二次創作小説(新・総合)

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【オリキュア】メモリアルプリキュア!
日時: 2017/08/01 23:00
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

初めましてかこんにちは!愛です!
本日からはメモリアルプリキュアというオリキュア小説を書きたいと思っています。
基本テンションとノリに任せて書くのでグダグダすると思いますが、楽しんでいただけると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.1 )
日時: 2017/08/01 23:01
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第1話「今を輝け!キュアアデッソ誕生!」1

<杏奈視点>

「うーん……よく寝た……」

 私、今行 杏奈(いまゆく あんな)は伸びをしながらそう呟くと、ベッドから下りて、窓のカーテンを開いた。
 見慣れない街。その新鮮さがなんだか面白くて、私はフッと笑った。

「新しい街……新しい家……うん! 今一番、輝いてる!」

 私はそう声に出して、顔をパシッと叩いた。
 昨日ようやく段ボール箱から出したばかりの家具などを横目に見つつ、私は部屋を出て、リビングに下りた。
 すると、そこでは皿を洗っているママの姿があった。

「ママおはよう!」
「あら。杏奈おはよう。今日も元気ね」
「そうかなぁ。ところで、パパは?」
「お店の看板作ってる」
「裏庭で?」
「そ」

 ママはそう言ってこんがり焼けたトーストをテーブルに置いた。

「先に朝ご飯食べなさい」
「はーい」

 私はテーブルに着席し、手を合わせて「いただきます!」と挨拶をする。
 それから朝食を食べ終わった私は、一度部屋に戻って、私服に着替え、裏庭に回ってパパの所に行く。

「パパ〜。看板できた?」
「おぉ、杏奈。ちょうどできたぞ」
「本当!?」

 私の返事にパパは「あぁ」と頷き、出来立てホヤホヤの看板を見せてくれる。
 そこには、白い板に、赤茶色に塗った小さい板で『Adesso』と打ち付けられていた。

「あでっそ……?」
「あぁ。イタリア語で、今って意味だ」
「今……あぁ。苗字が今行だから?」
「うーん、これはおじいちゃんが決めたから由来は分からないが……多分そうかもな」

 パパはそう言って看板を担ぐと、私を見てニカッと笑った。

「一緒に看板掛けに行くか?」
「うんっ!」

 それから家兼お店の前に出た私は、パパに肩車をされながら、看板を掛けた。
 ここは、元々おじいちゃんが経営していたアンティーク時計店。
 しかし、おじいちゃんの体が弱くて、そろそろ店じまいしようかという話になったが、この店は中々人気が高いらしくて、パパが後を継ぐことになったのだ。
 そこで、ちょうど看板が古くなっていたので、作り直したのだ。

「そういえば、明日から杏奈も中学二年生か。早いな」
「あー、そういえば……」
「お前、この街まだ慣れてないだろう……新しい学校に行けるのか?」
「一回行ったから問題無いと思うけど……どうせ暇だし、今から街の探索でもしてみようかな?」

 私の言葉に、パパは「気を付けろよ」と言って笑う。
 それに私は頷き、早速荷物とかの準備をするために、店の扉を開けて中に入った。
 そこからレジの中にある扉を開けて、裏で並んでいる時計がある場所を抜けて家の方に入るんだけど……。

「うん?」

 商品に並んでいる古い時計とかを見ながら歩いていた時、とあるものを見つけて、私は立ち止まった。
 そこには、カラフルな腕時計があった。
 針は金ぴかで、時間を表す数字の部分は綺麗な宝石で飾られている。
 手に取ってみると、それは思いのほか軽い。

「ん……どうした?」
「いや、可愛い時計があったから」
「可愛い……?」

 パパは私の持っている腕時計を見て、「こんな商品あったかな?」と首を傾げる。
 え、怖い。

「うーん……こんなもの無かったと思うんだけどなぁ……」
「えー……じゃあ貰って良い?」
「ふむ……まぁ良いだろう。中学二年生になるわけだし、そのお祝いとしてな」

 パパの言葉に、私は喜びつつ、早速腕に付けてみる。
 不思議とそれは腕にフィットした。

「わぁ……綺麗」
「ははっ。よく似合ってるな」

 パパの言葉に私は頷き、腕時計を見つめた。

「なんでもいいが、早く行った方が良いんじゃないか? 道に迷って日が暮れたりしたら大変だぞ?」
「そんなに迷子にならないから!」

 そう反論しつつ、私はすぐに自分の部屋に向かった。
 綺麗な時計貰えちゃうし、他にも良い事あるかもしれない。
 そんな期待で胸を膨らませながら。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.2 )
日時: 2017/08/02 18:27
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第1話「今を輝け!キュアアデッソ誕生!」2

「ふんふふーん♪」

 鼻歌混じりに、私は道路を駆け抜けていく。
 足取りは自然と軽い。二つに結んだ髪が風に揺れるのを感じながら、私は走っていく。
 天気は快晴。心地よい風が顔に当たる。
 一度学校の先生に挨拶などに行ったので、道は覚えている。
 途中からはスキップで、私は学校の前に着いた。

「着いた……明日から、私もここに通うのかぁ……」

 大きな校舎を見つめながら、私は呟いた。
 時見中学校。明日から、ここが、私が通う学校……。
 よく分からない高揚感に満たされていた時だった。

「……誰?」

 その時、そう声を掛けられた。
 振り向くとそこには、私のことをジッとみている青い髪の女の子がいた。
 長い髪を下ろしていて、着ているのはこの学校の制服だ。

「うぇっ……えっと……」
「もう一度聞くけど、誰なの? ……少なくとも、私と同じ学年ではなさそうだけど……」

 そう言って私の顔を覗き込んでくる彼女に、私はたじろぐ。
 とはいえ、別に悪いことをしているわけでもないし、ここは普通に自己紹介をしておこう。
 私は姿勢を正し、口を開いた。

「えっと、明日からこの学校に通う、今行杏奈って言います!」
「なんだ、転校生か。明日から、何年生なの?」
「二年生、です……」
「へぇ〜。私と同い年じゃん。あ、私は前原 瑞樹(まえばら みずき)。よろしく」

 瑞樹と名乗った少女はそう言って手を差し出してきたので、私は握る。
 すると、彼女は私の腕についている腕時計を見て目を輝かせた。

「わぁ、何これ! 可愛い〜」
「あ、家にあったのを貰ったんです……ちょうど明日から二年生だから、そのお祝いとして」
「なるほどねぇ。ていうか……」

 そこまで言って前原さんは顔を上げると、私の鼻の頭を指で突いた。

「うぐぁッ!?」
「け、い、ご。やめてよ。同い年なんだからさぁ」
「は、はぁ……」
「まぁ呼び方とかは好きにして良いよ。杏」

 略された!
 なんか緩い感じの人だなぁ……。
 でも、気さくで優しそう。

「ところで、杏はこれから暇?」
「あ、うん……学校への道を確認しに来ただけだから」
「じゃあ私がこの街案内してあげる。私も今から暇なのっ」
「え、でも……」
「いーじゃんっ。どうせ明日から同じ学校の同じ学年なんだし、最初から仲良い人がいた方が頼もしいでしょ」

 そう笑顔で言われると、言い返せない。
 私が納得したのを確認した彼女は、ニヒッと笑って、私の手を握った。

「それじゃあ行くよ〜!」
「……うんっ」

 私も頷き、彼女の手を握り返した。

Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.3 )
日時: 2017/08/02 22:34
名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)

第1話「今を輝け!キュアアデッソ誕生!」3

 それから、私は前原さんに色々な場所に案内してもらった。
 正直、前原さんはかなり活発な子で、ついて行くのがかなり大変だった。
 それでも、彼女と街を周るのは充分楽しくて、気付いたら私も笑っていた。

「この街、色々あるんだねっ」
「うんっ。でもね、時見町と言ったら、やっぱりあれは欠かせないね」

 得意げに言う前原さんに、私は「あれ?」と聞き返す。
 すると、前原さんはニヤリと笑い、遠くを指さす。
 私もその方向に視線を向けてみる。
 そこには、大きな時計塔があった。

「時計塔……?」
「そう。時見町の名物。ホラ、行こう!」
「えぁッ!? ちょッ!?」

 腕を引っ張られ、私は戸惑う。
 しかし、前原さんの明るい笑みに、結局許してしまう。
 二人で走っていた時だった。

「ほぉ……良い『メモリア』の持ち主だな」
「……!?」

 突然目の前に現れた何かに、前原さんは立ち止まる。
 必然的に私も立ち止まり、その何かを観察する。
 ……なんだこれ。
 緑っぽい色に、虫みたいな見た目。
 でも、体つきは成人男性そのもので、筋肉などがしっかりしている。

「何、アンタ……コスプレ?」
「夢に詰まった良いメモリアだ……そのメモリア、壊してやる!」

 そう言って化け物は手を構える。
 すると、前原さんの胸元に時計の針のようなものが現れた。

「時計……?」

 そう呟くと同時に時計の針はゆっくりと六時半の部分に向かい、重なる。
 直後、前原さんの目から光が無くなり、その場に倒れた。

「前原さんッ!」

 咄嗟に名前を呼ぶ。
 すると、前原さんの胸元の針の部分が裂けて、異空間のようなものが現れる。

「何これ……」
「フンッ。邪魔だ!」

 化け物はそう叫んで私の体を突き飛ばす。
 尻餅をついている間に、化け物はその異空間に飛び込んだ。
 化け物の姿が見えなくなると同時に、その裂けた部分は閉じる。

「いったぁ……って、前原さんッ!」

 私は慌てて前原さんの体を起こす。
 しかし、彼女の目は固く閉じられ、開く気配がない。
 呼吸はしているが、それどころじゃない。

「前原さん……前原さんッ!」

 私は必死に叫ぶ。
 きっと、このままじゃいけないのだろうということは分かっている。
 でも、しょうがないじゃないか……私なんかに、何ができるっていうんだよ……。

「良い事なんて、何も無いじゃん……」

 私はそう呟きながら、腕に巻き付いた腕時計を見る。
 こんなもの、何の意味があるっていうんだ。
 折角新しい友達が出来たと思ったのに、その友達を失うかもしれない。

「私、今一番……無力だ……」

 そう呟いて、腕時計を付けた腕を振り上げた時だった。

「それはラブメモリーウォッチリコォッ!?」
「ふぇ……ぐはぁッ!?」

 突然聴こえた声に顔を上げた瞬間、私の顔面に何かがぶつかった。
 視界に閃光が走り、私は仰け反る。

「ちゃんと避けるリコッ!」
「そんなの無理に決まって……って、何……」

 ぶつかった正体であるものに視線を向けると、それは、一匹の小動物だった。
 モコモコしてて、大きな耳が特徴的。
 ……って、今はそれどころじゃない。

「もう、アンタに構ってる場合じゃないの! 前原さんが……」
「説明は後リコ! その子を助けるリコ!」
「助けられるの!?」

 私の言葉に、小動物は頷いた。

「ど、どうやるの……?」
「とりあえず、ラブメモリーウォッチの針を下で重ねるリコ」
「下……こう?」

 六時半の位置で重ねるようにすると、小動物は頷いた。

「それじゃあ、その手をその子の胸元でかざすリコ」
「え、でもこんなことで……」

 そう疑いながら手をかざした瞬間、腕時計と前原さんの胸元が光り、前原さんの胸元が裂ける。
 その奥に見える異空間に、私は戸惑う。
 しかし、肩に乗った小動物がアイコンタクトで行くように言うので、仕方なくその中に足を踏み入れる。
 うぅ……前原さんごめんなさい……。
 足を入れた瞬間、物凄い勢いで体が引っ張られた。

「うわぁッ!?」

 一瞬そんな声が漏れるが、そのまま勢いが止まることなく体全体が引きずり込まれた。


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