戻ってこないから心配したんだよ?」
「ははっ……ごめん。なんでもないよ」
「だったら良いけど……」

 相変わらず心配そうな表情で言う紫音に、俺は「ごめんごめん」と言いつつ笑った。
 それから、少し気になったことがあったので、俺は続けるように口を開いた。

「それにしても、やけに俺のこと心配するじゃん? なんで?」
「えっ……あぁいや、さっき、廊下で変な奴がいてさ……セフト、とか言うんだけど、なんか、自分がボウキャーク様の下僕? とか言ったり、僕の敵とか言って……最終的に急に消えたりするし、わけわからないよね?」
「……そうだね」

 紫音と目を合わせていることが出来ずに、俺は目を逸らしながら答えた。
 すると紫音は少し不思議そうな顔をした後で、「でもさ」と続ける。

「ソイツが消えた後、僕、風斗のことがすごい心配になったんだ。ちょうどソイツを見た時も、風斗を探しに行こうとしていた時で……」

 その言葉に、俺は言葉を失った。
 すると紫音は優しく微笑んで、俺の手を握った。

「多分僕も、風斗と仲良くしたいんだと……心の底では思っているんだと思う。だから、改めて……これからよろしく」
「……あぁ。こちらこそ」

 俺の言葉に、紫音は嬉しそうに笑顔を浮かべた。
 その笑顔が……眩しくて、眩しくて……仕方がないんだ。
 俺は……ボウキャーク様に仕えるもの。
 ボウキャーク様に付き従い、ボウキャーク様に全てを捧げるもの。

 だから俺は……お前とは友達になれない。

 その言葉を飲み込み、俺は強引に笑顔を浮かべて見せた。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.113 )
日時: 2017/12/13 23:23
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第18話「Let dance!忘れられない一時を」1

<杏奈視点>

「えぇっ!? 瑞樹ちゃん風邪引いたの!?」

 いつものように朝起きた時、瑞樹ちゃんから風邪で休むという電話が来たのだ。
 驚いていると、電話の向こうから「ごめんねぇ」と謝る声がした。

『あまり大した感じではないんだけど、微熱あるし……だから、今日は休むわ。ごめんね?』
「ん……分かった。じゃあ放課後、お見舞い行くね」

 私の言葉に、瑞樹ちゃんは「ありがと~」と感謝を述べる。
 それからしばしやり取りをした後で、電話を切った。
 ふむ……風邪か、大丈夫かな……。
 心配しつつ、私は制服に着替える。
 とはいえ、風邪を引くなら今の内に引いておいたほうが良いのかもしれない。
 だって今日から……体育祭の練習があるから。


 時見中学校の体育祭は、六月に行われる。
 暑くならない内にやってしまおうという配慮だ。
 私が出る種目は、全員リレーと玉入れだ。
 後は、終わった後で、全校生徒全員でやるフォークダンス……なんだけど。

「女子が多いので、誰か一人男子役に入ってほしいんですけど~」

 きっかけは、実行委員の言葉だった。
 その言葉に、女子達はザワザワと騒めく。
 少し聞き耳を立てて見ると、皆、男子役はやりたくなさそうな感じの意見だった。

 さらに話を聞いてみた感じ、意見は二つに分かれた。
 まず一つは、好きな男子とのフォークダンスのチャンスを無駄にしたくない人。
 やはり中学二年生にもなると、好きな男子の一人や二人出来るものみたいで、そういうチャンスを無駄にしたくないという。
 あとは、男子の役をするということ自体が嫌な人。
 フォークダンスでは男がリードしなければならないし、そもそも男子の役そのものが嫌という人もいる。

 ちなみに私はどちらでもない。
 何より、女子が多い原因の一端は私が担っているようなものだ。
 私が転校して来なければ、女子と男子の人数が合っていたのかもしれないのだから。
 と言うわけで、断る理由どころか私がやる理由しか無いこの現状。
 ……やるしかないか。

「あの……」

 私が手を挙げると、全員が私を見た。
 それに少し戸惑いつつも、私は口を開いた。

「私……あの……男子役、やります……」


「本当に大丈夫?」

 フォークダンスの練習になり、心配そうな表情で実行委員の子……松中理恵子さんがそう言ってくる。
 彼女の言葉に、私は頷く。

「うん……女子の人数が多くなったのは私が転校してきたからだし、だったら、私がやるしかないから」
「そういうことじゃなくて……男役なら最悪私がやったんだし、今行さんが無理する必要はないよ?」

 松中さんの言葉に、私は「ありがとう」と答えた。
 それから自分の手を見て、強く握った。

「でも、大丈夫。私、この学校に来てから日も浅いし、折角の体育祭だもん。少しは皆の力になりたいの」
「そっか……まぁ、あまり無理しないでね。皆が楽しくやってこその体育祭なんだから」
「大丈夫だよ。気を遣ってくれてありがとう」

 私がそうお礼を言うと、松中さんも安堵した表情で頷いた。

「ハイ、それじゃあ練習を始めるので並んでください」

 先生の声が聴こえ、私達はすぐに列に並んだ。
 そして、フォークダンスの練習が始まった。


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